格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFN137:セミファイナル・アレックス・オリヴェイラ vs. カルロ・ペデルソリ

ウェルター級。オリヴェイラ14位。

ウェルター級では6勝2敗1NCのオリヴェイラ。負けた相手はセラーニとメディロス。6勝中4フィニッシュで、前回は試合2週間前にマット・ブラウンの代役として元暫定王者のカーロス・コンディットと対戦し、ギロチンでタップを奪っている。本来8位のニール・マグニーとの対戦だったが、マグニーがUFN140のメインに出場することになり、代役として1勝0敗のペデルソリに。

UFC2戦目でセミに抜擢されたペデルソリはUFCでは現在4人いるイタリア人ファイターの1人。前回も試合10日前に急遽代役として参戦が決まった。UFC3勝4敗のブラッド・スコット相手に1Rダウンを奪われ、2R以降はテイクダウンでポイントを稼いで、接戦だったがスプリット判定勝ち。キャリア唯一の黒星はREALでの岡野戦。

陽気に踊りながら入場するオリヴェイラ。打撃戦からペデルソリのサイドキックをキャッチしてパンチを打ち込むとペデルソリダウン!オリヴェイラ追い打ちのパウンド連打!ペデルソリ動けなくなりレフェリーストップ!

秒殺KO。あまりに一方的すぎてミスマッチ感が。

 

UFN137:第12試合・サム・アルヴィー vs. アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ

ライトヘビー級。

ずっとミドル級で戦ってきたスマイリンことアルヴィーだが、体重オーバーしたのを機にライトヘビー級転向。腹回りは緩めで、やはりミドルが適正かと思われたが、転向後2試合は勝利している。ハードパンチャーだが、前回はカウンターを狙いすぎてお互い見合う展開が続いてしまった。

昨年12月に予定されていた試合をUSADAのドラッグテストで禁止薬物が検出されて出場停止となったホジェリオ。ブラジルの薬局で調合されたサプリメントが汚染されていたことが証明され、サスペンドは解除となったものの、2年近いブランクが開いてしまった。前戦はライアン・ベイダーのUFC最終試合でテイクダウンされてからパウンドでドミネイトされ続け、最後はそのままKO負け。一方的な内容で、衰えを感じさせた。ボクシングテクニックはアマチュアでオリンピック代表候補になるくらいだが、最近は打たれ弱くなってきている。

じわじわプレッシャーを掛けていくホジェリオ。アルヴィーは飛び込んで左を一発打ち込む。プレスするもなかなか手が出ないホジェリオ。ホジェリオのワンツーがヒット。アルヴィーも打ち返す。ケージを背負わせてジャブを入れていく。j部の打ち合い。両者ビッグヒットがないまま残り1分。ホジェリオ前に詰めていく。アルヴィーのワンツーをもらいホジェリオ後退。逆にアルヴィーが詰めていく。突っ込んできたアルヴィーをかわしてパンチを入れたホジェリオ。ホーン。

1Rは手数でアルヴィー。

2R。ホジェリオ前に出ていく。パンチを入れる。もらったアルヴィー後退。追いかけてパンチを打ち込む。ケージに詰まったアルヴィーは左右のフックを振り回すが、ホジェリオの左フックがテンプルに入りダウン!座り込んだアルヴィーにパウンド!KO!

UFC6勝目(5敗)のホジェリオ。そのうち4試合がKO勝ち。

UFN137:第11試合・ヘナン・バラォン vs. アンドレ・イーウェル

バンタム級だったがバラォンが計量で5.6ポンドの大幅オーバー。キャッチウェイトに。

バンタム級王者のバラォンだが、王座からの陥落の時には減量による体調不良もあり、一時フェザーに上げていたものの、そこでも結果を出せず。再びバンタムに戻したものの、UFC2勝1敗のブライアン・ケレハーに判定負け。ここ5戦は1勝4敗。もはや王座返り咲きやランカーに勝てるかと言うより、リリースされるかどうかの瀬戸際に。

イーウェルはこれがUFCデビュー戦。13勝4敗で7KO・4一本勝ち。この試合を「年老いたライオンと新しいジャングルの王者の対戦」と言っているが、バラォンよりは1歳若いだけの30歳。

激しいパンチの打ち合い。バラォンパンチで突っ込んでいくが、闇雲に出たところでイーウェルのカウンターをもらいダウン!クリンチで凌ごうとするバラォン。押し倒され下になるがシッティングガードから立ち上がるとそのままクラッチを外さずテイクダウンを狙っていく。テイクダウン成功。一本超えてハーフに。ボディに膝を入れるバラォン。パウンド連打。肩固めを狙いつつ肘を入れるバラォン。マウント。肘を落とす。腕十字。しかし回転した逃れたイーウェル。オモプラッタに切り替えてスイープ。立たれたがボディロックからまたテイクダウン。残り時間がなく抑え込んだままのバラォン。ホーン。

1Rダウン以外はバラォンが圧倒。

2R。1Rにスタミナを使ったこともあるのか、攻めないバラォン。イーウェルがパンチを打ち込んでいく。ワンツーがヒット。全く手が出ないバラォン。パンチを出したがイーウェルの右をもらう。バラォンガス欠か?イーウェルがヒット&アウェイでパンチを入れていく。バラォンタックルに。ボディロックから投げた。残り1分。抑え込んでいるだけではこのラウンドを取るのは難しいが。ハーフで固めて細かいパウンドを入れるだけのバラォン。ホーン。

2Rイーウェル。バラォンは序盤にテイクダウンしないようだと厳しい。

3R。イーウェルが打撃を入れていく。バラォンは前に出ていくが手が出ない。左をもらう。イーウェルのパンチをもらって下がるの繰り返し。このままだとどんどん判定で厳しくなるので勝負を掛ける必要があるが。組み付こうとするが引き剥がされる。イーウェルワンツー。ケージ際まで下がるバラォン。ワンツーをもらいふらついた。前蹴りで画面を蹴られる。残りわずかでイーウェルがパンチで出る。タイムアップ。

判定29-28、28-29、29-28のスプリットでイーウェル勝利。バラォン、これで3連敗。体重を落とせなかったし、コンディションが良くなかったのかもしれないが…。2Rも3Rも有効打の差ではイーウェルが圧倒しており、割れる内容ではなかった。

UFN137:第10試合・ランダ・マルコス vs. マリーナ・ホドリゲス

女子ストロー級。マルコスはランキング13位。

イラク生まれで幼少期にカナダに移住したマルコス。UFC4勝4敗だが勝ちはすべて判定。柔術レスリングがバックボーン。

ホドリゲスは今日3人目のブラジル版コンテンダーシリーズからのデビュー。31歳だがムエタイを始めたのが6年前、プロMMAデビューは3年前と遅い。戦績はここまで10戦全勝。ムエタイのキャリアの他にノーギの試合経験もあるが、柔術の帯は青帯。

長身の分、細身のホドリゲス。組んでケージに押し込む。投げの打ち合い。マルコスが首投げで投げた。袈裟固めのマルコスからバックを狙おうとするホドリゲスだがマルコスが足をまたぎマウント。起き上がってパウンドを入れるマルコス。ハーフに戻すホドリゲス。上半身をガッチリ固められている。パスしたマルコス。抑え込まれたまま時間がすぎる。サイドで固めてパウンドを入れるマルコス。ホーン。

1Rマルコス。

2R。首相撲に捕らえるホドリゲスにマルコスはクリンチアッパー連打。離れた。距離を取り蹴りで攻めるホドリゲス。しかしあまり効果がなさそう。間合いが詰まったところでパンチ連打。マルコスが前に出てパンチを打ち込むと組み付こうとするが、ホドリゲス引き剥がす。またパンチで出て組み付きにいくマルコス。ホドリゲス組ませない。パンチを出していく。首相撲。お互い疲れてきている。2R残りわずかでホドリゲスがラッシュ。下がるマルコス。ホーン。

2Rは手数でホドリゲスか。

3R。すぐに距離を詰めて組むと押し込んだロドリゲス。また首投げ。すっぽ抜けたが腕を巻き込んで投げる。バックを取られかけているが反転して上を狙うも、ホドリゲスに立たれてスタンドに。前蹴りからスーパーマンパンチを入れたホドリゲスだが、マルコス再び組み付くと倒した。ハーフ。パスしてサイド。ケージを蹴って返したホドリゲス。スタンドに。パンチで攻めるホドリゲス。手数を出していく。ロー。マルコス疲れたのか手が出ないし組み付きにもいけない。タイムアップ。

判定29-28ホドリゲス、28-28×2のマジョリティドロー。1Rのマルコスに10-8をつけたジャッジが2人。ホドリゲスはテイクダウンされた後のリカバリーがなかった。

UFN137:第9試合・シャーウス・オリヴェイラ vs. クリストス・ジアゴス

ライト級。

極めの強いグラップラーオリヴェイラは11勝8敗1NCとわりと負けも多いが、勝っても負けても完全決着が多く、20試合で判定はわずかに2つ。フェザー級で体重オーバーを繰り返した後、ライト級に戻してからは2勝1敗。負けた相手はポール・フェルダー。20戦のうちブラジルの試合は2試合だけで、生まれ故郷のサンパウロ大会には初出場。

ギリシャアメリカ人のジアゴスは2014~2015年にUFCに参戦していたが1勝2敗でリリース。直近ではACBに参戦し2勝1敗。UFC時代の3戦のうち2戦はブラジルでの試合で、前回のACBの試合もブラジル大会だった。バックボーンはレスリング。

アゴスが鋭いパンチを振るっていく。アップライトでガードを固めてプレスしていくオリヴェイラ。ジアゴスが出てパンチを打ち込んだところに組み付きボディロックから投げ。こらえたジアゴス。オリヴェイラ離れて仕切り直し。ジアゴスのパンチをもらい鼻血が出ているオリヴェイラ。ジアゴスが出てくるところにカウンターのタックル。テイクダウン。パスしてマウントについたが、ジアゴスが返して反転。立った。オリヴェイラ間合いを詰めて打撃戦。打撃だと互角。最後にタックルに入ったオリヴェイラだが切られて引き込む。ホーン。

1Rオリヴェイラ

2R。連続でバックブローを入れるオリヴェイラ。間合いを詰める。組み付いたが倒せず離れる。ミドルを入れるオリヴェイラ。ジャブ。飛び膝から組み付こうとしたがさせないジアゴス。腹を蹴るオリヴェイラ。タックル。テイクダウン。背中を向けたジアゴスにチョークを狙う。回転して逃れようとしたががっちり入った!タップアウト!

オリヴェイラはこれで11回目の一本勝ち。10回だったホイス・グレイシーの記録を超え、UFC史上単独1位に。

UFN137:第8試合・フランシスコ・トリナウド vs. エヴァン・ダナム

ライト級。

ライト級以下で最年長40歳のトリナウド。ここ10戦で8勝2敗とハイアベレージだが、8勝のうち6勝が判定という地味さが災いしてランカーとの試合がなかなか組まれず。結局ランカーと当たらないままランキング入りしたが、当時まだノーランカーのケビン・リーと対戦しチョークで一本負けしまたノーランカーに。その後勝利してまたランキング入りすると、前回ようやくランカーのジェイムス・ヴィックと対戦したが、1Rに得意の打撃でダウンを奪われると挽回できず判定負けでまたノーランカーに戻ってしまった。

ダナムはこの試合での引退を宣言している。無敗でUFCと契約しそのまま4連勝。トップグループに入ったが、ショーン・シャークに微妙な判定負けをすると、次戦ではメルビン・ギラードにKO負け。以降は中堅クラスのポジションに収まった。RDA・セラーニ・バルボーザに3連敗したが、そこからすべて判定だが4連勝と復調。が、1引き分けを挟み、前回オリヴィエ・オウビン・メルシェに1RKO負け。戦績的にはまだまだできるように見えるが、本人としては限界だったか。

打撃戦。ダナムタックルに入るが切られた。トリナウドがプレッシャーをかけてバックスピンキック。間合いを取り飛び込むタイミングを伺っているダナムだがなかなか入って池に。入ろうとしたところにトリナウドがカウンターを入れていく。ローをキャッチしてこかしたダナム。立とうとしたトリナウドに膝。しかしトリナウドが上を取り返す。ハーフから潜って立ったダナム。離れたところでトリナウド左ハイ。ホーン。

1Rトリナウド。

2R。プレスしていくトリナウド。前に出てパンチを打ち込むダナムだが、トリナウドが首を抱えてがぶる。立ち際に膝を入れた。ダナムが飛び込んでパンチが交錯する。残り1分。アッパーを打ち込むダナムだがトリナウドのカウンターの膝がレバーに突き刺さり、ダナムもんどり打ってダウン!戦闘不能でレフェリーストップ。

UFN137:第7試合・ルイス・エンリケ vs. ライアン・スパン

ライトヘビー級。

エンリケはUFC2勝3敗で、KO勝利よりも一本勝ちの方が多いというのがヘビー級ファイターにしては珍しかったが、今回からライトヘビー級に落とす。まだ25歳。

マーク・ゴビアーと対戦予定だったが、ゴビアー負傷欠場によりアメリカのスパンが代役でUFCデビュー。スパンは今年6月のコンテンダーシリーズで勝利してUFC参戦を決めた。昨年のコンテンダーシリーズではカール・ロバーソンにわずか15秒でKO負けしたが、その後ローカル団体LFAでタイトルを獲得し、2度目のチャンスをものにした。

パンチを入れていくスパン。組み付きたいエンリケだが組み付けない。ジャブが顔面に入り鼻血を出すエンリケエンリケタックル。切られた。またパンチを打ち込むスパン。エンリケタックルでテイクダウン。しかし蹴り離され立たれた。すぐまたタックルに入るエンリケ。スパンギロチンに。喉元に腕が入っている。立って外したエンリケエンリケが大振りのパンチを出していくがスパンの右をもらった。エンリケ大振りのフックを空振りするが、スパンが出てきたところにカウンターのタックル。テイクダウンしたがホーン。

1Rスパン。打撃ではスパンが優勢なのでエンリケはなんとか組み付きたい。

2R。四つ組みからテイクダウンを狙うエンリケだが倒せず。ちょっとスローダウンしてきている。ボディロックからテイクダウンを狙ったが、倒され際に入れ替えられて下に。エンリケ立つとシングルレッグで倒して上を取った。インサイドからパウンドを落としていくエンリケ。ハーフからギロチンを仕掛けるが、スパンに上を取り返される。パスされてもギロチンを離さず、スパンはヴォンフルーチョークに。入ってない。スパン今度はアナコンダチョーク。外れたが上になりパウンドを落とす。肘連打。ホーン。

2Rもスパンか。終わった後立ち上がるのもしんどそうなエンリケ

3R。エンリケまたタックルで押し込み尻クラッチからテイクダウン。スタミナ切れでロヘロ状態のエンリケにテイクダウンを取られるスパンのレベルもやや疑問。完全に口が開いたままのエンリケ。スパン亀に。反転するとあっさり下になってしまうエンリケ。肘を落としたスパンが肩固めのセットアップ。エンリケもはや返す元気もない。亀になり立とうとするが立たせないスパン。残り1分。脇腹に膝を打ち込むスパン。残り10秒で両者立って打撃戦。タイムアップ。

30-27×2、29-28の3-0でスパンが今日の海外勢で初勝利。ただレベルは低かった。

UFN137:第6試合・アウグスト・サカイ vs. チェイス・シャーマン

ヘビー級。

サカイはBellatorで4連勝し、5戦目はドロー。6戦目でメインカードに昇格し、シーク・コンゴと対戦するもスプリット判定負けでMMA初黒星。ここでBellatorとの契約が切れ、先月ブラジル版コンテンダーシリーズで快勝しUFC参戦を決めた。ローカルでの戦績は全試合KO勝利だが、Bellatorでは半分の3試合が判定決着。

シャーマンも打撃が得意で11勝中10KO。しかしUFC戦績はここまで2勝4敗。豪快にKOするか、グダグダな泥試合になるかの典型的なメガトンファイター。

腹回りがだぶつき気味のサカイ。ヘビー級とはいえ、あのだらしない腹はあまり見栄えが良くない。両者打撃戦。サカイが左右のフックで出る。シャーマンはワンツーからミドル。前に出ていくサカイ。右がヒット。出てくるところに肘を入れたシャーマン。残りわずかでケージに詰めたシャーマンが肘からワンツーを入れる。ホーン。

僅差のラウンド。手数は五分。

2R。なおも打撃戦。サカイがワンツーをヒットさせるとクリンチアッパー連打。ケージに押し込んで防いだシャーマンだが離れる。両者もう疲れが見え始めてる。ヘビー級の殴り合いのはずだがKOの気配がない。ホーンと同時にケージに突っ伏すシャーマン。

2Rはややサカイ。

3R両者動きは落ちているがサカイがパンチ連打をヒットさせる。しかしラッシュで与えたダメージより、それで消耗したスタミナの方が多いようにも見える。ケージに押し込んでの膝。シャーマン効いたか。サカイ膝連打で攻める。シャーマンはあえて頭で受けてるようにも見えるが、もらって一方的に。足をかけられ倒された。もう寝た体勢から動けないシャーマン。サイドから殴るサカイ。ディフェンスもなく耐えているだけのシャーマン。止めてもいいと思うがレフェリースルー。体勢を変えてまたパウンドを入れるとレフェリー止めた。

最後の膝連打はどちらかと言えばボディに入ったのが効いていた模様。サカイは気が付かずに頭部に入れていたが。

UFN137:第5試合・セルジオ・モラエス vs. ベン・サンダース

ウェルター級。

柔術世界王者モラエス。引き分けを挟んで6連勝していたが、元暫定王者のカマル・ウスマンに1RKO負け。前戦はティム・ミーンズにホームタウンデシジョン気味のスプリット判定勝ちで再起を果たした。

ベン・サンダースも10thプラネットでグラップリングを学び、UFCで初めてオモプラッタでタップを奪い勝利した組技師。UFC再契約後は6勝3敗。2試合連続KO負けしていたが、前回はジェイク・エレンバーガーに首相撲からのボディへの膝でKO勝ち。エレンバーガーを引退に追い込んだ。

1分近くサークリングしていた両者だが、モラエスが組み付いた。ボディロックからテイクダウン。サンダースはガードに。ハーフにしたモラエス。しかしハーフから展開がない。パスを狙うモラエスと防ぐサンダースという展開が続く。ニアマウントになったモラエス。しかしここまで抑え込んでるだけ。残り50秒で完全なマウントに。ハイマウントで肩固め狙い。残り15秒で腕十字へ。クラッチを切ろうとするがホーン。

1Rモラエス

2R。モラエスが蹴りをキャッチするとサンダースは引き込み気味に下になる。10thプラネットらしくラバーガードを見せるが、モラエスがハーフで固めた。マウント!今度はまだ2分半残ってる。しかしケージ際で位置が悪い。密着して押さえ込むモラエス。残り1分で肩固めのセットアップ。サイドに出て絞める。サンダースタップ!

クラシカル柔術で完勝。

UFN137:第4試合・マイラ・ブエノ・シウバ vs. ジリアン・ロバートソン

女子フライ級。

27歳のシウバは先月のコンテンダーシリーズ・ブラジル版で1Rニンジャチョークで勝利してUFC参戦を決めた。MMA5戦全勝。

23歳のロバートソンはMMA4勝2敗でTUF26女子フライ級王座決定トーナメントに出場したが初戦敗退。しかしフィナーレ大会から2試合連続で一本勝ち。

組み付いてきたロバートソンだが切って打撃を打ち込むシウバ。しかしロバートソンが外掛けテイクダウン成功。マウントを狙うロバートソン。なんとか片足だけ絡めているシウバだが、ロバートソンが鉄槌連打を打ち込みながらパス。サイド。しかし脱出して立ったシウバが肘を入れる。スタンドになるとシウバが攻める。ロバートソンはケージ際をサークリング。シウバの右がヒット。ロバートソンタックル。倒されかけたがケージに救われたシウバ。ロバートソン下から足関スイープで上に。ロバートソンがパウンドを入れていくが、シウバはリカバリーせずガードで耐えるのみ。ガードから腕十字。極まってロバートソンタップ!

極めたが最後の腕十字はラッキーなところがあったか。勝ったシウバだが足を痛めたようで試合後も立てない。あのまま試合が続いていたら2Rは試合続行不能だっただろう。1Rの残り時間5秒でのギリギリの勝利。一本勝ちはしたがグラウンドはいまいちに見えた。

 

UFN137:第3試合・ターレス・レイチ vs. ヘクター・ロンバード

ミドル級。

レジェンドのターレス・レイチ引退試合。37歳。柔術を武器にUFCでは5連勝してアンデウソン・シウバのタイトルに挑戦したが、テイクダウンを奪えずタックルを切られるだけの試合が続いて判定負け。次の試合でも判定負けすると早々にリリースされた。ローカルで試合をしていたがUFCに復帰。地味な試合ぶりは健在だったが、今度はパンチでKOする試合も見せている。しかしやはり武器は寝技で、やはりテイクダウンを奪えない試合では苦戦し現在2連敗中。地元での試合を機に引退を表明した。日本にはUFC参戦前に一度だけ試合をしており、MARSの旗揚げ戦に出場し渋谷修身に判定勝ちしている。

ロンバードは柔道オリンピック代表でBellatorでは無敗の王者だったものの、ここ最近は連敗中で、リリースを挟まないUFCの最多連敗記録となる6連敗がかかった試合。前回はラウンド終了のホーンが流れた後にパンチを入れてしまい反則負けとなる失態。もう40歳。引退するレイチに敗れるようならロンバードも現役続行は難しくなる。

打撃戦。両者飛び込んでパンチを放っていく。ロンバードのローにパンチをあわせてヒットさせたレイチ。両者警戒してなかなか手が出ない。間合いを詰めるのはロンバード。レイチは下がりながら打撃を出していく。ローを蹴るロンバード。ちょっと嫌がっているレイチ。ロンバードロー連打。ホーン。

1Rロンバード。

2R。レイチも手数を増やしてきた。遠い間合いからパンチを打ち込むとロンバードスリップダウン。すぐに上を取ろうとするレイチだがロンバード立った。また打撃戦。前に出ていくレイチ。ワンツー。押されて下がりだすロンバード。スタンドでクリンチして腕を抱えたレイチはなんと引き込み。腕を狙うがディフェンスされると立った。右ハイを入れたレイチ。ロンバードは疲れが見える。ホーン。

2Rレイチ。

3R。またクリンチしたレイチ。首相撲からボディに膝連打。離れた。右ミドル。ロンバードはまたローを入れるがレイチもロー。ロンバード疲れたのか手数が減ってる。組み付いていくレイチだが両脇を差されてケージに押し込まれる。しかしロンバードも押し込むだけ。残り15秒でバランスを崩したロンバードのバックを取るが、そこから攻められずタイムアップ。

三者29-28でレイチが引退試合で勝利。

UFN137:第2試合・エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス vs. ルイージ・ベンドラミニ

ウェルター級。

エリゼウカポエイラことザレスキ。UFCデビュー戦でニコラス・ダルビーにスプリット判定負けしたが、その後中村K太郎らに5連勝。それでもまだランカー戦が組まれず、UFC5勝2敗で4連勝中のベラル・ムハマドとのカードが組まれたが、ムハマド欠場により初参戦のベンドラミニとの対戦に。重いパンチが武器でカポエイラ感はあまりなかったが、前回はバックスピンキックでダウンを奪いパンチでKOしている。

22歳のベンドラミニも地元ブラジルの選手で、MMA8戦全勝で4KO・4一本勝ち。12歳から始めた柔術がバックボーンで黒帯。今回は緊急出場のためウェルター級での試合を受けたが、本来は階級下のライト級の選手。

ローを入れたザレスキにベンドラミニはタックル。切ってガブッたザレスキは強引にペルヴィアン・ネクタイに。絞めたが浅い。諦めて離すとバックを取られるザレスキ。立ったがベンドラミニは背中に乗ってチョークに。パームトゥパームで絞める。後方に倒れてグラウンドでバックマウントから絞められるが、外したザレスキ。背負ったまま立ったザレスキ。ベンドラミニが降りると離れる。残り90秒。サイドキック、ハイを見せるザレスキ。ベンドラミニはスタンドでは下がって距離をと取り続ける。前に出てきたザレスキにミドルを入れたが倒されパンチを入れられる。ホーン。

試合の半分以上でバックを取ってチョークで攻めたベンドラミニのラウンドか。

2R。ザレスキ間合いを詰めていくとベンドラミニはケージ際をサークリング。ダッシュして飛び膝をヒットさせたザレスキ。アゴにもらったベンドラミニを追いかけてパンチで追い打ち。もらってダウンしたところでレフェリー止めた。

地元で張り切っていたのかかなりアグレッシブだった一方、攻めが雑だったザレスキだがそのまま勝負を決めた。