格闘技徒然草

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RIZIN LANDMARK5:総評

メインは牛久の引き込み作戦で盛り上がらずに終わる。試合後のインタビューによると、「テイクダウンは警戒されているのがわかっていて、そこで勝負をしても疲れるだけなので、引き込むプラン」だったとのこと。下からの攻めについても強化してきていたとのことだが、結局朝倉が密着したままだったので何もできず。本当はそこからパウンドなどを狙ってきたタイミングで仕掛けるつもりだったようだが、朝倉があれだけ守って何もしないというのも予想外だったか。

確かに下攻めのイメージは全く無いので対策はしてなかっただろうし、その部分では意表をつくことには成功していた。が、あれだけ露骨に自ら下になるのを見せると、「下になってから何か仕掛けてくる」というのがバレバレで、警戒されてしまった。投げを強引に仕掛けて潰された振りで下になる、とかだったら良かったのかもしれない。

さすがに2Rまでで、引き込んでも付き合ってもらえないのはわかっていたはずなので、3Rにはもう引き込まない方がいいと思ったが、最初に打ち合わない作戦で行ってしまったので、覚悟ができなかったのか。

セミは平本のテイクダウンディフェンスが向上しているのはわかったものの、自ら攻めには行かなかった。3Rは行けなかったのではなく「ダメージでポイントを取っていると思った」から行かなかったとのこと。RIZINの判定基準は1.ダメージ、(両者ダメージが無い場合)2.アグレッシブ、(アグレッシブにも差がない場合)3.ジェネラルシップで、1.のダメージは、ダウンしたりぐらついたり、明らかに効いているという場合でなければ入らないので、平本にダメージでポイントが入ることはないと思った(ドミネーター戦では何度もダウンを取っているにも関わらず、ダメージをイーブンにしているジャッジもいた)。

アグレッシブなのも明らかに斎藤で、そうなると平本に入った可能性としては、1.2.がイーブンでのジェネラルシップしかない。他の項目と違い、ジェネラルシップだけはどちらかをマストで入れることになっているので、ダメージもアグレッシブも差がなければこのジェネラルシップのマスト判定になる。しかしこのジェネラルシップの判定はジャッジでも割れることが多く(判定結果は割れてなくても、ジェネラルシップが割れていることが良くある)、基準が謎。斎藤のテイクダウンをディフェンスしていたことが評価されたのか?

グスタボ vs. 武田もあれで武田に1票入るのは、判定基準が分かりづらすぎる。考えられるとしたらやはりジェネラルシップで入ったとしか思えない(与えたダメージもアグレッシブもグスタボが上なので)。グスタボは次はサトシとのタイトル戦だろう。

金原は山本空良に完勝し試合後にはケラモフに対戦アピール。朝倉がクレベル vs. 鈴木の勝者への挑戦者になるのは、元王者に連勝したのだから自然な流れとして、その次の挑戦者はケラモフ vs. 金原の勝者にして欲しい。ケラモフも金原もいい加減下の相手とばかり当てられてきて、その両者が何のご褒美もなくただ無駄に対戦するだけなのは気の毒。

スダリオはただ打ち合うだけではなく距離を取って自分有利な打撃戦に持ち込んだ上で、今回はテイクダウンしてからの攻めも見せていて成長が感じられた。ヘビー級はUFCですら層が薄くて、非メジャーとなると、なかなかまともな選手がいないので、次の相手探しが困難。大晦日はタファに敗れたが、タファもUFCデビュー戦を見ると、とてもトップで戦えるレベルではなかった。単発で良くわからないレベルの選手を連れてくるより、Bellatorの下位の選手と対戦できないか(Bellatorでもいいが)。他には過去に敗れたシビサイとの対戦もいいかもしれないと思ったが、今回の試合前には一緒に練習していたとのことなので、これは無いかもしれない。