全部見られていないので、見た分だけ。
戦前では菊池の圧倒的有利と思われていたが、意外にも互角の攻防に。序盤テイクダウンされて菊池の関節技攻勢をしのいだ國奥は、上になり鉄槌・顔面パンチ。KOできるほどの威力ではないが、時間稼ぎ程度のパンチではなく、菊池は明らかに嫌がっている。その後はテイクダウンの攻防も國奥が勝り、上からひたすら鉄槌。菊池は一瞬の隙をつきチョークなどの極めを狙うが、逃げられる。
菊池の極めと、國奥が多くの時間でグラウンドの上をとり試合をコントロールしたのがほぼ等価で、延長と思われた2R終盤、國奥がアッパーをヒットさせ、菊池を押し倒す。そのまま上で殴っているところでタイムアップ。最後の攻勢で國奥の勝ちかと思ったが、判定は1-0のドロー。まあ、１−０のドローでも２−０の國奥勝利でも、どちらでもおかしくない内容だったが・・・ここで勝ちを拾えないのが現在の國奥の限界なのかもしれない。
延長は菊池がテイクダウンを奪い、バックから攻めるシーンもあり、延長ラウンドのみをマストで判定するなら菊池勝利で問題ないが、オフィシャルサイトを見ても判定がどのようにされるのか、ちょっとわからない。ここまでドローがないところを見ると、マスト判定だと思われるが・・・。
会場は全く沸いていなかったが、これは致し方ないだろう。KIDや元気目当ての客に、テレビにも写ったことがない菊池と國奥は知られていないだろうし、試合内容も確かに地味だった。けれど、これがパンクラスか修斗の後楽園のメインとして組まれたカードなら、相当盛り上がっていたと思う。HERO'Sのリングでトーナメントの合間のカードとしては不的確だったということ。ただ持ち駒同士を対戦させればいいというものではない。
國奥は試合後に「大晦日に出たい」と言っていたが、相手がよっぽどのビッグネームでない限り、仮に出てもまたこの日の繰り返しになるのがオチだ。もっと等身大のリングで、國奥の価値を理解してくれる観客の集まるリングで戦った方がいい。坂本修斗プロデューサーは、GRABAKAの選手に対し、パンクラスに上がらないと明言するなら修斗参戦を許可してもいいと発言しているので、國奥にもチャンスはあるかもしれない。この日の戦いぶりを見ても、修斗ミドル級のランカーとも十分に渡り合えるだろう。まあ、参戦には色々クリアしなければならない問題が多いと思われるが・・・。
中尾vsファラモエ
中尾があっさりテイクダウンしてしまったので見所まったくなし。最後のアームロックが、猪木がアンドレに極めたやつっぽかったのが唯一の評価ポイントか。
グレコvs大山
スタンドでいたぶられる大山。もう気の毒なくらい一方的。さんざん殴られてから、ようやく蹴り足を掬ってテイクダウンするが、固まって全く何の攻めも出せないままブレイク。最後は撲殺。この結果は計算通りなのか、そもそも何の計算もしていないのか・・・。大山と中尾の相手を入れ替えていたら、ちょっとは面白かったのではないか。
残り２試合は、見た後で。
