格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC289:メインイベント・アマンダ・ヌネス vs. アイリーン・アルダナ

女子バンタム級タイトルマッチ5分5R。アルダナ5位。

現在、UFCで唯一人のブラジル人王者となっているヌネス。バンタムの他にフェザーのベルトも持っているので、負けてもブラジル人王者がいなくなる訳では無いが。2021年にジュリアナ・ペーニャにパンチで押され、2Rにチョークで一本負けし7年ぶりの敗戦・王座陥落したものの、昨年7月のダイレクトリマッチでは序盤パンチでダウンを奪い、後半はテイクダウンを取りまくっての完勝。新たな武器を身に着けたことで、負けでかえって選手寿命が伸びたかもしれない。今回はペーニャとのラバーマッチが組まれていたが、ペーニャの負傷欠場により初挑戦となるアルダナとの対戦に。35歳。

王者が減っているブラジルに対し、アルダナのメキシコは現在ベルトを3本(フライ級王者モレノ、女子フライ級王者グラッソ、フェザー級暫定王者ロドリゲス)所持しており、アルダナが勝てば単独でのUFC最多勢力となる。アルダナは女子フライ級王者グラッソと同門のロボジム所属。ボクシングがバックボーンで、一発の破壊力を持つ左フックが武器。前回はグラウンド状態で、下からボディに蹴り上げをヒットさせてKOするという珍しいフィニッシュでの勝利。しかし、直近の敗戦であるホリー・ホルム戦では、テイクダウンを何度も奪われ固められる展開で判定負けしている。王者と同じ35歳。

アップライトに構えるアルダナ。ジャブで牽制するヌネス。前蹴り。カーフ。まだ両者牽制のまま1分。ヌネスシングルレッグ。倒したが、蹴り上げを警戒したのか入っていかない。離れたところですぐ立つアルダナ。ジャブ、前蹴りで牽制するヌネス。ボディストレート。アルダナもジャブを返すが手数が少ない。ヌネスがカーフ、前蹴りなどで手数を出していく。ホーン。

1R手数でヌネス。

2R。ヌネス前蹴り。ワンツー。詰めてきた。アルダナ手が出ない。またシングルレッグを狙ったがつかめず。ヌネスワンツー。前蹴り。ジャブ、関節蹴り。アルダナ、ただ飲まれているだけなのか。ヌネスのフェイントに反応している。手数が少なすぎる。タックルのフェイントに反応したところでワンツーを入れたヌネス。またシングルレッグ。倒したがグラウンドには行かないで立たせた。カーフ。パンチから首相撲。膝。冷静に打撃を入れていくヌネス。前蹴りやカーフ、関節蹴りもダメージが蓄積しそう。左ハイからバックブローを見せたアルダナだがかいくぐってタックルで倒したヌネス。が、すぐに立つ。ホーン。

2Rヌネス。今のところ勝ち筋が見えないアルダナ。同門のグラッソは3Rまで何もできないところから4Rに逆転勝ちしているが、アルダナには何か手があるのか。

3R。ヌネスがまたパンチを打ち込んでいく。アルダナガードを固めて詰めていくが、手が出ていない。タックルに入るヌネス。こらえたアルダナだが、ヌネス今度はさらに詰めてダブルレッグへ。テイクダウン。ハーフで押さえ込む。アルダナニーシールドで距離を作ろうとするが、潰して固めたヌネス。アルダナスクランブルで立とうとしたが、立ち際に足をかけて倒したヌネス。下から足で距離を取るアルダナ。蹴り上げを警戒して離れたヌネスだが、アルダナの立ち際に再び組み付くとバックに。バックマウントからチョーク。腕十字に移行したが、腕を引き抜いて股下を抜けて立ったアルダナ。立ち際にパンチを一発入れたアルダナだが、ヌネスまたパンチを返していく。スタンドでようやく手が出るようになったアルダナ。ジャブがヒット。ヌネスフックから首相撲に捕らえ膝。ホーン。

3Rヌネス。終盤にようやくアルダナのパンチが出るようになった。もう判定勝ちは難しいだろうから、開き直ることが出来るか。

4R。アルダナワンツー。ようやく先手を取る。ヌネスは関節蹴り。ヌネス肘。間合いを詰めてパンチを入れる。ジャブ。アルダナまた手が出なくなる。ヌネスタックル。今度は切ったアルダナ。関節蹴りからまたタックル。脇を差して防いだアルダナだが、ヌネスフックを入れて離れる。ヌネスのジャブで首がのけぞるアルダナ。また組んだ。大内テイクダウン。アルダナが蹴り上げると離れる。立ち際にまた組み付いたヌネス。外掛けテイクダウンを狙ったが、こらえて離れたアルダナ。ワンツー。右。アルダナもパンチを返すが、ヌネス倒しに来ている。肘。前蹴り。右ボディから左。右フック。首相撲から膝。右ボディ。ワンツー。バック肘。ホーン。

4Rヌネス。多彩な攻め。アルダナ、このラウンドはようやく2桁ヒットさせたが、約3倍の打撃をもらっている。倒しに行くしかないが、その余力が残っているかどうか。

5R。詰めるアルダナ。タックルに入るヌネス。アルダナこらえて膝を入れたが、ヌネス詰めて組み付くと外掛けテイクダウン。ガードを取るアルダナ。インサイドからパウンド。肘。アルダナの首をケージに押し込んでいく。パスしてマウントに。脇腹を殴る。ハーフに戻すアルダナだが、すぐまた足を抜く。下からホールドするアルダナ。一瞬背中を向けたアルダナ。バックに回ろうとした隙にハーフに戻したアルダナだが、すぐにまたマウントに。ヌネス肩固めを狙う。外れたが残り30秒。アルダナ耐えるしか出来ない。最後にパウンドを落としたヌネス。タイムアップ。

50-44×2、50-43の3-0でヌネスが完勝。王座防衛に成功。

アマンダ・ヌネス、勝利後グローブとベルトをマットに置くと、引退を宣言。母親からずっと辞めるように言われていたとのこと。今後は家族と旅行したいとコメント。