格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC283:第8試合・ティアゴ・モイゼス vs. メルキザエル・コスタ

ライト級。ブラジル人対決。

モイゼスはUFC5勝4敗。ATT所属のグラップラーで、16勝のうち7つの一本勝ち。前戦もクリストス・ジアゴス相手に背中に乗ってのチョークで一本勝ち。負けた相手は現王者マカチェフ、ランキング4位ダリウシュ、12位イスマグロフと、体重オーバーのヨエル・アルバレス。しかしランカー相手の試合はいずれも圧倒されての完敗で、中堅以上ランカー未満。

UFCデビュー戦のコスタは昨年8月にHEAT王者でパンクラスRIZINにも参戦しているトム・サントスに1RKO勝ち。11月にはLFAで3RKO勝ち。今年に入ってから、モイゼスと対戦予定だったグラム・クタテラーゼが欠場し、代役でUFCと契約を果たした。26歳で19勝5敗と、ローカルの戦績は必ずしも良くはない。皮膚の白斑で幼少期からいじめに遭っていたが、UFCファイターで同じ白斑のスコット・ヨルゲンセンの存在を知り、MMAを始めることを決意。今では自分の肌に誇りを持っているとのこと。ついにヨルゲンセンと同じUFCの舞台に上がる。

蹴りで牽制するコスタ。関節蹴りにシングルレッグをあわせたモイゼス。そのまま潜ろうとしたが、コスタ足を抜いて離れる。モイゼスタックルに入るが受け止めたコスタ。ケージに押し込んだ。テイクダウンを狙うがこらえるコスタ。支釣込足でテイクダウン成功。足を利かせてパスを防ぐコスタ。足で距離を作り立とうとしたが、その瞬間にバックを狙うモイゼス。またガードに戻したコスタ。残り45秒で立ち上がる。ハイを蹴るモイゼス。コスタもハイ。ワンツーを入れたがモイゼスもパンチを返した。モイゼスのワンツーがヒット。ホーン。

1Rモイゼス。

2R。モイゼスタックルで飛び込んだ。テイクダウン。しかしコスタすぐに立って正対し離れる。右を入れるモイゼス。またタックル。切りきれず倒されたコスタ。下からキムラで返そうとしたコスタだがモイゼス上をキープし肘を打ち込む。うつ伏せになったコスタにバックからパウンド。両足のフックは防いで立ったコスタだが、モイゼスすぐに足を差し込み寝かせて四の字バック。残り1分。チョーク。顎の上だがそのまま絞めてタップアウト!

テンションは高かったコスタだが、UFCデビュー戦でランキング手前のモイゼスはちょっと厳しかった。

UFC283:第7試合・ガブリエル・ボンフィム vs. ムニール・ラズィーズ

ウェルター級。

ガブリエル・ボンフィムは第4試合に出場したイスマエルの弟。コンテンダーシリーズではタックルにギロチンを仕掛けた相手に対し、ヴォンフルーチョークのカウンターでタップを奪いUFCとの契約を決めた。13勝全勝、3KO・10一本勝ちで判定はゼロ。まだ25歳。

ラズィーズはチュニジア初のUFCファイターで、ここまで2勝1敗。負けた相手はワーレイ・アウベスで、ミドルで嫌倒れしてパウンドで1RKO負け。前戦は代役のUFCデビュー戦選手相手にタックルを切って打撃を入れる展開で判定勝ち。

オッズはUFCデビュー戦のボンフィムがフェイバリット。

ボンフィムパンチで出る。ケージを背負ったラズィーズ。左がヒット。ラズィーズがタックルに入るとギロチンに捕らえる。そのまま後方回転してマウントにしてギロチンをタイトにするとラズィーズタップ!

秒殺。一方的すぎて逆に実力がわからず。

UFC283:第6試合・シャミル・アブドゥラヒモフ vs. ジャイルトン・アウメイダ

ヘビー級。アブドゥラヒモフ15位。

40歳のアブドゥラヒモフは2年の欠場期間を挟んで現在3年間勝ち星なし。欠場からの復帰初戦はクリス・ドーカスにKO負け、前戦はセルゲイ・パブロビッチに1Rアッパーでダウンを奪われ、最後はパウンドでKO負け。アウメイダ戦は昨年の9月と10月に組まれていたが、いずれも流れている。散打ではロシア王者になっている。

昨年ブレイクしたファイターの1人・アウメイダ。ライトヘビー級の体格で、実際UFCデビュー戦はライトヘビー級だったが、ヘビー級でも勝利し現在3試合連続1Rフィニッシュ勝利。サッカー選手志望だったが、家庭の財政状況でサッカークラブに入ることができず、ボクシングと柔術を始めた。

計量ではリミットスレスレのアブドゥラヒモフに対し、アウメイダ105kgで約15kgの体重差がある。しかし、アブドゥラヒモフは同じく105kg程度しかないクリス・ドーカスにスピードについていけず2RKO負けしており、その時と同じくスピードについていけないと思われているのか、オッズは今大会一番の大差でアンダードッグ。

すぐに距離を詰めたアウメイダがタックル。ダブルレッグでテイクダウン。アブドゥラヒモフ立ったが、ボディロックを取られていてすぐまた倒された。マウントを取りかけたがアブドゥラヒモフハーフにして下からキムラを狙う。が、マウントに。アブドゥラヒモフパワー差で下から押してマウントを解除するが、バックに回ったアウメイダ。正対しようとするアブドゥラヒモフだが、アウメイダなおもマウント。マウントをキープするアウメイダ。パウンド。肩固めを狙うが防いだアブドゥラヒモフ。肘を落とすアウメイダ。ヒットしている。ホーン。

1Rアウメイダ。体格差があり、マウントで押さえ込むのも大変そうだが、それでも返させないアウメイダ

2R。アウメイダが詰めるとケージまで下がったアブドゥラヒモフ。ダブルレッグでテイクダウン。すぐに両足をまたいでマウントの体勢に。背中越しに腕を固定されるアブドゥラヒモフ。亀に。バックから殴っていくアウメイダ。アブドゥラヒモフ亀で殴られるまま。なんとか仰向けになったが、うつ伏せになったところでアウメイダがまたバックに。立とうとしたアブドゥラヒモフの足を払ってグラウンドに持ち込むと、両足フックで体を伸ばしたアウメイダ。バックからパウンド。身動きが取れないアブドゥラヒモフにバックからパウンド連打。打たれ続けるアブドゥラヒモフを見てレフェリー止めた。

アウメイダ、オッズ通りの完勝。ランキングに入るのは確実だが、ヘビー級ではやはり体格差があり、ライトヘビー級がベストに思える。

UFC283:第5試合・ルアン・ラセルダ vs. コーディ・ステーマン

バンタム級

ブラジルのラセルダはUFCデビュー戦。12勝1敗の30歳。ノヴァ・ウニオン所属の柔術黒帯で、12勝で10の一本勝ち、KO勝ちはないグラップラー。スタンドの打撃やレスリングは強くなく、前戦はシングルレッグからの引き込みを仕掛け、最後は引き込み→足関からバックを奪ってのチョークで一本勝ち。

ステーマンはUFC6勝4敗1分けのベテラン。4敗の相手はスターリング、デヴァリシビリ、ジミー・リベラ、サイード・ヌルマゴメドフと全員現在のランカー。ステーマン自身も昨年まではランカーだったが連敗でランク外に。前戦はベテランの元WEC王者ワインランドと対戦し、いきなり左をヒットさせ、打撃のラッシュでKO勝ちしたが、ワインランドはダメージの蓄積があり、その試合を最後に引退している。バックボーンはレスリング。

両者様子見。ステーマンが牽制の打撃を入れていく。パンチ3連打。ラセルダはミドルを打ち込む。ステーマンは組みを警戒してか、距離を取りながら打撃を入れる。ラセルダシングルレッグを狙ったが掴ませないステーマン。蹴りを出していくラセルダ。ラセルダプレスしてきた。ミドルを出したがステーマンキャッチして離れた。蹴り合い。パンチを入れるステーマン。ホーン。

打撃のヒットは五分で、互角のラウンド。

2R。ミドルで出るラセルダ。ステーマンがパンチからカーフキックを入れると足が流れたラセルダ。ラセルダ蹴りを出していくが単発。ラセルダパンチで出てきた。連打を出していく。ワンツー。ステーマンもパンチを打ち返す。左右のボディを入れたステーマン。ラセルダのパンチは距離を取りかわされる。ヒットするのは蹴りのみ。残り30秒でケージを背負わせたラセルダだが、打撃をかわされて逃げられる。ラセルダボディで出る。終盤にボディ連打を入れた。ホーン。

2Rステーマン。グラウンドに持ち込みたいはずのラセルダだが、テイクダウンを狙う様子がない。

3R。ラセルダがパンチで詰めてきた。ケージまで追い込むが、ステップしてかわすステーマン。パンチ連打からようやくタックル。ダブルレッグでテイクダウン。すぐに立ったステーマンだがまたタックル。ダブルレッグでまたテイクダウン成功。押さえ込んでハーフに。マウントを狙おうとしたが足で防がれた。立とうとしたステーマンの首を抱えたラセルダ。立ったステーマン。すぐにまたテイクダウンを狙うラセルダだが、足を抜いて離れたステーマン。詰めたラセルダ。左ミドルで一瞬動きが止まったステーマン。距離を取る。ミドル連打を入れるラセルダだがタイムアップ。

三者29-28でステーマン勝利。

もっと寝技に持ち込みたかったはずのラセルダだが、1・2R落とすまでタックルを仕掛けることもせず。3Rはステーマンの気持ちが後ろになったことでテイクダウンが取れたのかもしれないが、もっと序盤からテイクダウンを仕掛けていっても良かったのでは。

UFC283:第4試合・イスマエル・ボンフィム vs. テランス・マッキニー

ライト級。

ボンフィムは昨年9月にウェルター級の弟イスマエルと一緒にコンテンダーシリーズに出場し、そろって勝利して揃ってUFCと契約。今回は地元でそろってUFCデビューする(弟は第7試合に出場)。弟より2歳年上の27歳で、戦績は18勝3敗。最後に負けたのは8年半前、現UFCファイターのヘナト・モイカノのUFCデビュー前最後の試合で、そこからローカル12連勝中。コンテンダーシリーズでは1Rにダウンを奪い判定勝ち。その前のLFAでも2試合連続判定勝ちで、手堅く勝っている。

対するマッキニーはUFC3勝1敗で、すべて1R決着。唯一の敗戦は試合直前の代役で元ランカーのドリュー・ドーバーと対戦した試合で、序盤にダウンを奪ったが、ラッシュを仕掛けて失速し、最後は膝でダウンしてパウンドでKO負け。昨年8月の前戦もパンチを貰う場面はあったが、テイクダウンからバックに回ってのチョークで一本勝ちしている。

ボンフィムは兄弟そろって本国デビュー戦でいきなりランキング手前の実力者との対戦に。しかしオッズはかなり競っている。

ボンフィム詰めていく。マッキニーのパンチの打ち終わりに打ち返した。ボンフィムタックル。倒しかけたがこらえたマッキニーが組んでケージに押し込む。ボディロックに。こらえるボンフィムのボディに膝。引き剥がしたボンフィム。ワンツーがヒットし膝を着いたマッキニー。すぐ詰めて膝を入れるボンフィムだが、マッキニー組んでケージに押し込む。脇をくぐってバックに回ると後方に引き込んだ。しかし入れ替えたボンフィム。立ったマッキニーだが逆にボンフィムがバックに。テイクダウン。すぐ立つマッキニーだがなおもテイクダウン狙い。離れ際にハイを入れたボンフィムだが、バランスを崩し下に。ホーン。

1Rボンフィム。マッキニーはUFC5戦目で初の1R終了。

2R。プレスするボンフィム。左右のパンチがヒット。マッキニータックルに入るが切ったボンフィム。ケージを背負うマッキニー。左ボディから右オーバーハンドを打ち込むボンフィム。マッキニーがパンチを出したが左ボディを入れる。ケージ際から出られないマッキニー。ボンフィムがまたプレスする。右がヒットしマウスピースを吐き出した。ケージを背負ったマッキニーにボンフィム飛び膝!ビッグヒットし失神して前のめりに倒れたマッキニー!KO!

中堅のマッキニー相手に1Rから終始ペースを握って最後はKOでフィニッシュ。ボンフィム兄、今後に期待できる勝利。

UFC283:第3試合・ワーレイ・アウヴェス vs. ニコラス・ダルビー

ウェルター級。

1年半ぶりの試合となるアウヴェス。TUFブラジル3ミドル級ウィナー。得意技はギロチンで、8つの一本勝ちのうち6つがギロチンによる勝利。元暫定王者コルビー・コビントンからもギロチンでタップを奪っている。UFC戦績は8勝5敗で、あと一歩でランカーまでは届いていない。前戦は試合5日前に相手が変更となり、UFCデビュー戦のジェレマイア・ウェルズに2RKO負け。痛い星を落としてしまった。

デンマークのダルビーは一度リリースの後、デンマーク大会のご当地選手として再契約を果たし、その後は前座戦線で3勝1敗1NC。38歳とベテランの域に入っている。バックボーンは芦原空手(緑帯)。

アウヴェスの飛び膝にカウンターの左がヒット。バランスを崩すアウヴェス。詰めて組んだダルビーだが、入れ替えてケージに押し込むアウヴェス。ダルビー入れ代えるが、首相撲に捕らえたアウヴェス。離れたダルビー。打撃戦。アウヴェスのカーフキックで体がくの字に曲がるダルビー。ダルビー出ると組んでダブルアンダーフック。ケージに押し込み膝を入れる。肘。離れたダルビー。ワンツー。残りわずかで距離を取るアウヴェス。ホーン。

1Rダルビー。

2R。アウヴェスパンチからタックルに入った。ケージに押し込みシングルレッグ。こらえるダルビーだが、アウヴェス引き込んで潜り上になる。ダルビーのガード。下から殴るダルビー。抜け出して立ったダルビー。左右のパンチからミドル。パンチで出てまたダブルアンダーフックでケージに押し込む。大内テイクダウンを狙ったがアウヴェスこらえて差し返す。しかしなおも押し込んで膝を入れるダルビー。ダルビーハイから左右のパンチを入れる。アウヴェスちょっと手が出ていない。ジャブを打ち込むダルビー。ワンツー。アウヴェス苦し紛れに出したてがアイポークとなりタイムストップ。再開後即ホーン。

2Rダルビー。

3R。パンチで出るアウヴェス。ダルビー下がりながら手を出す。組んだダルビーが両脇を差してケージに押し込む。押し返し離れたアウヴェス。が、ダルビーが打撃で先手を取る。アウヴェス右を入れると自ら組んでいく。ケージに押し込むが入れ替えるダルビー。離れた。アウヴェス打撃で出る。ダルビーも打ち返す。打ち続けるアウヴェスだが、またダルビーに脇を差されてケージに押し込まれる。投げを狙ったがこらえたダルビー。タイムアップ。

29-28、28-29、29-28ダルビー勝利。

1Rはアウヴェスに入れたジャッジもいたか?アウヴェスは脇が甘く、打撃で攻めたい時に簡単に両脇を差されてケージに押し込まれる欠点がある。

UFC283:第2試合・ジョジアニ・ヌネス vs. ザラ・フェイリン

女子フェザー級。ヌネスはバンタム級の15位。

まだ消滅していなかった女子フェザー級。ヌネスはUFCデビュー戦がバンタム級で、1RKO勝ちしていきなりランクイン。前回は直前で相手が変更になった影響でバンタムからフェザー級に変更となり、急遽UFCとの契約が決まったラモーナ・パスクアルを終始打撃で圧倒して判定勝ち。バックボーンはムエタイ

フェイリンはここまでフェザー級でミーガン・アンダーソンとフェリシア・スペンサーにいずれも1Rでフィニッシュ負け。2戦ともテイクダウンを奪われてからは一方的な展開。そこから3年近いブランク明けとなるが、欠点は克服されているのか。

両者は2年前に139ポンドキャッチウェイトで対戦が組まれていたが、フェイリンが8ポンドの大幅オーバーによりキャンセルとなっていた。今回は最初からフェザー級での対戦となる。

体格で上回るフェイリン。かなりリーチ差がある。重いパンチを打ち込んでいく。ヌネスも打ち合うが圧されて下がる。右ミドルがボディにヒット。ヌネスパンチを振り回して出るが、またパンチで出るフェイリン。ケージに詰めてパンチを入れた。パンチで出ていくヌネスだが、フェイリン組ませず膝。ミドルを入れたフェイリン。パンチからテンカオ。ヌネス首相撲に捕らえようとしたが引き剥がされる。手数が減ったフェイリンにヌネスが左右のパンチで出る。ケージを背負ったフェイリン。クリーンヒットはしていないがパンチ連打を出すヌネス。フェイリン右ミドル。距離を取る。ホーン。

1Rは前半の攻めでフェイリン。しかし後半手が出なくなった。

2R。すぐにパンチで出ていくヌネス。フェイリンケージを背負う。距離を取りつつパンチを入れる。しかし先手を取るのはヌネス。フェイリン序盤の勢いがない。ヌネスがパンチで出てケージに押し込む。離れたがまたパンチから出てケージに押し込むヌネス。肘を入れる。離れた。終盤パンチをまとめていくフェイリンだが、ヌネスが左右のパンチ乱打。ホーン。

2Rは手数が五分で微妙。両者手数が減った。

3R。両者少し手数が増えた。フェイリンブロックの上からパンチを入れていく。しかし1Rのように詰めながらではなく、下がりながらなので効果的ではないが、ヌネスのパンチが届かない間合い。ヌネス前に出てケージまで詰めるとパンチラッシュ。左オーバーハンドがヒット。ボディ。フェイリン防戦一方。ブロックして凌いだ。また左右のパンチ連打でケージまで下がらせるヌネス。フェイリン膝を入れる。残り1分。ワンツーを入れていくフェイリン。しかしヌネスがまたパンチを振り回しながら出て左がヒット。フェイリン最後に出るがタイムアップ。

3Rはややヌネス。2R次第になるか。

三者29-28でヌネス勝利。

僅差の試合だったがヌネスが勝利し3連勝。しかしフェザー級はやはり体格差があり厳しい。

フェイリンは今回は体格差を活かしていいところを見せる場面もあったが、1R序盤の勢いがすぐになくなってしまった。

UFC283:第1試合・サイモン・オリヴェイラ vs. ダニエル・マルコス

バンタム級

オリヴェイラはほぼ1年前の1月22日にUFCデビューしたが、UFC2勝2敗のトニー・グレーブリーに3Rで11回もテイクダウンを奪われて完敗。初戦を見る限りUFCでは厳しいが。

マルコスはペルー出身・在住。昨年9月のコンテンダーシリーズで勝利してUFCと契約。ここまで13戦全勝の29歳。ペルーのプロモーション・300スパルタのバンタム級王者。コンテンダーシリーズでは打撃でリードしての判定勝ちで、キャリアで一本勝ちはなし。

オリヴェイラが打撃で出ていく。タックルへ。ケージに押し込んだ。入れ替えて離れるマルコス。オリヴェイラ距離を詰めて低空タックル。切ったマルコスだがまたケージに押し込むオリヴェイラ。離れ際にバックブローを打ち込んだオリヴェイラだが、マルコスがプレスしてボディブロー。オリヴェイラ前に出て飛び膝からまたタックルへ。ケージでこらえるマルコス。また離れた。残り1分。バックブローを連発するオリヴェイラだが、マルコスブロックしてまた出ていき、ケージに詰めてパンチを入れる。今度はマルコスが組んだが、入れ替えてタックルに入るオリヴェイラ。しかし切ってパンチを打ち込む。ホーン。

1R打撃のヒット数はほぼ五分。オリヴェイラがケージに押し込んでいたコントロールを取るか、テイクダウンを防いでいたということでマルコスに入れるかは微妙。

2R。またバックブローを放つオリヴェイラだが、マルコスのパンチがかすめてバランスを崩す。立ったところにミドル。腹が効いた。下がるオリヴェイラ。マルコス追いかけて左右のパンチから右ハイを入れる。またミドル。さらにボディ。明らかに嫌がった。ボディにテンカオからパンチを入れ、さらにテンカオを入れるとオリヴェイラ嫌倒れ。亀になったオリヴェイラにマルコスがパウンドを落とすとレフェリーストップ。

マルコス、タックルをすべて切って打撃を効かせての勝利。

グラウンドに持ち込みたかったオリヴェイラだが、タックルを仕掛けても倒せる気配が全く無かった。久々のブラジル大会で地元勢の勝利ならず。

UFC283:オッズ/予想と展望

グローバーテイシェイラ 2.15
ジャマール・ヒル 1.74
デイブソン・フィゲイレード 2.05
ブランドン・モレノ 1.80
ギルバート・バーンズ 1.22
ニール・マグニー 4.70
ローレン・マーフィー 4.70
ジェシカ・アンドラージ 1.22
ポール・クレイグ 2.60
ジョニー・ウォーカー 1.53
マウリシオ・ショーグン・フア 2.75
イーホル・ポティエリア 1.49
グレゴリー・ホドリゲス 1.33
ブルンノ・フェヘイラ 3.50
ティアゴ・モイゼス 1.26
メルキザエル・コスタ 4.10
シャミル・アブドゥラヒモフ 7.50
ジャイルトン・アウメイダ 1.11
ガブリエル・ボンフィム 1.56
ムニール・ラズィーズ 2.55
ルアン・ラセルダ 4.10
コーディ・ステーマン 1.26
イスマエル・ボンフィム 2.05
テランス・マッキニー 1.80
ワーレイ・アウヴェス 1.80
ニコラス・ダルビー 2.05
ジョジアニ・ヌネス 1.20
ザラ・フェイリン 5.00
サイモン・オリヴェイラ 1.67
ダニエル・マルコス 2.30

2年10ヶ月ぶりのUFCブラジル大会。前回は2020年3月、コロナ前最後に行われたイベントで、直前に急遽無観客開催に切り替えて行われた。有観客でのイベントは2019年の11月以来。全試合にブラジル人ファイターが出場する。

メインは2ヶ月連続となるライトヘビー級王座決定戦。もともと12月にイリー・プロハースカとダイレクトリマッチで対戦予定だったグローバーテイシェイラが、プロハースカの負傷欠場によりアンカラエフとの王座決定戦を打診されたが、準備期間がないことで拒否。アンカラエフとブラホヴィッチが対戦することになったものの、試合は凡戦の上にドロー決着。その大会後、即座に発表されたのが、今回のテイシェイラ vs. ヒルの王座決定戦だった。

元王者でランキング2位(1位はプロハースカ)のテイシェイラに出場者決定戦の資格があるのは当然として、ランキング7位のヒルが出てくるのは唐突に思える。UFC戦績は6勝1敗1NCで、現在3試合連続でのKO勝ち。大学まではバスケットボールプレイヤーで、大卒後にMMAを始めた。そのため、プロデビューは26歳と遅く、キャリアはまだ5年。打撃は強い一方、グラウンドにはまだ穴があり、唯一の敗戦もUFC随一の下攻めグラップラー・ポール・クレイグの三角に捕まってのもの。

ボクシング・柔術がバックボーンのテイシェイラは43歳。6月のプロハースカ戦は何度も攻守が入れ替わるシーソーゲームの後、最終ラウンドにマウントを奪ったが、残り70秒で返され、それでも残り1分耐えれば王座防衛できていたところでチョークに捕まっての一本負けで、王座から陥落した。

オッズは若干ヒルがフェイバリット。テイシェイラのホームのブラジルでの試合ということを考慮しても、勢いで上回りそう。しかしヒルはまたグラウンドの穴が埋まっているかどうかわからないという不安要素がある。

ヒルKO勝ちと予想。

セミではUFCで最多の4回目の対戦となるフィゲイレード vs. モレノ。しかも全てがタイトルマッチで、ここまで1勝1敗1分けの五分。2020年から年1で4年連続の対戦で、フライ級タイトル戦は4年間でこの2人でしか回していない。モレノは間にカイ・カラフランスとの暫定王座決定戦を挟んでいるが、フィゲイレードは4試合連続でのモレノ戦となる。さすがにもういいよという気持ちも強いが、今回は正王者フィゲイレードと暫定王者モレノの王座統一戦なので、他の選手に替えることもできない。

手の内を知り尽くした両者だが、前回はメディアのジャッジが真っ二つに割れる接戦の末、フィゲイレードが判定勝ち。今回もまた際どい試合になるだろうが、年齢的に上積みがありそうなのはモレノ。初めてフィゲイレードの地元ブラジルでの開催というのが、どこまでフィゲイレードを後押しするか。

モレノの判定勝ちと予想。

プレリムメインでは元ライトヘビー級王者・PRIDE GP王者のレジェンド・マウリシオ・ショーグンが現役最後の試合を行う。41歳で、MMAデビューからは21年と、人生の半分以上で戦い続けてきた。相手は昨年7月にUFCデビュー戦でKO負けしたポティエリアだが、今のショーグンでは、0勝1敗の相手にアンダードッグとなってしまうのも致し方ないか。メインに登場するテイシェイラよりは年下なのだが。

プレリムの注目選手はUFC3連続1Rフィニッシュ勝ちのジャイルトン・アウメイダ。本来はライトヘビー級ながら、UFC2戦目はヘビー級、前回は99.8kg契約での試合でいずれもヘビー級ファイター相手にKO勝ち。今回の相手は昨年対戦が流れたランカーのシャミール・アブドゥラヒモフ。通常体重100kg程度だが、ヘビー級でどこまで戦えるか。

第1試合開始は22日朝8時からだが、プレリム6試合が2時間枠に押し込まれているので、時間が早まる可能性もある。速報します。

UFC on ESPN+75:ポストファイトボーナス/総評

ファイト・オブ・ザ・ナイト:なし

パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:ダン・イゲ、ローマン・コプィロフ、ウマル・ヌルマゴメドフ、アラン・ナシメント

メインは最終的にアンダードッグになったストリックランドが意地を見せて勝利。いつもの顔に打撃を貰わない動きではなく、被弾もあったし、2Rくらいから失速気味だったが、それでも最後まで手を出し続けた。5Rにはクリンチを駆使してなりふり構わぬ攻め。コンディションは明らかに悪かったが、攻める気持ちが見られなかった昨年の最終試合よりは遥かに良かった。

ウマル・ヌルマゴメドフはラオーニ・バルセロスを完全KO。今活躍しているヌルマゴ軍団(マカチェフ含む)は、打撃も強くてハビブよりも完成度が高い。対戦を避けられているのか、なぜかノーランカーとの試合だったが、次はトップ5ファイターとの対戦が見たい。

UFC286:ロンドン大会でレオン・エドワーズ vs. カマル・ウスマンのダイレクトリマッチ決定。セミでジャスティン・ゲイジー vs. ラファエル・フィジエフ。

昨年8月、レオン・エドワーズがカマル・ウスマンを5RKOしてウェルター級王座を奪取した試合のダイレクトリマッチが、エドワーズの地元イギリスで3月18日に行われるUFC286のメインになることが正式発表。

また、セミではライト級・ジャスティン・ゲイジー vs. ラファエル・フィジエフが組まれることも発表されている。

UFC285に続き、3月2度目のナンバーシリーズ開催となり、試合は現地時間に合わせて、日本時間深夜~早朝に開催される。