格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★タイソン・グリフィンvsエルメス・フランカ

ライト級だったがフランカの体重オーバーで159ポンドのキャッチウェイト戦に。グリフィン25歳、フランカ35歳。
ローを入れていくグリフィン。飛び込んでワンツー。フランカはディフェンスするのみ。ヒット&アウェイを続けるグリフィンに、入ってくる所にカウンターを入れようとするフランカの展開が続く。1R終了。フランカまったく攻めず。コンディションが良くないのか。
1Rを落とし後が無くなったフランカ。前に出てきた。雑に左右のパンチを振り回して前に出ていく。グリフィンのカウンターをもらい膝をつくが、それでも振り回し続ける。場内沸く。右ストレートがクリーンヒットしフランカダウン。すかさずパウンドラッシュ。ディフェンスしていたフランカだが、下からの十字を凌がれると顔面にパウンド連打。フランカ失神。KO。
熱い試合でファイト・オブ・ザ・ナイトを8戦中5度も受賞しているグリフィンだが、反面判定が多かった(ファイトオブザナイトは多くの場合判定になった試合に与えられるというのもあるが)。UFCデビュー戦以来の一本勝ち。フランカは減量失敗の影響もあったのか、まったく動けなかった。

★ジョシュ・コスチェックvsフランク・トリッグ

近づいてきたトリッグにコスが右フック。首を巻き込むように上腕部がヒット。さらに右ストレートが顔面に直撃。トリッグダウン。立とうとするが、もう足に来ていて立てない。止めてもいい感じだったが、流すレフェリー。そこにコスが顔面へ強烈なパンチ連打。レフェリーストップ。
一昔前だったトリッグ。これでは次も無さそう。

★マーティン・カンプマンvsポール・デイリー

アフリから転身のデイリーはアフリTシャツを着て登場。
頭一つ大きいカンプマン。データではリーチはデイリーの方が長いとのことだったが。前に出てパンチを打っていくデイリー。シングルレッグで倒そうとするカンプマンだが凌がれる。打撃ではデイリーの方が上か?ワンツーがヒット。カンプマンは組み付いて金網に押し込む。デイリーは引きはがすと左フックをヒット。ぐらつくカンプマン。すかさずデイリーがラッシュ。動きが止まってサンドバックになったカンプマンを見てレフェリーが止めた。今日はKO多いな。
アップセット。デイリーがトップ5に入る強豪カンプマンを下して衝撃のUFCデビューを飾った。

★ロバート・エマーソンvsハファエル・ドス・アンジョス

前座試合。ライト級。キックボクサーのエマーソンvs柔術家のアンジョス。しかし打撃で向かっていくアンジョス。なかなか鋭い打撃を放っていく。アンジョスがタックルに行くが、エマーソンは反応良く切る。アンジョスがまたダブルレッグ。これは切りきれずテイクダウンされる。しかしホーン。1Rは微妙だがアンジョスか。
2R。打撃戦からアンジョスがタックル。倒して上に乗ろうとするが逃げられる。アンジョスのインローが効いてきた。ホーン。このラウンドは明確にアンジョス。
アンジョスが強烈なインロー。そして弾丸タックル。がぶられたがしつこく詰めていってテイクダウン。バックにつく。エマーソンはガードへ。コツコツ殴っていくアンジョス。引きはがそうとしたエマーソンだが、すぐにまた組み付かれる。ハーフからパス。しかしエマーソンが立ち上がることに成功。残り2分。逆転を狙って攻めるエマーソンだが、KOできそうなパンチはない。そしてインローがかなり効いてる。打撃戦のまま終了。
判定3-0でアンジョス。
穴埋め試合はKO・一本が多いのでこの試合もそうかと思ったら普通に判定だった。アメリカでは前座試合も1時間半分無料中継されているので、それ以外からのチョイスだったのか。アンジョスはUFC3戦目で初勝利。生き残った。

★ミルコ・クロコップvsジュニオール・ドス・サントス

早くもセミファイナル。
ロッキーのテーマで入場するサントス。セコンドにはノゲイラの姿も。ミルコは入場前からけっこう声援を浴びる。PRIDEのTシャツ着用で、入場曲はいつも通りWild Boys。ミルコ35歳、サントスは25歳。
前に出ていくサントス。組み付いたがすぐ離れる。サントスが積極的に前に出ていく。金網際をサークリングするミルコ。左ハイを放つがガードの上。金網際に詰めたサントスのパンチがヒット。ちょっと効いた。ミルコが組みに行く。が、引きはがされ、さらにサントスがパンチで前に。逃げるようにサークリングするミルコ。追いかけてくるサントスをクリンチ。ミルコ必死の形相。また離れる。組み付いたミルコ。左四つでクラッチして反り投げ。失敗して潰されるがすぐ立つ。また打撃戦。プレッシャーをかけるのはやはりサントス。ミルコは防戦一方。ホーン。
ミルコ相当やばい展開。打撃で押されている。
ミルコの左ハイは空振り。ミルコは距離を取ってローを入れていくが、サントスが詰めてパンチ。ミルコも返す。金網際までは押されず、中央で戦うミルコ。見合いが多くなりブーイングが飛ぶ。サントスのアッパー。ガードしているが効いているか。ミルコはスタミナ切れか?左ハイ空振り。打撃戦はやはりサントス有利。サントスもちょっと手が出ない。見合いが多くなった。ミルコのローが股間に入りタイムストップ。再開。
打撃戦でホーン。このラウンドもサントス。もはやミルコにはKOしか逆転がない状態。
前に出ていくミルコ。左フックヒットせず。足下がすべり気にするミルコ。サントスが前に出てきた。パンチ。首相撲の膝が効いてふらつくミルコ。サントスがさらに首相撲からの膝、そしてクリンチアッパー。ミルコは目元を切ったか?レフェリーが止める前に勝ちどきを上げるサントス。レフェリーがミルコの傷口をチェックし、ストップをかけた(追記:ミルコはカットでのストップではなく、戦意喪失で口頭でのタップとのこと)。
カットしたのはサントスの首相撲からの膝か。左目の上あたりをカット。
ミルコ終了。ミルコ自身の衰えもあるかもしれないが、PRIDEで連勝していた頃はミルコに打撃で向かってくる相手はほとんどいなかった。今のMMAは打撃レベルが上がって、K-1の貯金だけでやっていたミルコの打撃では通用しなくなってしまった。UFCでは次のチャンスは難しいだろう。

★リッチ・フランクリンvsビクトー・ベウフォート

視聴者予想では6:4でフランクリン有利。ビクトーの煽りでアフリでのリンドランド戦やUFCでのシウバ戦が流れる。
間合いを詰めていくリッチ。ビクトーは下がって距離を取る。見合いが続く。静かな立ち上がり。距離を詰めビクトーのパンチがヒット。左フックがテンプルをかすめ、ぐらついたリッチが膝をつく。ビクトーがパウンド連打。動かなくなるリッチ。KO。
ビクトーが鮮烈KOでUFC再々デビューを飾る。その割に会場は静かだが……。

★ニック・レンツvsハファエロ・オリヴェイラ

ライト級穴埋めマッチ。
オリベイラのパンチが入ってふらついたレンツだが、オリヴェイラが組み付いてきた所にフロントチョーク。抜けられガードに。しかし立ち上がるとオリヴェイラはすでに消耗している。打撃でもレンツ優勢に。レンツ判定勝ち。

★リック・ストーリーvsブライアン・フォスター

ウェルター級。バチバチのしばき合い。フォスターが首投げで投げ飛ばしギロチンへ。抜けてフォスターのガード。膝を割ってパスガードするストーリー。亀になったフォスターのバックにつく。立ち上がるがフォスターだが、ダブルレッグでまた倒すストーリー。ハーフ。肘を落とす。残り30秒で立ち上がり打撃戦。ホーン。
激しい打撃戦からストーリーがまたテイクダウン。ハーフから肩固めを狙う。ガードに戻して堪えていたフォスターだが、がっちり入ってタップ。足は抜けかけていたけど、ガードで肩固めが決まるのは珍しい。ストーリーはサブミッションオブザナイトを獲得。

★UFC103総評

ミルコのガッカリ感が一番印象に残った。最後は諦めてしまった。もう強いミルコが戻ってくることは期待出来ない。
ビクトーは快勝でミドル級戦線に絡んできた。アンデウソンとは友人だが戦うというビクトーだが、アンデウソンの方で拒否しそうで心配。
全体的に一方的な試合が多かった。アンダードッグが勝った試合もあるので、決して実力差があるマッチメークばかりだったわけではないが。KOラッシュのわりにはあまり盛り上がらなかった。
MVPはビクトー。