格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★プライド武士道速報

第1試合 光岡エイジvsクリス・ブレナン
1〜3試合までは「プライド挑戦試合」として両選手同時入場・試合も5分2R。序盤、光岡がタックルでテイクダウンを奪うが、ガードを取ったブレナンが下から十字。これがズバッと決まったが、光岡がタップしたと勘違いして勝手に離してしまうブレナン。ここでちょっと揉めるが、結局タップしてないとして再開。しかし光岡は気持ちが切れちゃったのか、あとはブレナンの一方的な攻勢。スタンドで腕を取ってアームロック→十字。かなり極まりかけ、一度は離したが、マウントからまたアームロック(キムラ)。完全に極まって勝利。ブレナン、以前修斗に来た時よりずっと冴えてた。ただ今後プライドに出たとして、体格が合う相手はいないが・・・。
第2試合 ロドニー・ファベイラスvsハリッド”ディ・ファウスト
1Rはグラウンドで上を取ったファベイラスのラウンド。2Rは前半ディ・ファウストが上を取るが、中盤ファベイラスがテイクダウンして上に。ここは膠着ブレイクでディ・ファウストイエローカード。そして終盤、マウントを奪ったディ・ファウストがパンチやチョークで優勢に。判定は3者ともディ・ファウストを支持。イエローがあるからどうかな、と思ったけれど、終盤の攻勢が評価されたか。なかなかいい試合だったけど、やはりカードの意義が見る側に全然伝わってないので、会場は終始盛り上がらず。煽りVもないし・・・。
第3試合 セルゲイハリトーノフvsジェイソン信長
入場時、プロレスのマスクを着用の信長と、ロシア軍服&軍用ベレー着用のハリトーノフ。信長は総合デビュー戦。でもちょっとは練習してきたことが伺えた。一度はグラウンドから脱出することにも成功したし。しかしやはりルーキー。あっさりマウントを奪われると、パンチから腕十字という初心者抹殺コースでタップ。ハリトーノフはどの程度強い選手かは、ちゃんとした相手との対戦を待たねばならないか。
ここからイベント本編の始まり。出場選手紹介。前座がそこそこいい試合でさらっと流れてくれたので、ここまでの流れはいい感じ。
第4試合 カーロス・ニュートンvsヘンゾ・グレイシー
ヘンゾがグラウンドで非常にいい動きを見せる。テイクダウンしてバックを奪うとチョーク。そして膝十字も極めかける。ニュートンはそれをしのぐと、グラウンドで積極的に打撃を使っていく。パスしてサイドを奪い、上からパンチや膝。そのまま1R終了。
ファイナルラウンド。あれ?今日は1R10分、2R5分の2R制らしい。ゴング後、すかさずテイクダウンを奪いサイドを取るニュートン。ヘンゾも上を取り返そうとするが許さず。猪木アリからスタンドを要求するニュートン。スタンド再開。ヘンゾ、スタミナ切れ。パンチで追い込むニュートン。一発逆転を狙いフロントチョークに行くヘンゾだが、抜ける。最後はスタンドでの打ち合いで終了。
判定2-1でニュートン。3Rがあればニュートンの圧勝だったろう。ヘンゾ、グラップリングではまだ世界トップクラスだが、やはり総合ではきつい。でも負けたとはいえ評価を上げた試合だと思う。
第5試合 三島☆ド根性ノ助vsハウフ・グレイシー
「生涯負けなし」「不敗神話を守る男」と紹介されるハウフ。柔術イズマイウに負けてるけど。三島はいつもの福岡市ゴジラに乗って、虎のかぶり物で入場。タイツにもカタカナで「トラ」って書いてある・・・(試合前に脱いだが)。三島は75kg。しかし腹筋はパキパキに割れてる。
開始と同時に組みつくハウフだが、三島が上に。ハウフは足関へ。クリアした三島が今度は足狙いへ。軽量級らしい素早い展開。三島ハーフガードからパス狙い。ハウフは下から足で距離を取ろうとするが、三島はガードの中に飛び込んでいく。ハウフがフロントチョークに来たところで前転して立ち上がる三島。両者スタンドへ。残り4分。ハウフ、すでにちょっと疲れてる?表情も少し暗い。スタンドでのにらみ合いが続く。特にハウフが消極的。プレッシャーをかける三島。打撃で前に出るが、ハウフは下がる。飛び膝で組み付いた三島は反り投げでサイド奪取。そこからボディに膝。ハウフはひっくり返して上を取り返す。今度はハウフがサイドを取り、立ち上がると顔面蹴り上げ。スタンドへ。打撃戦となり、ハウフのパンチでぐらつく三島。倒れた三島にすかさず組み付きマウント→チョークへ。しかしゴング。
2R。ハウフがいいパンチを当てる。しかし単発。三島は組み付いて内掛けテイクダウン。ハーフマウント。三島の鼻血が出たためいったんドクターチェック。再開。三島はハーフマウントで細かいパンチ。ハウフはガードに戻すが、ディフェンスするだけ。上から殴る三島。下からアームロックにとらえるハウフ。腕一本でこらえる三島。抜けたものの、バックにつくハウフ。そして十字!危ういところでしのいだ三島。ゴング。
判定3-0でハウフ勝利。僅差だったが、与えたダメージと極めを考えれば妥当な判定。ハウフ良かった。下からの極めが素晴らしかった。パンチも良かった。まだまだ世界のトップで通用する。全体としては三島が攻めていたが、要所要所でハウフがうまく攻めた感じだ。三島がこんなにやられるのは五味戦以来。次はハウフvsマッハが見たい。
第6試合 中村和裕vsダニエル・グレイシー
組み付いて上を取るダニエルだが、中村は上を取り返す。インサイドガードから細かいパンチのラッシュ。ダニエルも下からの攻めが得意で、蹴り上げやパンチを打ち返すが、ともにダメージはない。終盤、スタンドの打ち合いになり、回転の速い中村のパンチとダニエルのキックが交錯。そのままゴング。
2R前半はずっと打撃戦。お互い散発。しかし積極的なのは中村。終盤、パンチで攻めに転じるダニエル。中村は組み付いてテイクダウン。しかしガード膠着で両者イエローカード。スタンドになるがゴング。
判定3-0で中村。ドローがあるなら確実にドローだろうけど・・・。マストだし、両者ダメージはなかったので、中村の積極性を評価するしかないだろう。ダニエルは消極的すぎた。中村はK-1に出てパンチが良くなっていた。
第7試合 高瀬大樹vsホドリゴ・グレイシー
キン肉マンのテーマに乗り、ロビンマスクのマスクをかぶって入場するホドリゴ。テイクダウンを奪うと、インサイドガードからパンチ。高瀬はガードから仕掛けようとするが、ホドリゴはそれを許さず。時折強いパンチも織り交ぜて殴り続ける。高瀬もダメージはないが、攻めることが出来ない。そのまま1R終了。
2R。両差しから簡単にテイクダウンを奪うホドリゴ。しかし高瀬が蹴り離しスタンドへ。今度は高瀬がタックルに行くが、頭が突っ込んだダメタックルで、切られて4点ポジから膝を入れられる。立ち上がったとところでホドリゴのフロントチョーク。しかし抜ける。高瀬が初めて上に。細かいパンチを打つが、消極的なため両者イエローでブレイク。スタンドになり、ホドリゴの膝→大振りの右フックが高瀬の顔面にヒット。持ちこたえる高瀬。そのままスタンドの攻防が続き、タイムアップ。
判定3-0でホドリゴ。高瀬、前回の試合は「変わった」という印象を与えたが、今回は元の高瀬に戻った感じ。ホドリゴが強すぎたせいかもしれないが。特にスタンドレスリングが弱すぎるので、このままだとこの階級で上を狙うのは厳しいだろう。
第8試合 浜中和宏vsハイアン・グレイシー
ハイアンまでもロビンマスクで入場(曲は違うが)。しかもホドリゴのよりも豪華バージョンのマスク。浜中は学ランで氣志團に乗り入場。
開始と同時に突っ込み、シングルでテイクダウンするハイアン。浜中、下の技術はないらしく、クロスガードで耐えるのみ。パンチを打つハイアン。浜中は、ハイアンがバスターに来た瞬間に立ち上がることに成功。かんぬきから反り投げで投げようとするが、つぶされてハイアンマウント。浜中がうつ伏せになりバックを取る。そこから慎重な攻め。パンチを打ちつつ、アームロックやチョークのチャンスをうかがう。浜中は亀でこらえる。ここで膠着ということでブレイク。浜中にイエロー。不満げなハイアン。しかし、これはハイアンに味方した。再開後、パンチの打ち合いで倒れ込む浜中。ハイアンは追い打ちで顔面を蹴り上げ、踏みつける。レフェリーが慌てて止めた。
最後はハイアンのスタンドでのパンチはヒットしていないようで、浜中が自分で右膝を痛めて倒れ込んだらしい。ハイアンはちょっとラッキーな勝利。
5vs5は3勝2敗でグレイシーの勝利となったが、ヘンゾは「これは日本vs日本。だから引き分けです。いや日本の勝利です」といい人マイク。5vs5ではヘンゾとハウフが良かった。グレイシーやや復権か。
第9試合 小路晃vsマウリシオ・ショーグン
兄のニンジャにそっくりのショーグン。小路が組み付いてテイクダウンするが、ショーグンは足で距離を取って立ち上がる。そしてスタンドになるとリーチの差もありショーグン優勢。パンチは大振りに見えるけど、結構的確。小路はテイクダウンからマウントを取りかけるが、股の下から抜けるショーグン。そしてスタンドの打撃戦。ショーグンのいいパンチが何発も入り、小路ダウン。そこに追い打ちの踏みつけ。勝利を確信したショーグンは、小路に背を向けると両手を上げてガッツポーズ。それでも動けない小路の状態を見て、レフェリーが試合を止めた。
ショーグン、噂通りいい選手。兄と同等の素質はありそう。顔もファイトスタイルもニンジャそっくり。が、ここまで似てると、ニンジャがいるからそれでいいっていう気もするが・・・。ノゲイラやヒョードルが二人いたらすごいけど、ニンジャが二人いてもそれほどって感じだし。
第10試合 アスエリオ・シウバvsエメリヤーエンコ・アレキサンダー
ヒョードルより一回り大きいアレキサンダー。パワーで投げてテイクダウンし、上から殴る。アスエリオは下から足を取るなどして対抗。スタンドではややアスエリオという感じだが、アレキサンダーはすぐにテイクダウンして上を取っていく。しかし、そこからのパンチにヒョードルほどの破壊力はない。ガード状態で膠着ブレイク両者イエロー。再びスタンドから投げて上になるアレキサンダーだが、バテもあるのか有効な攻めがないまま1R終了。
2R、スタミナが切れたアレキサンダーは両足タックルで簡単にテイクダウンを許す。アスエリオはあっさりマウント。そのままバックに周り、チョーク狙い。1分くらい狙っていたが、アレキサンダーは脱出。上になるも攻め手がなく膠着イエローブレイク。最後はまたアレキサンダーがテイクダウンし上になったまま終了。
判定は2-1でアレキサンダー。上になっていた時間が長かったのが評価されたか。有効な攻めはなかったが・・・。アレキサンダーヒョードルより大きい分、運動能力がないだけマイナスになってしまっている。ヒョードル弟というよりは、一回り小さいトム・エリクソンといった感じ。兄よりはだいぶ落ちる。総合デビュー戦ということを考えれば健闘した方か。今後スタミナを付ければ強くなりそう。でも、この体の大きさは、アスリートとして成功するかどうかちょっと微妙だと思う。
第11試合 ミルコ・クロコップvsドス・カラスJr.
ドスの組み突きを闘牛士のようにかわすミルコ。プレッシャーをかけつつコーナーに追いつめる。そこで左ハイキックが炸裂。頭部をかすめ、意識を失い座り込むドスJr.。秒殺KO。
ドスは何も出来ず。総合トップ選手とやるのは初めてだから仕方ないか・・・。ミルコにとっては狙い通りの展開だろう。来月のヒョードル戦に向けて最高の勝ち方をしたと言える。
5時間興行となったが、思ったよりは長さを感じなかった。2Rにして判定も増えたが、その分コンパクトになった。もともと判定が多くなりそうなカードだったので、これで正解だったと思う。終わってみたら「武士道らしさ」はあまり感じられず、普通のプライドの興行だった気がする。軽量級は結局三島の試合しかなかったし。