格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFN99・UFN100・Bellator165・総評

堀口は王座戦を除くと過去最強の相手に勝利。判定では相手に入る可能性があるラウンドもあったが、それよりもスタンドレスリングの攻防で完勝したところに確実な成長を感じられた。
次期挑戦者はTUFウィナーで、その次は内容にもよるがランキング1位と2位の対戦であるTUFコーチ対決=ベナビデス vs. セフードの勝者が濃厚。となると、堀口の次戦は現ランキング3位でまだ挑戦経験のないフォルミーガ、ランキング6位で本来7月にDJのタイトルに挑戦予定がDJの負傷欠場で流れたウィルソン・ヘイスの両ブラジリアンあたりが濃厚か(今回体調不良で試合が飛んだランキング5位のマッコールはブランクが2年近くなるのでいきなり上位ランカーとの対戦はないだろう)。意外にもブラジル人との対戦経験はない堀口だが、今回の試合内容を見ると、ATTの練習環境なら対策が取れないということはなさそう。
メインカードに抜擢された夜叉坊だが、1、2Rに出ていくことができず、らしくない戦い方で敗退。3Rにはパンチできれいにダウンを奪うことができたし、あれが序盤ならその後にパウンドをまとめてフィニッシュするチャンスもあったと思うが、残念ながらすでに削られていて相手に対応する時間を与えてしまった。
実力差があったわけではなく、アウェイでなければ勝っていたかもしれない試合だったが、期待していたのはむしろアウェイでも実力を出し切ることだったので、それが見られなかったのは残念だった。日本のメジャーイベントでプロテクトされてトップに立ってからUFCに参戦されたのではなく、海外のジムに泊まり込みで在籍しながら世界を目指す世代として、ホームやアウェイにかかわらず戦えるというところを見せてほしかった。
ロボフは今後ランキングに入る可能性もない選手だし、アウェイであってもこのレベルに互角なら、今後フェザー級で上位を目指すのは厳しいと思う。本気で勝ち上がるなら、ベストのバンタムに戻してほしいところ。
UFN99と100はともにメインが一方的な内容に。ムサシは最初のテイクダウンから相手有利のポジションを許すことなく一気に勝負を決めた。ホールは前回と今回の負け方で限界が見えてしまった感じ。
メインカードに登場した元Bellator王者ヴォルコフは負けにされてもおかしくない内容。ジョンソン相手にあれでは、今後もあまり期待できない。
UFN100メインのホジェリオは序盤の打撃戦のみはまだ互角だったが、テイクダウンを全く切ることができず、下になると一方的。レスラーのベイダー相手に柔術が全く通用しなかった。技術がもう時代遅れになっているのか、フィジカルで差がありすぎたのか、いずれにしても今後王座戦線に絡むことはないのがはっきりしてしまった。
UFN100は全体的にいつもよりブラジル人選手の元気がなかった気がした。ホジェリオもそうだし、レイチとアウベスもいいところなく完敗。セミのアルメイダもUFC1戦の相手にかなり苦戦していた。
11月20日のメジャー3大会で一番楽しみだったマイケル・ペイジの試合だが、今回もどちらかと言えばプロテクトされた相手との試合だったのにかかわらず、最後までリスクを冒すことなく、キャリア2度目の判定勝ちに。安全に勝ちいくスタイルならペイジ以外にも腐るほどいるし、特別扱いされる理由がない。相手のゴンザレスも警戒しすぎてペイジ以上に手数が少なかったのが残念。次はさすがにそろそろトップレベルの相手と当ててほしい。
3大会のベストバウトはマイケル・チャンドラー vs. ベンソン・ヘンダーソン。1Rチャンドラーに圧倒されたベンヘンが2R以降に盛り返す展開。確実に削られているはずなのに、攻め疲れで失速していくチャンドラーと対照的にどんどん動きが良くなってきていた。ただ、トータルではチャンドラーが完全に上で、ベンヘンに入れるジャッジは理解できなかったが。
来月は4日・11日と2週連続でUFCとBellatorがバッティングするし、来年1月もティト vs. ソネンが行われるBellator170がUFC208とバッティングしている。せめて時間帯はずらしてほしいところ。