格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★Bellator66:結果

メインの試合レポート。
http://mmaplanet.jp/archives/1674492.html
試合後の記者会見。
http://mmaplanet.jp/archives/1674549.html
青木は意外にもスタンドではパンチ主体で攻め込んでいき、いいパンチがヒットする場面もあった。しかし、最後には放った肘が届かずにアルバレスの右アッパーをもらいダウン。フラッシュ気味だったが、アルバレスが飛び込んでパウンドの嵐を浴びせてKO勝ち。
グラウンドに持ち込む前の完敗。メレンデス戦ほど、プレッシャーに押されていたわけではなかった。パンチ主体なのはこの試合のために用意していた秘密兵器だったのか?しかしいくら技術が上がったといってもアルバレス相手にはリスキーすぎる。もちろんパンチでKOを狙っていたわけではないと思うが、もっとミドルを放っていくと思っていた。最後の肘はとりあえず練習してきたし出してみようという感じだったのか。ほぼ試合で始めて見せるスタンドでの肘が敗着になってしまったのは痛い。
タックルは一回だけ。それもかなり遠い距離からで、本気でテイクダウンを取るというより牽制だったのかもしれない。だからあのまま続けてテイクダウンを取れたかどうかはわからない。しかし、前に出て距離を詰めた場面でも、アルバレスにサークリングされてタックルの距離に入れなかった。広い金網の中ではリングと同じようにはテイクダウンを仕掛けられない。
一方のアルバレスは、顔面ではなくボディストレートでタックルを牽制。ダウンを奪った時、自身では手応えがあったのかもしれないが、まだ青木の意識ははっきりしているように見えたので、メレンデス戦法で行くなら距離を詰めずにパウンドで削るか立たせている所。怖れずに飛び込んで強烈なパウンドを入れていったのが勝利につながった。青木が蘇生して極めに来ても逃げられる自信があったのだろう。前回の一本負けを精神的にも乗り越えていた。
ライト級の日本人で唯一世界トップ10*1に入っていた青木の完敗。しかも、アルバレスは現在トップ10に入っていない選手(この勝利でまた入ってくるのは確実だが)。日本・リングでの実績は、世界標準の金網の中では割り引いて考えるべきというのが、これで決定的になった。もちろんこれが終わりではないし、青木がまた経験や実績を積んで勝ち上がる可能性はあるが、とりあえず現時点での答えは出てしまった。
試合後にtwitterで「ここ何年か変に突っ張ってやってきたものから解放されて等身大の自分でいけるかもしれません」とつぶやいていたが、青木だけでなく日本格闘技界全体が、等身大の実力を見直す必要があるかもしれない。

*1:Sherdogランキングより