全体的に良いカードではあるんだが、ちょっと物足りないのは、やはり準々決勝ということで「最高のカード」ではなく「先を睨んだカード」であるからだろう。主催者サイドのみならず、見る側としても「このカードは決勝で見たい」という心理があるので、やむをえないか。
第1試合 セルゲイ・ハリトーノフvsペドロ・ヒーゾ
現在のヒーゾがどれくらいの調子なのか。１年半のブランクがあるが・・・。打撃のみならハリトーノフを上回ると思うが、テイクダウンされパウンドでペースを握られて判定負けの気がする。
第2試合 マウリシオ・ショーグンvsアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
１回戦では、両者とも負けると予想していたのだが、読み違えた。ショーグンはランペイジの肋骨骨折というアクシデントもあったが完勝。あの爆発力には驚いた。ホジェリオは、打撃も極めもテイクダウンもすべて中途半端という印象があったが、ダンヘンから見事に一本勝ち。しかし、自分はあれはダンヘンの調子が悪すぎたからだと思っているので、ホジェリオの評価はあまり変わっていない。ショーグンも序盤のラッシュを凌がれたらどうなるかという不安があるが、ここはショーグンの判定勝ちと予想。
第3試合 イゴール・ボブチャンチンvsアリスター・オーフレイム
噛み合いそうな気はするが、読めない。ボブは近藤戦のようにテイクダウンしてのパウンドを狙ってくるかもしれないが、近藤よりも２回りは大きいアリスターに同じ戦法ができるかどうか。打撃はボブが上のような気もするが、リーチがあるアリスターが翻弄しそうな気もする。一応、ボブのKOと予想。
第4試合 ミルコ・クロコップvsイブラヒム・マゴメドフ
ミルコが順当にパンチでKO。マゴメドフは知らないけど。
瀧本は所詮総合２戦目なので。打撃を入れられてダメージを受けつつも食らいついて判定までという感じか。
第6試合 アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラvsパウエル・ナツラ
普通のPRIDEルールということで、ノゲイラ圧勝。まあ、自分は柔道以外のどのルールでもノゲイラが勝つと思うが。ノゲイラの道衣は入場のみで、試合前に脱ぐという感じかと。打撃で圧倒するだけではつまらないので、最後は道衣を使った絞めで落として欲しい。
桜庭が以前柔術家にやっていた戦法が有効だったのは、フィジカルで相手を上回っていたから。体格で負けているホジェリオには通用しなかった。アローナもほぼ同等の力はあるだろうし、無理だろう。試合はアローナがつまんなく押さえ込んでの判定勝ちになるかもしれないが、それでも桜庭の試合なら観客も緊張感を持って見るだろうし、とりあえずつまらなくはならないはず。桜庭がリスクをおそれずに動いて攻めればアローナの一本勝ちもあるかもしれない。自分はそうなった方がむしろ桜庭を評価するが。
第8試合 ヴァンダレイ・シウバvs中村和裕
中村は、以前と比べたらかなり強くなっているだろう。自分はもう吉田より上と見ている。ということは、判定２−１で負けた吉田より上・・・つまり中村が勝つということ？と自分でも思ってしまったが、いくら強くなったといっても、かつて完敗したホジェリオより強くなっているとは思えない。当然、その上にいるであろうシウバにも届かないだろう。
善戦して判定まで持ち込むも、牙城は崩せずといった感じか。
予想したメンバーで決勝戦のカードを組むと、シウバvsボブ、ショーグンvsアローナとなる。ファン投票１位のカードが両者無傷の状態で実現するのでいい感じ。アローナが勝つと、BTTの同門対決を避けてシウバvsアローナorホジェリオ、ボブvsホジェリオorアローナになってしまい、二人の対決は決勝戦まで持ち越されてしまう。できればベストの状態でシウバvsボブが見たいので、ショーグンには頑張って欲しい。
