格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

clubDEEP仙台観戦記

DEEPの仙台初上陸試合を見てきました。仙台で総合のイベントがあるのは99年のパンクラス以来。もっとも、その頃のパンクラスは掌底ルールだし、今回のclubDEEPにしたって半分以上は総合以外の試合だけど。
まず2時からの第1部でフューチャーキングトーナメントの東北・北海道地区予選の準決勝までが行われた。オフィシャルに出ている参加者と配られたパンフの参加者が違ったり、組み合わせが当日抽選のため、どういう順番で試合が組まれるのか良くわからず。しかも参加者が少なかったため30分ほどで終わった。
レベル的にはM-1の東北地区予選よりは高かったかな(比較対照がおかしい)。まあ他地区からの参加者がいたからだが。一番インパクトを残したのは禅道会のLUIZ。U-FILE登戸の小林をハイキックで完全KOするなど強烈な打撃で魅せた。一方で、ちゃんと練習しているのかどうか疑問な選手も出ていた。相手がパンチを打ってくると背を向けて、そのままバックを取られてチョークでタップとか。オフィシャルで出場選手を募集していたけど、実質誰でも出られるのか?LUIZみたいなclubDEEPの常連選手と、アマチュアの試合さえ経験のない選手を一緒に当てて、グラウンド顔面ありのルールでやるのは怖すぎる。東京だったらいいかもしれないけど、地方予選は顔面パンチなしルールでやるとかにした方がいい。
5時から本戦。
松本晃市郎(パウンド)梅田恒介×
第1試合だが私的メイン。序盤にパンチでラッシュをかけた松本。倒れた梅田をそのまま殴り続け圧勝。バルバロ相手にいい試合をした梅田を問題にせず。すぐ上に行きそう。
女子キック
ドロー。金を取れる試合じゃなかった。
グラップリングマッチ
レベル云々以前に、グラップリングの試合の面白さ自体が全く観客には伝わっていなかった。キックは地元仙台青葉ジムの提供試合で、ジモティが出て応援団が駆けつけるから、まあ穴埋めでやるのはわかるが、このグラップリングマッチは二人とも東京からの選手だし、やる意味が分からない。
チョークを仕掛けた岩本が判定勝ち。
キックルール・盛力vs太刀風
61kg契約なのに腹ブヨブヨの盛力を太刀風が一方的に攻め続け、1Rに2度のダウンを奪い勝利。
キックルール・ヤンガーvs後藤
後藤が応援団の声援に答えKO勝ち。
ここで川尻と石田がリングで挨拶。ともに試合は決まっていないが決まったら応援してくれ、とのこと。
休憩明け、衆議院議員の夫人が応援に駆けつけたというアナウンスが。知らんて。
ボクシングエキシビジョンマッチ・コウジ有沢vs阿部忠彦
この試合も謎だった。コウジ有沢はDEEPグローブでもエキシをやっていたけど、わざわざ東京から呼んでまでなぜボクシングエキシ?と。しかし、かなりの観客はこのエキシ目当てに来ていたのだった。いや、阿部さん目当てといった方がいい。だいたい3〜4割は阿部さん応援団。有沢は阿部さんの相手として呼ばれたということか。
エキシなのに大声援。エキシなのに花束贈呈。エキシなのに激励賞。そしてエキシなのにマジで攻める阿部さん。有沢は手数が少なかったのでさすがにマジではなかったようだが、残り30秒くらいにはかなり激しいパンチを入れて、阿部さんを追い込んでいた。
一番いらないと思っていたボクシングエキシだが、かなり本気で打ち合っていたので楽しめた。もっとぬるいライトスパーみたいになるのかと思っていた。阿部さんは試合後にマイクで応援団にお礼。しかし、応援団以外の一般客は、阿部さんが何者で何故この試合が組まれたのか、最後までわからないままだった。
長岡vs岩瀬
岩瀬の入場時、梅田に続き、本日2回目の「ダニー・カリフォルニア」が流れる。入場曲が同じ選手は多いが、同じイベントでかぶるのは珍しい。
テイクダウンを奪った岩瀬が僅差の判定勝ち。
長岡も岩瀬もすっかり裏街道に入ってしまった。また光が当たる舞台へ戻る日は来るのか・・・。
篠原vsAI
篠原がテイクダウン、マウントから十字は抜けたが袈裟固めでタップアウト。
MIKUvs吉田
メインが始まらず、一旦退場した篠原が戻ってきてマイクで挨拶。場をつなぐ。どうやらグローブチェックをしているらしい。他の試合でも、ジャッジ・レフェリーが全部リングサイドにいるため、試合中に選手がリングサイドのジャッジの所へチェックをしてもらいに来ていた。
パンチでダウン気味に倒すとパスへ。吉田が逃げてスタンドになるが投げて倒すと十字で極めた。
最後の佐伯代表のコメントで「正直いつものDEEPの良さが出なかった」と言っていた通り、ボクシングエキシ以外は会場が沸くことがなかった。悪い試合ではなかったのだが、総合を見慣れない仙台の客には伝わらず。組み技の展開が多かったせいもある。中・軽量級と女子の試合ばかりだったので、一般客に伝わるメガトンマッチが欲しかった。客入りは悪くなかったけど、スポンサー(パチンコ屋の他、なぜか花屋や不動産屋も)ありきで成立したイベントのようなので、この盛り上がりでは継続開催は難しいかも。
パンフには12月のDEEPの予定も載っていた。
12/2 DEEP X 02
【出場予定選手】ルーカス・レプリ、ブルーノ・フラザト、マウリシオ・ソウザ、マルコス・ソウザ、ホベルト・ソウザ、ルーカス・ユサ
12/9 clubDEEP金沢
【出場予定選手】藤田雅幸、MIKU
12/12 DEEP33 後楽園ホール大会
【出場予定選手】中尾受太郎キム・ドンヒョン
12/22 DEEP PROTECT in Osaka
【出場予定選手】前田吉朗、MIKU、村田龍一池本誠知
週刊DEEP状態。5月にもイベントラッシュをしていたDEEPだが、佐伯代表は「PRIDEが休止していたので出来た」と言っていた。この状態で年末にPRIDE残党興行があったとして、佐伯代表は関われるのだろうか。