格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

PANCRASE342:第6試合・寺岡拓永 vs. 氏原魁星

ストロー級

両者オーソドックス。間合いを詰める氏原が左右のパンチを出していく。しかし詰めたところに寺岡の右がカウンターでヒット!一瞬ダウンした氏原だが、すぐに立ち上がると四つで組み付き引き込もうとする。寺岡はケージに押し込んで引き込ませない。離れた。またパンチで詰めてくる氏原。パンチからタックルにつなげてテイクダウンした氏原。ハーフからマウントに移行。押さえ込みながら殴ると寺岡が反転するタイミングで三角絞めをセット!そのまま下になり絞める。腕十字に切り替えた。また三角に捕らえる氏原。再び腕十字へ。しかしじわじわと肘を抜いていく寺岡。抜けて立ち上がる。残りわずかで左右のパンチをボディに打ち込む寺岡。1R終了。

ジャッジ三者とも10-9で氏原を支持。

2R。左目をカットしている氏原。疲れも見える。詰める寺岡に、氏原は下がってケージを背負う。寺岡左ボディ。飛び込んでアッパーを入れる。組み付いた氏原が引き込むが、寺岡がハーフからヒジ・鉄槌を打ち込む。ガードに戻した氏原。下からハイガードで仕掛けようとするインサイドからパウンドをいいれる寺岡だが氏原は腕十字へ。ディフェンスした寺岡。氏原がガードに戻すと、またインサイドからパウンドを入れていく。立ち上がった寺岡。レフェリーブレイク。残り30秒でサークリングする氏原。寺岡も無理に詰めずに2R終了。

2Rは三者10-9で寺岡。

3R。氏原はサークリングでケージ際を回る。寺岡は詰めると右ストレートを一発入れる。踏み込んで左ボディを入れる寺岡に氏原もパンチを合わせる。ジャブを入れる寺岡。氏原が出てきたタイミングで寺岡がタックルに入りテイクダウン。すぐにガードを取る氏原。下から三角を狙ってきた足をサバいてパスを狙った寺岡だが、ガードに戻す氏原。パウンドを落とす寺岡。残り10秒で腕十字を狙った氏原だが、寺岡はディフェンスしてパウンドを落とした。タイムアップ。

ジャッジ三者とも29-28で寺岡を支持し、3-0の判定勝ち。

PANCRASE342:第5試合・糸川義人 vs. 櫻井裕康

フェザー級

オーソドックスのイトカワにサウスポーの櫻井が間合いを詰める。左ハイを放つ。腕でブロックした糸川。なおも圧力をかけていく桜井に、サークリングして下がる糸川。前手で距離を測りつつ詰める櫻井。ワンツーを打ち込んだ糸川。詰めてきた糸川。櫻井のジャブをもらったがワンツーを返した。残り1分。糸川がダブルレッグに。ケージでこらえる櫻井だがボディロックされて片膝をつく。スタンドバックに回った糸川が、残り10秒で投げを狙うと、櫻井の立ち際にバックからパウンドを入れた。1R終了。

オープンスコアは三者糸川。

2R。圧を強めてきた櫻井。間合いを詰めるがそこから打撃が出ていない。糸川がタックルに入りケージに押し込むとまたスタンドでバックに回ろうとする。正対した櫻井が逆に背中でクラッチしつつ外掛けでテイクダウンを狙う。糸川がケージを背負ってこらえる。肘を入れて離れた櫻井。すぐ圧を掛けていくが、糸川が右ミドル、右ストレートを打っていく。右ボディ。右ハイ。残り1分。右アッパー、右ストレートを入れる糸川。先に手を出していく。左右の蹴りを下がってかわした櫻井。2R終了。

2Rも三者糸川。

3R。圧を掛けてくる櫻井に対し、糸川は右フック、右ストレートを打ち込む。右ボディストレート。櫻井もジャブを出していくが単発。詰めてくる櫻井に対し、糸川は時折飛び込んでパンチを入れていく。飛び込みながらアッパー。残り1分。圧をかける櫻井に対しサークリングで距離を取り右ミドルを入れた糸川。左ストレートを出した櫻井。櫻井にセコンドのNEVER QUIT安藤代表から「倒されてもいいから行けって!」と激が飛ぶが、単発にとどまりタイムアップ。

三者とも30-27で糸川判定勝ち。

PANCRASE342:第4試合・坂本瑞氣 vs. 谷内晴柾

バンタム級

サウスポーの坂本に対し谷内はオーソドックス。坂本はミドル、谷内はインローで牽制する。踏み込んだ谷内がローシングルでテイクダウンを狙う。そのまま組み付いたが、坂本がバックを狙う。首投げで投げた谷内。投げられたがバックについている坂本。谷内はバックを取られた体勢で桜庭アームロックを狙う。そのまま倒れ込んで極めに行くが、肘を抜いてディフェンスした坂本が両足をフックしてバックマウントを取る。四の字ロックに切り替えた。坂本の両腕を脇に挟んでディフェンスする谷内。反転して向き直った。坂本が立ち上がりスタンドに。残り40秒。インローを蹴る谷内。ジャブを入れる坂本。1R終了。

ジャッジ1名が坂本、2名が谷内とオープンスコアは割れた。

2R。打撃戦で間合いが近くなったところで谷内が1Rと同じシングルレッグからボディロック。坂本が差し返すが、投げてテイクダウン。がぶった体勢からバックを狙ったが、回らせずに坂本がシングルレッグからスタンドバックにつく。正対して右を入れた谷内が押し倒すとマウント!肘・パウンドをラッシュする谷内。背中を向けた坂本にパウンド・肘のラッシュを打ち込みレフェリーストップ!

2R1分55秒、TKOで谷内勝利。

PANCRASE342:第3試合・饒平名知靖 vs. 名久井悠成

ネオブラッドトーナメント・フライ級二回戦。

オーソドックスの饒平名に対しサウスポーの名久井。饒平名の蹴り足をキャッチした名久井がシングルレッグに。饒平名は片足でこらえながらケージを背負う。名久井は両足で饒平名の右足を挟みながらパンチを打ち込むが離れた。ケージ際までプレスした饒平名。右をヒットさせるとそこからタックルにつなげてテイクダウン。パスを狙っていきハーフにして固める饒平名だが、名久井は下で押さえ込まれた体勢でパンチを打ち込み抵抗する。饒平名は体を起こして強いパウンドを打ち込むと、両足で名久井の足をホールド。サイドを狙う饒平名。ハーフからキムラ→ダースチョークと狙っていくが、ガードに戻した名久井。上下でパンチを打ち合い1R終了。

オープンスコアは三者饒平名。

2R。饒平名がプレッシャーを掛けると右ミドルを脇腹にヒット。インロー。饒平名はまたパンチからタックルにつなげてテイクダウン。すぐにパスを狙ってハーフにすると枕を取って押さえ込んだ。名久井は下から足を二重絡みにしてスイープを狙う。外れたがフックスイープに切り替えて返した。立った饒平名のバックに付いた饒平名。スタンドバックからたすきを取って背中に飛び乗ろうとした名久井だが、足のフックがかからず落とされてまた下のポジションに。またハーフになり、名久井は二重絡みで煽ってスイープを狙う。こらえて上をキープした饒平名。残り5秒で右の肘を落とした。2R終了。

2Rもオープンスコアは三者饒平名。

3R。右ミドルをヒットさせた饒平名だが、名久井がキャッチしてテイクダウンを狙う。ケージを背負ってこらえた饒平名。離れると、左右のパンチを打ち込んでケージを背負った名久井にダブルレッグでテイクダウン。すぐにハーフにすると名久井の右脇に頭を押し込んで肩固めを狙う。防いだ名久井はガードに戻すと下からパンチ・肘を入れる。残り1分。ハーフガードの名久井が下からアメリカーナを狙ったが、解除した饒平名。押さえ込まれたまま、下からパンチを入れる名久井。タイムアップ。

30-27×3の3-0で饒平名判定勝ち。

PANCRASE342:第2試合・山崎蒼空 vs. AXEL RYOTA

ネオブラッドトーナメントフライ級二回戦。

両者オーソドックス。タックルに入るAXELだが、山崎は右腕で小手を巻いてケージでこらえる。なおもテイクダウンを狙うAXELを小手投げで投げて上を取った山崎。下になったAXELは下からバギーチョークに捕らえる。しかしかかりが浅いのか、山崎は肘を落とし抵抗。外れた。サイドについて肘を入れる山崎。AXELは今度は下から横三角へ。腕が入っておらず、頭だけを両足で絞める形になり外れる。ハーフに戻すAXELに対し、山崎は上から腕を首に巻いてニンジャチョークを狙う。AXEL今度は先程とは逆の腕でバギーチョークを仕掛けるが、自ら放した。残り20秒。山崎がパウンドを打ち込むとバックに回り右のパウンド連打。亀のまま打たれていたAXELだがホーンで1R終了。

オープンスコアは三者とも山崎。

2R。ジャブ・ミドルを出すAXELだが、山崎のワンツーをもらうとケージ際まで後退。すかさず近寄った山崎の飛び膝が顔面にヒット!ケージを背負うAXELにパンチのラッシュを打ち込むと、打たれるAXELを見てレフェリーストップ!

2R22秒、TKOで山崎勝利。

PANCRASE342:第1試合・田中亮祐 vs. 齋藤桜貴

フライ級。

両者オーソドックス。齋藤が左フックを当てると一瞬膝をついた田中。齋藤はそのまま組み付いてテイクダウンしつつさらにパンチをヒットさせる。ギロチンで引き込んだ齋藤。しかし外れて上を取った田中。齋藤はケージを使って立つが、ラッシュでスタミナを消費した様子。田中がボディロックから倒してテイクダウン。サイドについている。マウントを狙って体をまたごうとした瞬間に反転しようとした齋藤だが、田中がこらえてまたサイドに戻る。またマウントを狙った瞬間に反転した齋藤。田中が立ち上がりスタンドへ。先にパンチを打ち込んでいく田中。齋藤はバックスピンキックを見せる。左ハイをヒットさせた齋藤。田中はシングルレッグでテイクダウンを狙う。こらえてバックを狙った齋藤だが、田中が上を取り上半身を固める。残り10秒の拍子木が鳴り、パウンドを落とそうとする田中に齋藤が下から蹴り上げ。1R終了。

オープンスコアはジャッジ三者とも齋藤。

2R。右を打ち込んだ田中。ヒットし、今度は齋藤が膝を着く。そのままタックルで組み付こうとする齋藤だが、引き剥がされると引き込む。田中が上からパウンド連打!齋藤の顔面に連続でヒットしたのを見てレフェリーストップ!

2R56秒、TKOで田中勝利。

UFC on ESPN55:メインイベント・マテウス・ニコラウ vs. アレックス・ペレス

フライ級5分5R。ニコラウ5位、ペレス8位。

ニコラウはUFCフライ級廃止騒動の際に一度リリース(それまでの戦績は3勝1敗)。復帰戦の相手は今回対戦予定だったマネル・ケイプで、ケイプは初戦トップランカーで現王者のアレクサンドル・パントーハと対戦し判定負けした後、13日前に緊急の代役としてニコラウ戦が決まった。僅差判定でニコラウが勝利。納得できないケイプとの再戦が3年を経てようやく実現したが、1月の試合はケイプの体重オーバーで消滅。今回仕切り直しで組まれたが、今度はケイプの負傷欠場で、結局流れた。柔術黒帯だが、再契約後はテイクダウンを狙う場面が減って、距離を取ってのアウトボクシングでポイントアウトを狙いつつ、詰めてきた相手にカウンターを入れるスタイルになってきている。1月のケイプ戦が流れたため、前戦からのブランクが1年以上空いてしまった。31歳。

ケイプの代役で出場が決まったペレスは、2020年にフィゲイレードのタイトルに挑戦し1Rギロチンで一本負け、1年8ヶ月のブランク明けで後の王者パントーハと対戦したが、こちらも1Rチョークで一本負け。そこからさらに1年半のブランクが開き、先月超新星ムハンマドモカエフと対戦。モカエフのタックルを切って凌ぐ展開で、明確に攻めさせはしなかったものの、攻めに転じるところまではいけずに判定負け。試合間隔が長いが、その間にも何度か試合が決まったものの、直前で流れるというパターンが続いていた。先月のモカエフ戦からの2ヶ月連続出場は、UFC契約してから最短のインターバルとなる。高校までレスリングをしており、高校卒業後にMMAを始めた。32歳。

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UFC on ESPN55:セミファイナル・ライアン・スパン vs. ボグダン・グスコフ

ライトヘビー級。スパン11位、グスコフはランク外。

スパンはUFCデビューから7勝4敗だが、直近2戦で連敗中。その前の試合は勝っているが計量失敗。長いリーチからの打撃と、組み付かれたところに仕掛けるギロチンが武器。前戦はかつて敗れているアンソニー・スミスとの再戦だったが、1,2Rを分け合った後の3R目で両者見合いから単発の打撃を入れ合うだけの消極的な展開のまま終わってしまい、スプリット判定負けしている。32歳。

ウズベキスタンのグスコフはまだUFC1勝1敗。もともとコンテンダーシリーズに出場予定だったが、昨年9月に欠場選手の代役としていきなりランキング9位のヴォルカン・オーズデミア相手にUFCデビュー。しかし開始早々にカーフキックを効かされ、パンチでダウンを奪われてチョークで一本負け。2月の2戦目はTUF準優勝の元NFLプレイヤー・ザック・パウガ戦で、またカーフを蹴られたが、今度はパンチでダウンを奪って1RKO勝ち。しかしパウガもUFC1勝2敗で、この選手に勝ったからといってランカーに挑戦できるというレベルではなく、なぜ組まれたのか謎。15勝のうち、13KO・2一本勝ちで全フィニッシュ。31歳。

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UFC on ESPN55:第11試合・アリアネ・ダ・シウバ vs. カリーニ・シウバ

女子フライ級ブラジリアン対決。アリアネ12位、シウバ13位。

アリアネ・リプスキ改めアリアネ・ダ・シウバはムエタイバックボーンのストライカー。しかしグラウンドには穴があり、なかなか勝ち星が伸びず。UFCデビューから10戦で5勝5敗とランク外で勝ったり負けたりしていたが、前戦ではランカーのケイシー・オニールを打撃の手数で上回り、2Rにパンチを効かせると、パウンドから腕十字で一本勝ちし、ランキング入りを果たした。30歳。

カリーニ・シウバは女子ながら17勝すべてがフィニッシュ勝利。UFCデビューからも3試合連続の1R一本勝ち。前戦は元ランカーで、ローカル時代に対戦して敗れているマリナ・モロズとの再戦。1Rにパンチでダウンを奪い、立たれたがタックルからテイクダウン→パスガード→ギロチンで1R残り1秒でのタップアウト勝利。ランカーとの対戦はないが、3連勝でランキング入りした。30歳。

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UFC on ESPN55:第10試合・オーステン・レーン vs. ジョナタ・ディニス

ヘビー級。

元アメフト選手でNFLにも所属していたことのあるレーン。アメフト引退後、27歳でMMAを始め、コンテンダーシリーズでは同じNFL出身でもトップ選手のグレッグ・ハーディと対戦し秒殺KO負け。しかしその後もMMAを続け、2度目のコンテンダーシリーズで1RKO勝ちしてUFC契約を決めた。昨年6月のUFCデビュー戦は地元フロリダでジュニア・タファと対戦したが、わずか29秒でアイポークを入れてしまいノーコンテスト。9月に今度はタファの地元で再戦が組まれたが、パンチでダウンを奪われパウンドで1RKO負け。2試合トータル1分51秒でまだ未勝利だが、またメインカードで組まれている。12勝のうち11KO・1一本勝ち。36歳。

ブラジルのディニスはキックボクサーで、2012年の大晦日に日本で行われたGLORYのヘビー級トーナメントにも出場している(一回戦敗退)。GLORYとの契約終了後もロシアやブラジルでキックの試合を続け、キック戦績はl22勝7敗。2022年、30歳でMMAでデビュー。5試合連続1RKO勝ちすると、昨年9月にコンテンダーシリーズ出場。そこでも1RKO勝ちしてUFCとの契約を決めた。しかし一度もグラウンドの展開にならなかったので、寝技の実力は未知数。32歳。

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UFC on ESPN55:第9試合・ジョナサン・ピアース vs. デビッド・オナマ

フェザー級

JSPことピアースは、UFCデビュー戦がライト級でジョー・ローゾンに1RKO負け。しかしフェザーに落とした2戦目からは5連勝で、元ランカーのダレン・エルキンスにも勝利。昨年11月の前戦は3連勝中のジョアンダーソン・ブリートと対戦し、ケージ際でテイクダウンを狙ったところでブリートのニンジャチョークに捕まって一本負け。フェザー級で初黒星を喫した。レスリングがバックボーンで、高校時代州2位の実績がある。31歳。

ウガンダ初のUFCファイター・オナマはUFC3勝2敗。スイッチを繰り返してカーフキックなどの打撃を打ち込むストライカーだが、グラウンドにはやや穴がある。前戦はUFC0勝1敗のガブリエル・サントスにテイクダウンを取られたところから凌ぎ、2Rにクリンチアッパーを入れてKO勝ち。キャリア11勝はすべてフィニッシュ勝利(7KO・4一本勝ち)。29歳、

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