格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFC208:オッズ/予想と展望

ホリー・ホルム 2.05
ジャーメイン・デランダミー 1.80

アンデウソン・シウバ 2.30
デレック・ブランソン 1.67

ホナウド・ジャカレイ 1.20
ティム・ボッシュ 5.00

グローバーテイシェイラ 1.54
ジャレッド・キャノニア 2.60

ダスティン・ポイエー 1.22
ジム・ミラー 4.60

ランディ・ブラウン 1.77
ベラル・ムハマド 2.10

ウィルソン・ヘイス 1.16
佐々木憂流迦 5.65

ニック・レンツ 3.30
イスラン・マカチェフ 1.37

イアン・マッコール 1.91
ジャレッド・ブルックス 1.91

マルチン・ティブラ 2.05
ジャスティン・ウィリス 1.75

ライアン・ラフレア 1.38
ホアン・ジュカオン・カルネイロ 3.20

フィリップ・ノヴァー 2.70
リック・グレン 1.50

1月のアナハイム大会が延期(中止)になったため、これが今年初めてのナンバーシリーズ。ナンバーシリーズのメインとなるべきタイトルマッチの枯渇に悩むUFCは、女子フェザー級タイトルを新設した。
過去の新階級設置の際、フェザー・バンタム・女子フェザーなどはUFCに吸収された他団体の王者がそのまま王者として認定された。それ以外だとフライ級・女子ストロー級はトーナメント(女子ストロー級はTUFの非公式戦)で挑戦者決定戦に進む選手を決めているが、今回はバンタム級の2選手がそのまま王座決定戦に出場することになった。
女子フライ級よりも先にフェザー級が設定されたのは、バンタムには落とせないクリス・サイボーグの参戦を見込んでのことかもしれないが、サイボーグへのオファーは「フェザー級であっても長期間の減量が必要で、オファーが直前すぎる」という理由で拒否され、サイボーグはその後にUSADAの検査で禁止薬物使用の疑いが発覚している。
バンタム級王者のホルムはボクシング時代はフェザーでも試合をしているが、MMAではバンタムのみ。対するオランダのデランダミーは、Strikeforce時代はフェザーで試合をしている。UFCでは3勝1敗で、唯一の敗戦は現バンタム級王者のヌネス。しかし負傷が多く、2014年から毎年1度は負傷で組まれたカードを流している。キックでは37戦全勝(14KO)。
ボクシング世界王者 vs. キック世界王者。ほぼ組みはなく、打撃での勝負になるだろう。デランダミーはキック時代もKOは少なく、UFCでは2連続KO勝利中だが、相手はUFCで1勝もできなかったレベルの選手。打撃のレベルではホルムが上と見て、ホルム判定勝ちと予想。
セミではレジェンドのアンデウソンが、ランキング的にちょい下という、これ以上ないくらいメリットが薄い試合に臨む。現王者ビスピンとの対戦では手数の足りなさで判定を落としたが、KO寸前のダウンを奪い衰えない実力を見せ、急遽組まれたライトヘビー級王者コーミエとの試合でも、抑え込まれて完敗だったものの、一本・KOは許さず、逆にボディへの攻撃を効かせて、与えたダメージ的には負けていないという印象を残した。そのアンデウソンが現在のミドル級ランキングでどれだけできるかという実力測定になる試合。オッズではアンデウソンがアンダードッグになっている。
プレリムには佐々木憂流迦が9か月ぶりの試合出場。昨年7月にヘイス戦のオファーがあったがビザの取得が間に合わず、11月に組まれた試合は対戦相手のドラッグテスト陽性により消滅。1月の試合はイベント自体がキャンセルと、昨年後半からキャンセルが相次ぎブランクが空いてしまった。UFCではこれまで前座レベルの相手との試合しか組まれていなかったが、初めてランカーとの対戦。相手がランキング5位ということもあって、オッズは今大会一番の大差になっている。
佐々木はフライ級では規格外ともいえる長身(178cm)とリーチの長さ(180cm)を誇り、長い手足による寝技が武器だが、今回は寝業師のヘイスとの対戦。21勝中、KOが1試合もなく、一本と判定が半々。UFCでもヨルゲンセンから肩固めで一本勝ちした他は、緊急UFCデビュー戦となった格下相手に一本勝ちしただけで、基本は塩漬けファイター。
佐々木のUFCでの負けはいずれも打撃での負けだが、今回は打撃よりも寝技を警戒しなければいけない状況。佐々木も寝業師とはいえ、ヘイス相手に競り勝つのは難しい。そして打撃も決してできないわけではないので、組み技に警戒しすぎると今度は打撃をもらうことになってしまう。難しいと思うが、打撃を避けて打撃で敗れるよりも、自身の一番の武器である寝技でトップ選手相手にどれだけ通用するか挑んでほしいところ。
同じくプレリムで組まれたフライ級戦では、緊急の代役出場として、ストロー級世界ランキング1位のジャレッド・ブルックスがフライに上げてUFC初参戦。2017年最注目ファイターのブルックスだが、本来のストロー級ではなく、階級を上げてのメジャープロモーション出場を選択した。とはいえ、ブルックスはもともと日本以外ではストロー級の相手がいないため、海外ではフライ級やバンタム級で戦っており、階級上での自らの動きについては問題ないだろう。むしろ2年以上負傷で試合ができていないマッコールの方に不安がある。
パンクラスでは最軽量級でも打撃音で観客を沸かせたブルックスUFCでもスターになれるかどうか。オッズは微差ながらブルックスがフェイバリットになっている。
第1試合開始は12日朝9時半から。速報します。