格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★DREAM.9感想

▼第1試合 スーパーハルクトーナメント1回戦
ボブ・サップvsミノワマン

なんの工夫もないタックルを潰され下になる美濃輪だが、不用意に下になったサップに「これしかない」という足関。アップセットではあるが、成長が感じられない勝利。アキレスは極まってなかったような。膝が極まったのか?

▼第2試合 スーパーハルクトーナメント1回戦
ホセ・カンセコvsチェ・ホンマン

カンセコが逃げながら打撃を入れるが、勢いに押され倒れてパウンドでタップ。効く前に嫌がってタップしてた。まあ、あの体勢からは何も出来ないだろうし、怪我をする前にタップするのが賢明だったのかもしれないが。何も見せられるとは思ってなかったが、期待を裏切ってはくれず。
カンセコ、実況席では今後に期待みたいなことを言ってたけど、次はないだろう。元ロッテ立川とK-1ルールでやってもまだ厳しい。オードリー春日くらいならちょうどいいか。

▼第3試合 スーパーハルクトーナメント1回戦
ヤン“ザ・ジャイアント”ノルキヤvsソクジュ

タックルに対してロープ掴みで抵抗しようという時点でこりゃだめだという感じだったノルキヤ。あのまま打撃の攻防が続いてもソクジュが勝ったのでは。テイクダウンされてからは全く動けず。

▼第4試合 スーパーハルクトーナメント1回戦
ゲガール・ムサシvsマーク・ハント

打撃で押されてハントが下に。体格差があるのにしっかり押さえ込んでるムサシ。アームバーでタップアウト。
4試合で攻防らしきものはほとんど見ることが出来ず。でもグダグダの判定になるよりはあっさり終わって良かった。技術がない方が全員負けてる。次の組み合わせはミノワマンvsホンマン、ムサシvsソクジュか。
煽りVのナレーションはトロサーモン村田。試合もあらびきだからってことか?結果的に、試合も「すげー、すごくね」とトロサーモン村田の実況付きでお送りした方がいいような内容だった。

▼第5試合 ライト級ワンマッチ 1R10分、2R5分
J.Z.カルバンvs川尻達也

序盤の打撃戦ではややカルバン有利という感じだったが、川尻がテイクダウンからパウンド。膠着と見なされてブレイク後、再びスタンドになると動きが落ちているカルバン。スタミナが切れてるか?打撃でも川尻優勢に。タックルにフロントチョークを合わせるが、やや苦し紛れの感が。抜いて上を取る川尻。強烈なパウンドはないものの、カルバンの攻めを許さない。スタンドでも勝てそうだったが、最後もテイクダウンして押さえ込んで完勝。
最後まで押さえ込みだけで、このまま判定でいいやという意識が見えてしまった。十分一本・KOが狙える展開だっただけに物足りない。それでもあのカルバンに完勝だから十分快挙と言っていい・・・と思ったら試合後に魔裟斗戦をアピール。え、あれで?だったらカルバン相手に打撃勝負をやって勝って欲しかった。後半スタミナが切れたカルバン相手にテイクダウンに行ってるのに、なんで魔裟斗と打撃ルールでやろうと言えるのか。まあ、本人の意思じゃなく、勝ったら魔裟斗戦という既定路線がイベント側でしかれていたんだろうけど。
カルバンは久々の試合というせいもあったかもしれないが、動きが落ちるのが早かった。
地上波だと微妙にカットされてた。そしてマイクもカット。まあ五味に話も行っていないし、このまま川尻で決まりか。

▼第6試合 DREAMフェザー級GP二回戦 1R10分、2R5分
所英男vsエイブル・カラム

すごく面白い試合。ボディへの膝を効かせた後、グラウンドに持ち込み三角に捕らえる所。極まらなかったが、その後もグラウンドで互角に渡り合う。際の攻防でも上になる。しかしカラムはスタミナが切れない。所以上に動き回っているのに。無駄に動いてポジションを悪くしてしまっているが。
2R。カラムのタックルを切って上になる所。門脇ポジションからチョーク。一回切れたが、再度入ってタップアウト。
個人的には本日最大のアップセット。動きもあってすごく面白かった。負けたらフリーターに戻らないといけないくらい追い込まれていた状況で、堅く勝ちに行かず最後まで極めにいっていたのも良かった。

ジダvs菊野、フィリオvsマヌーフ、青木vsシャオリン発表

菊野は案の定厳しい相手との試合に。経験を積むような試合ならDEEPでやればいいし、ジダとやるくらいじゃないとDREAMに出る意味がないのも確かだが・・・。フィリオvsマヌーフは93kg?フィリオが84kgまで落とせないのと、同じ階級に一緒に練習しているジャカレイがいるってこともあるんだろうけど、相変わらず便利屋のマヌーフ。フィリオvsソクジュ、ムサシでライトヘビー級のタイトル争いが見たい。(追記:ミドル級とのこと。ジャカレイ戦はある?)
青木vsシャオリンはDREAM設立以来一番見たかったカード。シャオリンは前回の試合後、ササヤンにダメ出しされていたので、こんなにすぐ実現するとは思わなかった。

▼第7試合 DREAMフェザー級GP二回戦 1R10分、2R5分
前田吉朗vs高谷裕之

スタンドでは高谷が若干上だったが、前田がテイクダウンを奪った後、わりと簡単に押さえ込めていたのが意外。高谷の立ち上がる力はもっと強いと思っていたが。パウンドを落としていく前田。決定的なダメージを与えるまでには行かないが、高谷を立たせない。が、ブレイク後の撃ち合いでカウンターの右がヒットし前田ダウン。レフェリーストップ・・・。
前田も勝てない展開じゃなかったが、打撃の差が出てしまった。

▼第8試合 DREAMフェザー級GP二回戦 1R10分、2R5分
今成正和vsビビアーノ・フェルナンデス

ビビアーノが組みに来るとすぐ引き込む今成だが、ビビアーノは付き合わない。以前行われた今成vs柔術家と同じ展開。ビビアーノももっとグラウンドに付き合ってもいいと思うのだが、かなり警戒している。残り1分半でまた引き込んだ今成に対し、押さえ込んでサイドを取るビビアーノ。しかし無理に攻めず、細かいパンチや膝を入れたまま1R終了。
このままだと勝てない今成。体育座りでグラウンドを誘うが、当然ビビアーノは付き合わない。残り2分、ヒールのチャンスがあるが、抜かれる。仰向けの今成に対し、攻めずにブレイク。ビビアーノにのみイエロー。どっちもどっちという感じだが・・・。結局噛み合わないままタイムアップ。
ゴングと同時に左足をアイシングする今成。怪我でもしていたのだろうか。
判定3-0でビビアーノ。危惧したとおり、今成潰しのマッチメークになってしまった。2試合続けての塩試合では、次も使いにくいだろう。最後は判定では勝てないと分かっていたんだし、一か八かもっと極めにいっても良かったのでは。

▼第9試合 DREAMフェザー級GP二回戦 1R10分、2R5分
山本“KID”徳郁vsジョー・ウォーレン

KIDが青コーナーなんだ。初出場だから?
組みに行ったKIDだが、組む力はウォーレンが上。首相撲からパンチ、ボディへの膝が入る。投げて上になるウォーレン。しかしインサイドからは細かいパンチくらいしかないウォーレン。KIDもディフェンスだけ。KIDにイエローでブレイク。ウォーレンとしては止めて欲しくなかった所だろう。スタンドに戻ってKIDはミドル、ローで攻める。ウォーレンは少し動きが落ちてる。タックルも止められる。しかし組んでからの膝はちょっと怖い。ウォーレンがタックルで担ぎ上げてテイクダウン。この体勢だと膠着になってしまう。1R終了。KIDのダメージはどれくらいか。
組まれても突き放すKID。ミドルやパンチを入れる。ウォーレンは少し勢いが無くなったか。しかしテイクダウン成功。なんとKIDが下から腕十字。極まらず。早めのブレイクでスタンドへ。残り1分でウォーレンがテイクダウン。また十字に行くが極まらない。ゴング。
判定は微妙・・・普通に考えたらウォーレン以外ないが。KIDも喜びの表情は一切無し。ウォーレンは勝利のアピール。判定2-1でウォーレン。KID、初戦で消える。ウォーレンにとっては一番相性がいい相手だった。KIDはやりにくかったか。下になった時、あまりにも何も出来なかった。ウォーレン以外ならテイクダウンされることはなかったかもしれないが・・・。ただ動きはやっぱり悪かったし、他の選手とやっても負けていたかもしれない。
KIDは63kgは今回だけで、トーナメントが終わったら階級を落とすと言っていたし、DREAMが61.2kg級とか60kg級を作ることもないだろうから、これが最初で最後のDREAM参戦になってしまうか?契約体重でワンマッチの試合をやるというならあるかもしれないが。ただ、61.2kgに落としたとしても、全盛期のKIDはもう戻ってこないのでは。60kg級の体格で10kg近く重い70kg級を制覇し、さらにはK-1ルールでも魔裟斗と互角以上に戦ったのは「神の子」という異名に恥じないものだったが、結局本来の階級では実力を出し切ることなく終わってしまうかもしれない。

▼第10試合 第2代DREAMミドル級王座決定戦 1R10分、2R5分
ホナウド・ジャカレイvsジェイソン“メイヘム”ミラー

前回同様、わりとあっさりテイクダウンを取られるメイヘム。タックルを振り切ってグラウンド状態のジャカレイに顔面蹴り。ジャカレイ流血。反則イエロー。再開。ジャカレイがテイクダウンするが立ち上がるメイヘム。出血が止まらないため、再度ドクターチェック。
ノーコンテスト。ミドル級王座は持ち越し?次回以降に再戦を組むとか。他のカードを差し置いてメインに持ってきたのが裏目に出てしまった。
地上波は予想以上にカットされてた。やっぱり1時間半は短い。短時間で終わった試合もあったのに。
フェザー級は所プロテクトだと所vsウォーレン、高谷vsビビアーノか?ウォーレンはやっぱり極めに来る相手には弱そうだし、この組み合わせなら決勝まで行けそう。高谷vsビビアーノが事実上の決勝戦だろう。ただ、ビビアーノが優勝したら、KIDもいないフェザー級は今後続ける価値があるかどうか微妙だが。