格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC on ESPN+97:メインイベント・タイ・トゥイバサ vs. マルチン・ティブラ

ヘビー級。トゥイバサ9位、ティブラ10位。

5連続KO勝ちと、その後に見せたシューイのパフォーマンスでブレイクしたトゥイバサ。コロナ以降の8戦では無観客だったのは1度だけ。今回は無観客ではないが、わずかな客しか入れないAPEXイベント。試合後にシューイのパフォーマンスは見られるのか。しかしここ3戦は3連続フィニッシュ負けで、ランキングも王座挑戦圏内から二桁にリーチがかかっている。14勝中13KOのハードパンチャー。30歳、

ポーランドのティブラはUFC19戦目。ノーランカー相手に4連勝でランキング入りし、直近の5戦はすべてランカー対決で3勝2敗。しかしトップ5ランカー(対戦時)のボルコフやアスピナルには完敗し、中堅ポジションに留まっている。テイクダウンからのパウンドが武器のグラップラー。トレーニングを始めたのが21歳で、MMAデビューが26歳。31歳でUFCデビューし、現在38歳。

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UFC on ESPN+97:セミファイナル・ブライアン・バトル vs. アンジュ・ルーサ

ウェルター級。

TUFウィナーのバトル。ミドル級で2戦した後、ウェルターに落として3勝1敗。ウェルター転向初戦では、佐藤天を44秒ハイキックでKOしたことで日本でも知られる。負けた相手は塩漬けグラップラーのファクレトディノフで、漬けられて二者が30-25をつける内容での完敗。196cmの長いリーチからの変則的な打撃が武器だが、キャリアでは一本勝ちも多い。29歳。

コンゴ出身・スイス在住のルーサは初のセミ抜擢となる。佐藤天と同門のキルクリフFC所属。試合4日前に決まったUFCデビュー戦は打撃で押され、タックルも切られる展開での判定負けだったが、そこから2連勝中。ただ、勝った相手はいずれもUFC未勝利。得意技は右ストレート・アナコンダチョーク、前回はバトル以上にリーチが長いリース・マッキー相手にテイクダウンからのパウンドラッシュを仕掛け、凌がれてガス欠になったものの判定勝ち。29歳。

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UFC on ESPN+97:第11試合・オヴィンス・サン・プルー vs. ケネディ・エンジーチュクー

ライトヘビー級。

OSPは唯一となるJJとのタイトル戦が8年前。日本大会のメインで唯一のライトヘビー級戦だった岡見にヴォンフルーチョークで一本勝ちしたり、後のBellatorライトヘビー級GP準優勝コーリー・アンダーソンにKO勝ちするなど3連勝もしたが、それ以降は4勝7敗で大きく負け越し。ランキングからも外れて久しい。途中、ヘビー級に上げるも結果を残せず(0勝2敗)にライトヘビー級に戻している。直近4戦では引退したショーグンにスプリット判定勝ちしたのみで、3KO負け。元気がない試合が続いている。40歳となってからの初戦。

ナイジェリアのエンジーチュクーはUFC6勝4敗。重いパンチが武器のストライカーで、前回3連勝で初のランカーとの対戦のチャンスを得たが、元キックボクサーのダスティン・ジャコビーに1RKO負けで跳ね返された。グラウンド・テイクダウンディフェンスはやや不得手。31歳。

落ち気味のOSPは、オッズでは今大会一番のアンダードッグとなっている。

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UFC on ESPN+97:第10試合・クリスチャン・ロドリゲス vs. アイザック・ダルガリアン

フェザー級

ロドリゲスはUFCデビュー戦はフェザー級で判定負けし、その後バンタムで3連勝したが、うち2戦が体重オーバーで、今回からまたフェザー級に戻す。体重オーバーした上ではあったが、最年少UFC契約のロザスJr.に判定勝ちでキャリア初黒星をつけている。アナコンダなどの首系サブミッションが得意で一本勝ちも多い。26歳。

ダルガリアンはLookin' For a Fightで発掘され、昨年8月にUFCデビュー。ローカルでは全試合1Rフィニッシュだったが、相手のレベルが不明のため、UFCではどこまでやれるかは不明だったものの、UFC1勝1敗のフランシス・マーシャルにテイクダウンしてマウントからのパウンド・肘でまたも1RKO勝ち。2戦目でメインカードに抜擢された。バックボーンはレスリング。27歳。

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UFC on ESPN+97:第9試合・パニー・キアンザド vs. メイシー・チアソン

女子バンタム級。キアンザド6位、チアソン10位。

イラン生まれスウェーデン在住のキアンザドはUFC5勝4敗。ここ3戦では当時11位のリナ・ランズバーグに勝ったのみで1勝2敗だが、上が抜けていったことで、ランキングはむしろ上昇している。ボクシング・キックがバックボーン。しかしUFCでは組んでのケージ押し込みが主体で、KO勝ちからは10年間遠ざかっている。32歳。

チアソンはキャリア2戦で出場したTUFで優勝。TUFでは昨年のPFL女子フェザー級ウィナー・ラリッサ・パチェコにも1RKO勝ちしている。TUF後はバンタムに落とし4勝1敗だったが、直近の3戦はフェザー級2試合と140ポンドキャッチウェイトの試合。女子最長身となる180cmだが、その分バンタムへの減量がきつく、フェザー級でも計量失敗している。今回は3年ぶりのバンタム級バンタム級での試合が少なかったこともあり、その間にランキングではキアンザドに抜かれている。32歳。

両者は2018年のTUF28女子フェザー級に出場し、ともにチーム・ガステラムに所属。チアソンがドラフト1位、キアンザドが2位で、両者勝ち上がり決勝進出。決勝ではチアソンがパンチでダウンを奪い、最後はバックマウントからのチョークで一本勝ちしている。それ以来の再戦。

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UFC on ESPN+97:第8試合・ジェラルド・マーシャート vs. ブライアン・バーバリーナ

ミドル級。

マーシャートがUFC20戦目、バーバリーナが19戦目のベテラン対決。マーシャートが10勝9敗、バーバリーナが9勝9敗と、両者ともに戦績自体は中堅クラス。

マーシャートは35勝で27の一本勝ちがあるグラップラー。しかし雑に仕掛けて逆にポジションを悪くして敗れることも多いため、一本負けも17敗のうち8回ある。打撃は決して上手くないが、それでも打ち合っていく場合もある。現在、ジョー・パイファーとアンドレ・ペトロスキーに敗れて2連敗中。36歳。

バーバリーナは18戦でファイト・オブ・ザ・ナイト5回の激闘王。ストライカーだが、寝技に穴があり、ここまでグラウンドに持ち込まれる展開で3連敗中。前回からミドル級に上げたが、体格的にはウェルターが適正に見受けられる。34歳。

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UFC on ESPN+97:第7試合・ナタン・レビー vs. マイク・デイビス

ライト級だったが、レビーが0.5ポンドオーバーし、キャッチウェイトに。

イスラエルのレビーは空手がバックボーン。日本で上地流空手を学び、イスラエルで空手道場を開いていたが、MMAを知って転向。MMA開始後は極真空手も学んでいる。試合ではテイクダウンも駆使し、キャリア8戦で3一本勝ち・5判定勝ちとKO勝ちはない。UFCデビュー戦ではテイクダウンを奪われ判定負けしたが、そこから2連勝。その後、試合のキャンセルが続き、1年3ヶ月ぶりの試合となる。32歳。

デイビスも1年5ヶ月ぶりの試合。UFCデビュー戦はライト級時代のギルバート・バーンズに2R一本負けしたが、そこから3連勝。しかし欠場が多く、5年で5試合目となる。ボクシングがバックボーンで、長い距離の打撃とテイクダウンが主体のスタイル。31歳。

詰めたデイビス。右がヒットし崩れたレビー!デイビスバックについた。仰向けでバックマウント。ダメージは抜けたように見えるレビー。しかしバックマウントから抜け出せない。チョークへ。浅い。足のロックを外して上を取ろうとするレビー。スクランブルから立った。逆にバックを取っている。片膝を着いたレビーにパンチを入れる。デイビス足を掬うと膝十字を狙う。グラウンド状態で顔面に蹴りを入れてしまったデイビスだがホーン。ホーン後にデイビスに注意を入れるレビー。

1Rデイビス

2R。ミドルを入れるレビーだが、連発した際にスリップダウン。上になるデイビスだが、下から組み付くレビー。が、またデイビスがバックに回り四の字ロック。マウントに。肩固めをセット。マウントのまま絞めるとレビータップ!

連勝を伸ばしたのはデイビス

レビーも組みは弱くないが、最後は簡単にポジションを取られてしまった。

UFC on ESPN+97:第6試合・ジョジアニ・ヌネス vs. チェルシー・チャンドラー

女子バンタム級だったが、チャンドラーが1ポンドオーバーしキャッチウェイトに。ヌネス13位、チャンドラー14位。

ヌネスはUFCデビューから3連勝。ムエタイバックボーンのストライカーで、10勝中7KO。ここ2戦はフェザー級に上げての試合だったが、体格的にはバンタムが適正階級。30歳。

チャンドラーはここまでUFC初戦が140ポンド契約、2戦目がフェザー級、今回が体重オーバーによるキャッチウェイトで、バンタムで試合したことがない。ニック・ディアス・アカデミー所属。UFC初戦では、ユリア・ストリアレンコにテイクダウンからのパウンドで1RKO勝ち。それだけでランキング入りした。2戦目は女子フェザー級で、ノルマ・ドゥモンと対戦し、テイクダウンを取られる展開に。ガードからけっこう仕掛けていたが、防がれて判定負け。こちらもムエタイがバックボーンで、柔術は紫帯。33歳。

ランカー同士だが、どちらも女子バンタム級での実績には乏しい。

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UFC on ESPN+97:第5試合・ジャフェル・フィーリョ vs. オデー・オズボーン

フライ級。

ブラジルのフィーリョはコンテンダーシリーズで勝利すると、当時UFC3連勝中ですでにランキングにも入っていたムハンマドモカエフの対戦相手が見つからなかったことで抜擢。モカエフにテイクダウンされ、下からの仕掛けも潰される展開だったが、3Rに一発逆転の膝十字でモカエフの膝を逆に反るほどに極めてニアフィニッシュ。結局逃げられ、その後のチョークで一本負けしたが、モカエフは試合後歩けなくなるほどで、無敗のモカエフを過去最も追い込んでいる。2戦目はUFCデビュー戦のスペイ人・ダニエル・バレス相手に序盤打撃で押される展開が続いたが、パンチを打ち返すと、タックルからテイクダウンして肩固めで1R一本勝ち。30歳。

オズボーンはUFCフライ級で4勝3敗。負けた相手はマネル・ケイプ(ケイプの体重オーバーあり)、タイソン・ナム、アスー・アルマバイエフ。フライ級でトップの185cmの長いリーチを持ち、伸びてくる左ストレートが武器。バックボーンはレスリング。32歳。

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UFC on ESPN+97:第4試合・ジョシュ・クリバオ vs. ダニー・シウバ

フェザー級だったが、シウバが2.5ポンドオーバー。キャッチウェイトに。

オーストラリアのクリバオは地元大会の代役出場でのラッキー契約だったが、初戦のライト級で敗れた後、フェザー級で3勝1敗1分け。テコンドーベースのストライカー。前回はUFC4勝0敗1分けのリローン・マーフィーとの対戦で、判定となったが一方的な内容で完敗。UFCフェザー級初黒星を喫した。29歳。

シウバは昨年9月のコンテンダーシリーズで勝利しUFCと契約。これがデビュー戦。ボクシング・レスリングの下地があり、20歳の時にマルコ・ファスと会いMMAを始める。パンチ・カーフキックで打撃の手数で勝負するスタイル。MMA8勝(5KO)1敗の27歳。

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UFC on ESPN+97:第3試合・ジャケリン・アモリム vs. コーリー・マッケンナ

女子ストロー級

グラップラーアモリム柔術がバックボーンで、IBJJFのパンナム選手権ノーギ部門で優勝している。ローカル6戦全勝・全1RフィニッシュでUFCと契約したものの、UFCデビュー戦では2R以降タックルを切られると引き込む展開でジリ貧となり判定負けで初黒星。2戦目はグラウンドに持ち込み寝技で圧倒し、3RにパウンドでKO勝ち。しかし、やはり引き込み癖が治っておらず、上に行くには不安が残る。28歳。

イギリスのマッケンナは空手や柔術などからMMAを始め、15歳でカリフォルニアのアルファメールを拠点としアマチュアMMAデビュー。2020年、21歳でコンテンダーシリーズで勝利し、イギリス人女子最年少でUFCと契約。UFC3勝1敗で、敗れた相手はエリス・リード。ここ2戦はテイクダウンから攻めての勝利で、ミランダ・グレンジャーには女子初のヴォンフルーチョークでの勝利を記録している。今回は1年3ヶ月ぶりの試合。24歳。

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UFC on ESPN+97:第2試合・ティアゴ・モイゼス vs. ミッチ・ラミレス

ライト級。

モイゼスはUFC6勝5敗。打撃も出来るが、一本勝ちの多いグラップラー。一時はランキングにも入っていたことがあるが、ランカー相手には勝てていない。前戦は当時UFC3連勝中で、先週ダスティン・ポワリエに敗れたブノワ・サン・デニとフランス大会で対戦。1Rに得意の足関で膝十字を極めかける場面があったが、2Rにテイクダウンからパウンドを打ち込まれKO負け。28歳。

当初はブラッド・リデルとの対戦が決まれていたが、リゲル欠場でUFCデビュー戦となるラミレスとの対戦に。

ラミレスはローカル6戦全勝で昨年8月のコンテンダーシリーズに出場。2RにKO負けしてUFCとの契約はならなかった。12月にはLFAで再起戦を戦い1RKO勝ち。ハードパンチャーでKO勝ちが多い。代役でのUFC契約となるが、試合が決まったのは1ヶ月前なので、準備期間はあった。31歳。

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