格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★PRIDE武士道2速報

今村雄介vsチェ・ム・ベ
チェはレスリングの選手で、アジア大会3位の実績とのこと。イベントで、ヒョードルに技をかけてみないか?と言われ、かけたらヒョードルが本気で苦しんだのがきっかけで、今回の参戦につながったとか。総合はデビュー戦。
体重は同じだが、身長差20cm。チェは組み付くと、バックに周りジャーマン!これは今村が足をかけていたので綺麗には投げられず。しかし、上に回って優勢に。今村、得意のレスリングで勝てない相手だと何も出来ない。チェはパスガードからマウント。慣れてないらしく、かなりバタバタした感じだが、今村よりずっと総合に適応している。バックに回るとチョーク。やや横向きだが、力で絞めて、今村タップ。1R4分8秒、チョークでチェ勝利。チェもDEEPで実績を積めば強い選手になりそう。今村はやっぱりClubDEEPからだな。
岡見勇信vs桜井隆多
岡見もさすがに隆多と並ぶとそれほど大きさを感じさせない。序盤の打撃勝負はやや隆多。しかし、岡見がテイクダウンを奪うと、インサイドから強烈なパウンド!膝を立てて防ぐ隆多だが、一方的。このまま決まるかと思われたが、残り1分、隆多は下からキムラで岡見の腕を捕らえると、そのまま絞り上げつつ上を奪取。一度はずれたが、上から再びキムラ。岡見は回転して逃げるが、隆多はなおも絞り上げ、岡見の腕が背中の上の方まで曲がる。が、ゴングに救われる。
2R。組み付いた岡見がテイクダウン、またインサイドから強烈なパウンドのラッシュ。しかし疲れたのか、1Rほどには圧倒できない。隆多も下から打ち返す。残り1分で、隆多にイエローブレイク。んー?クロスで固めていたわけでもないし、膠着を誘発させるって程でもないと思ったが・・・。再開後、すぐテイクダウンし、再び上から攻める岡見。そのままタイムアップ。
判定は3-0で岡見。もう1R見たかったが、二人とも2Rで全力を出しきっていたからいいか。やはり岡見は強い。もっと上のクラスの日本人ともやってほしい。
以上は武士道挑戦試合。これよりイベント本編開始。
滑川康仁vsエギリウス・ヴァラビーチェス
リトアニアで、Uインターに対するオマージュとして行われていたBushidoに出場していたヴァラビーチェスが、その流れをくむPRIDE武士道に出場・・・という側面もある試合。
試合はパンチで攻め込むが、滑川が組み付くとフロントチョーク。しばらく耐えていたが、タップ。ヴァラビーチェスはパンチは良さそうだったけど、他の技術は良くわからず。
上山龍紀vsショーン・シャーク
シャークが光速タックルで組み付いて、豪快なリフトからテイクダウン→すぐパス→マウントの展開。上山、色々動こうとするも、何もさせてもらえず。しかしシャークもやはり極めが無く、バックからのチョークも極めきれず判定に。3-0でシャーク圧勝。
シャークは今後呼んだとしてもどうかな・・・って感じの選手だが、さすがに強い。レベルの違いを見せつけた。
マリオ・スペイヒーvsマイク・ベンチッチ
ノゲイラvsミルコの師匠同士の対戦といった煽り。開始直後、向かい合った状態でマリオの右クロス炸裂!顎の先端をとらえ、スローモーションで崩れ落ちるベンチッチ。完全KO。マリオも今後日本人レベルとやれば、まだまだいけるか。
高瀬大樹vsクリス・ブレナン
組み付いて両差しを許す高瀬だが、首投げでテイクダウン。上に。そこからアームロックを狙いつつ、時間をかけてパスに成功。サイドから横三角。極まらず。2Rも同じ展開で、キムラはかなり極まっていたがやはり極めきれず。しかし判定では完勝。
高瀬は上手さはかなりあるんだけど、一般受けはしそうにない。テイクダウンが強くなった分、強くなったと思うが、この上のレベルだとどうだろうか。
ここで戦闘竜の挨拶。アナウンスでは「せんとーりゅう」とコールされていたが、「せんとりゅう」なんだが。ミルコ・ノゲイラヒョードルと戦う準備は出来ているらしい。そうですか。
桜井"マッハ"速人vsホドリゴ・グレイシー
またキン肉マンのテーマ&ケビンマスクのマスクで入場。マッハは「不死身のエレキマン」。
マッハは攻めが荒い。バックスピンキックや、強引な投げを狙って潰され、下になってしまう。修斗で連勝していた頃ならともかく、このレベルの相手になると、ちょっとした隙が命取りになる。ホドリゴはそこからパス狙い。しかし、マッハもそれを許さない。激しく、地味なポジション争い。ホドリゴもインサイドから強力なパウンドはなく、膠着気味。そのまま1R終了。
2R、今度はホドリゴ引き込み。下から三角も、抜ける。下からの攻めはややホドリゴの方が上だが、やはり膠着。スタンドに戻り、打撃戦の最中で足を滑らせたマッハは引き込み。また上からホドリゴが攻める展開。猪木アリから踏みつけに来たホドリゴの足を捕らえようとするマッハだが、逃げられスタンドへ。しかしまた強引な投げで自滅し、下に。スタンドに戻るも、組み合った体勢から有効な攻撃が出来ず、タイムアップ。
判定3-0でホドリゴ。マッハは何がやりたいのか分からなかった。打撃勝負で行けばいいと思ったのだが。それをさせないように密着したホドリゴが上手かったのか。マッハも世界トップレベルではこれ以上の期待は出来そうにないので、日本人相手に等身大の戦いを続けた方がいいと思う。
ミルコ・クロコップvs山本宜久
見せ場無し。致し方なしか。ストップ遅い。あんなに殴ってミルコの拳は大丈夫?
五味隆典vsジャドソン・コスタ
テイクダウン、パス、マウントでタコ殴り。「ヘイヘイ!」と言いながら殴りまくる。そんなに強力なパンチはないが、コスタが防戦一方になり、レフェリーストップ。
久々に、やんちゃな頃の五味が戻ってきた感じ。まあコスタ弱すぎという気がしたが。これで修斗に戻って宇野vs川尻の勝者と・・・という期待をしたいところだが、どうも修斗には戻らない感じ。
郷野聡寛vsマウリシオ・ショーグン
試合前のVで大口を叩く郷野。「格闘技が分からないやつは、俺の試合を見て勉強しなさい」
序盤、ショーグンが猛攻。郷野の言うように「下手な割に攻めてくる」。郷野は決定打はもらわないものの、防戦一方。打撃ではやはりショーグンが上。郷野はカウンターのパンチ狙いで行くが、劣勢。
しかし、中盤ショーグンの攻めが止まり、やや郷野ペース。外掛けテイクダウンも奪う。でも立たれてしまう。最後はショーグンの首相撲からの膝をもらい、パンチで崩れ落ちてそこに顔面蹴りをもらいレフェリーが止めた。
テイクダウンが取れるんだから、グラウンドで勝負すれば良かったのでは。体格的に一回り大きい外国人相手に打撃勝負はやはり分が悪い。大口叩いていた分、負けた時は惨めだった。
ヴァンダレイ・シウバvs美濃輪育久
長い見合いから、美濃輪の片足タックルを切るシウバ。美濃輪はガードに。そこからシウバが右のパンチ3発。顔面に入り、美濃輪失神。完勝。
もうちょい善戦できると思ったが、やはり実力差がありすぎた。今後は日本人で同体格の相手との戦いをしてほしい。
全体的にまあまあ面白かったが、試合前の危惧通り、差がありすぎる一方的な試合か、ややレベルの低い膠着の試合が多かったため、満足とまでいくものではなかった。やっぱり日本人は世界トップレベルだときつい。もうちょっと武士道のコンセプトにあったマッチメークを期待する。