第1試合・NOEL vs. イ・ボミ
イ・ボミは前回のケイト・ロータス戦は、戦績的に噛ませ犬に思えたが判定に持ち込む。ケイトが仕留め損なっただけの気もしたが、意外と「イ・ボミが良かった」という評価もあったことで2度目の参戦。今度はNOELがしっかり噛み切った。
NOELも実績的にはRIZINではどうか?という疑問符はつくものの、RIZINレギュラーメンバーのケイトが判定だったイ・ボミを1Rでフィニッシュしたことで、今後も使われることが不自然ではなくなった。とはいえ実力が上がったわけではないのが難しいところ。
第2試合・新井丈 vs. イ・ジョンヒョン
ジョンヒョンは再度呼ぶほどの選手ではないと思っていたので、新井を上げさせるカードだと思ってみていたが、ジョンヒョンが首相撲から圧倒してのKO勝ち。両者敗戦からの再挑戦だったが、年齢的にも成長していたのはジョンヒョンだった。ジョンヒョンは次にまたフライ級の新参選手あたりと当てられそうだが、本人がアピールするヒロヤ戦も、実力的にはちょうど良さそう。残念ながら、新井はRIZINではもう厳しいか。
第3試合・征矢貴 vs. トニー・ララミー
ララミーが打撃で真っ向勝負しながらのKO勝ち。前回山内を完封したテイクダウンは見せなかったが、前戦でたっぷり見せたことで、征矢の意識にタックルが入ったこともプラスになったはず。減量で体重を落としすぎて、当日動きが悪いこともあったが、今日はコンディションも良かった。
実力的に今後も門番的なポジションがちょうど良さそうではあるが、6月にRIZIN仙台大会が発表され、岩手出身の扇久保が防衛戦を行う可能性が高いとなると、伊藤に負けているララミーでも、挑戦者となる可能性は十分ありそう。
第4試合・佐藤将光 vs. ジョン・スウィーニー
LFA王者からUFCファイターになった選手はたしかに多いが、契約してもたいした結果を残せずリリースされた選手も多いので、単にLFA王者と言うだけでありがたがるのはどうかと思った。戦績だけ見たら期待できそうだったが、内容は将光が圧勝。
アメリカ人ファイターがUFCと契約できそうならUFCを選ぶだろうし、RIZINをチョイスした時点でそういうことかと。中央アジアの未知強ファイターを連れてくる方がはるかにコスパがいいと思うが、アメリカ人でUFC間際の選手の方が見栄えがいいのと、あとはアメリカのファン向けのアピールもあったのかもしれない。スウィーニーの良さが全く見えなかったので、もう一度、次は金太郎あたりと見てみたい。
第5試合・キム・ギョンピョ vs. 矢地祐介
矢地が上位戦線に残れるかどうかが試される試合だったが、1RにKO寸前まで追い込まれ、2Rは上を取っても攻められず、結局カットによるTKO負け。今さらDEEPで戦う気もないだろうし、今後はズマガジーのような未知強ファイターとの門番役で続けていくしかないだろう。それでも出番があるだけまだ良い。
第6試合・所英男 vs. 鹿志村仁之介
それ以外ないという結末で鹿志村が一本勝ち。所は何もさせてもらえず完敗。相手がストライカーならまだチャンスがあったかもしれないが、より悲惨な結果になった可能性も高いので、これで良かったか。大晦日は地元に近い愛知での試合になるし、そこで引退試合でいいのでは。相手はかつてフィニッシュしたアーセンで。
勝利後に対世界で戦いたいとアピールしていた鹿志村。DEEPでも上位陣には勝ってないが、ファイトスタイルに個性があり、レジェンドをフィニッシュしたので、RIZINでも一定のポジションを得られそう。
第7試合・伊藤裕樹 vs. カルロス・モタ
伊藤がきっちりとKO勝ち。大晦日に地元の愛知でタイトル戦をやりたいとのことだが、単に名古屋大会で挑戦するだけでなく、大晦日イベントでやるというなら、説得力がある相手に勝つ必要がある。元谷かガジャマトフが相手ならどうか。
モタはMMAのトレーニングをどれだけやっているかわからなかったが、今後もKNOCKOUTに出続ける方が良さそう。
第8試合・大島沙緒里 vs. ケイト・ロータス
大島が単にテイクダウンを取るだけでなく、そこからリカバリーしようという動きもほぼ全部潰しての判定勝ち。とはいえ、3Rは押さえ込むのが精一杯で落としており、タイトル再挑戦はほぼなさそう。下から上がってくる選手の壁にしては強すぎるのが厄介。
第9試合・ビクター・コレスニック vs. 武田光司
実況は完全に武田びいきだったが、3Rはコレスニックでもおかしくないと思った。まあ武田でもおかしくないが。
武田の直前出場ばかりが称賛されるが、一方のコレスニックも、フェザー級リミットまであと水抜きのみで落とせるくらいに体重を落としてきているところから、さらに2kg近く上のリミットでの試合を受けているのに、実況でまったく称賛されていなかったのが気の毒。それでも勝てると思って受けたのだろうが。モヤモヤするので、減量が間に合わないなら、本来バンタムの選手を代役でフェザー級で戦わせてほしかったが、休憩後に組まれているし、勝負論があると思わせるカードにしたかったのか。いずれにしても、コレスニックの評価は下がる試合内容だった。
武田はライト級で対戦相手が一巡したこともあってのフェザー級転向だったが、フェザー級で戦っている間に新顔も出てきていて、新鮮な顔合わせも可能になっている。フェザー級は選手が飽和してきてチャンスが少なくなっているし、ライト級に戻した方が良さそう。
第10試合・高木凌 vs. 木村柊也
このカードがセミ前というのが意外だったが、まだ木村に期待してのこの試合順だったのか?もう幻想はなくなっている木村だが、打撃戦で普通に打ち負けていたし、当然一発KOもなかった。ドクターストップでややアクシデント感があったのが救いだが、1R終盤にタックルを仕掛けたのも、今までのトップクラスの選手が相手だったらできないこと。やはり一度ローカルレベルの相手にキャリアを積み直した方が良いと思った。
高木は結末こそアクシデントに見えたが完勝。とはいえ、木村の評価が下がった意味合いが強く、高木自身にRIZINで居場所があるかは微妙。過去に陰口を言われたという因縁がある武田戦をアピールしたが、ファンがどこまで興味を持つのか。
セミファイナル・ルイス・グスタボ vs. 桜庭大世
桜庭はKO負けしたが、正面から打撃で打ち合って、互角以上に渡り合って評価を上げた。とはいえ、これでワンランク下のギョンピョや堀江や大原に勝てるかというと話は別。グスタボ相手に互角だったからと言って、そうした試合を組めればいいのだが。今年の大晦日には、ONEとのマッチングが終了する青木との対戦がちょうど良さそう。
メインイベント・秋元強真 vs. パッチー・ミックス
最初に様子見でタックルを仕掛けた以外は、ずっとパンチの距離で打ち合っていたミックス。そうこうしているうちに、1R終盤にパンチでダウンして大きなダメージを負ってしまった。どういう作戦だったのか。体を見てもフェザー級仕様になっておらず、事前の悪い予感が当たった感じ。次があったとしても期待できない。
秋元は組みの展開になることなく完勝だったが、逆に組みの技術がどこまで上がったのかを見ることができなかった。次は摩嶋との対戦が見たい。