格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFN122:上海大会オッズ/予想と展望

マイケル・ビスピン 2.70
ケルヴィン・ガステラム 1.43

リー・ジンリャン 1.59
ザク・オットー 2.30

ワン・グァン 2.25
アレックス・カサレス 1.61

ムスリム・サリコフ 1.56
アレックス・ガルシア 2.40

ザビット・マゴメドシャリポフ 1.32
シェイモン・モラエス 3.35

ソン・ケナン 3.00
ボビー・ナッシュ 1.36

ケイリン・カラン 1.91
ヤン・シャオナン 1.77

ソン・ヤドン 2.15
バラット・カンダレ 1.65

チェイス・シャーマン 1.83
シャミル・アブドゥラヒモフ 1.83

ウー・ヤナン 2.75
ジナ・マザニー 1.41

ウリジ・ブレン 2.30
ロランド・ディ 1.59

シリル・アスケア 1.41
フー・ヤオゾン 2.75

今までマカオで開催したことはあったが、中国本土での開催は初。中国市場を重視しているのか、当初はメインにレジェンドのアンデウソン・シウバを起用。しかも咬ませ犬相手の消化試合ではなく、バリバリの上位ランカーであるガステラムとの対戦。一度ブラジルで組まれていて、ガステラムのマリファナ使用のためにキャンセルされたという因縁もあった。が、試合半月前にアンデウソンがUSADAのドラッグテストで陽性反応が出て欠場。これに匹敵するカードを組むのは難しいと思われたが、3週間前のGSPとの王座防衛戦で敗れたばかりのビスピンが超スクランブル出場するサプライズ。
いくらタイトルを失ったとはいえ、来年3月に地元のロンドンで引退するなら、現王者のGSPに負けただけというトップのイメージを残したままで辞めるのがベスト。ランキングで下のガステラムと対戦するのはリスクしかない。ミドル級王座戦線を再三停滞させた戦犯のビスピンだが、ここは男気を見せた。
しかし、負けた試合からインターバル20日での連戦というのはコンディション面で非常に厳しいはず。オッズもアンダードッグ。
対するガステラムは、ミドルでは負け無しだったが、前回3連敗中の元王者ワイドマンと対戦。序盤はダウンを奪うなど優勢だったが、2Rにワイドマンがタックルからのテイクダウンを混ぜてペースを取り返すと、3Rにはタックルのフェイントからのパンチを効かされ、最終的にはテイクダウンを奪われてからの三角絞めで一本負け。やはりミドルでは体格的にアドバンテージがない。一方で、ビスピンが相手ならタックルを警戒しなくて良い分、打撃戦でも優位に立てるはず。
ビスピンはコンディション的にも長期戦は厳しい。序盤から仕留めに来るだろう。そこにガステラムのパンチが入ってKOと予想。
今大会は実に10人のニューカマーが出場。TUFフィナーレを除けば、新規選手のデビューの数は過去最多だろう。うち7人が中国人ファイター。過去に、TUFチャイナが実施された際に、けっこうな数の中国人ファイターがUFCと契約したが、残っているのはセミに登場するリー・ジンリャンのみ。ジンリャンは7戦5勝2敗と中堅どころでまずまずの戦績を残しているが、他の選手はだいたいUFCの舞台は場違いだった。今回はどうか。以前と比べると、中国MMAもクンルンファイトMMA、武風林、英雄伝説等、メジャー的なイベントが増えてきており、今回出場する選手も(ロシアのムスリム・サリコフ含め)そういったイベントで経験を積んできている。
中でも日本に縁のある選手がわりと多い。ソン・ケナンはREAL旗揚げ戦に参戦し、デビューわずか4戦目で寝技世界一菊田に勝利している。ヤン・シャオナンは日本での試合経験こそないが、前戦はRoadFCでの藤野恵実戦(バッティングによる負傷でノーコンテスト)。第5試合で対戦するソン・ヤードンとバラット・カンダレは、ともに巌流島に参戦し勝利している。バラット・カンダレは巌流島参戦当時は「シラットの達人」という設定だったが、実際はシラットを少しやった程度で、インドの田舎村で行われるレスリングの試合に出場して賞金を稼いでいたという。ともに巌流島では快勝しているので期待はできる。
が、前戦で負けているのにUFCと契約している選手もおり、これだけの選手を揃えるにあたり、通常よりは相当ゆるい基準にしている模様で、やはり大半の選手はUFCで生き残るのは厳しいのではないか。
他には、前回9月のUFCデビュー戦で快勝した元ACBフェザー級王者のマゴメドシャリポフがUFC2戦目に臨む。前回と同じく、今回もUFC初参戦の選手が相手で、実力を測るにはあまり適していないが。相手のシェイモン・モラエスはWSOFに参戦し、バンタム級マルロン・モラエスのタイトルに挑戦して敗れたのが唯一の黒星。その試合後からフェザー級に階級を上げると、元UFCのロビー・ペラルタや、ライト級でゲイジーのタイトルにも挑戦したルイス・パロミーノに勝利している。
第1試合開始は25日土曜日の夕方5時45分。全試合ファイトパスで中継される他、メインカード4試合は9時からDAZNでも生中継。
所要のためリアルタイムでは見れない予定。