格闘技徒然草

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RIZIN.14:総評

メインは一方的な内容に。メイウェザーは腹回りを見てもマクレガー戦との準備の差は明らかで、本気には見えなかった。が、100%から程遠いコンディションでも簡単に倒してしまった。最初の天心の左ストレートもヒットしたかに見えたが、リプレイで見てみるとスリッピングアウェイで受け流しており、クリーンヒットしていなかった。体重差だけでなく、技術でも相当な差があった。この汚名を返上するチャンスが与えられるわけでもなく、天心の価値を落とすだけで終わった。

レーニングの時点では練習した関係者は試合を盛り上げるために「通用する」「数戦で世界王者になれる」「今でも日本王者より上」と調子が良いことを言っていたが、実際のところ同階級の選手が相手だとどのレベルの相手なら互角にやれるのかは興味がある。今回の結果でボクシングへの挑戦は遠のくかもしれないが。

セミは堀口が逆転勝利。この試合も実際のところ体格差はある試合だったが、UFCでもフライ級は廃止となる以上、メジャー階級の下限はバンタムと思ってやるしかない。コールドウェルのレスリングに苦しめられたものの、最後のギロチンだけでなく打撃もいいものを当てる場面があった。コールドウェルはユニファイドではグラウンドとなる立ち際の状態で顔面に膝を入れていくなど、短いながらもRIZINルールを研究してはいたが、リングに慣れていなかったのは否めない。

浅倉は思ったよりタックルに行けず。以前練習していた時に、よほど寝技に実力差があって行けなかったのか。逆に浜崎が柔道の足技などでテイクダウンを奪っていった。RIZINデビュー戦では苦戦して評価を落としてしまった浜崎だが、実績から言えば堀口と同等。日本人が相手だと実力が抜けている。浜崎に合わせて強豪を連れてくるようになれば、女子スーパーアトム級のレベルも上がっていくが、今後はどうなるか。

他は元谷とムサエフが良かった。元谷はテイクダウンは取られたものの、下から極めの強さを見せて一本勝ち。単純比較はできないが、内容ではUFCでの佐々木 vs. スコッギンスよりも上だった。ムサエフは相手がRIZIN初参戦の大尊ということで、圧倒したとしてもどれだけ実力が伝わるか不安だったが、強烈なパウンドでインパクトを残した。