格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★修斗TDC大会感想

SAMURAIニアライブ視聴。
中蔵隆志vs弘中邦佳
弘中と言えば、CAGE FORCEの現王者で、昨年10月の北岡戦。逆転負けでコーナーにもたれて涙を流す姿が印象的だった。しかし実況陣的には「修斗に久々に帰ってきた」という扱い。本人も「CAGE FORCE王者」として出たわけではなく、修斗に帰還という感覚なのは、やっぱりCAGE FORCE再開の見込みが無いからか。
試合は弘中が組みに徹すると、バックを奪いコントロール。バックキープからパウンド・チョーク狙い。決定的なダメージはなかったが、中蔵は脱出できず。
29-29ドロー、30-28×2で弘中勝利。
ここぞという時に多い疑問裁定。去年の日沖vsリオンも一人リオンだったし。2R中蔵に入れるなら、1、3R弘中で29-28では。
勝利インタビュー。負けたら引退も考えていたという弘中。今度は勝って感極まる。
修斗・SB合同興行発表
突如SBのVが流れる。13年ぶりの合同興行が11月5日・6日にTDCホールで開催。前回、98年4月に合同興行を行った時は、同日に横文でパンクラスをやっててそれを見に行っていた記憶がある。フジのSRSでは、同じ横浜で開催されているパンクラス修斗&SBをハシゴして見るという企画をやっていた。パンクラスはその時を最後にフジと揉めてSRSでは扱われなくなったはず。懐かしい。
猿丸ジュンジvs生駒淳司
フライ級王座決定戦のジュンジ対決。ランバーvs猿丸のタイトルマッチから、若い猿丸の王座決定戦の相手として生駒41歳が抜擢。このシチュエーションだとどうしても生駒を応援してしまう。
パンチの鋭さでは猿丸だったが、序盤に生駒のワンツーでまさかのダウン!すぐに組み付いてテイクダウンを狙った生駒だが、すでに復活している猿丸。テイクダウンできたが、何も出来ないまま立たれてしまう。その後は猿丸のパンチがヒット。効いた様子は見せない生駒だが、顔面が赤く染まり削られていく。
2Rも引き続き猿丸ペース。しかし後半にまた生駒のパンチが入ってふらつく猿丸!大生駒コールを背にパンチを打ち返していく生駒。顔面はすでにボコボコだが引くことを知らない。
そして3R。生駒のパンチが猿丸の顔面を捉え、まさかの再ダウン奪取!慌てて組み付いて行く生駒だが、立たれてしまう。組むよりパウンドの方がいいと思ったが、本能的に組みに入ってしまったのか。またすぐに脱出する猿丸。顔面だけでは倒せないと見た猿丸がローやボディも交えて打っていく。顔面を変形させただけではなく、ローやボディも確実に効いている生駒だが、その手が止まることがない。そしてタイムアップ!自コーナーで倒れこむ生駒。
判定、三者29-28で生駒!ダウンという分かりやすい形でのダメージは生駒だったが、猿丸のパンチであれだけ顔面を腫らしていたので、それがどう評価されるか読めなかった。でもダウンを取った1、3Rが生駒で、2Rが猿丸なんだろう。
それにしてもすさまじいものを見た。41歳でのタイトル獲得は日本人格闘家の最年長記録か?
日沖発vsドナルド・サンチェス
日沖、さすがの安定感。スタンドではパンチくらいしか怖さがないサンチェスに対し、三日月蹴り風の前蹴りでパンチを打ち合う距離にはせず、サンチェスがパンチを入れようと踏み込んでくると絶妙のタイミングでシングルレッグ。テイクダウンを奪うと簡単にパス。これはちょっとサンチェスが簡単にパスされすぎの感もあった。最後はパスからマウントではなく三角に捕らえ、下になりながら絞める得意のパターンでタップアウト。
次はやっぱりリオンvs土屋の勝者とのタイトル戦か。もし北米に挑戦するなら、今度こそ「金網に慣れていないからしょうがない。次戦以降に期待」という評価をされない万全の状態で臨んでほしい。
勝村周一朗vs岡嵜康悦
1R、打ち合いから一瞬のうちにバックを奪いチョークの体制に入った勝村。片腕が喉元に入っていたが、残った左腕が抜けず。反転されるとラバー。ニンジャチョークを狙ったが、岡嵜は対策済み。1R終盤に強烈なパウンドをもらう。
2Rになると手が無くなってしまった勝村。組み付くのも難しく、組み付いても引き込みすらさせてもらえない。パンチで打って出るが、解説のルミナが「頭を動かさないままで出ていくのは危険だ」と再三指摘するような、打ってくださいと言わんばかりの打ち方。ついにカウンターをもらいダウン。岡嵜はすかさず鉄槌連打。打たれながらも岡嵜をじっと見据えて「大丈夫だ」とアピールしていた勝村だが、連打をもらいすぎてストップ。立ち上がる時にふらついていたし、ストップは妥当か。
土屋大喜vsリオン武
この試合がタイトルマッチや王者日沖の試合を差し置いてメインなのは、単なる「挑戦者決定戦」ではなく、ずっと一緒にトレーニングしてきた同門対決という意味があるからか。
常にプレッシャーを掛けていくのは後輩・土屋。それに対してリオンが常に下がりながら様子を見ていっているのが先輩の余裕に見えた。手数は多い土屋だったが、クリーンヒットはない。土屋は師匠ルミナのような半身の構えも見せるが、リオンのディフェンスを崩せない。最後は右で顎を打ちぬき、追い打ちのパウンドで完勝。
ここのところ強くなってきていた土屋だったが、先輩後輩の対決で実力以上の差が試合では出てしまった気がする。手の内バレバレなだけに、怖いもの知らずの最近の勢いがなかった。土屋にとっては時期尚早のカードだったか。むしろ日沖相手の方がいい試合ができたかも。
前座の試合がこのあと放送されているけど感想はここまで。
修斗の底力を見せたいいイベントだった。中小興行でもやっぱり年に一度は大箱興行をやって欲しい。客入りは苦戦したようだけど、普段と違う舞台ということで、選手も見る側もテンションが上がるので。
ベストバウトは生駒vs猿丸。