格闘技徒然草

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UFC247:第7試合・トレヴィン・ジャイルス vs. ジェームス・クラウス

ミドル級。

当初出場予定のアントニオ・アロヨが計量後に痙攣のためドクターストップがかかり欠場。急遽、ジェームス・クラウスが参戦することが決定した。クラウスは本来ウェルター級。2年前には1度だけライト級にも落としている。試合24時間前の代役では、ミドル級の選手では減量が間に合わないからだが、大きなハンデとなる。

ジャイルスはアメフトからの転向組。UFCデビューから2試合連続KO勝ちしていたが、警察学校を卒業するために1年半休業。復帰後はザク・カミングスとジェラルド・マーシャートに連続一本負け。地元テキサス出身でヒューストンのテキサスエリートMMA所属。

クラウスは27勝中半分以上の14勝が一本勝ちのグラップラーUFCと契約中に、過去のTUFのスターを集めたTUF25に出場し、非公式戦で敗れているが、公式戦に限れば2015年から5年近く負けなしで6連勝中。こんな形でせっかくの連勝を止めるリスクを冒さなくてもいいと思うが…。

さすがに腹回りがシェイプされていないクラウス。体も一回り小さい。ジャイルスがパンチを打ち込んでいく。クラウス。パンチからタックルへ。テイクダウン。立とうとするジャイルスのバックについて背中に乗る。チョーク!かかりが見えないがジャイルス防いでいるか。しかし両足フックし四の字バックに。仰向けになりなおもチョークを狙うクラウス。入りかけたが外れた。残り1分。ジャイルスようやく反転し上になる。パウンド。クラウス立ったがそこにパンチを打ち込む。ホーン。

1R後半のジャイルスのパウンドがあるとはいえ、さすがにこのラウンドはクラウスだろう。

2R。ジャイルスの重い右ハイがガードの上からヒット。急遽出場で階級上の相手と戦っているクラウスはやや消耗しているように見える。パンチで出たジャイルス。ケージ際に追い詰めてパンチを打ち込む。クラウス組んでテイクダウンを狙うもジャイルスがまたパンチを入れる。離れたクラウス。ボディにパンチを入れるジャイルス。クラウスタックル。切られて引き込む。スイープを狙ったが返せず。ハイガードをサバかれてハーフに。パウンドを打ち込むジャイルス。クラウス腕十字を狙ったが決まらず、ジャイルスがパウンドを入れ続ける。残りわずかでチョーク。ホーンに救われたクラウス。

2Rジャイルス。クラウスなんとか生き延びたが、もう青息吐息。

3R。自ら出るクラウス。パンチを打ち込む。ジャイルスも疲れが見える。奇声を上げて気合を入れるジャイルスに右を打ち込む。カーフキック。ジャイルス手が出ないがガス欠か?クラウスの右。左ミドル。ジャイルス組もうとしたが引き剥がすクラウス。ジャイルスもパンチを打ち込む。ヒットし一瞬動きが止まったクラウス。ジャイルスが組んでケージに押し込むが、抜け出して離れたクラウス。また先に手を出すクラウス。パンチからタックル。止められると肘を入れ離れる。残り1分。僅差なだけに、1テイクダウンでもあれば大きなポイントとなるが、クラウスのタックルは止められる。逆にジャイルスがタックル。差し替えしてこらえたクラウス。タイムアップ。

3R手数ではクラウスだが、有効打ではジャイルスか?

29-28クラウス、29-28ジャイルス、29-28ジャイルス。スプリットでようやく地元選手が勝利。

緊急出場のクラウスがよく頑張ったという試合。しかし、やはりこういう準備が整っていない試合に意味はない。クラウスにはそれなりの見返り(本来の階級での上位陣との対戦やファイトマネー等)があったのではないかと思うが。負けたクラウスにも拍手を送る地元の観客。