格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★PRIDE27雑感

結果→スポナビ
6時半頃家に帰ってきて、試合以外の入場・煽りV、高田劇場などはぶっとばして1時間半で観戦終了。どれもそれなりに面白い内容ではあったが、やはり役者(カード)の弱さか、それなりにしか楽しめず。
第1試合 ボブチャンチンvsボビッシュ
打撃系vsレスリング系巨漢プロレス経験者という、メインにも通じる顔合わせ。ボビッシュがテイクダウンし、上から攻める展開。体重も活かした押さえはさすがに強く、ボブは立つことが出来ない。しかし攻め手もなくブレイクまでかかる。ボビッシュのスタミナが切れ、2Rにはタックルも切られて下になり、ボブがパンチで撲殺。やっぱり、今の時代は強烈なフィニッシュ(打撃か極め)が必要で、どうしても判定勝ちしたいなら、相手よりもスタミナで上回ることが不可欠。単に押さえ込むだけのファイターが勝てる時代は終わったということか。
第2試合 ハリトーノフvsLAジャイアン
ジャイアント・シルバに続く、単にデカいヤツ第2弾?結局、なんの見せ場もないままテイクダウンを奪われ、パウンドを浴び、十字でタップ。ハリトーノフは信長戦では良さが分からなかったが、かなり良い選手のよう。パウンドが強いのがいい。柔術家との対戦が見たい。
第3試合 ムリーロ・ニンジャvsアレクサンダー大塚
ニンジャの膝蹴りが金的に入り、アレク悶絶。菊田はさぞ喜んでいるだろう。第4試合の後で続き。内容は一方的。そりゃそうか。単なる金魚マッチ。
第4試合 中村和裕vsドス・カラスJr.
中村は強い。打撃も出来るし、吉田よりも総合格闘家としての完成度はずっと上。グラウンド・スタンドともにドスJr.を圧倒。しかし、ドスJr.も中村の腕十字を3回もクリアして意地を見せる。まあ、中村もここで名前をアピールするためには、一本で勝っておくべき所だった。後半は、ドスにコーナーに押し込まれ膠着する展開に。ドスJr.は、練習は真面目にやっていると思うが、やはりフィニッシュがない。というより攻めがない。ディフェンスはうまくなってるようだが、まず攻めがなければ勝てない。思うに、ファスVTの指導は合ってないんじゃないだろうか。チーム・クエストあたりでトレーニングした方がいいと思う。つまるところ、ドスJr.はプライド本戦レベルでなかったということだが。中村はいきなりGPに出すより、2線級レベルと対戦させて経験を積ませた方が、本人のためだと思う。まだキャリアも浅いんだし。
第5試合 マーク・ケアーvs山本宜久
おなかたっぷんたっぷんのケアー。打撃にも対応できてない。こりゃだめだと思ったが、組み付いてのテイクダウンはさすがに強い。が、その際に頭をマットに強打して失神。MMA史上稀に見る恥ずかしい負け方。ヤマヨシは多摩川低空アッパーも幻のままで、見せ場を出すまでもなく勝ってしまったが、その分舌の方が絶好調。勝ちは勝ちなんだから、余計なことを言って評価を落とすことはないと思うのだが・・・。

突っ込んだというか、僕がタックルでふんばった分ね、そういう部分でプロレス技で言うとDDTみたいな感じになってしまった。プロレスラーなんでね、DDTを使ってしまった。僕的には解釈している。

腕を相手の首に巻いていたわけでもないし、ケアーがマットに頭を打ったのは100%自分のヘマで、ヤマヨシは何もしてない。それなのにこんなコメントをして、雑誌や新聞に「山本、DDTで勝利!」とか書かれて、ファンからも「次の試合もDDTで勝ってください!」なんて言われたとしたら嬉しいのだろうか?と思ったが、ヤマヨシなので別にいいだろう。
第6試合 ヒーリングvsマッギー
今回は、良い時のヒーリングに戻ってた。大晦日には巨人相手に逃げ回る試合をしていたが、相手の身長が20cmほど低くなったからか、今回は打撃でアグレッシブに攻める。激しい打撃戦。でも、面白かったかと言えば・・・単なるレベルの低いK-1の試合を見ているようだった。マッギーも動きが悪く、セコンドのリデルは大層ご立腹の様子。試合はそのままスタンドでの打撃戦が9割を占め、マッギーのパンチでヒーリングは大きくカット、顔面も腫れ上がるが、アグレッシブだった分、ヒーリングの勝ち。マッギーが終盤にはスタンドで背を向けるシーンもあったし、まあ妥当だと思う。
しかし、ヒーリングが不調なのは、メンタル面が原因ではないという気がした。作戦だったのかもしれないが、今回はレベルの低いスタンド打撃ばかり。若いんだし、技術を一から見直してリニューアルしてほしい。今のままだと、気合いが空回りするだけの「でっかり松井」になってしまう。まあレベルは全然違うが。
第7試合 ミルコvsウォーターマン
結局、第1試合と同じく、フィニッシュを持つ者と持たざる者との対戦だった。ミルコからテイクダウンを奪い、期待させたウォーターマンだったが、やはりその先がない。インサイドガードでこつこつパンチを打つだけ。ミルコがグラウンドから抜け出した時には、すでに最初の動きを維持するだけのスタミナは残っていない状態。あとはミルコの打撃に捕まるのを待つだけだった。
ヘビー級で、グラウンドでの押さえ込みだけで勝てるだけのスタミナを持っているレスリング系の選手はもういなくなってしまった。ケアー、コールマン、H2Oマン、ボビッシュエリクソン、みんな年齢的な問題もあって没落してしまった。一時期、MMA界を席巻したレスリング系の不調は寂しいものがあるが、観客やイベント的には、強いけどつまらないという選手を見なくてすむのは幸せなことかもしれない。