格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC on ABC6:第2試合・マゴメド・ガジヤスロフ vs. ブレンドソン・ヒベイロ

ライトヘビー級。

ロシア・ダゲスタン生まれで現在はバーレーン国籍のガジヤスロフ。MMA8戦全勝。昨年10月のコンテンダーシリーズでは、フィニッシュの気配こそなかったが完勝でUFCとの契約を決めた。バックボーンはキックで、MMA転向後、25歳でアマチュアMMAのIMMAFで準優勝(決勝は棄権)。2021年のプロ本格転向から2年8ヶ月でUFCとの契約を果たした。バーレーン王朝のKHK MMAチーム所属。30歳。

ヒベイロも昨年9月のコンテンダーシリーズで勝ってUFCと契約。一足先に2月にUFCデビュー。Road To UFCのワンマッチで勝ってUFCと契約したジャン・ミンヤンとのUFCデビュー戦では、打撃をヒットさせるも、出てくるミンヤンのパンチでダウンして鉄槌連打でKO負けした。重量級ではあまり珍しくはないが、15勝のうち9KO・6一本勝ちで全フィニッシュ勝利。27歳。

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Bellator CS3:太田忍 vs. ロジャー・ブランク

バンタム級

今週に入り急遽代役出場が決まったブランクは本来フライ級の選手で、計量でも2ポンド近くアンダー。MMA5勝5敗。

両者オーソドックス。ブランクの蹴りをキャッチしテイクダウンした太田。ガードを取るブランク。ケージ際まで押し込んだ太田が足をサバいてパス。ネルソンに捕らえた太田。上四方の体勢。ノースサウスチョーク。タップアウト。

太田完勝。

RIZINのチャンピオンになってまた戻って来たいとマイク。

UFC on ABC6:第1試合・シャオ・ロン vs. イ・チャンホ

Road To UFCシーズン2バンタム級勝戦。シャオ・ロンの負傷により延期となっていた。

シャオ・ロンはRoad To UFC一回戦は野瀬にスプリット判定勝ち、準決勝は上久保に2-0判定勝ちと、接戦をモノにして決勝進出。バックボーンは散打。2021年にはコンテンダーシリーズにも出場したが、クリスチャン・キニョネスに判定負け。コンテンダーシリーズには2022年も出場予定だったが、負傷欠場している。キャリア8年だが、34戦のベテラン(中国国内のよくわからないレベルの試合も多いが)。26歳。

チャンホはキャリア13勝(1敗)すべてがKO・一本勝ちのフィニッシャー。一回戦は謎のインド人に一方的な展開で勝利。準決勝は中国のザウパースー戦で、今年のRoad To UFCでも一回戦で勝利したザウパースー相手にテイクダウンを奪われる苦しい展開から、終盤失速したザウパースーからマウントを奪ってのパウンドラッシュで逆転勝ち。30歳。

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PFL2024#5:メインイベント・クレイ・コラード vs. マッズ・バーネル

ライト級リーグ戦。コラード5点・2位、バーネル0点・9位。

昨年準優勝コラード。昨年は西川大和に判定勝ち、元UFCのスティーヴィー・レイ、シェイン・バーゴスに勝利して決勝に進出したが、2年連続優勝のオリバー・オウヴィン・メルシェに判定負け。Bellatorとの対抗戦ではA.J.マッキーに秒殺一本負け。リーグ戦初戦では、前王者のパトリッキー・ピットブルと対戦し、1Rにパンチでダウンを喫したものの、すぐにリカバリーして2Rにボディを効かせてKO勝ちした。31歳。

バーネルはBellatorではフェザー級だったが、PFLにはライト級で出場。ライト級に上げたのは、2017年にイスラム・マカチェフの代役としてUFCデビューが決まった時以来(UFCは1勝2敗でリリースされている)。リーグ初戦はPFLチャレンジャーシリーズから勝ち上がったマイケル・デュフォート相手に2Rギロチンで一本負け。ライト級ではあまり絞れておらず、フィジカル差を感じさせた。30歳。

バーネルは2Rまでに勝てば決勝進出、それ以降になればコラードが決勝進出。

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PFL2024#5:セミファイナル・インパ・カサンガネイ vs. ヤコブ・ネドー

ライトヘビー級。カサンガネイ6点・4位、ネドー0点・8位。

昨年優勝のカサンガネイ。昨年は代役での2戦目からの出場で100万ドルを獲得したシンデレラボーイ。しかし本来はミドル級で、PFLはミドル級がないため階級を上げている。2月のBellatorとの対抗戦では本来のミドル級に戻し、無敗のBellatorミドル級王者エブレンと対戦。圧倒的不利が予想されたが、スプリット判定負けしたものの、2Rにパンチでダウンを奪うなどあと一歩まで追い込んでいる。初戦はBellator6位のアダム・ポリッツィと対戦。ポリッツィのタックルを切って離れ際のパンチを効かせてKO勝ちした。30歳。

ネドーは昨年のPFLヨーロッパで8人トーナメントで優勝してPFL本戦出場権をゲット。しかし初戦はBellator5位のヤクシムラドフとの対戦となり、アッパーからの右フックでダウンを喫し、パウンドでKO負けしている。27歳。

カサンガネイは勝てば決勝進出、ネドーは1Rフィニッシュ勝利で決勝進出となる。

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PFL2024#5:第10試合・パトリッキー・ピットブル vs. ブルーノ・ミランダ

ライト級。パトリッキー0点・9位、ミランダ0点・8位。

ライト級はPFL優勝者もBellator王者も出場しておらず、前王者のパトリッキーが一番のビッグネームだったが、初戦のコラード戦はオッズでアンダードッグ、試合も2RKO負けした。昨年のライト級GPは一回戦でサトシ・ソウザにKO勝ちしたが、準決勝でアレクサンダー・シャブリーに判定負け。38歳。

ブラジルのミランダキック出身のストライカー。打撃は強いがグラウンドに穴がある。韓国のROAD FCを主戦場としていたが、2022年のPFLチャレンジャーシリーズに出場。昨年から本戦に出場すると、予選は2連勝で決勝トーナメント進出。しかし準決勝では優勝したオリバー・オウヴィン・メルシェに2Rでパウンドアウト負けした。初戦は元Bellator王者のブレント・プリマスと対戦し、テイクダウンを奪われ攻められる展開で、2Rチョークで一本負けした。34歳。

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PFL2024#5:第9試合・ロブ・ウィルキンソン vs. ジョシュ・シルヴェイラ

ライトヘビー級。ウィルキンソン6点・1位、シルヴェイラ6点・2位。

ウィルキンソンは2022年にPFLに出場し100万ドルを獲得。連覇を狙い昨年も出場したが、初戦で元UFCタイトル挑戦者のチアゴ・サントスに判定勝ち後、禁止薬物の使用が発覚して失格となった。出場停止明けの初戦となるリーグ初戦は、元Bellator王者のフィル・デイヴィスと対戦予定だったが、デイヴィス欠場で元UFCのトム・ブリーズと対戦。スタンドでパンチを効かせて、亀になったブリーズにパウンドを入れてのKO勝ち。UFC時代はイスラエル・アデサニヤとの対戦経験もある(2RKO負け)。32歳。

シルヴェイラはATTヘッドコーチのマーカス・コナン・シウヴェイラの息子。2022年からPFLに出場し、2年連続決勝トーナメントに進出しているが、2022年はベスト4、昨年は決勝で敗れている。初戦は昨年のウェルター級優勝・サディブ・シーと対戦し、シーをテイクダウンしようとした際に、マットに手をついたシーが親指を脱臼し、アクシデント的な負傷TKOでの勝利。

この試合がライトヘビー級で唯一初戦勝者同士の対戦となる。

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PFL2024#5:第8試合・ドヴェルジャン・ヤクシムラドフ vs. シモン・ビヨン

ライトヘビー級。ヤクシムラドフ6点・3位、ビヨン0点・6位。

元Bellator5位ヤクシムラドフ。BellatorにはACA王者として、2021年のライトヘビー級GPで初参戦したが、初戦でコーリー・アンダーソンに3RKO負け。さらにプレリムに出場したカール・アルブレックソンにも判定負けしているが、その後3連勝したことでヤクシムラドフはランキングに残った。旧ソ連トルクメニスタン出身。ローカル時代にUFC暫定王座決定戦に出場したマゴメド・アンカラエフとも対戦している(判定負け)。リーグ初戦はPFLヨーロッパで優勝し本戦初出場となるヤコブ・ネドーに1RKO勝ち。35歳。

カメルーンのビヨンも元Bellatorで、ランク外で4戦して2勝2敗と、Bellator勢の中では実績で劣る。ライトヘビー級最長身の198cm。バックボーンはキックボクシング。初戦は2021年のPFLウィナー・カルロスJr.にテイクダウンからバックを取られてのチョークで1R一本負け。33歳。

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PFL2024#5:第7試合・アントニオ・カルロスJr. vs. アレックス・ポリッツィ

ライトヘビー級。カルロスJr.6点・5位、ポリッツィ0点・7位。

ACJことカルロスJr.は2021年のウィナー。2022年も予選で2連勝したが、膝前十字靭帯断裂により決勝を欠場。2023年シリーズも怪我からの回復のため試合せず、今年約2年ぶりに復帰。初戦でシモン・ビヨンから1Rチョークで一本勝ちしたが、ライトヘビー級は全試合が1R決着だったため、ACJはタイム差で5位となっている。キャリア16勝中12が一本勝ちで、KO勝利はない生粋のグラップラー。34歳。

ポリッツィは元Bellator6位。Bellatorの最終2戦はヨエル・ロメロとカール・ムーアに敗れているが、2人とも後にライトヘビー級王座に挑戦しており、ポリッツィもタイトル挑戦間近のところまでは来ていた。リーグ初戦は昨年のウィナー・カサンガネイとの対戦で、パンチを効かされ1RKO負け。32歳。

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PFL2024#5:第6試合・ブレント・プリマス vs. ソロモン・レンフロ

ライト級。プリマス5点・3位、レンフロは計量で体重オーバーし-1点・10位。

元Bellator王者のプリマス。タイトルを獲得したチャンドラー戦はチャンドラーの足首の負傷でによるアクシデント的な勝利で、ダイレクトリマッチで判定負けし王座から陥落。昨年のBellatorライト級GPでは、一回戦で先日矢地に勝ったマンスール・ベルナウイい判定勝ち。準決勝では王者のウスマン・ヌルマゴメドフと対戦し、完封されて判定負け。後にヌルマゴに禁止薬物が検出され、試合はノーコンテストに変更。準決勝の扱いがどうなるのかが不明なまま、ライト級GPはそのまま立ち消えとなった。リーグ初戦はストライカーのブルーノ・ミランダにテイクダウンで攻める展開から、2Rにチョークで一本勝ちした。今回のライト級最年長の39歳。

レンフロは昨年のPFLには欠場選手の代役としてリーグ2戦目から出場。2RKO勝ちすると、決勝進出者の欠場もあり、繰り上げで決勝トーナメント進出したが、準決勝で優勝したマゴメドケリモフに判定負け。今年の初戦はRIZINとの対抗戦で武田に勝っているガジ・ラバダノフ戦で、1,2Rはラバダノフのテイクダウン狙いを凌いでいたが、3Rにテイクダウンされバックからチョークを狙われ判定負け。27歳。

レンフロは減点があり、1Rフィニッシュ勝利して5点になったとしても、同点の場合減点がある方が下位となるため、すでに勝ち上がりはない。

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PFL2024#5:第5試合・サディブー・シー vs. アンドリュー・サンチェス

ライトヘビー級。シーは0点・9位、サンチェスはトム・ブリーズの当日欠場に伴い、リザーバーから本戦昇格。

シーは昨年まではウェルター級で出場しており、2018・2019年は決勝トーナメント進出。2021年はマゴメドケリモフに敗れて予選敗退したが、2022年は優勝して悲願の100万ドルを獲得。連覇を狙い昨年も出場し、またも決勝進出したが、マゴメドケリモフに敗れて2年連続の100万ドル獲得はならなかった。今年は2階級一気に上げて(PFLはミドル級がないため)ライトヘビー級で出場したが、初戦で昨年準優勝のジョシュ・シルヴェイラ相手にテイクダウンされた際に手をついて親指を脱臼し負傷TKO負け。37歳。

当初出場予定だったトム・ブリーズだが、2015年から21年まではUFCに参戦しており、戦績は悪くなかったが、試合当日に健康問題で欠場することが続いたためにリリースされていた。急遽欠場となった理由は不明だが、当時の健康問題が解決していなかった可能性がある。

当初リザーブマッチでカール・アルブレックソン戦が組まれていたサンチェスは2016年のTUF23で優勝。その時の決勝の相手は現ランキング8位のカリル・ラウントリーJr.。TUF後はミドルに下げたが、4勝5敗で2021年にリリース。PFLには昨年6月に欠場選手の代役としてリーグ2戦目から出場し、勝ったが判定勝ちの3ポイントのみで、決勝進出はならず。今回はそれ以来の試合となる。36歳。

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