格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

PFL2024#4:メインイベント・ワレンティン・モルダフスキー vs. リントン・ヴァッセル

ヘビー級リーグ戦。モルダフスキー1位・6点、ヴァッセル6位・0点。モルダフスキーの決勝トーナメント進出は確定。逆にヴァッセルが勝ち上がるには1Rフィニッシュが必要。

元Bellator暫定王者のモルダフスキー。ライアン・ベイダーとの王座統一戦では僅差判定負けで、正王者にはなれず。ヴァッセルとは2019年に対戦し判定勝ちしたが、昨年3月の2度目の対戦では1Rにパンチでダウンを奪われ、マウントからのヒジでKO負け。リーグ戦初戦はミルコの弟子でPFL2022年優勝のアンテ・デリヤとの元RIZIN対決で1Rにモルダフスキーがパンチ・ヒザのラッシュを打ち込みKO勝ちしている。32歳。

ヴァッセルはBellatorではキャリア10年のベテラン。ライトヘビー級では2度王座に挑戦しているが王座には届かず。ヘビー級ではモルダフスキーの初戦で敗れたのみで、その後5連勝。当初はBellator300でライアン・ベイダーのタイトルに挑戦予定だったが、ベイダーの欠場によりヘビー級タイトルへの挑戦はできなかった。リーグ初戦は昨年のPFLヘビー級ウィナー・ゴルツォフと対戦し、1Rはグラウンドに持ち込み圧倒していたが、2Rに消耗してパウンドで削られ、3Rもパウンドを打たれ続けてKO負け。41歳。

オーソドックスのモルダフスキー。右を入れた。ヴァッセル詰めていくがワンツーをヒットさせるモルダフスキー。スイッチを繰り返すヴァッセル。飛び込んで右を入れたモルダフスキーだが、ヴァッセル下がらない。前に詰めるが手数はモルダフスキー。出たヴァッセルに左フックがヒット。膝を着いたヴァッセルだが四つに組んで凌ぐ。モルダフスキーはケージに詰めてダブルレッグへ。尻もちを着かせた。立ったがなおもダブルレッグで両足を束ねる。膝を着いたヴァッセルだが立った。腹にヒザを入れるヴァッセル。残り1分。モルダフスキーのヒザがローブローにタイムストップ。

けっこうハードにヒットしていてなかなか立てないヴァッセル。続行。

パンチで出るヴァッセル。組んでくるとボディにヒザ。左ハイ。しかし残り10秒でモルダフスキータックルからテイクダウン。ゴング。

1Rモルダフスキー。この時点でモルダフスキーの勝ち上がり・ヴァッセルの予選敗退が確定。勝ち上がりはティム・ジョンソン。

2R。ヴァッセルがパンチで出るとモルダフスキータックルへ。テイクダウン。ケージで立つヴァッセルだが、すぐまたダブルレッグでテイクダウン。ヴァッセルの立ち際に腹へヒザを入れたモルダフスキー。またダブルレッグ。離れ際にヴァッセルのヒザが頭部にヒットしモルダフスキー仰向けにダウン!ヴァッセル上になりパウンド。残り1分。ハーフからパウンドを入れる。モルダフスキー凌ぐのみだが、ヴァッセルもフィニッシュするパウンドは打ち込めない。ゴング。

2Rヴァッセル。

3R。動きが落ちているモルダフスキー。タックルに行くがヴァッセル切った。またタックル。ヒザを合わせたヴァッセルだが、モルダフスキーそのままケージに押し込む。テイクダウンを狙ったがヴァッセルが左脇をすくって投げて上に。ハーフから背中を向けたモルダフスキー。雑にバックを狙ったヴァッセルだが、足がフックできずに下に。モルダフスキーが上からパウンドを入れるが、ブリッジで返したヴァッセル。モルダフスキー亀になりテイクダウンを狙うが、切ってバックに回るヴァッセル。両者疲れている。残り1分半。膝を入れたヴァッセルだがモルダフスキー入れ替えた。ダブルレッグにキムラのカウンターを狙ったが、雑で外され倒される。しかし下にならずに立った。ヴァッセル首相撲からヒザ。モルダフスキーまたタックルでケージに押し込む。テイクダウン。両者動きがスローモー。座った体勢からスローなパンチを入れたモルダフスキー。タイムアップ。

29-28ヴァッセル、29-28モルダフスキー、29-28ヴァッセル。スプリットでヴァッセルが勝って予選敗退

  1. デニス・ゴルツォフ・10点👑
  2. オレグ・ポポフ・8点👑
  3. ワレンティン・モルダフスキー・6点👑
  4. ティム・ジョンソン・6点👑
  5. ダニエル・ジェームス・5点
  6. リントン・ヴァッセル・3点
  7. タイレル・フォーチュン・3点
  8. セルゲイ・ビロステニー・3点
  9. アゴ・サントス・0点
  10. マルセロ・ゴルム・0点
  11. ダニエル・マルケス・0点
  12. ヴィオン・フランクリン・-1点

決勝トーナメントはゴルツォフ vs. ジョンソン、ポポフ vs. モルダフスキーに。

PFL2024#4:セミファイナル・ダコタ・ディッチェバ vs. チェルシー・ハケット

女子フライ級リーグ戦。ディッチェバ1位・6点、ハケット7位・0点。

誰が見ても露骨に贔屓されているイギリスのディッチェバ。昨年のPFLヨーロッパで優勝。アマチュアムエタイで世界選手権優勝経験もあるストライカー。ここまで11戦全勝で、判定決着も1度しかない。母親もキックボクサーで、日本で熊谷直子とWKA王座防衛戦で戦い、1RKO負けしている。1戦目はPFLチャレンジャーシリーズ出身のリサ・モールディンに前蹴りで腹を効かせてKO勝ち。25歳。

オーストラリアのハケットもアマチュアムエタイの経験があり、ディッチェバと同じくIFMAで世界王者になっている(ハケットが2014年・2015年の優勝で、ディッチェバは2016年)。20歳でMMAに転向し、Eternal MMAで4戦した後、2020年にコンテンダーシリーズに出場したが、ヴィクトリア・レオナルドにKO負け。リーグ初戦はグラップラーのジェナ・ビショップと対戦し、簡単に組まれてバックを取られ、グラウンドに持ち込むと、正対したことには成功したが、そこからビショップの三角→腕十字で一本負け。24歳。

あきらかに格下のハケットだが、初戦のビショップのようなグラップラーより、ディッチェバのようなストライカーの方が相性が良いのも確か。オッズは今大会一番の大差でディッチェバがフェイバリット。ハケットは決勝トーナメント進出には1Rフィニッシュするしかない。

サウスポーのディッチェバにハケットはオーソ。蹴りを入れていくハケットだが、ディッチェバの右でダウン!すかさず上になるディッチェバ。ハケットの立ち際に膝を入れる。ケージに押し込むが、ハケットは両脇を差してボディロックで入れ替えた。小手を巻いてテイクダウンをディフェンスするディッチェバ。ハケットスタンドバックに。正対。前腕で押して引き剥がしたディッチェバ。膝。離れた。前蹴りを顔面に入れるとボディに膝。離れる。また四つになると腹に膝を入れるディッチェバ。ケージにおしこm井原に膝!左右のパンチから左ボディブロー。嫌倒れしたハケット。レフェリーストップ!

ディッチェバ2試合連続1RKOで1位通過確定。しかしハケットに組み負ける場面もあり、サントスやカモーシェ相手に組まれたらどうなるかは、やってみなければわからない。

  1. ダコタ・ディッチェバ・12点👑
  2. タイラ・サントス・9点👑
  3. リズ・カモーシェ・7点👑
  4. ジェナ・ビショップ・6点👑
  5. ジュリアナ・ベラスケス・3点
  6. 渡辺華奈・3点
  7. イララ・ジョアニ・3点
  8. チェルシーハケット・0点
  9. リサ・モールディン・0点
  10. シェイナ・ヤング・-1点

決勝トーナメントは1位ディッチェバ vs. 4位ビショップ、2位サントス vs. 3位カモーシェに。ビショップのグラップリングにディッチェバがどこまで対応できるか。

PFL2024#4:第9試合・デニス・ゴルツォフ vs. チアゴ・サントス

ヘビー級リーグ戦。ゴルツォフ4位・4点、サントスは2戦目からの出場。

ゴルツェオフはPFLは5度目の出場で、昨年のPFLでは決勝でヘナン・フェレイラに2RKO負けで準優勝。リーグ初戦はBellatorの最終ランキングで1位だったリントン・ヴァッセルとの対戦で、1Rにはテイクダウンされて一方的に攻め込まれたが、ヴァッセルのガス欠にも助けられ、3RKO勝ち。34歳。

当初は5位のセルゲイ・ビロステニーと対戦予定だったが、ビロステニーが欠場。急遽2戦目から出場となるチアゴ・サントスとの対戦に。

サントスは元UFCファイターで、UFCではミドルからライトヘビーに上げて3連続KOし、ジョン・ジョーンズのタイトルに挑戦したが、そこからの成績は1勝6敗1NC。勝った試合も含めて元気がない戦いぶり。直近ではなぜかPFL代表としてBellatorとの対抗戦に出場し、ヨエル・ロメロにやはり元気がない試合で判定負け。かつての意識を刈り取るストライカーぶりは久しく見られていない。今回、初のヘビー級戦で、計量では240ポンドだったが、腹回りが絞れていない。40歳。

両者オーソドックス。左ミドルを連発したサントス。左右のパンチを振って出たサントスだが、ゴルツォフのパンチを貰い膝を着いた。上になったゴルツォフ。パウンド。立ち上がって足をサバいてパスしたゴルツォフ。肩固めからマウントへ。放してパウンドを落とす。サントス背中を向けて立ったサントスだが、すぐに崩してバックからパウンドを入れるゴルツォフ。体が伸びたまま殴られるサントス。レフェリーストップ。

緊急出場で、しかも階級を上げての試合は厳しかったサントス。次々欠場選手が出たので仕方がないが。

  1. デニス・ゴルツォフ・10点👑
  2. オレグ・ポポフ・8点👑
  3. *ワレンティン・モルダフスキー・6点👑
  4. ティム・ジョンソン・6点
  5. ダニエル・ジェームス・5点
  6. タイレル・フォーチュン・3点
  7. セルゲイ・ビロステニー・3点
  8. *リントン・ヴァッセル・0点
  9. アゴ・サントス・0点
  10. マルセロ・ゴルム・0点
  11. ダニエル・マルケス・0点
  12. ヴィオン・フランクリン・-1点

 

PFL2024#4:第8試合・リズ・カモーシェ vs. 渡辺華奈

女子フライ級リーグ戦。カモーシェ4位・3点、渡辺5位・3点。

Bellatorフライ級王者のカモーシェ。UFCのタイトルマッチでシェフチェンコに判定負けした2019年の試合後にリリースされ、翌年からBellator出場。3連勝で王者ヴェラスケスのタイトルに挑戦し、4Rグラウンドのヒジ連打でKO勝ち。さらに翌年のダイレクトリマッチでも三角十字で一本勝ち。その後2回王座防衛に成功すると、今年のPFL初戦では、ヴェラスケスとの3度目の対決が組まれ、カモーシェが終始優勢に攻めたが、仕留めるには至らず判定勝ちで3点どまりとなった。40歳。

渡辺はBellatorの最終ランキングでは2位。Bellatorと契約してから2戦目でカモーシェと対戦したが、開始からカモーシェのパンチを被弾し続け、そのまま秒殺KO負け。その後は元王者イルマレイ・マクファーレンには微妙な判定負け、RIZIN日本大会との共催で行われたヴィータ・アルテアガ戦は微妙な判定勝ち。リーグ初戦はUFCを1勝3敗でリリースされたシェイナ・ヤングとの対戦で、終始バックを奪い攻勢だったが、フィニッシュはできずに判定勝ち。35歳。

渡辺ゴング&奪取でタックル。がぶったカモーシェ。押し込んでいく渡辺。ケージまで押し込もうとするが、カモーシェが逆にがぶったままケージに押し込もうとする。立つと膝を頭部に入れるカモーシェ。ディフェンスのため膝を着いた渡辺。また立つと膝を入れる。首相撲にした渡辺。放してパンチを入れたカモーシェだがすぐ組んだ渡辺が足払いでテイクダウン。カモーシェ下からキムラ狙い。密着して防ぐ渡辺。残り1分20秒。細かいパウンドを入れる渡辺。カモーシェ下からホールド。片膝を潰した渡辺。ディープハーフから潜ろうとするところにパウンドを入れる渡辺。ゴング。

微妙な1R。終盤渡辺が攻めたが、時間が短かった。

2R。またすぐ詰めてタックルに入った渡辺だが切られた。離れるカモーシェ。またタックル。がぶったカモーシェ。離れようとするカモーシェの手を掴んだ渡辺が内股でテイクダウンを狙うが、防いで上になったカモーシェ。左足フックしてハーフバック。両足フック。前に落とそうとする渡辺。上になるとカモーシェの三角をサバいてパスしようとするが、カモーシェハーフに。渡辺肩固めのセットに。残り1分。足を抜いてサイドに出て絞めた。しかし体をずらして外したカモーシェ。渡辺バックに。パウンドからチョークに入るがアゴの上。ゴング。

2Rは渡辺。

3R。大外刈りを狙った渡辺。カーフで足を払われスリップダウン。渡辺タックル。ケージに押し込む。脇を差すカモーシェ。渡辺膝つきタックルへ。入れ替えて離れると渡辺立つ動きがスロー。パンチを貰った。さらに連打が入り亀に。カモーシェ腹固めに捕らえながらパウンド。離れた。また立つのが遅い渡辺に距離を詰めてパンチを入れるカモーシェ。渡辺タックル。切れずに下になったカモーシェがギロチン。外してハーフで押さえ込んだ渡辺。残り1分40秒。ガードに戻すカモーシェ。体を起こしてパウンドを入れる渡辺だが、カモーシェも下から殴る。カモーシェガードから三角。腕十字に移行したカモーシェ。渡辺タップ!

渡辺、3R最後に上からパウンドで攻めたところを三角→腕十字に捕まりキャリア初の一本負け。1Rが微妙、2Rは取れていたので、3R落としてもどうなるかわからなかったが。

  1. タイラ・サントス・9点👑
  2. リズ・カモーシェ・7点👑
  3. *ダコタ・ディッチェバ・6点
  4. ジェナ・ビショップ・6点
  5. ジュリアナ・ベラスケス・3点
  6. 渡辺華奈・3点
  7. イララ・ジョアニ・3点
  8. *チェルシーハケット・0点
  9. リサ・モールディン・0点
  10. シェイナ・ヤング・-1点

ジャッジ3者は1・2R渡辺だったとのこと。残り8秒しのげば勝てていたが、微妙だったので攻めるしかなかった。上を取り返してからの攻めがなければニアフィニッシュで10-8となりドローだった可能性もある。仕方がない。

PFL2024#4:第7試合・タイラ・サントス vs. ジェナ・ビショップ

女子フライ級リーグ戦。サントス2位・6点、ビショップ3位・6点。

サントスはUFCランカーだったが、タイトル戦のシェフチェンコ戦(スプリット判定負け)、ブランチフィールド戦(判定負け)と2連敗でリリース。今年のPFLではBellator参戦組以外の初参戦選手の中でもっとも実績がある。初戦はBellatorランキング10位のイララ・ジョアニからテイクダウンしてのチョークでクイックシックス獲得。30歳。

ビショップはグラップリング柔術の競技者として活躍していたが、3年前に36歳でMMAデビュー。昨年Bellatorに参戦して2連勝している。サントスと対戦したイララ・ジョアニにも1R腕十字で勝利。しかし、まだMMAのキャリアは浅く、トップクラスの選手との対戦はこれが初めてとなる。38歳。

メインでディッチェバがハケットに1Rフィニッシュで負けない限り、両者とも勝っても負けても決勝トーナメント進出となる。

すぐに詰めたサントス。左右のパンチを入れる。ビショップ胴タックル。組んでボディロック。しかし差し返したサントス。入れ替え合い。サントス首相撲。膝を入れるとビショップはダブルレッグへ。脇をくぐってバックに回ったビショップだが、サントスすぐ正対。逆に外掛けでテイクダウンを奪う。ビショップのガード。ガードから三角を狙うビショップだが、サントス防いでパウンドを入れる。ビショップハイガードで下から殴るが、サントスも密着してパウンド。ビショップがハイガードからサントスの足をすくおうとするがさせないサントス。サントスは時折体を起こしてパウンド。下からの仕掛けができないビショップ、下からパンチを入れる。ゴング。

1Rサントス。

2R。パンチを入れるサントスにビショップ胴タックル。ダブルアンダーフックに捕らえるが、サントスはケージを背負って防ぐ。ビショップレベルチェンジしてダブルレッグへ。一瞬テイクダウンしたが、サントスすぐ立つと逆にダブルアンダーフック。ビショップ小手投げ。こらえたサントスだが、ビショップ差し返してケージに押し込む。入れ替えたサントス。膝。また外掛けテイクダウン。今度はサイドについている。ハーフにしたビショップ。ちょっと疲れている。サントス密着したままパウンド。ビショップの下からの仕掛けは密着されて防がれる。ゴング。

2Rサントス。

3R。ミドルを入れたサントス。ビショップがパンチを出すが距離を取るサントス。ビショップが出てくるところにカウンターのジャブをヒット。ビショップの打ち終わりに左フック。右ミドル。前蹴り。ちょっと嫌がったビショップ。左右のパンチ連打で出たビショップだが、サントス四つに組んでテイクダウン狙い。しかしビショップ大内刈りでテイクダウン。即マウント!反転したサントスから四の字バック。まだ2分ある。チョークを狙うが防いだサントス。パンチを入れながらチョークを狙っていくが、サントス逃げ切り狙い。残り30秒で反転したサントスが上に。ビショップ下からラバーガード。密着してディフェンスするサントス。タイムアップ。

29-28サントス、29-28ビショップ、29-28サントス。スプリットでサントス勝利。

ビショップに入れたジャッジは1R・2Rのどちらを入れたのか?割れる内容ではなかったが。3Rにチャンスを作ったサントスだが、仕留めるだけの体力があるうちにあの場面を作りたかったところ。

勝ったサントスは決勝トーナメント進出確定。

PFL2024#4:第6試合・オレグ・ポポフ vs. ダヴィオン・フランクリン

ヘビー級リーグ戦だったが、急遽出場が決まったフランクリンがヘビー級リミットを2.5ポンドオーバーし、キャッチウェイトに。ポポフ2位・5点。

ポポフは昨年2月のBellatorでBellatorデビューし、ゴカン・サリカムに勝利したのみだったが、昨年末のBellator最終ランキングでは10位に入っている。リーグ初戦はBellatorランキング3位のスティーブ・モウリーとの対戦で、モウリーからバックを取られる展開で落としたが、2Rにモウリーがスタミナ切れで消耗し、パウンドアウト勝利。32歳。

当初の相手ブラゴイ・イヴァノフが欠場、さらに代役のマルセロ・ヌネスも欠場。Bellator6勝2敗のダヴィオン・フランクリンが2戦目からPFLリーグ戦に出場する。

フランクリンは奨学生としてジャクソン・ウィンクMMAでトレーニングを開始すると、プロデビューからBellatorと契約。デビューから5連勝したが、マルセロ・ゴルムに3Rチョークで敗れ初黒星。昨年10月にはスリム・トラベルシにバックを取られて膝を打ち込まれる展開から、立ち際にタックルでテイクダウンされた際に膝を痛めてKO負けした。一時はランキングに入っていたこともあるが、最終的にはランク外に落ちている。29歳。

両者オーソドックス。パンチで出たフランクリンだが、ポポフシングルレッグでテイクダウン。立ったフランクリンだがなおもボディロック。テイクダウンしたが倒され際に入れ替えて立ったフランクリン。出るフランクリンにポポフが右オーバーハンドをヒット。ポポフダブルレッグ。テイクダウンしたが、倒された勢いで後方に投げて立ったフランクリン。ポポフのジャブ、右オーバーハンドがヒット。ポポフまたタックル。また倒され際に巴で投げて立ったフランクリンだが、ポポフすぐまたタックル。また巴を狙ったが今度は失敗して押さえ込まれた。サイドからクルスフィックスで固める。身動きが取れないフランクリンにアメリカーナを狙う。外れた。ケージを蹴って後転して脱出したフランクリンだが、なおもバックについているポポフ。立ったがバッククリンチから後方に倒してテイクダウンするとすぐまたクルスフィックス。残り30秒。しかし押さえ込むだけで、そこからパウンドを入れるまでには至らない。ゴング。

1Rポポフ

2R。ジャブを突くポポフ。もらっているフランクリンだが下がらない。ポポフまたシングルレッグ。ケージを背負って耐えるフランクリンだが倒された。背中を向けて立つが、なおもテイクダウンを狙うポポフ。倒した。フランクリン疲れている。背中を向けて立ったフランクリンだが、ポポフ放さずシングルレッグへ。こらえてパンチを入れたフランクリンだが倒された。亀になるフランクリン。バックから殴るポポフポポフも疲れている。弱パンチのみ。ゴング。

2Rポポフ

3R。ポポフすぐタックル。ケージでこらえていたフランクリンだが、ポポフシングルレッグで倒した。ハーフで殴るポポフ。しかし両者疲れている。ポポフのパウンドも止められほどの威力がない。凌ぐだけのフランクリン。ポポフも密着したまま殴るだけ。フィニッシュを狙う気配もない。タイムアップ。

判定30-27×2、30-25の3-0でポポフ勝利。8点で決勝トーナメント進出。モルダフスキーも決勝トーナメントが確定。

  1. オレグ・ポポフ・8点👑
  2. *ワレンティン・モルダフスキー・6点👑
  3. ティム・ジョンソン・6点
  4. ダニエル・ジェームス・5点
  5. *デニス・ゴルツォフ・4点
  6. タイレル・フォーチュン・3点
  7. セルゲイ・ビロステニー・3点
  8. *リントン・ヴァッセル・0点
  9. *チアゴ・サントス・0点
  10. マルセロ・ゴルム・0点
  11. ダニエル・マルケス・0点
  12. ヴィオン・フランクリン・-1点

PFL2024#4:第5試合・マルセロ・ゴルム vs. タイレル・フォーチュン

ヘビー級リーグ戦。ゴルム9位・0点、フォーチュンは2戦目からの出場。

リーグ初戦で組まれていたフォーチュン vs. ダニエル・ジェームス戦で、フォーチュン欠場の代役として出場したゴルム。序盤はテイクダウンしてからの打撃で攻勢だったが、ジェームスに上を取られてからは防戦一方となり、パウンドを打たれまくりKO負け。Bellator最終ランク7位。

当初、リーグ2戦目にゴルムの名前はなく、初戦を欠場したフォーチュンが改めてダニエル・ジェームスとの仕切り直しの試合が組まれていたものの、今度はジェームスが欠場し、再度ゴルムが負傷者の代役として出場する。

フォーチュンはレスリングエリートで、Bellatorが青田買いして育成していた選手。ティム・ジョンソンやリントン・ヴァッセルら、タイトル圏内の選手には敗れているが、Bellator通算で13勝2敗2NC。ダニエル・ジェームスとは2022年に対戦し、2RでKO負けしたが、ジェームスの禁止薬物使用によりノーコンテストとなっていた。昨年4月の前戦は、リーグ初戦で勝って5位となっていたセルゲイ・ビロステニー(2戦目は欠場)と対戦し、後頭部にパウンドをもらって反則勝ちしている。また、昨年11月にはゴルム戦も組まれていたが、フォーチュンの体調不良で流れた。33歳。

フォーチュンがタックルへ。ケージに押し込む。ゴルム入れ替えて離れた。ゴルム前蹴り、カーフキック。フォーチュンまたタックル。切られる。右ボディを入れたゴルム。ワンツー。プレスしていく。またタックルに行くフォーチュンだが切られあ。左ミドル。効いたフォーチュン。前かがみになる。ケージに詰めたゴルム。フォーチュン右フックをヒットするが、すぐにまた詰めるゴルム。ケージ際まで後退するフォーチュン。残り1分。ジャブを目にもらい、目を気にするフォーチュン。ケージを背負ったおTKO頃でゴルムがコンパクトなパンチ連打を入れていく。首相撲から膝。フォーチュン入れ替えた。残りわずかでフォーチュンがパンチを打ち込むと効いた!フォーチュンパンチのラッシュ!ゴルムがダウンしバックから殴る。レフェリー割って入るが1R終了。

1Rフォーチュン10-8。

2R。ゴルムパンチをヒットさせるが、フォーチュンのタックルを切れずに倒された。ガードからフォーチュンが担ぎパスへ。後方回転させられ亀になったゴルムにバックからパウンド。ゴルム正対するがハーフで背中をべったり付けている。フォーチュンヒジ。体を起こしてパウンド連打。凌ぐだけのゴルム。なんとかガードに戻した。フォーチュンも攻め疲れしてガードの中で休んでいる。ゴルム腕十字を狙ったが、スッポ抜けてパスされた。残り10秒。亀になったゴルムにパウンドをいれるフォーチュン。ゴング。

2Rフォーチュン。

3R。フォーチュンすぐニータップでテイクダウン。ゴルムタックルが切れなくなっている。またハーフで固めたフォーチュン。ガードに戻したゴルム。上半身を起こしてケージを使って立とうとするが、フォーチュンまた寝かせてハーフからパウンド。亀になって立とうとするゴルムだが、フォーチュンにバックから殴られてまたハーフに。フォーチュンもフィニッシュを狙える状況だと思うが、疲れているのか押さえ込みながら殴るのみ。残りわずかでようやく体を起こしたが、ゴルム凌いでタイムアップ。

判定30-27×2、30-26の3-0でフォーチュン勝利。

  1. *ワレンティン・モルダフスキー・6点
  2. ティム・ジョンソン・6点
  3. *オレグ・ポポフ・5点
  4. ダニエル・ジェームス・5点
  5. *デニス・ゴルツォフ・4点
  6. タイレル・フォーチュン・3点
  7. セルゲイ・ビロステニー・3点
  8. *リントン・ヴァッセル・0点
  9. *チアゴ・サントス・0点
  10. *デヴィオン・フランクリン・-1点
  11. マルセロ・ゴルム・0点
  12. ダニエル・マルケス・0点

現在の得点状況。*はこの後試合予定。

PFL2024#4:第4試合・イララ・ジョアニ vs. シェイナ・ヤング

女子フライ級リーグ戦。ジョアニ8位・0点、ヤング10位・-1点。

Bellator最終ランキングで10位のジョアニ。当初はPFL出場メンバーに入っていなかったが、デニス・キールホルツの欠場で代役出場。リーグ初戦はタイラ・サントスとの対戦で、テイクダウンを取られると一方的に攻められ、立とうとしたところでバックを取られてチョークで一本負け。30歳。

UFCヤングはチャレンジャーシリーズを経て、PFL本戦メンバーとなったが、計量失敗でリーグ戦ポイントは減点1。渡辺華奈にグラウンドに持ち込まれて一方的に攻められるも、フィニッシュは許さないという一番厄介な戦いぶりで判定負けしている。すでに体重オーバーで減点されているため、3点対決のカモーシェ vs. 渡辺がドローにならない限り、1Rフィニッシュ勝利しても決勝進出はできない。30歳。

両者オーソドックス。パンチを振るジョアニ。組んできたヤングを引き剥がす。大振りのパンチで出る。ジャブ。カーフキックから左右のフック。ミドル。左ハイ。飛び込んでパンチを入れるジョアニ。ヤングは攻撃がヒットしていない。組んだヤング。ケージに押し込む。ジョアニ背中でクラッチして入れ替えた。残り1分。ジョアニも1Rフィニッシュが必要。外掛けでテイクダウンしたジョアニがパウンドを入れる。打たれながら立ったヤング。ジョアニバッククリンチからまた足をかけて倒した。倒され際に入れ替えて上を取ろうとしたヤングだがジョアニ下にならず立った。ゴング。

1Rジョアニ。これで決勝トーナメント進出の可能性がほぼ無くなる。

2R。ジャブをヒットしていくジョアニ。ジョアニのインローにヤングがジャブを合わせる。ジョアニが飛び込んでくるところにパンチを合わせるヤング。組んでいくが引き剥がしたジョアニ。ヤング距離を詰めてパンチを入れる。ジョアニも打ち合う。ヤングタックルに切り替えてテイクダウン。ハーフバックジョアニが立ってスタンドバックの体勢でゴング。

2Rもジョアニ。

3R。もう両者決勝トーナメント進出の可能性がない消化試合に。ジョアニ手が出なくなった。ヤングのパンチがヒットしバランスを崩したジョアニ。ヤングがジャブを入れていく。両者見合いが増える。ジョアニの左ミドルをキャッチしたヤングがテイクダウン。押さえ込もうとする。立とうとしたジョアニからバックマウント。しかし時間がない。仰向けで背中のヤングにパンチを入れていくジョアニ。タイムアップ。

30-27×2、29-28の3-0でジョアニ勝利。リーグ戦ポイントは3点のみ。

PFL2024#4:第3試合・ダニーロ・マルケス vs. ティム・ジョンソン

ヘビー級リーグ戦だが、両者とも2戦目からの出場。

当初はマルセロ・ヌネス vs. オレッグ・ポポフが組まれていたが、ポポフが欠場し、続いてヌネスも欠場。

UFCマルケス(2勝2敗)。UFCではライトヘビー級だったが、PFLでヘビー級に挙げている。昨年のPFLに出場するが、予選のリーグ戦は1勝1敗の7位で敗退。8月にワンマッチで石井慧と対戦し、リーチに勝るマルケスアウトボクシングでポイントアウトし判定勝ちした。この試合が石井の現役最後の試合となっている。38歳。

ジョンソンはUFCで4勝3敗と勝ち越しているにも関わらず、つまらない戦いぶりのためかリリース。Bellatorと契約すると、3連勝して2021年にワレンティン・モルダフスキーと暫定王座決定戦で対戦したが判定負け。ロシアでヒョードルと対戦し、ヒョードルが現役最後に勝利した選手となっている(1RKO負け)。昨年4月の試合を最後にBellatorの出場はなく、契約が切れたためにPFLにも移管されず、今年4月にはローカルイベントに出場していたが、欠場選手の代役として3つ目のメジャーイベント参戦を果たした。39歳。

マルケスオーソドックス、ジョンソンはサウスポー。ミドルを入れたマルケス。ジョンソンはパンチ連打で出ていくが、マルケスのバックステップの方が早くかわされる。しかし突進で組んでケージに押し込んだ。ジョンソンのオーバーハンドの左でマルケスダウンするが、同時に出していたマルケスの前蹴りががローブローになり両者ダウン。レフェリータイムストップ。マルケスすぐ立つが、ローブローを見てなかったマルケスはKO勝ちをアピール。ジョンソンの回復時間が取られる。再開。ジョンソンが詰めていく。タックルに行くところに膝をボディにもらったが、ジョンソン詰めて右オーバーハンド。マルケス倒れて亀になりパウンドを打たれる。しかしマルケス立った。組んでテイクダウンを奪ったジョンソン。パウンドを入れる。レフェリーただ見ている。防御できず連打を顔面に入れるのを見てようやく止めた。

ダウンの時もただ見ていたし、このレフェリーひどい。

ジョンソン1RKOで6点獲得。現時点で2位だが、上位5人のうち2人が欠場で加点がないため、決勝進出に大きく前進。ただリーグ戦は1戦のみのため、2戦目の選手が同じ1Rフィニッシュだった場合は、タイブレーク規定では試合数が多い方が上位となる。

PFL2024#4:第2試合・ジュリアナ・ベラスケス vs. リサ・モールディン

女子フライ級リーグ戦。ベラスケス6位・0点、モールディン9位・0点。

元Bellator女子フライ級王者のベラスケス。柔道がバックボーンでブラジル国内大会での優勝経験もあるが、オリンピック出場を果たせなかったことで28歳でMMA転向。2017年からBellatorに参戦すると、5連勝で王者イルマレイ・マクファーレンのタイトルに挑戦し、判定勝ちで王座獲得。しかし、2022年4月にリズ・カモーシェに4Rグラウンドでのヒジ連打でレフェリーストップ負けすると、12月のダイレクトリマッチでも2R腕十字で一本負け。さらにリーグ初戦でカモーシェとの3連戦目(カモーシェはその間に別の相手と対戦している)が組まれて判定負け。キャリア12勝の後3連敗中だが、相手はすべてカモーシェ。37歳。

モールディンはPFLチャレンジャーシリーズから本戦出場を果たした選手だが、リーグ初戦はPFL最推しファイター・ダコタ・ディッチェバにボディを効かされての1RKO負け。実力的には今回のリーグ戦で末端レベルにいる。34歳。

サウスポーのベラスケスにモールディンはオーソドックス。モールディンが左に回りながらジャブで牽制。ベラスケス様子見。手を出さない。左を入れたベラスケス。モールディンが蹴りをキャッチしてケージに押し込むが、ベラスケス入れ替えた。いら替えたモールディンだがベラスケスがパンチを打ち込むと顔面にヒット。ダウン気味に倒れたモールディン。ガードを取る。パウンドを入れるベラスケスに腕十字を狙ったモールディンだが、ベラスケス防いだ。なおもパウンド。足で阻んだモールディン。ベラスケス立って足を蹴る。隙を見て立ったモールディンだが、またパンチを入れるベラスケス。残り1分。決勝進出にはフィニッシュが必要なベラスケス。詰めていくが手が出ない。残り10秒でケージに詰めて左右のパンチ。左ボディ。効いた。膝を着いたモールディンをバックから殴るがゴング。

1Rベラスケス。しかしこれで決勝トーナメント進出の上位4人に入るのは絶望的に。

2R。プレスするベラスケス。モールディンローシングルでベラスケスの右足首にしがみつく。頭を潰したベラスケス。引き剥がしてパンチを入れると膝を着いたモールディン。またタックルへ。アンクルピックで尻もちをつかせたが、ベラスケス体をまたいで上に。ハーフからパウンドを入れるとモールディンは腕でブロックするだけになりレフェリー止めた。

ベラスケス2Rフィニッシュで5点。現時点では4位だが、カモーシェ vs. 渡辺の3点対決があるので、どちらが勝ってもポイントでは届かない(ドローなら届く可能性があるが)。実力差を考えるともっと早く攻めていれば1Rで仕留められたと思うが、前半様子見しすぎた。

PFL2024#4:第1試合・スミコ・イナバ vs. サライ・オロスコ

女子フライ級ワンマッチ。

イナバはBellator最終ランキングでは6位だったが、PFL本戦出場ならず。4月のPFL.1ではリザーバーとして試合が組まれていたが、なぜか消滅。プロデビュー戦からBellatorで6連勝していたが、Bellator最終戦で元タイトル挑戦者のデニス・キールホルツに判定負けしてMMA初黒星を喫した。父が日本人(ただし、ハワイ生まれハワイ育ち)のハーフ。33歳。

メキシコのオロスコは2019年にRIZINに参戦。当初はセミプロの真珠オークライヤーと対戦予定だったが、真珠欠場で相手がガチファイターの村田夏南子に変更となり、2Rヴォンフルーチョークで敗れている。その後は地元メキシコのLux Fight Leagueなどでキャリアを積んで、ここまでトータルで8勝5敗の33歳。

パンチで出るイナバ。カーフ。ケージに詰めて左右のパンチを打ち込む。組みに行くオロスコだが、イナバはケージに押し込み左右のパンチを入れ離れる。またケージに詰めてラッシュ。クリンチで凌ぐオロスコ。ケージに押し込んだイナバ。左ボディを打ち込む。またケージに押し込みパンチを打ち込むイナバ。オロスコは防戦一方。押し込みながら左右のボディ連打。ゴング。

1Rイナバ。

2R。ジャブからボディを入れるイナバ。飛び込んで常に連打を入れていく。オロスコもパンチを打ち返す。距離を詰めて組もうとするが引き剥がされた。飛び込んで連打を入れるイナバだが、オロスコ打たれても詰めていく。前蹴りで腹を蹴るイナバ。オロスコケージに押し込もうとしたが、入れ替えたイナバがまた押し込みからボディブロー。手数が減らないイナバ。ヒット数ほどにはダメージのないオロスコ。残り30秒で組んで初めてスタンドバック。しかしイナバケージによりかかって正対。ゴング。

2Rもイナバ。

3R。前蹴りやローを出していくイナバ。しかしオロスコも打たれてもパンチで出る。イナバ若干スピードが落ちてきた。オロスコも手数が増える。オロスコが前に出てパンチを入れる。イナバは首相撲に捕らえてケージに押し込もうとするが、オロスコ押し込まれない。膝を入れて離れたオロスコ。イナバジャブを出していくが、オロスコ詰めてパンチを入れる。左ミドル。逆にオロスコがケージに詰めて膝。イナバ入れ替えた。残りわずか。両者手を出し続けてタイムアップ。

29-28イナバ、29-28オロスコ、29-28イナバ。スプリットでイナバ勝利。