格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

RIZIN.44:感想

ただの感想です。

▼第1試合 フライ級(57.0kg)5分3R
征矢 貴(パラエストラ松戸)
ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン/Muradov legion team)

テミロフの相変わらず荒いが重い打撃に征矢が付き合ってしまい、打ち合いでテミロフがパンチを効かせて1RKO勝ち。

テミロフ、まだ本当にどのレベルにあるのかはわからない部分もあるが、軽量級で倒せる打撃を持っている面白い選手なのは確かなので、相性が悪い相手と当てずに転がしたほうが良さそう。

▼第2試合 ヘビー級(120kg)5分3R
シビサイ頌真パラエストラ東京/巌流島)
ヤノス・チューカス(ハンガリー

チューカスのパンチが効いてしまってピンチに陥ったシビサイだが、引き込んでの外ヒールで一本勝ち。

あの形の外ヒールがあの体勢で極まるのは初めて見た。十分逃げられただろうと思うが、うっかり勝たれても困るのでこれで良かった。

▼第3試合 バンタム級(61.0kg)5分3R
中島太一(ロータス世田谷)
岡田 遼(パラエストラ千葉)

中島史上最強の中島だった。パンチが鋭い。ノーガードの舐めプはやめて欲しいと思ったが、結局最後まで被弾せず。組まれても1Rにテイクダウンを許した以外は隙がなかった。フィニッシュまで狙えたと思うが、終盤は安全運転。第3試合でマイクを持つなら、せめてフィニッシュを狙うそぶりは見せてほしい。

中島が強かった一方、岡田の力がやはり全盛期より落ちているのもあったのかなと。

▼第4試合 フライ級(57.0kg)5分3R
福田龍彌(MIBURO)
山本アーセン(KRAZY BEE/SPIKE22)

打撃で予想以上の成長を見せたアーセンだが、一方で前回無双を誇ったテイクダウンは福田に阻まれる。前回アーセンが勝った伊藤がヒロヤにもテイクダウンされてコントロールされる場面が多かったのを考えると、アーセンのレスリングを過大評価していただけにも思えたので、打撃の成長と差し引きプラマイゼロ。むしろ負けてもテイクダウンを取りまくる内容の方が今後の期待感は高かった気がした。

▼第5試合 フェザー級(66kg)5分3R
摩嶋一整(毛利道場)
横山武司(teamセラヴィー/スウェルズ柔術ジム)

テイクダウンから削った摩嶋が、終盤は横山の足を超えて再三ハーフにしての完勝。という攻防がまったく観客に伝わらず、やはりもったいない組み合わせだった。摩嶋が真っ向から横山のガードに入っていっての完勝だったが、それだと盛り上がる展開にならず。かといって、組み技が苦手なストライカーとやっても噛み合わない試合になるし、引き込むしか武器がない選手の試合は極めない限りは盛り上がる試合にならない。

本来は体重オーバーした摩嶋が勝ってもノーコンテストなのだが、横山の男気でキャッチウェイトの公式戦に。なんでも男気で処理するのはどうかと思う。2~300g程度の差では大きな影響はないだろうし、500g程度までならファイトマネーの何%を相手に渡して減点もなしでキャッチウェイトにするルールにしてはどうか。

▼第6試合 フェザー級(66kg)5分3R
中原由貴(マッハ道場)
白川陸斗(トライフォース赤坂)

RIZINでは2回連続で相手が直前で欠場して変わったり、鈴木千裕戦ではリードしていながら一発もらって逆転されたりと、持ってない印象のある中原。2Rに白川の打撃を効かされたときには、やはり持ってないのかと思ったが、組みでしのいで判定勝ち。しかし割りと互角の展開だったし、レベルの違いを見せたとまでは言えない。

1R終了後、白川にロープつかみの警告が出され、2R終了後にはイエローカード(20%減点)が出されたが、そんなに掴んだ場面があるとは思わなかった。見直してみたら確かにちょくちょく掴もうとしている場面はあったが、今までこんなに厳しくなかったはず。リングMMAと一蓮托生するなら毎回これくらいの基準でなければ難しいか。すべての試合でこの基準でやってくれるなら言うことはない(他の試合で微妙な掴みが見逃されている気もしたが)。あと、ロープを掴むのはだいたい特定の選手なので、過去にイエローをもらっている選手は累積で次回から一発イエローカードでいいと思う。

RIZIN LANDMARK6変更カード発表

休憩前に井上直樹の欠場と佐藤将光が代役として太田忍と対戦することが発表。将光はONEから脱北か。ONEでレギュラーのMMAファイターの試合が組まれるのは月イチのFight Nightだけになって、契約選手が飼い殺しになっているので、辞めるなら早い方がいい。しかしバンタム級ではなく63kg契約ということは、将光は万一のバックアップのために待機していたわけではなく、準備期間不十分な中での戦いということになるので残念。

おそらくメインだったであろうカードが流れて、以前の沖縄大会のようにPPV無料にするのかと思ったが、穴埋めで朝倉海 vs. 皇治MMAデビュー戦を組みたい模様。選手のファンなら怪我を押して準備期間もないのに出ることを望まないだろう。こういうのを男気と言って持ち上げる風潮はなくなって欲しい。結果、公式戦ではなくMMAエキシになるなら、まだマシだと思う。

▼第9試合 ライト級(71.0kg)5分3R
スパイク・カーライル(米国)
堀江圭功(ALLIANCE)

タフなカーライルがしつこく押し込んでいって、3Rにはスタンドで背中に乗ったが、そこからのヒジが後頭部でブレイク&イエローカード。ダメージにもアグレッシブにも差はなく、ジェネラルシップではカーライルが上ではなかったか。そうなるとカーライル20-イエローの減点20%で0-0、マストで堀江?実際にどうジャッジが入れたのかが知りたいが、JMOCが判定結果を非公開にしてしまったので不明。

▼第10試合 フェザー級(66kg)5分3R
牛久絢太郎(K-Clann/ATT)
萩原京平(SMOKER GYM)

牛久が萩原にスタンドでプレッシャーを掛けられて下がる展開だったが、シングルレッグからのテイクダウンが簡単に取れることがバレてからは一方的に。セコンドの堀口のアドバイスどおりに動いていたらもっと楽に勝てたのではと思ったが。

▼第11試合 フェザー級(66kg)5分3R
クレベル・コイケ(ボンサイ柔術
金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)

序盤の打撃戦で明らかに金原が上。さらにテイクダウンすると脇差しパスで完パスこそできなかったものの圧倒。クレベルを全局面で上回った。ここまで完全に上を行くとは。予想以上の強さだった。しかしケラモフとだったらこうはいかなっただろうし、ケラモフが朝倉未来より先に金原と組まれて、金原が今回と同じように勝っていたとしても、ここまでのインパクトはなかったはず。結果的に最高の巡り合わせだった。