格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★DREAM.11 PPV感想

DJ.taiki vs 宮田和幸
塩漬け(というには色々やられていたけど)でDJ完敗。
1Rずっと下で逃げられなかった時点で、2Rはもう向かっていくしかなかった。あそこで五分なら待ちのスタイルで行けたのだが。前に出なければ行けない分、タックルももらってしまう。それでも何回も立っていったのは良かったが、あれを1Rにやっていれば。宮田がさせなかったんだろうけど。ダメージ的にもそれほど差は無かったが、マストなら宮田しかない。
DJは所に勝った貯金はあるので、まだチャンスはありそう。今回の敗戦もいい経験になったのでは。
所英男vs高谷裕之
意外にもタックルではなく打撃で勝負する所。時折タックルを見せるが、高谷はことごとく潰す。引き込んでも高谷はグラウンドに付き合わず、すぐに立つ。徹底している。ジリ貧になりつつあったが、1R終盤に所のパンチで高谷の腰が落ちる。熱狂。しかしこれで高谷に火を付けてしまった。これまで付き合わなかったガードでパウンドラッシュ。ゴングに救われた所だが、ダメージを見たら2R開始前に止めた方が良かった。2R序盤で打撃をもらい、即タオル。やっぱり限界だったか。
負けたけど素晴らしかった所。地力の差は明らかだったが、それでも見せ場を作るのが凄い。DJに負けた時点では、もうメジャーでやるのは厳しいと思ったのだが、生き残った。ただ、実力自体はそれほど上がっているわけでもないので、今後フェザー級で強豪と対戦していくのは厳しいだろう。
フェザー級はKID・所の注目注目されている二人が実力的にはトップに及ばないというギャップがある状態に。取りあえず大晦日はこの二人を当てたらいいだろうけど。
ビビアーノ・フェルナンデスvsジョン・ウォーレン
ガードからの十字というレスラーが一番やられてきたパターン。ビビアーノが上手いというよりウォーレンがやっぱり3戦目ということか。タックルでわざわざ自分からグラウンドに持ち込まなくてもいいと思ったのだが。
チェ・ホンマンvsミノワマン
ホンマン、パウンドの撃ち方が雑。総合の練習をしているのか、練習していてあの程度なのか。リーチの差もあるし、上を取ったらパウンドですぐ終わると思ったのだが。2Rはスタミナ切れもあって美濃輪に組まれて下に。必殺の足関でタップアウト。
美濃輪は良くも悪くも相変わらずで、強くなっているのかどうか分からない。11月にはグラジエーター・CMA感謝祭と、格闘技のイベントにかかわらず、メインで一人だけプロレスをやるし、もうそういう方向性で売り出していくのか。熱かった頃の美濃輪が懐かしい。
アップセットだが、美濃輪が良かったというよりホンマンがだらしない方が目についてしまったのでいまいち。
ソクジュvsボブ・サップ
攻撃を受けたらダルマになってしまうサップ。これでは勝てない。これに懲りてもう呼ばないで欲しい。懲りたかどうかは分からないが。
川尻達也vsメルカ・バラクーダ
ラクーダちっちゃ。GAME AND MMAさんによると、バラクーダはDREAMが付けたニックネームだとか……。確かに、バラクーダという名前だけでひとつネタになりそうではある。
テイクダウンしてマウントパンチで終わり。魔裟斗vs川尻くらい実力差があったし、明らかにアウェイの舞台に出てきたバラクーダにMAXの川尻くらい感動した(ウソ)。川尻がきっちり勝ったと言うより、バラクーダがダメだったようにしか見えないので、やっぱりこういうマッチメークはいただけない。
試合後にマイク。やっぱりやるのか。朝礼で校長先生の話を聞かされる中学生の気分で拝聴。
桜庭和志vsルビン・ウィリアムズ
かなり低いタックルでテイクダウンしてキムラ。川尻と比べると、桜庭にはお茶濁し感があまりなかった。桜庭にはトップ選手という感じがもうないということか。
DREAM.12に連続出場の話が出ているが、もともとDREAM.11へのスライドは「大晦日に出るためには10月下旬の試合では遅すぎるから」が理由じゃなかったか。まあまたルビンレベルが相手なら平気だろうけど。
ヨアキム・ハンセンvs青木真也
青木の組み付きが強い。堪えたハンセンを簡単にテイクダウン。下から仕掛けたハンセン、素早く立ち上がるが、青木は即組み付いてテイクダウン。
が、ハンセンの下からの蹴り上げが急所直撃。さらに顔面にも一発。かなり効いている。嫌な予感が……。観客からはやれというヤジ。まあここでやらずにノーコンテンストは今後に大きく影響してしまうし、やれという客の気持ちもわかるが、こんなに長い時間中断しなければいけないほどのダメージなんだし、ちょっと厳しいのでは。
10分くらい中断してたか?再開。しかし明らかに動きが悪い。パスさせないハンセン。下から十字も狙う。青木は肩が抜けているので涼しい顔。胴に絡みついて足関狙い。青木が立ち上がるとバックを取る。正対してタックルに行く青木。成功。しかしガードで膠着。1R終了。意外とハンセンのガードを青木が崩せない。
2R。簡単にテイクダウンを奪う青木。しかし膠着。ブレイク。再開後、ハンセンの膝が入るが、構わず押し込んでテイクダウン。タックル成功率は100%。サイドからマウント奪取。残り1分で腕十字の体勢へ。このまま判定かと思われたが、残り4秒で腕を伸ばしタップアウト。
あのまま判定でも勝っただろうけど、一本取ったのが大きい。しかし試合は思ったよりも白熱したものにならず。金的顔面蹴りのダメージはかなり大きかったと思う。あれでかなり動きが落ちた。それでも最後までハンセンに有効な攻めを許さなかった。ハンセンはガードからアグレッシブに仕掛けていたが、全く上を取れず。青木のタックルが冴え渡っていた。
青木「つまんない試合ですみません、勝ちたかったんです」と泣きながらマイク。シャオリン戦の後で谷川Pに添削されたマイク(参考)と同じだった。学習したか。
地上波じゃダイジェストって酷いな……。タイトルマッチという感じも全然無かったし。こうなると桜庭と川尻の試合がますます余計だったと思えてしまう。ハルクをやる言い訳で「ハルクで一般視聴者の興味を引いておいて本物を見せる」と言ってたけど、本物の方をカットしてたら意味がない。
フェザー級GP決勝戦
余力十分のビビアーノ。積極的に攻める。高谷の立つ力も凄い。タックルをもらってもすぐ立ち上がる。余力があるはずのビビアーノが先に消耗。しかし2R序盤にビビアーノがパンチで攻め込む奇襲。ダウンを奪うが高谷はすぐ復活して立ち上がる。が、タックルを取られバックにつかれる。コーナーでバックからチョーク狙い。高谷は腕をホールドしてディフェンス。ブレイク。その後は打撃戦に。高谷も消耗したのか、手数が少ない。五分の撃ち合い。ゴング。
最後に高谷がちょっとぐらつかせたが、決定的なポイントはビビアーノのダウンのみ。ビビアーノが妥当。高谷もあの内容で勝ちにされるよりは、次にやってしっかりKOしてタイトル奪取した方がいい。しかしやっかいな王者が誕生した。
TBSの中継も見てみたが、相当酷かった。最後、まだ打ち合ってる最中に高速スタッフロールが流れてきてテンションがた落ち。
青木の試合も、確かに一般受けする内容ではなかったけど、だからってあのカットはない。亀田の試合だってつまらないとは言われたけど、それでもあれだけの視聴率を取っている(まあ内容が良ければもっと取っただろうけど)。同じタイトルマッチでこの差は何?試合が仮につまらなくなったとしても、タイトルマッチの権威付けをすれば緊張感をもって見られるのに。自分でそれを捨ててしまっている。何を見せたいのか分からない。感じるのは、1%でもいいから視聴率が欲しいというさもしい根性だけ。
あと視聴率対策なんだろうけど、試合中にリングサイド映しすぎ。ブレイクで間が空いたときならまだいいけど、スタンドで打ち合ってる最中に内藤の顔が映されたりしてイライラした。ワイプで入れたり出来ないのか?
ベストバウトは高谷vs所。