格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

ONE116:青木真也 vs. ジェームズ・ナカシマ

ライト級。

青木は2019年3月にエドゥアルド・フォラヤンにリベンジ勝利しライト級王座に返り咲いたが、わずか1ヶ月半後に20歳のクリスチャン・リーと対戦し、1R一本勝ち寸前まで追い込んだが凌がれ、2R序盤にパンチを貰ってKO負け。10月の日本大会ではホノリオ・バナリオに秒殺一本勝ちしたが、昨年7月に活動再開したONEでなかなか試合が組まれず半年たってようやく試合が決まった。

ナカシマは2019年8月に岡見勇信と対戦しギロチンを極めかけ、パンチでダウンを奪っての判定勝ち。次戦で王者のキャムラン・アバソフに挑戦したが、4R逆転KO負けでMMA初黒星を喫した。MMAでは1度負傷TKO勝ちがあるだけで、あとの勝利はすべて判定。今回からライト級に落とす。

 

アップライトに構えた青木がハイ、ミドルを蹴る。組みに行くが、ナカシマが脇を差す。青木は腕を抱えてケージを背負う。振りほどき離れたナカシマ。青木のミドルがヒット。また組んでいく青木。今度は脇を差した。そのままスタンドでバックに。片足フックしハーフバック。じっくり攻める青木。背中に乗ってバックマウント。フェイスロック!スタンドでがっちり入りナカシマタップ!

青木完勝。

ONE116:ゼバスチャン・カデスタム vs. ザキムラッド・アブデュラエフ

ウェルター級。前王者カデスタムに対し、ロシアのアブデュラエフはMMAキャリア5戦で本戦初登場。

間合いを詰めたカデスタムに対し、蹴りに合わせてアブデュラエフがタックル。倒されたカデスタムが立とうとしたが、アブデュラエフ放さずまた投げてテイクダウンしあっという間に四の字バック。チョークを防いでいたカデスタムだが、アブデュラエフフェイスロック。がっちり入ってタップアウト!

ONE初戦で前王者に完勝したアブデュラエフ。

 

ONE116:川原波輝 vs. リト・アディワン

ストロー級。DEEPストロー級王者川原が初参戦。

カーフキックをけるアディワン。川原タックルで飛び込んだがアディワン切った。川原が右を打ち込む。アディワンが飛び込んで左を打ち込みヒット。アディワンが強いパンチを振り回し川原後退して凌ぐ。また飛び込むアディワン。川原カウンターを狙ったが空振り。またアディワン飛び込むと右がヒット。川原も大振りのパンチを打ち込む。出た川原に左を合わせたアディワン。またカーフキックを入れる。ミドル。パンチで出る川原だがゴング。

2R。アディワンミドルから大振りのパンチを空振り。またミドルからパンチを振り回す。またカーフ。スッと距離を詰めて左ボディ。川原手数が少ないが間合いを詰めてプレスしていく。が、出たところに左がビッグヒットし川原仰向けにダウン!パウンド!KO!

UFC257:オッズ/予想と展望

ダスティン・ポイエー 3.55
コナー・マクレガー 1.32
ダン・フッカー 1.77
マイケル・チャンドラー 2.10
ジェシカ・アイ 2.00
ジョアン・カルダーウッド 1.83
マット・フレヴォ2.35
オットマン・アツァイター 1.65
マリーナ・ホドリゲス 3.50
アマンダ・ヒバス 1.33
ナスラット・ハクパラスト 3.35
アルマン・ツァルキャン 1.36
ブラッド・タヴァレス 1.74
アントニオ・カーロス・ジュニオール 2.15
ジュリアナ・ペーニャ 2.10
サラ・マクマン 1.77
カリル・ラウントリーJr. 1.31
マルチン・プラフニオ 3.65
アンドリュー・サンチェス 2.15
マフムート・ムラドフ 1.74
モフサル・エフロエフ 1.21
ニック・レンツ 4.85
アミル・アルバジ 1.95
ジャルガス・ジュマグロフ 1.87

昨年1月以来のマクレガーの試合がメイン。この試合が決まった後に、両者を破っている王者ヌルマゴメドフが引退を表明。引退表明の先輩であり常習者のマクレガーだが、現在のモチベーションが良くわからない。ヌルマゴメドフは「マクレガーもポイエーもチョークで勝っているし興味はない」とコメントをしていたが、マクレガーは逆に一度勝っているポイエーを自ら指名している。ヌルマゴの引退を受けて、「この試合が王座決定戦になるべき」と主張もしているが、今さらタイトルを獲得し防衛戦をする気もないのでは。他に、マニー・パッキャオとのボクシングマッチなどにも意欲を見せているが、こちらは(実現するかはともかく)ノーリスクな試合なのでやりたがるのはわかるが。とはいえ、出てくるからには完璧な状態で仕上げてくるのは間違いないだろう。

むしろポイエーがどう攻めてくるかが読めない。前回は序盤プレッシャーを受けて下がったところにパンチを貰って秒殺KO負けを喫したが、今回は序盤は様子見で距離を取り、打撃だけでなくタックルも混ぜるなどで揺さぶってくることが予想される。そこでマクレガーに迷いを起こさせることが出来れば勝機があるかもしれない。

マクレガーが早いラウンドにKO勝ち。

少し前に、引退を表明したヌルマゴメドフが、UFC257でのライト級の試合によっては現役復帰を考えるかもしれないというコメントを残した(とダナ・ホワイトが主張している)というニュースが流れたが、上記の通りポイエーもマクレガーもどちらも完勝しており、メインの試合がどういう内容になったとしても、ヌルマゴが現役復帰をするとは思えない。可能性があるとしたら、ヌルマゴとの絡みがなかった選手同士のセミの試合だろう。

特に、Bellatorからの初参戦となるマイケル・チャンドラーがUFCでも活躍し、ヌルマゴと対戦したらどうなるかわからない、あるいはチャンドラーが勝つのではと世間で言われるようになったら、ヌルマゴもやり残したことがあると考えるかもしれない。

34歳のチャンドラーは、アルバレス戦での判定負け、ウィル・ブルックス戦の2連敗の後は、ブレント・プリムス戦のアクシデント的な負傷によるTKO負け、パトリシオ・ピットブル戦での出会い頭のパンチを貰ってのKO負けしかなく、前戦は元UFC王者のベンソン・ヘンダーソンとの再戦で1RKO勝ち。

しかしオッズはフッカー支持。大物のUFC初戦負けがちというUFCあるある(いわゆるUFCジッター)の影響もあるかもしれないが、そうでなくてもフッカーが普通に優勢なのかもしれない。序盤にチャンドラーがテイクダウンを奪えなければ、フッカーがタックルを切って打撃を入れ続ける展開になりそう。

フッカー判定勝ち。

第1試合開始は24日8時半から。速報します。

UFC on ESPN20:メインイベント・マイケル・キエサ vs. ニール・マグニー

ウェルター級5分5R。キエサ8位、マグニー9位。

長い手足を活かしたグラップリング、特に絞め技が武器のキエサ。ライト級時代は無理な減量をしていたが、ウェルター級に上げてからここまで3連勝中。初戦のコンディットは当時連敗中、2・3戦目のサンチェスとRDAは元ライト級で、体格で上回る相手との対戦経験は少ない。今回は身長で6cm、リーチで11cm上回るマグニーとの対戦。

マグニーは2019年に汚染されたサプリメント起因の出場停止があり、その間にランク外へ落ちたが、昨年3連勝し、前回は元王者のロビー・ローラーに勝利し再びランクイン。長いリーチを武器に、打撃・グラップリングともにハイレベルなものを持っているが、どちらかと言えばストライカー。RDA、デミアン・マイアセルジオ・モラエスには一本負けしており、トップグラップラー相手にはやや分が悪いか(ただし、柔術の帯はキエサが紫帯、マグニーは茶帯でマグニーが上)。

ジャブ、ワンツーを入れたマグニー。キエサ飛び込んで組み付こうとする。引き剥がしたマグニー。離れる。ジャブで出るマグニー。キエサが距離を詰めてきた。マグニーのミドルがヒット。タイミング良く前に出たキエサが四つに組んでクラッチすることに成功。すかさず投げてテイクダウン。ハーフ。絡まれている足を抜きにかかるキエサ。残り1分。こつこつ殴りながらハーフの足を抜こうとするが時間がない。残り1秒で足が抜けてマウント。ホーン。

1Rはキエサ。グラウンドの実力差はけっこうありそう。

2R。また組み付くことに成功したキエサ。クラッチクラッチを切られたが、ケージに押し込む。テイクダウン。担ぎパス。パスしたがマグニー立つ。しかしキエサ離さず。マグニーが投げようとしたが潰されまた下に。ハーフでガッチリ押さえるキエサ。肘。残り1分。マグニー逃げられない。ガードに戻したマグニーだが肘をもらう。ホーン。

2Rキエサ。

3R。マグニーがパンチで出ると逆に組み付いてボディロック。投げてテイクダウン。片足を絡めてハーフバックから殴るが、キエサ立った。正対。離れる。マグニーがパンチで出ると後退するキエサ。ボディに前蹴り。しかしキエサもパンチで出る。ケージまで下がらせたところでタックル。脇をくぐってバックに回りテイクダウンを狙う。小股掬いでテイクダウン。倒れたところで足関を仕掛けるマグニーだがマウントへ。残り1分。立とうとしたマグニーにギロチン。マグニー自ら倒れ込み下になることで外す。ハーフで下から殴るマグニー。ホーン。

3Rキエサ。

4R。タイミング良く組み付いたキエサがテイクダウン。インサイドから強いパウンド・肘を打ち込んでいく。ガードからハーフに。マグニーが立とうとした瞬間にバックマウント。反転しようとしたマグニーだがキエサついていく。しかし立たれると一度は背中に乗ったが下に降りる。離れてパンチを打ち込んだマグニー。キエサタックル。マグニー後ろ三角の体勢。外れた。ホーン。

4Rキエサ。

5R。間合いを詰めてくるマグニーだがキエサはサークリング。近寄らせない。突然前に出てパンチをヒットさせたキエサ。追いかけていくマグニー。出てきたところでタックルで組み付きバックに回るキエサ。マグニー逆にバックに回るとテイクダウン。残りわずかでマウント。タイムアップ。

三者49-46でキエサがウェルター級4連勝。

UFC on ESPN20:セミファイナル・ワーレイ・アウベス vs. ムニール・ラズィーズ

ウェルター級。ともにノーランカー。

UFC7勝4敗のアウベス。ギロチンが得意技で、元暫定王者のコルビー・コビントンにもギロチンで1R秒殺勝利している。前戦はコロナ前の2019年で、地元ブラジルで1Rから飛ばして攻めたものの、攻め疲れで2Rに失速し一本負け。

ラズィーズは昨年7月にUFCデビューしてまだ2戦目。北アフリカチュニジアから初のUFCファイターとなる。ドバイのシャウン&タム・カーン・ジムの所属で、ドバイで行われたBrave FCやUAE Warriorsに出場経験がある、言わばご当地選手。そのため2戦目でセミという扱いに。長身のストライカーで、MMA10勝中8KO勝利があるが、柔道エリートのアブドゥル・ラザクとのUFCデビュー戦は、燃費の悪いラザクが1Rにあっさりスタミナ切れして楽な展開での判定勝ち。まだ実力はつかめていない。

いきなり四つに組んだアウベスがケージに押し込む。肩パンチ。入れ替えたラズィーズ。離れたところにパンチを打ち込んでまた組むアウベス。払腰で投げてテイクダウン。ケージを使って立つラズィーズ。押し込んでくるアウベスに回転肘。離れるとアウベスが左ミドル3連打。ボディにもらったラズィーズが嫌倒れ。パウンド連打。頭を抱えて戦意喪失しているラズィーズを見てレフェリー止めた。

UFCの洗礼を浴びたラズィーズ。

UFC on ESPN20:第12試合・アイク・ヴィラヌエバ vs. ヴィニシウス・モレイラ

ライトヘビー級。

ヴィラヌエバはローカル17勝9敗という微妙な戦績で36歳と若くもないのに、昨年5月はまだちゃんと練習できている選手も少ない状態だったため、どさくさまぎれにUFCと契約。が、やはり根本的な実力が足りていないため、2試合連続でTKO負けを喫した。これが最後のチャンスになる可能性が高い。17勝中14のKO勝利がある。

2018年のコンテンダーシリーズブラジルで勝ってUFCと契約を決めたモレイラだが、UFCでは3連敗中。いずれも1Rフィニッシュ負けと、まったく良いところなし。負けたらリリースというより、4度目のチャンスが与えられたのが意外。

リリースマッチがセミ前というかなり残念なラインナップ。

ヴィラヌエバ、相変わらず腹肉がゆるい。ヘビーならともかく、ライトヘビーならもっと絞るべき。パンチで攻めるヴィラヌエバ。左右のフックを振り回す。距離を取ってカーフキックを入れるモレイラ。ヴィラヌエバが連打を打ち込むとガードを固めるモレイラ。距離を取りミドルを入れる。ホーン。

1Rは手数でモレイラ。初のUFCの2R目に突入。

2R。飛び込んできたモレイラにヴィラヌエバのパンチが出会い頭でヒット!もんどり打って倒れたモレイラ!KO!

絵に描いたようなカウンター。

UFC on ESPN20:第11試合・ロクサン・モダフェリ vs. ヴィヴィアニ・アロージョ

女子フライ級。ロクサン8位、ヴィヴィアニ9位。

日本育ちのロクサンは二度にわたるTUFの出場から、フライ級王座決定トーナメントでは、準決勝で敗退したものの、代役で王座決定戦出場のチャンスをつかむなど、世界的な知名度を獲得しているが、フライ級でのUFC戦績は4勝4敗の五分。ただし2敗は相手が体重オーバーしていた。グラップラーで打撃もかなり向上しているものの、打撃勝負にこだわるあまり、スタンドの展開に終止して判定負けしてしまったこともある。

ストロー級クイーン・オブ・パンクラシストのヴィヴィアニは、UFCでは結局フライ級に骨を埋める模様。UFC3勝1敗で、敗れたジェシカ・アイ戦では、やはり上の階級から落としてきた選手との体格的不利を感じさせた。柔術も黒帯だが、パンクラスでの三浦彩佳戦や藤野恵実戦で、パンチでボッコボコにした印象が強い。

打撃戦。ロクサンもパンチを打ち込んでいく。ヴィヴィアニの左アッパーがヒット。ジャブをもらうロクサン。ロクサンも打撃で真っ向勝負しているが、パンチがほとんどヒットしていない。前に出てパンチを打ち込もうとしたところに右フックを引っ掛けられ膝をつくロクサン。すぐ立った。ロクサンのパンチをかわしながらヴィヴィアニがパンチを打ち込む。残り45秒で組み付いたロクサン。ボディロック。ケージに押し込むが、ヴィヴィアニが逆にわきをくぐってバックに回り前に倒す。ハーフバックからチョーク。そのまま絞めるが、真後ろについていないので深くは入っていない。ホーン。

1Rヴィヴィアニ。

2R。ヴィヴィアニのジャブをもらいぐらついたロクサン。沈み込んでタックルに入ったロクサン。シングルレッグ。しかしヴィヴィアニは切るとまたスタンドでバックに回る。正対して離れたロクサン。愚直に打撃勝負をするロクサンだが明らかに差がある。パンチからタックルに切り替え、一瞬ヴィヴィアニが焦った様子を見せたが切られた。残り40秒で今度はヴィヴィアニがダブルレッグ。テイクダウン。サイド。固めて肩パンチ。ホーン。

2Rヴィヴィアニ。後がないロクサン。

3R。ロクサンなおもパンチで出ていくがかわされる。タックル。テイクダウン。バックに付くが、ヴィヴィアニ立つとケージ際に移動し正対。逆にボディロック。離れた。パンチ連打で出たロクサン。まっすぐ下がったヴィヴィアニを追いかけてパンチがヒットするが、距離を取って凌いだヴィヴィアニ。勝ち逃げなのか疲れなのか、このラウンドは流しているヴィヴィアニ。ロクサンが組み付こうとするが、逆にケージに押し込まれる。離れた。残り1分。パンチで出たロクサンにタックル。テイクダウン。ロクサンのガード。腕十字を狙うが読まれている。パスw下ヴィヴィアニ。そのままサイドで固める。タイムアップ。

30-27×2、30-26の3-0でヴィヴィアニ勝利。

10-8つくラウンドはないと思ったが、全ラウンド通してヴィヴィアニが攻勢。ロクサンは打撃でもタックルでも崩すことができなかった。

UFC on ESPN20:第10試合・マット・シュネル vs. タイソン・ナム

フライ級。シュネル9位、ナム13位。

シュネルはUFC4勝3敗。井上直樹MMA初黒星を与えている。一昨年12月、4連勝でランキング4位のアレッシャンドリ・パントージャと対戦したが、アグレッシブに攻めたものの、パントージャのパンチを貰ってKO負けを喫した。一本勝ちの多いグラップラーで、特にギロチンや三角絞めが得意。

ストライカーのナムは当時のBellator王者に修斗ブラジルでKO勝ちし、UFCと契約するという話もあったがBellatorとの契約の問題で実現せず。7年後、35歳で遅いUFCデビューを果たしたが、打撃が不発で2連敗。コロナ禍でバンタム級に上げると、相手がいずれも代役のUFCデビュー戦選手だったこともあり、2連続KO勝ち。今回はフライ級に戻している。シュネル戦は本来は9月に組まれていた試合だったが、シュネルが減量による体調不良で欠場。12月に仕切り直しで組まれていたが、さらに1ヶ月延期となった。

両者ジャブや前蹴りで牽制。シュネルワンツー。ナムは間合いを詰めていくが、シュネル距離を取る。ケージ際をサークリング。下がりながらジャブ。ナムが追いかけてパンチを放つが空振り。残り1分。入ってきたナムにパンチのコンボを打ち込むシュネル。間合いを詰めてパンチを貰う展開が続くナム。ホーン。

1Rは手数でシュネル。

2Rもナムが出ていくが、パンチは距離を取られてかわされ、シュネルのパンチを貰う展開が続く。鼻血を出すナム。ひたすら出てパンチを放っていくナム。

3R。ペースが変わらないナム。同じようにパンチをかわされカウンターをもらっているが、ナムにも一発逆転できる打撃があるだけにシュネルは気が抜けない。ワンツーがヒットしたが浅かったか。フルスイングのパンチを打ち込んでいくナム。残り1分。ケージに詰めてパンチを入れたナムだがシュネルも打ち返しタイムアップ。

2R、3Rはスタッツだと僅差だが…。

29-28ナム、29-28シュネル、29-28シュネル。スプリット判定でシュネル勝利。

両者とも1Rからずっと良くも悪くもペースが変わらず。僅差だが勝負に行くこともせず、ジャッジに勝敗を委ねた。

UFC on ESPN20:第9試合・リローン・マーフィー vs. ダグラス・シウバ・デ・アンドラジ

フェザー級

イギリスのマーフィーは、初戦はズバー・ツフゴフにダウンを奪われたが、久々の試合となるツフゴフの失速に助けられて後半追い上げ三者三様のドローに持ち込んだ。2戦目はUFC5勝1敗のヒカルド・ハモスをインサイドからのパウンドでKO。まだMMA8勝1分けで無敗。

ローカル時代の戦績は23戦22勝(18KO)0敗1分けと驚異的だったアンドラジだが、UFCでは勝ったり負けたり。ここまでフェザー級で1勝1敗、バンタム級で3勝2敗。前戦はUFCデビュー戦以来のフェザー級での試合で、同胞のかつての王者・ヘナン・バラォンに判定勝ち。バラォンはこの試合がUFC最後の試合で、アンドラジが引導を渡したことに。

リーチに勝るマーフィーが打撃を打ち込んでいく。プレスしていくマーフィー。アンドラジが前に出ようとすると距離を外す。終盤、アンドラジがタックルに入りケージに押し込むがホーン。

1Rマーフィー。

2R。ハイを打ち込んだマーフィーだが、アンドラジがキャッチしてテイクダウン。足関を狙ったマーフィーからバックマウント。しかし足のフックを外して立った。マーフィーのカーフキックでぐらつくアンドラジ。マーフィー首相撲からケージに押し込むと肘。マーフィーの投げをこらえて上になったアンドラジ。バックを取らせて立ったマーフィー。正対するとケージに押し込みボディにパンチを打ち込み離れた。アンドラジ飛び込んで左ボディ。マーフィーは距離を取ってハイ。右ストレート。残り1分。アンドラジの蹴りをキャッチしてパンチを入れたマーフィー。ホーン。

2Rは微妙。

3R。カーフキックをもらった左足が効いているアンドラジ。サウスポーに構える。マーフィーの蹴りに合わせたカウンターのパンチが顔面にヒット。凌いだマーフィー。アンドラジ飛び込んでワンツー。オーバーハンドの右。マーフィーもパンチを打ち返す。右ストレートがヒット。飛び込んでのパンチが入り出すアンドラジだが、マーフィーはタックルに入り時間を使う。残り1分。テイクダウン。残りわずかでインサイドからパウンドラッシュするマーフィー。タイムアップ。

29-28×2、30-27の3-0でマーフィーが無敗をキープ。

UFC on ESPN20:第8試合・オマリー・アクメドフ vs. トム・ブリーズ

ミドル級。アクメドフはランキング13位。

ウェルターから上げてから3勝0敗1分けだったアクメドフだが、前回は元王者のクリス・ワイドマンにしつこく組み付かれる展開で判定負けし、ミドル級で初黒星。バックボーンはコンバットサンボ。

グラップラーのブリーズは昨年2月に1年9ヶ月ぶりの復帰戦を行ったがブレンダン・アレンに1RKO負け。10月にはコロナ欠場の代役UFCデビュー選手に何もさせずに1RKO勝ちして久々の勝利を手にしたが、これは相手が本来階級下の上に、UFCレベルだったかも微妙だった。

パンチで出るブリーズ。アクメドフがタックルにくるとカウンターのギロチンで引き込み絞める。首を抜いたアクメドフ。ハーフ。固めてパウンド。ガードに戻すブリーズだが、アクメドフインサイドからパウンドラッシュ。腕十字を狙うブリーズだが凌いでパウンドを落としていく。打たれて頭を抱えるブリーズ。打たれ続けると止められそうだが、なんとかガードで凌いでいるブリーズ。下から蹴って立ったブリーズがそのままアクメドフの背中に乗ろうとするが、そのまま前に落ちてしまう。足関を狙うブリーズ。インサイドヒール。回転して逃れたアクメドフだが、ブリーズがバックを取りバックマウントに。チョーク。ディフェンスしているアクメドフ。時間がない。ホーン。

1Rはパウンドのダメージでアクメドフ。

2R。アクメドフシングルレッグ。こらえるブリーズ。ケージまで押し込んだアクメドフがシングルレッグに。ダブルレッグに切り替えるが、ブリーズが捨て身小内でテイクダウンするとカーフスライサー。しかし凌いだアクメドフが押さえ込んで肩固め。がっちり入りブリーズタップ!

若干大味な試合。ブリーズは下になりながら極めに行く場面は作ったが、それが裏目に。

UFC on ESPN20:第7試合・リッキー・シモン vs. ガエターノ・ピレロ

バンタム級

UFC4勝2敗のシモン。3連勝の後、ユライア・フェイバーとロブ・フォントに連敗したが、前回はレイボーグに勝利して連敗を止めている。9月に試合が予定されていたが、新型コロナウイルス陽性のため欠場した。

ベルギーのピレロはUFCデビュー戦。ベルギーのローカルイベントで15勝5敗1分けの28歳。

打撃戦からタックルに入ったシモン。ケージに押し込み、投げてテイクダウン。ハーフで押さえ込む。背中を向けて立とうとするピレロ。ケージ際で立って正対。シモンは尻クラッチすると担ぎ上げてテイクダウン。また背中を向けて立つピレロをバックからコントロールするシモン。膝。ピレロが正対するとすぐにタックルへ。バック肘を入れてからまたタックルに入りテイクダウン。ハーフから肘・パウンド。ピレロの立ち際にパンチがヒット。ホーン。

1Rシモン。

2R。ピレロのテンカオがヒットするが、そのままタックルに入ったシモンが尻クラッチからテイクダウン。ピレロは押さえ込まれないが、シモンは立ち際に殴るとテイクダウンを繰り返す。また尻クラッチからテイクダウンすると即マウント!肩固め!ピレロタップ!

シモン完勝。