格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★坂口Jr.欠場他

ism興行でパンクラスの未来エース・川村亮がニルソン・デ・カストロと対戦。アカーシオに続くシュートボクセの大物第2弾となる。
id:gryphonさんは

パンクラスも、川村にセコく弱い相手とやらせて、この前の僥倖をプチ幻想として商売することもできただろうが、あっさり等身大に戻すことを覚悟したのはいさぎいい。川村にとってもいいことなのだろう。

と書いてるけど、カストロが等身大と言えるかどうか。アカーシオ戦同様、「気持ちを見せればOK、勝敗は二の次」的なカードでしょう。下手に弱い相手とやったら苦戦しちゃって逆に等身大の姿をさらしちゃったという某寝技世界一の例もあるし、今の川村が金魚と対戦し勝って得る物と、苦戦した時のリスクを比較したら、負けて元々的なカードの方が手堅い。ま、一番いいのはライトヘビー級現王者と前王者を苦しめたレノグ戦ではないかと思うが、菊田戦の結果が出る前にカストロとの対戦が決まっていたのでこれはしょうがない。しかし菊田への逆嫌がらせでフランソワたんはもう一度呼んで欲しい。そして光留あたりと当てて欲しい。
で、12/2の方は目玉だった坂口Jr.が欠場。目玉と言うより、坂口の試合のために組まれたイベントと言ってもいいくらいなのでこれは痛い。これに勝っていたら、Dynamite!!出場の目もあっただろうに。本人は
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/headlines/wrestling/20061109-00000025-spnavi-spo.html

2006年も11月となり、恒例となる年末の格闘技興行にも熱が帯びてきた。父がプロレスラー、弟が俳優の坂口憲ニと話題性抜群の坂口にも多数のオファーが舞い込む可能性が高い。しかし坂口は「自分はパンクラスのリングでお客さんを喜ぶような試合をしたい。ほかの団体に上がることは考えていないし、万が一お話が来ても、丁重にお断りします」と“パンクラス愛”を貫き、他団体参戦を否定した。

こう語るが、まあ「無理するな」、と。別にパンクラスファンも坂口Jr.を望んではいないし。プロデビュー程度の実力の選手に話題を食われてしまうので、他の選手にとっては迷惑なのでは。ちゃんと手順を踏もうという謙虚な姿勢は素晴らしいが、年齢的にもいつまで出来るかわからないし、やれるときにやっておいたらいい。
ところで、パンクラスって何?ということを考えると、明らかに他のプロモーションと違うのは、自前の選手を抱えている「団体」であることだが、今回のディファ第1弾にはismの選手がいない。最近はism勢が2,3人しか出ない(しかも前座だったり)ということも増えてきたが、完全にゼロというのは初。もともと、8日後にあるism主催興行が先に決まっていたためだ。
団体=選手を抱えるという図式はパンクラスがプロレスから派生しているからで、その図式があるのが良くも悪くもパンクラスのカラーとなっている。しかし、他の選手を抱えていないプロモーションでも、ある程度は出場する選手が固定されているのが現状だ。中には長期契約・複数試合契約を結んでいる選手(あまり公表はされないが)もいて、これは実質選手を抱えているのと同じである。それでもパンクラスが他との違いを持っているのであれば、それは選手がただ契約しているのではなく、パンクラスを背負っていて、「パンクラスイズム」を心に持っていること・周りからそう見られていることだ。それを選手だけでなくファンも共有出来ることこそが、他のプロモーションにないパンクラスの唯一の存在意義だろう。しかし、近年の選手の大量離脱・ismの低迷・エース近藤の相次ぐ敗戦などを経て、かつて無いほど「パンクラス力」が弱まっている。会場の雰囲気も、外様選手のジム生や関係者などが増え、他のイベントと大差ない気がする。今回、坂口Jr.という外連がなくなったことで、「ismのいないパンクラス」がより鮮明になるだろう。8日後のism主催興行がどれだけ違いを見せることが出来るか。このディファ2連戦でパンクラスの存在意義が問われる。