昨年4月に対戦した時は僅差の内容で朝倉がスプリット判定勝ち。判定に納得できないケイプは事あるごとに再戦をアピールしていたが、正直実現するとは思っていなかった。堀口欠場で朝倉のカードとしてはバンタム級王座決定戦かBellatorのトップ選手の対戦のどちらかかと思ったが、バンタム級路線に。王座決定戦にするには佐々木憂流迦に完敗しているケイプではどうかと思うが、大晦日なので仕方ないか。
既定路線だったカードがそのまま組まれた。勝者が新王者に挑戦することも決まっている。朝倉 vs. ケイプとワンナイトトーナメントにする案もあったがライト級トーナメントとの差別化・王座戦はフレッシュな状態で組まれるべきという理由でやらなかったとのこと。本当にそうなのか。もともと初代王者の堀口もワンナイトトーナメントで勝っての戴冠だし、できない理由がないならそんな小さいことにこだわらず組んでよかったのでは。朝倉 vs. ケイプでタイトルを争うよりは文句なく王者として認められる気がするが。
ライトヘビー級タイトルマッチ
イリー・プロハースカ vs. C.B.ダラウェイ
ダラウェイはTUF7準優勝で、UFCでは11勝9敗。が、うち19試合はミドル級の試合で、唯一エド・ハーマン戦のみライトヘビー級で戦っているが、その後はミドルに戻している。また、ダラウェイは今年USADAの検査により禁止薬物の使用が発覚し、来年の12月までアメリカで試合をすることができない。本人は故意に摂取したものではなく、メキシコで幹細胞治療を行った際に意図せず摂取したものであると主張している。
大晦日だからタイトルマッチになったのかもしれないが、さすがにダラウェイが挑戦者は無理がある。ファイトマネーの高い重量級トップ選手はBellatorから連れてくるのも難しいだろうし、プロハースカ自身のBellator参戦が待たれる。
105kg契約
ジェイク・ヒューン vs. 石井慧
来年1月のHEATでの試合が決まっている石井がまさかの参戦。前回は2年前の4月にヒース・ヒーリングを塩漬けにして勝ったが、試合後に榊原委員長は「この試合に限っては、観客の皆さんからヤジとブーイングが飛びました。我々プロモーターとプロの格闘家にとって真のジャッジは観客の皆さんです。この会場からの厳しいジャッジを真摯に受け止め、反省し、次に活かしたいと思います」とtwitterで評し、以降参戦することはなかった。その後は海外を中心に戦っている石井だが、戦い方は特に変わってはいない。
知名度はあるものの一般的なファンの人気があるわけでもない石井に掌返しでオファーしなければいけないほどカード事情が苦しいのか。
93kg契約
ビタリー・シュメトフ vs. シモン・ビヨン
初参戦となるビヨンはアフリカ・カメルーンの出身でMMA6勝1敗の28歳。キャリアはないし強豪との対戦もないが、ポテンシャルは高い(のかもしれない)。相手は7月にジェイク・ヒューンに完敗したシュメトフ。トップクラスの実力はないが雑魚でもないまあまあの選手なので、こういう初物の実力査定にはちょうどいい。負け続けるようなら使うほどでもないが。
全体的にまっとうだが年末感の薄いカード。明日もある記者会見で世間向けのカードが発表されるのかどうか。