格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★PRIDE武士道感想

当日触れられなかった試合を。
ミルコ・クロコップvs金原弘光
金原善戦・・・なのか?判定までは行ったものの、有効な攻めは皆無。グラウンドでマウントまで取られてアームロックや肩固めを許したのは、まあミルコのグラウンドテクなら極められることはないという安心があったからだと思うが、大外刈りでテイクダウンまで取られていたのはいただけない。タックルも全部かけ逃げで、タックル→4点ポジ→猪木アリ→ブレイクでひたすら時間稼ぎしたという印象。ブレイク後に立ち上がるにも、かなりゆっくり時間を取ってたし。一番の武器の打撃が、さすがにミルコ相手では通用しなかったので、何もいいところが見せられなかった。やっぱり相手を間違えたのでは。
ミルコは1Rでスタミナが切れて、あとは流した感じ。今回は調整不足もあったが、ミルコにとっても実力を発揮できる相手ではなかった。
ヒカルド・アルメイダvs長南亮
予想通りアルメイダ圧勝。もうちょっと長南が攻勢に出るかと思ったが。実力差を考えれば妥当なところではあるのだが。マッハ戦の時も「勝てるわけない」と思われている中で勝ったからこそ盛り上がったのではあるが、確率的に言えば勝ちそうな方が勝つというのがはるかに多い。その通りの結果が出てしまうと虚しくなる。これがちゃんと段階を踏んで、アルメイダに挑戦するだけの実績を積んでからだったら、この結果でも納得なのだが。佐伯さんのギャンブルは失敗に終わった。
ハウフ・グレイシーvs五味隆典
出会い頭の膝で決着。これだけで完全に格付けが出来るとは思えないし、五味が70kg台中盤以降でも通用するという根拠にはならないが、それでも完全決着には違いない。即再戦を要求するハウフはちょっと虫が良すぎる。五味はこれで武士道のエース当確?でも、NKホールレベルならともかく、アリーナクラスのメインを張れるほどのスター性はないと思う。
ハイアン・グレイシーvs美濃輪育久
1Rのポジショニングを見て、やっぱりハイアンは結構強かったんだなと再認識。日本人のトップクラスが相手だとちょっときついくらいか。コンディション不良ですぐスタミナが切れなければ圧倒していただろう。
美濃輪はBTTで教わったことを全部忘れてしまったのだろうか。ムエタイ特訓をしたといっても、全然打撃がうまくなっているようには見えなかった。「放浪の武者修行」と言えば聞こえはいいが、あちこちつまみ食いしてるだけでは、何も身に付かないと思う。2Rはハイアンのスタミナ切れもあって、ほとんど攻勢だったが、密着しての細かいパンチだけでは・・・。なんだか松井みたいな選手になってしまったようで悲しい。観客を味方につけるあたり、かつてのカリスマ性は健在ではあったが。
判定はノリで美濃輪でもいいかなっていう感じだったが、まあ妥当な結果。負けたとはいえ「美濃輪らしさ」が観客に受け入れられたので、なんとか首の皮一枚つながったというところ。でも、今後は本当に同体格で同じくらいの実力の、等身大の相手とやっていって欲しい。でかくて強い相手と戦いたかったら、まず実績を積めと(しかし今度の韓国での試合はボリソフ・イゴリが相手らしいが・・・)。美濃輪自身は世界の強豪と連戦することによって強くなっていってるつもりなのかもしれないが、弱くなっていってるようにしか見えない。周りの人間もこれでいいと思ってるなら、美濃輪の先も長くないと思う。
いつも武士道は見終わった後同じ感想を持ってしまう。狙ってやっているならいいのだが、要は同じ欠点が毎回直ってないということ。まず試合数多すぎでダレる。あとは無理矢理なvs世界の強豪での日本人惨敗に萎える。「あれもこれも」と詰め込んだ感じで、全体の統一感がない。もともとDEEPを潰した(潰れてません)佐伯さんの仕切りだから、失敗するのもしょうがないかという気はするけど・・・。次回7月はすぐだし、方向転換が急務だ。