格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★9/7HERO'Sミドル級トーナメント・テレビで見ながら感想の巻

当然ながらミドル級トーナメント中心の作り。今回のメンツなら「総合版MAX」に近いものが見せられるか。

元気vs宮田

元気の入場はもう寒いと思う・・・。宮田の家族ネタも、もういいんじゃない?
1R、タックルで上を取った宮田が、下からの元気の仕掛けをかわしつつパウンドを落とし優勢。しかし2R、元気がタックルを切るようになると、スタンドの打撃戦で劣勢。スタミナも切れ、タックルを切られバックに回られると、元気はチョークから十字に移行してタップアウト。
きっちり一本で極めた元気はさすが。宮田はキャリアを考えたら十分健闘した方だが、このスタイルだとこれ以上上に行くのは厳しい。とりあえずスタンドの打撃を磨かないと。

高谷vsレミーガ

ゴングと同時にラッシュを仕掛けるレミーガ。高谷は首相撲でそれを止めると、両差し。足をかけてテイクダウン。パスしてマウントを奪い、パンチを落とすが、レミーガは反転して上に。その瞬間、高谷が下からキムラに捕らえ、かなり締め上げるが、レミーガははずす。高谷はすぐ立ち上がりスタンドに持ち込むと、また足をかけてテイクダウン。マウントからパンチを入れたところでゴング。
2R。すさまじい打撃戦。レミーガの強烈なパンチ・膝が高谷の顔面にヒットするが、高谷は全く引かない。打たれつつも打ち返す。レミーガの方が先にガス欠か、組みに来るが投げを潰され高谷が上に。すぐマウント。高谷も疲れていて、強烈なパンチが打てないが、レミーガは下から動けず、パンチをもらうのみ。動きがなくなったところでレフェリーストップ。
1R、総合力の差を見せた高谷だが、2R序盤は危険な打撃戦に真っ向から挑み、どちらかと言えば打ち負けていたが、それでも競り勝った。これは価値がある。消耗は大きそうだが。レミーガは打撃以外がまだまだ。スタンドでちょっとロープつかみが多すぎる。ロープつかみに頼らず戦えるようにならないと。

KIDvsホイラー

グレイシー最強」っていう煽りももういいだろう。
1R、ホイラーがテイクダウンを奪うが、KIDは蹴り離してスタンドにもどす。再び組み付くと、ホイラーのフロントチョーク。KIDは絞められる前にはずすと、投げてテイクダウン。ホイラーのガード。しかし、ホイラーが下から足で蹴って攻めさせず、KIDは離れてブレイク。その後は離れた間合いで牽制の打撃を打ち合うのみ。ホイラーが手堅いのはいつものことだが、KIDが固すぎる。もうホイラーは過去の強豪なのだから、もっと真っ向勝負してほしい。
2R、スタンドで前に出ていくKID。ホイラーのテンカオに合わせ、KIDの右フック一閃。アゴを打ち抜かれ、ホイラー完全KO。
やはりKIDは神。
いい試合が続いている。

宇野vs所

所の貧乏ネタもそろそろ・・・いやまだ早いか。
打撃の撃ち合いは宇野がやや押す。所は組み付くが、グラウンドで上になったのは宇野。立ち上がり、猪木アリ状態から桜庭vsホイラーのように太股にローキックを入れていく。時折飛び込んでのパウンド。所も下から蹴っていくが、ポジションは変わらず。終盤、所が腕を取ってアームロックに捕らえるが、抜けたところでゴング。
思ったほどスイングしてない。両者ちょっと警戒しているか。
所のローをキャッチした宇野がテイクダウン。しかしその前に所の蹴りがローブローとなっており、インターバルが取られる。再開、蹴りはがしてスタンドに戻る。所がスタンドでややや大振りだが思い切りのいい打撃を打っていく。そして浴びせ蹴り。しかし宇野がかわしてグラウンドに。また所のガード。1Rと同様、猪木アリからローキック。スタンドに戻るが、またテイクダウン。所はちょっと前半動きすぎたか、スタミナが切れてきた。宇野がバックにつく。所の桜庭ロックははずれて、宇野がバックマウント。チョークを狙ったところでゴング。
判定3-0で宇野。宇野が横綱相撲というか、いつもと違う固い攻めで地力と体格差を活かして勝ったが、むしろ所の健闘と会場人気が目立った。
ワンマッチはやらないのか?この試合内容ならいらないかもしれないが。

元気vs高谷

「宮田よりも高谷の方が(元気にとっては)戦いやすい」という谷川P。それは確かかもしれないが、それより高谷の方が元気はやりやすい相手だろう。組み付いてくるのを引きはがしスタンド勝負。迷いがない。元気はK-1での試合のように、スタンドで逃げながらバックブローなどトリッキーな攻め。しかしタックルにいけない。組み合った状態から上になったのは高谷。しかし元気のガードを攻められずゴング。
攻防は互角だが、試合は高谷ペース。
2R、完全に高谷の試合。テイクダウンされても立ち上がり、スタンド維持。打撃は入ってはいないが、元気が逃げているだけに印象は高谷優勢。じれて引き込む元気だが、高谷は立つ。元気はスタミナも切れている模様。番狂わせの予感がしてきた2R終盤、元気は正面から殴りに行き、首相撲から膝。ここで高谷が足を滑らし膝を着く。その瞬間を逃さずバックを奪う元気。一回戦と同じくチョークから腕十字狙いへ。それは抜けた高谷だが、瞬時に三角に捕らえる元気。完全に極まり、元気一本勝ち。
高谷は足を滑らせたのが痛恨のミス。ほぼ勝っていた試合だっただけに惜しかった。ここは元気の勝負強さを褒めるべきか。足を滑らせたのも、元気が前に出て打撃をしかけていったからだし。

KIDvs宇野

静かな展開。両者スタンドで牽制の打撃を入れ合うのみで5分間。ややKIDがプレッシャーをかけているか。宇野はシューズを履いてる(一回戦は裸足)。シューズを履いて総合の試合に挑むのは初めてでは?
蹴りをキャッチしてテイクダウンする宇野だが、すぐ立ち上がるKID。立ち上がり際、KIDのバッグに着く宇野だが、もつれてロープの外へ。スタンドで再開。
ふたたびスタンドでの牽制パンチの撃ち合い。こうなるとKIDは体格差があまり影響しないし、やりやすいと思うのだが。宇野は勝ちに徹してるなら組みに行くべきだし、見せる戦いを意識するならもっと攻めるべき。中途半端。撃ち合いの中、いいパンチが入るのはKID。宇野は有効打無し。宇野が目尻をカットしてドクターチェック。再開。また牽制の打撃戦から、宇野のタックルを受け止めるKID。組み合いの中、宇野の出血が酷くなり、レフェリーストップ。
ストップと同時ににっこり微笑みKIDと抱擁する宇野。期待していただけに、内容も終わり方もがっかり。
終わってみれば、中量級の試合しか放送されず。今回は内容も良く、これなら総合版MAXになるのも不可能ではないという感じ。決勝も主催者が一番喜ぶKIDvs元気だし。しかし最後の試合が残念だった。今日の宇野は全然ダメ。よっぽど体調が悪かったのだろうか・・・。