格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC270:メインイベント・フランシス・ガヌー vs. シリル・ガーン

ヘビー級王座統一戦5分5R。

ガヌーは初防衛戦。UFC参戦から全試合フィニッシュ勝利で2018年にミオシッチのタイトルに挑戦したが、グラウンドに持ち込まれるとすぐにスタミナ切れし完敗。続くデリック・ルイス戦は攻める気持ちがなく、大凡戦で完敗。タイトルマッチ直前に所属を変更したこともあってか、練習環境や本人の意識に問題があると言われ、才能はあっても実力が開花しないままになるかと思われた。しかしそこから4連続1RKO勝利。ミオシッチとの再戦も2RでKOし、ついにタイトル奪取に成功した。

昨年3月にタイトルを獲得したガヌーだったが、8月に早くも防衛戦が組まれたが、インターバルが短すぎるということでガヌーが拒否。タイトルマッチが組めないからということで半ば無理やりに組まれた暫定王座決定戦でデリック・ルイスに勝利してタイトルを獲得したのがシリル・ガーヌ改めシリル・ガーン。学生時代はバスケットボールの選手で、卒業後に家具の販売員として働いていたところでムエタイを始める。ムエタイのプロデビューは26歳。2年間で13戦全勝の戦績を残すと、ムエタイの最後の試合から2ヶ月後にMMAデビュー。わずか3勝でUFCとの契約を果たしたが、UFCでも7連勝で、ここまで全勝。オッズはガーンがフェイバリット。

ガヌーがプレスしていく。ケージ際でサークリングしていたガーンだが、詰められるとタックルへ。ケージまで押し込むが引き剥がそうとするガヌー。ガーン離れた。ガーンのローにパンチを合わせるガヌー。距離を詰めて押し込む。ガーンダブルアンダーフックで入れ替える。ガーン肘を入れて離れた。ガヌー距離を詰めてアッパーを入れるとガーンはローブローをアピール。レフェリースルー。距離を取って離れるガーン。バックスピンキックがボディにヒット。プレスしていくガヌーだがサークリングして入ってくるところにジャブを入れたガーン。飛び込んで組み付いたガヌー。テイクダウンを狙うが差し返したガーン。逆にケージに押し込む。残り1分。押し込んで膝を入れる。ガーン足払いで倒そうとするがガーン離れた。残りわずかで出ていかないガヌー。ホーン。

1Rガーン。

2R。ガーン、前蹴りやローなどで距離を取ったところで蹴りを入れていく。詰められないガヌー。右を振って出たが、かいくぐって受け止めたガーン。押し返すとガヌー離れた。ガーンバックスピンキック。かすめた。遠い間合いだと当てる武器がないガヌーに対し、ガーンは蹴りを当てていく。バックスピンキックをボディに入れるガーン。プレスするガヌーだが間合いまでは入らない。ホーン。

2Rガーン。ガヌー、2Rは対策できないままラウンドを落とした。

3R。距離を詰めたガヌー。ガーンが前蹴りを放つと、その足を抱えてテイクダウン。サイド。押さえ込むガヌー。マウントを狙うがガーン背中を向けて亀に。足をフックするとガーン反転し正対。そのまま立った。押し込むガーン。ガヌーがオーバーフック払腰を狙ったがガーンこらえてまた押し込み。ガーンバック肘で引き剥がすと同時に離れる。ガヌーパンチで飛び込むが距離を取られる。ガーンはまたバックスピンキックを出していく。残り1分。ガヌーパンチからタックルへ。押し込むとガーンはキムラを狙う。が、外れてハーフで押さえ込むガヌー。上体を起こしたガーンだがホーン。

3Rはガヌーが取り返した。

4R。また詰めていくガヌー。ガーンはサークリングしつつ蹴り。ローを蹴るがそれほど強くはない。バックキックを狙ったところにガヌーのパンチがヒット。前蹴りを入れるガーン。ガヌー組み付いた。ケージに押し込みクラッチしてテイクダウン狙い。投げて倒した。腕を押さえてパンチを防ぎつつ亀になるガーン。立とうとしたガーンが膝十字を狙おうとしたが不発。立った。またキムラを狙おうとしたところでテイクダウンするガヌー。背中を付けたガーン。残り1分。ガーンハーフから腰を引いてケージまで移動して座った体勢に。ガヌーボディに膝。パウンド。ホーン。

4Rガヌー。テイクダウンに活路を見出した。両者疲れているのでガソリンタンクの量が勝負を分けそうだが、ガーンの方が疲れがあるか。

5R。ガーン一転して出ていく。1Rは落としていてフィニッシュが必要という判断か。先に手を出すガーン。ガーン意表をついてタックル。テイクダウン!起き上がろうとするガヌーだがガーン上に。が、ガーンなんとインサイドから足関へ。上になるガヌーだが、ガーンまた足を掴んで外ヒール。しかし極まらず。逃れたガヌーがマウント。ハーフに戻したガーン。押さえ込むガヌー。ガーン体を起こすが動けない。立とうとするガーンだが立たせないガヌー。時間がなくなる。押さえ込むガヌー。タイムアップ。

48-47×2、49-46の3-0でガヌーが王座防衛。

序盤は距離を取られての打撃でペースを握られていたが、後半のテイクダウン狙いにガーンが対応できず。

ジャッジは1者のみ1Rガヌーを支持したが、2者はガーンで最終ラウンドの時点ではイーブンだった。

ガーンはMMAの初黒星。UFC2戦目でもガードから足関に行って一本勝ちしていたが、あれは判定での勝ちが決定的でフィニッシュを狙いに行ったもの。今回は最終ラウンドを取った方が勝ちという状態だったが、セコンドからはフィニッシュが必要と言われていたからか、足関狙いを潰され自滅してしまった。まあ一者は38-36をつけていたし、間違った判断ではなかったかもしれないが。