日テレによれば「Ｋ−１史上最大のオールスター戦」だそうだが、特に注目するカードはなし。どの試合も盛り上がりに欠け、客席の困惑ぶりが伝わって気の毒ですらあった。
まず、メインのジャパンＧＰが最悪。武蔵の試合以外すべてダイジェストだったが、全部判定だったし、やはり盛り上がらなかったんだろうか。武蔵は一回戦のvsモンターニャ戦がまず酷い。キック一つまともに蹴られない、あきらかな素人に対し、倒しに行かない武蔵。大巨人を倒すことで観客はカタルシスを得られるというのに。決勝もグダグダ。3試合目で、ケガもあったようなので仕方がない部分もあるが・・・。見てる方が辛い試合だった。
ジャパンはレベルでは世界の足元にも及ばないのだから、せめてアグレッシブさだけでも見せて欲しい。ジャパンでは、天田や富平がなかなか小気味いい試合を見せてくれるのだが・・・。武蔵は強いくせに倒しに行かないので、存在はマイナスでしかない。来年以降はジャパンを卒業させて、世界予選に回してはどうか。そしてジャパンＧＰは「フレッシュマントーナメント」とでも改称して、国籍にこだわらず、若くて活きのいい選手を上げるようにした方が盛り上がるだろう。
バタービーンは駄目なボクサーの典型だった。おそらくキック対策をしてきたんだと思うが、まったく効果がなかった。これからボタがＫ−１に上がるにしても、万全の体勢で臨まないとバタービーンと同じような目に遭うだろう。年内に出場する予定らしいので、間に合わないかもしれないが・・・。
バタービーンのキャラクターは面白いので、ローなしのルールで使えばまだイケると思う。というかボクシングルールの方がいいのでは・・・。ベルナルドは、これだけでグランプリ出場というのはずるい気もするが、最後にローが効いてほぼ間違いなく勝てるという状況になった時、パンチやハイキックに切り替えていったのは好感が持てる。観客が何を望んでいるのかがわかっている。その辺のプロ意識はさすがだ。
ガムリンは、どこが「ほぼサップ」だ。明らかに体もゆるゆるで、見た目の印象からしてサップと全然違う。試合が始まったらもう何もできず。普通の格闘技歴２，３ヶ月の選手だった。サップみたいな本物の怪物はそうそういるもんじゃないか。日テレはＣＭに入るたび「この後ボブ・サップ登場！」と煽りを入れていたが、サップにはまだ商品価値があるのだろうか。まあ「この後武蔵登場！」では間違いなくチャンネルを変えられてしまうだろうけど。
