格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★DEEPとMARS雑感

これほど好対照なイベントになるとは。試合内容自体は、DEEPも飛び抜けて良かったわけではなく、MARSも飛び抜けて悪かったわけではない(と思う)。MARSはあれだけ会場が寒くなり「もういいからさっさと終われ」という空気の中で判定になると「またか」とそれだけでうんざりさせられてしまう。
どちらも関係者率が高かった。DEEPで会場の声援が大きかったのは長南、R-GYM、グラバカの選手だったが、明らかに盛り上がる客席が偏っていたし、世間での人気の基準とは全く違う選手に大きな声援が上がっていた。身内やジムの生徒からのものだろう。もっともそれは別に構わないが。むしろ、一部の客が盛り上がっていることにより、試合自体も盛り上がっているのだと錯覚する逆転現象も起きていたと思う。メインは特にそう。長南vs隆多というのは武士道で組まれたってあれほど盛り上がるカードじゃない。試合内容だって、隆多はダメージがなかったし、止められるまではどちらかと言えば押していた*1から、かなり不完全燃焼な結果なのに、多数の長南ファン・身内の大歓声でなんとなく別にいいかという雰囲気になってしまった。
MARSも関係者が多かったが、基本が日本人vs外国人なので、日本人が負けている時はシーンとしてしまう。日本人同士なら、相手の選手の関係者が声援を送るところだが。
MARSが今回有コロになったのはMAXから払い下げたものでしょうがないかもしれないが、タニマチ関係なのか良くわからないMARSプロデューサーは、次回も大会場でやると言っているとか。本気で言っているのかどうかはわからないが。MARSのテーマがあくまで「身内にチャンスを与える」「未知の強豪を発掘する」であるなら、今後も盛り上がりは難しいだろう。それは覚悟の上で、採算を度外視してやるというなら、せめてチケットを安くするとか、観客に対する配慮が欲しいところ。
しかし、個人的な今回のMARSに関しては特に主催者に対して不満はない。開始時間・試合数はもちろん、あれだけ膠着判定が多くなるというのも試合前からわかっていたこと。それを覚悟の上で見に行ったので、特に腹は立たなかった。まあ、個人的メインのアライが勝ったことで評価が甘くなっているのもあるが。
DEEPについて言えば、同じ試合数で判定も多かったのに早くイベントが終わったのは手際が良かったからだろう。前回・前々回と試合数が多いイベントの運営に慣れているからか。試合後のマイクがメインまで一切無かったのも、もしかしたら進行をスムーズにするためマイク禁止のお達しが出ていたのかも。しかしあまり早く進みすぎると、試合の余韻が味わえないまま次の試合に行ってしまうので、やはり試合数は多くても10試合程度に抑えてもらいたい。

*1:ただ、テイクダウンしてから攻めあぐんでいたので、DEEPのあの早いブレイクで再戦するなら長南有利だと思う