格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC300:第1試合・デイブソン・フィゲイレード vs. コーディ・ガーブラント

バンタム級。フィゲイレード8位、元王者ガーブラントは現在ランク外。

フィゲイレードはフライ級でブランドン・モレノと2020年~2023年の4年をかけた4連戦で、最終的にタイトルを失った。年齢的に減量も厳しくなり、昨年12月の前戦から階級をバンタムに変更。いきなりランカーのロブ・フォントと対戦し、要所でパンチを効かせ、テイクダウンも奪って判定勝ち。体格差も感じさせず、バンタムでもやっていけそうな戦いぶりだった。軽量級だがパンチが重く極めも強いフィニッシャー。36歳。

元王者ガーブラントは無敗でバンタム級王座を獲得したのが7年3ヶ月前の2017年・26歳の時。長期政権も期待されたが、初防衛戦で元同門のディラショーにKO負けしてから流れが狂い始め、ディラショーのダイレクトリマッチもKO負け、ペドロ・ムニョスにもKO負け。フィゲイレードが王座を張っていた頃にフライ級に落としたが、そこでもカラフランスに1RKO負けしている。昨年からまたバンタム級に戻し、2連勝と調子を上げてきたが、まだ全盛期の動きは見せられていない。32歳。

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PFL2024#2:メインイベント・インパ・カサンガネイ vs. アレックス・ポリッツィ

ライトヘビー級リーグ戦。

カサンガネイは昨年PFLの人材発掘イベント・チャレンジャーシリーズに出場。しかしリーグ戦には参戦できず、初戦はワンマッチで勝利。が、2戦目に禁止薬物により失格となった選手の代役として出場し、2R肩固めで勝利した5点のみで決勝トーナメント進出。そのまま勝ち上がり100万ドルを獲得するシンデレラストーリーを演じた。今年2月のBellatorとの対抗戦では階級下(だが本来の適性階級)のミドル級でBellator王者ジョニー・エブレンと対戦。2Rにダウンを奪うなど健闘し、敗れたがスプリット判定まで持ち込んだ。30歳。

元Bellator6位のポリッツィ。Bellator戦績4勝3敗で、直近2戦はヨエル・ロメロとカール・ムーアに敗れている。32歳。

オッズでは今大会一番の大差でカサンガネイがフェイバリット。

すぐにパンチで距離を詰めるカサンガネイ。ワンツー。四つに組んだがカサンガネイテイクダウン。ポリッツィ亀になり立つ。なおも寝かせようとするカサンガネイだが、ポリッツィ離れて立った。逆にポリッツィがタックル。シングルレッグ。切ったカサンガネイ。離してパンチを入れる。右がヒットし効いた!さらにパンチを入れるとポリッツィ足にしがみつきしのごうとする。立たせたカサンガネイ。ふらついているポリッツィ。パンチがヒットしダウン!パウンド連打!ポリッツィ足関へ。しかし足を引き抜き立った。スタンドへ。カサンガネイのパンチを打ち込むとポリッツィ全部もらっている。レフェリーストップ!

カサンガネイ6点獲得

  1. (P)ロバート・ウィルキンソン・6点
  2. (P)ジョシュ・シルヴェイラ・6点
  3. (B)ドヴェルジャン・ヤクシムラドフ・6点
  4. (P)インパ・カサンガネイ・6点
  5. (P)アントニオ・カーロスJr.・6点
  6. (B)シモン・ビヨン・0点
  7. (B)アレックス・ポリッツィ・0点
  8. (P)ヤコブ・ネドー・0点
  9. (P)サディブー・シー・0点
  10. (P)トム・ブリーズ・0点

なんとライトヘビー級は全試合1Rフィニッシュ決着。負けた選手は2戦目のみの6点では届かない可能性が高く、事実上今日勝った5人に絞られたか。

PFL2024#2:セミファイナル・ロバート・ウィルキンソン vs. トム・ブリーズ

ライトヘビー級リーグ戦。

当初は元Bellatorライトヘビー級王者で優勝候補筆頭のフィル・デイヴィスがウィルキンソンと対戦するカードだったが欠場。そのままメインカードに据え置かれた。

ウィルキンソンは2022年にリーグ戦で優勝し100万ドルをゲット。昨年も出場し、初戦で元UFCタイトル挑戦者のチアゴ・サントスに判定勝ち。が、試合後禁止薬物が検出されて失格となり、以降は出場停止となった。元UFCで、2018年にはイスラエル・アデサニヤのUFCデビュー戦の相手を務めて2RKO負けしている。32歳。

デイヴィスの代役は昨年PFLヨーロッパに出ていたトム・ブリーズ。こちらもUFC参戦経験があり、最初はウェルター級で中村K太郎にも勝利している。体格的に減量が厳しくなってミドル級に転向したが、試合当日に体調不良での欠場を繰り返していたため、UFCでは5勝3敗と勝ち越しで連敗がないにも関わらずリリースされた。その後はローカルイベントで戦い、昨年ライトヘビー級に上げると、PFLヨーロッパに出場し勝利。代役での本戦出場のチャンスを得た。18勝中12の一本月があるグラップラー。32歳。

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PFL2024#2:第9試合・クレイ・コラード vs. パトリッキー・ピットブル

フェザー級リーグ戦。

元PFLコラード。PFLには2021年から出場し、アンソニー・ペティスやジェレミー・スティーブンスらの元UFCビッグネームと対戦して勝利している。昨年は西川大和・スティーヴィー・レイ、ショーン・バーゴスらに勝利して決勝進出。が、オリバー・オウヴィン・メルシェに判定負けして100万ドル獲得はならなかった。2月のBellatorとの対抗戦では、AJ・マッキーにタックルでテイクダウンを奪われ、ギロチン→三角と移行され秒殺一本負けしている。ボクシングの試合にも出ているストライカー。31歳。

元Bellator王者パトリッキー。最終ランキングは3位。RIZINではライト級GPに出場し、川尻・グスタボに秒殺勝利して決勝進出したが、決勝ではムサエフに判定負け。Bellatorでピーター・クイリーとの王座決定戦で勝利して悲願のタイトルを獲得したが、初防衛戦でウスマン・ヌルマゴメドフに完敗して陥落している。昨年のBellatorライト級GPでは初戦で代役緊急出場のサトシ・ソウザにKO勝ちしたが、2戦目でムサエフも破ったアレクサンドル・シャブリーに50-45×3の判定負けで完敗した。38歳。

オッズはコラードがフェイバリット。

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PFL2024#2:第8試合・マッズ・バーネル vs. マイケル・デュフォート

フェザー級リーグ戦。

元Bellatorバーネル。最終ランキングはフェザー級の4位。Bellatorでは5勝2敗で、敗れた相手はアダム・ボリッチとペドロ・カルバーリョ。2021年には元王者で当時2位のエマニュエル・サンチェスに勝利している。18勝中、一本勝ちが9回で、KO勝ちが1回しかないグラップラー。階級を上げたが、その分体がやや緩め。30歳。

デュフォートはPFL本戦初出場。2022年に人材発掘イベントチャレンジャーシリーズで2R一本勝ちしたが本戦出場のチャンスはなく、その後はローカルイベントで試合をしていた。12勝4敗の30歳。

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PFL2024#2:第7試合・サディブ・シー vs. ジョシュ・シルヴェイラ

ライトヘビー級リーグ戦。この試合はPFL対決。

シーは2022年にウェルター級で優勝し100万ドルを獲得。昨年も出場して決勝まで勝ち進んだが、マゴメド・マゴメドケリモフに3Rギロチンで一本負けして2連覇ならず。PFLはミドル級がないため、一気に2階級上げてライトヘビー級での出場となる。計量はリミットちょうどでクリアした。37歳。

シルヴェイラはATTヘッドコーチでUFC日本大会で桜庭に一本負けしたことで知られるマーカス・シウヴェイラの息子。2022年にPFL初出場し、途中参戦だったが1RKO勝ちで決勝トーナメントに勝ち上がるも、元UFCオマリー・アクメドフに判定負けでMMA初黒星。昨年はリーグ戦2戦、トーナメント準決勝を1Rフィニッシュで勝ち上がったが、決勝ではインパ・カサンガナイの打撃に押される展開で、2Rには早くも余力がなくなり、逆転の目がないまま5ラウンド戦ったが、三者フルマークの判定負けで準優勝に終わった。31歳。

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PFL2024#2:第6試合・アントニオ・カルロス Jr. vs. シモン・ビヨン

ライトヘビー級リーグ戦。

カルロスJr.はTUFブラジル3でUFCデビュー。UFCでは7勝5敗1分けと勝ち越していたが、最後に3連敗でリリース。2021年2月にUFCからのリリースが発表されたが、翌月にPFLとの契約を発表し、4月には初戦を戦い1R一本勝ち。そのまま優勝し100万ドルを獲得した。2022年にも出場したが、予選2勝で勝ち上がったものの負傷欠場。ACLの手術を受け、1年10ヶ月ぶりの試合となる。元柔術世界王者、ADCC3位のグラップラー。34歳。

シモンはBellator2勝2敗。最終ランキングではランク外。2019年の大晦日RIZINに参戦し、ビタリー・シュメトフに2RKO勝ちしている。9勝2敗で7KO勝ちのストライカー。33歳。

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PFL2024#2:第5試合・ドヴェルジャン・ヤクシムラドフ vs. ヤコブ・ネドー

ライトヘビー級リーグ戦。

ヤクシムラドフはBellator最終ランキング5位。ロシアのACAでライトヘビー級王者となり、2021年のBellatorライトヘビー級GPに参戦。しかし一回戦でコーリー・アンダーソンに3RKO負け。次の試合もカール・アルブレックソンに判定負けして連敗となったが、そこから3連勝している。34歳。

ネドーはPFL本戦初出場。クロアチアの隣国・スロベニアの出身。昨年行われたPFLヨーロッパでの8人トーナメントを制して出場を決めた。MMA8勝1敗(6KO・2一本勝ち)の27歳。

オッズはネドーがフェイバリット。

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PFL2024#2:第4試合・ブルーノ・ミランダ vs. ブレント・プリマス

フェザー級リーグ戦。

ブラジルのミランダは昨年PFL本戦に初出場しベスト4。元キックボクサーのストライカーだがグラウンドは穴で、トーナメント準決勝では優勝したAOMにテイクダウンからマウントを奪われてパウンドでKO負け。37歳。

プリマスは元Bellator王者。最終ランキング4位。2017年にマイケル・チャンドラーのタイトルに挑戦すると、チャンドラーが足首を痛めて続行不能となり、アクシデント的な結末でタイトル獲得。しかし翌年のダイレクトリマッチで判定負けし王座陥落。昨年のライト級GPには当初落選となっていたが、欠場したシドニーアウトローの代役として参戦すると、一回戦はマンスール・ベルナウイに判定勝ち。準決勝でウスマン・ヌルマゴメドフのタイトルに挑戦したが、50-45×3で完封され敗退。が、試合後にウスマンの禁止薬物使用が発覚してノーコンテストとなっている。38歳。

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PFL2024#2:第3試合・ガジ・ラバダノフ vs. ソロモン・レンフロ

ライト級リーグ戦。

Bellator最終ランキング8位のラバダノフ。RIZINとの対抗戦では武田から1Rにダウンを奪い判定勝ち。Bellatorでは4戦全勝で、今大会のダークホース的存在。30歳。

レンフロは昨年のPFLウェルター級に2戦目から出場し、2RKO勝ちで5点獲得。それだけでは決勝進出できなかったが、4位のマゴメド・ウマラトフ欠場により準決勝進出。しかし優勝したマゴメド・マゴメドケリモフにテイクダウンから押さえ込まれる展開で判定負け。今年はライト級に落としての出場となる。27歳。

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PFL2024#2:第2試合・エルヴィン・エスピノーザ vs. アダム・ピッコロッティ

ライト級リーグ戦。

Bellator10位ジェイ・ジェイ・ウィルソンがピッコロッティと対戦予定だったが、ウィルソン欠場により、計量前日にエスピノーザの出場が決まった。

エスピノーザは補欠戦でアンソニー・ロメロとの対戦が組まれていたが本戦昇格。ニカラグア国籍だが、生まれも育ちもフロリダで、フロリダ国際大学卒業。MMA9戦全勝、PFLにはワンマッチで4度出場し全勝。急遽100万ドルをゲットできるチャンスを手にした。31歳。

ピッコロッティはBellator10勝5敗のベテラン。5敗のうち3敗はシドニーアウトローマンスール・ベルナウイ、ベンソン・ヘンダーソンと、昨年のライト級GPに出場したメンバー(アウトローは後に欠場)。35歳。

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