格闘技徒然草

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UFC on ESPN+91:第1試合・ハヤネ・アマンダ vs. タリタ・アレンカー

女子ストロー級。ブラジル人UFCデビュー戦対決で、両者ともにコンテンダーシリーズに出場しているが勝っていない。

アマンダは昨年8月のコンテンダーシリーズではデニーシ・ゴメスに判定負け。UFCと契約したゴメスはここまでUFC2勝2敗となっている。UFCと契約できなかったアマンダは今年からInvictaに参戦すると、アトム級に落として5月には王者ジリアン・デコージーと対戦。判定勝ちでタイトルを獲得すると、10月にUFCとの契約が発表されたが、アトム級がないUFCでは当然階級を戻しての試合となる。柔術黒帯の28歳で、14勝中、一本勝ちが8回。しかし今回の相手は相性が悪い。

アレンカーは今年9月のコンテンダーシリーズでUFCと契約。14歳から柔術を始め黒帯を取得すると、26歳でノーギワールズで優勝し、2021年までに3度優勝。ギありでも2017年に世界王者、2018年には2位。他にも柔術の国際大会で数多くのタイトルを獲得している他、EBIなどのグラップリングの試合にも多数出場しているトップ柔術家。2年前、31歳でMMAデビューすると4連勝(3試合はチョークでの一本勝ち)でコンテンダーシリーズに出場した。が、柔術家にありがちな、寝技は強くても打撃とテイクダウンに穴があるファイターで、コンテンダーシリーズでは2Rまで寝技で圧倒しながらも、3Rにスタミナ切れするとタックルを切られて打撃で攻め込まれる負けパターンに陥る。KO負け寸前で辛くも判定まで乗り切ったが、3R10-8でドローとなった。それでもアレンカーのみUFCと契約できたのは、元からアレンカーを契約するための試合だったような印象がある。33歳で年齢的にも上積みが微妙で、UFCでどこまで出来るかは疑問。

前蹴り、右ストレートを入れるアレンカー。シングルレッグ。ケージでこらえて引き剥がしたアマンダ。リーチに勝るアマンダがワンツー。アマンダのパンチでちょっとバランスを崩したアレンカー。アレンカーまたシングルレッグ。しかしまたケージでこらえるアマンダ。差し返してテイクダウンを防ぐと肘を入れて離れる。アレンカーのミドルをキャッチして右フックを打ち込むアマンダ。右オーバーハンドを入れていく。残り1分。アマンダはタックルを切って打撃を入れる作戦。タックルを切って膝をボディに入れた。残りわずかでアレンカーパンチでガンガン出る。最後に飛び膝。ホーン。

1Rアマンダ。アレンカー、やはりテイクダウン・打撃ができないと厳しい。

2R。アレンカーがハイでスリップ。アマンダは寝技には行かず離れて立たせた。アレンカー出ていかない。アマンダも待ちの態勢で見合いが続く。アマンダワンツー。アレンカー飛び込んでタックル。両脇を差してケージに押し込み膝。外掛けでテイクダウン成功。ハーフ。肘を入れる。残り1分。キムラを狙うと、アマンダは自分の手を自分の足で挟んでディフェンス。ガードに戻したアマンダ。アレンカー下から蹴り上げるが、パウンドで飛び込むアレンカー。残りわずかでガードを割ってパウンド連打。ホーン。

2Rアレンカー。やはりテイクダウンを取ると強い。3Rもテイクダウンが取れるかどうかで勝負が決まりそう。

3R。アレンカーワンツー。アマンダは距離を取る。2R後半からちょっと手が出ていない。アレンカーの打ち終わりにパンチを返した。パンチで先手を取るアレンカー。シングルレッグからタックルに入る。アマンダは小手に巻いて投げを狙うが、アレンカーこらえてバックを取ろうとする。離れたアマンダ。足を止めてパンチの打ち合い。アマンダの大振りの右が空振り。アレンカーまたシングルレッグから胴タックルへ。引き剥がしたアマンダ。両者決め手がないまま残り1分。アマンダは距離を取りヒット&アウェイに。アレンカーのシングルレッグはまた切られた。アマンダ右オーバーハンド。残りわずかで手数を増やしたアマンダにアレンカーはタックル。しかし倒せず膝を入れた。タイムアップ。

29-28、28-29、29-28のスプリットでアレンカー勝利。

微妙な3Rが割れた。単純な打撃のヒット数ではアマンダが上だったが。

しかしアレンカーはやはり打撃・テイクダウンがUFCレベルではなく、実質階級下のアマンダよりリーチもないので、今後も厳しそう。

アマンダは3Rにちょっと見すぎた。2Rにテイクダウンを取られた後は一方的になったことで、警戒心が強くなりすぎたか。

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メディアのジャッジは9割が28-29アマンダ。