格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★PRIDE GP 2005 開幕戦リアルタイム感想

試合開始は16時から。地上波放送は21時からなので視る人はネタバレに注意。
イベント開始。高田の開催宣言。全選手入場。



第1試合 中村和裕vsケビン・ランデルマン

両者リングイン。コール。中村は右肩にテーピング。
タックルできれいにテイクダウンを奪うランデルマン。コーナーに持っていく。中村はコーナーに寄りかかりながら立ち上がるのに成功。その状態で膠着ブレイク。再開後、またタックルで組み付くランデルマン。中村も受け止め、四つへ。コーナーで中村が首相撲からヒザを入れるが、またブレイク。中村、跳びヒザ蹴りの奇襲。ランデルマンはそれを受け止めると、抱きかかえたまま前方にたたきつける。ハーフマウント。5分。再びコーナーへ。ランデルマン、やや強いパウンド2発。中村はまたコーナーで立ち上がる。そして払い腰でテイクダウン。ハーフマウントからサイドへ。脇腹にヒザ。マウント。ランデルマンがマウントから脱出する隙に中村が腕十字。これは抜けて、ランデルマンが上に。ランデルマンのハーフマウントで1R終了。
1R後半、ランデルマンは動きがなかった。スタミナに不安か?
2R。ランデルマンの大振りの右フックがヒット。組み付いてコーナーへ。しかしブレイク。ランデルマン疲れてる感じ。中村、右ハイキックも空振りして転倒し、ランデルマンが上に。ハーフ。そこからマウント。中村はブリッジで脱出。立ち上がるのが遅れたランデルマンは下に。中村がサイドを取り、右腕を足で固定したまま顔面にパンチを何発も落とす。そこからV1アームロックに移行するが、これは抜けてランデルマンが上を取る。そのまま2R終了。
1Rはほぼ五分、2Rは完全に中村のラウンド。ランデルマンはスタミナ切れの模様なので、中村勝利のチャンス。
組み付くランデルマンだが、コーナーに詰めると手がなくブレイク。再び組み付くが、中村は内掛けテイクダウン。そしてマウント。ブリッジでリバースするランデルマン。残り2分。ランデルマン、上にはいるが弱いパウンドを入れるのみで攻め手がない。ブレイク。両者膠着イエロー。中村の跳びヒザを再びキャッチしてテイクダウンを奪うランデルマンだが、中村がしがみついてディフェンス。
判定3−0で中村勝利。ランデルマンのスタミナ切れが早かったことを差し引いても価値ある勝利か。地上波では半分くらいに編集されそうな試合だったが。
2回戦でのvs桜庭はあるか?

第2試合 ヒカルド・アローナvsディーン・リスター

煽りV「南米の寝技王vs北米の寝技王・21世紀寝技王決定戦」。観客も寝てたりして。
両者入場もまったく沸かず。
細かいパンチで牽制し合う。アローナのパンチがタイミング良く入り、仰向けに倒れるリスター。アローナがパウンド連打。リスターもガードに戻す。パスを狙うアローナ、させないリスターと、期待に違わぬ地味な攻防。猪木アリからアローナの蹴りが顔面にヒットする場面もあったが、ブレイク。再び打撃戦。ややアローナ有利。リスターのみに消極イエロー。アローナが大振りのパンチで攻める。リスターは片足タックルでテイクダウン。そして足関に。ヒール。必死にディフェンスするアローナ。リスターは額をカットして流血。なおも足関を狙い続ける。抜けたが、また足関に。アキレス。アローナもアキレスへ。両者はずれる。はずれてリスターが上に。またまた足関に行くリスター。しかし今度はアローナがすぐ抜き上に。ここでゴング。
リスター、足関好きだな。狙いすぎにも見えるが・・・。流血はとりあえず止まった模様。
2R。リスターが組み付くが、倒せず引き込み。アローナが中に入るが、攻め手がなく時間のみが過ぎる。立ち上がり猪木アリになったところでブレイク。打撃戦から、アローナが払い腰で投げようとするが、潰れてリスターが上に。ハーフマウントからアローナがガードに戻す。アローナが三角に捕らえたところでゴング。
当然ながら観客はシーンとしてる。
リスター、片足タックルでテイクダウン。アローナはまた下から三角。抜けるとリスターはまた足関。しかしアローナがそれに合わせて上を取る。マウント。マウントパンチでうつぶせになったリスターにチョークを仕掛けるが、リスターも回転して脱出、上を取る。アローナのガード。また足関を狙いに行く動きを見せるが、すぐにガードに戻る。残り1分。ガードから足を刈って上を取り返すアローナ。サイドにつく。マウントを取りに行くが、リスターが防いで猪木アリに。ブレイク。ここでゴング。
まあこんな感じだろうなというような試合。地上波では普通にカットだろう。
判定は要所で上回ったアローナがフルマークで制した。リスターはやはり総合の選手としてはトップじゃないという印象。アローナはこの内容では2回戦はきつい相手と組まれるだろう。

第3試合 近藤有己vsイゴール・ボブチャンチン

ボブチャンチン、前回同等のグッドシェイプ。近藤の入場曲は光留情報とは違い、Book of daysのまま。
近藤のタックルを潰し、ボブチャンチンがサイドに。近藤は足をキャッチし、足関へ。ボブチャンチンが脱出。上を取る。マウント。しかし近藤は腕をつかんだままブリッジで上を取り返す。細かいパンチを入れるが、下からボブチャンチンがキムラ。かなりがっちり極まり、近藤は前転して逃げ、下に。なおも絞り上げるボブだが、抜ける。近藤が下。ボブがマウントを奪い、パンチを入れる。返そうとする近藤だが、ボブはなかなか返させない。ようやく近藤がブリッジで上を取り返す。そこからまたボブが上を取り返したところでゴング。
2R。近藤のタックルは潰される。そこでボブがパンチラッシュ。下がりつつ近藤も打ち返すが、ボブがタックルでテイクダウン。ハーフからフルガードに戻す近藤。インサイドからパンチを入れるボブ。近藤はクリーンヒットをもらわないように動きつつ、ガードからキムラを狙うが、その時にサイドを奪われる。サイドからマウントを奪うボブ。マウントからパンチ連打を凌ぎつつ、返そうとする近藤だが、ボブのバランスを崩せず。2R終了。
ここまでは完全なボブペース。近藤もあれだけ危険な体勢にいながらよく凌いでいるが・・・。
3Rもずっとボブがマウントパンチで攻め続け終了。ボブのバランスが良く、近藤が下から盛んに動いたがマウントが揺らぐことはなかった。
判定3−0でボブ。
近藤は打ち合わなかった。打ち合ったのは2R、ボブがパンチでラッシュをかけた時のみ。ある程度打ち合わなければボブからテイクダウンは奪えない。タックルが真っ正直すぎた。タックルをフェイントにしての打撃もありと思ったのだが・・・。3Rはまったくフェイントも入れない正面からのタックルでいとも簡単に潰されてしまった。ボブのタックル対応力の強さはわかっていたはずなのに。ボブに打撃とタックルの2択を強いる展開にしなければいけなかった。2Rボブのパンチラッシュに応戦した時、いいのが入って一瞬ボブが揺らいだ場面もあったのだが・・・直後にテイクダウンされてしまった。パワーの差ももちろんあったけど、それはボブ戦を要求した時からわかっていただろうから言い訳にはできない。
ボブはマウントで驚異的なバランスの良さを見せたが、通常体重でもう10kg重い相手に同じことが出来るかどうか。1Rは近藤の腕を掴んでのマウント返しや、足関などを仕掛けられたが、その後は完全にディフェンスするなど、対応力の高さも見せた。あとは対戦相手次第か。

第4試合 ビクトー・ベウフォートvsアリスター・オーフレイム

お互いテイクダウンしてコツコツパンチを入れ合う地味な展開。1R終盤、スタンドでアリスターのヒザがビクトーの顔面にクリーンヒット。ダメージを負ったビクトーはグラウンドに倒れ込む。アリスターは上からパウンド連打。下から十字を狙うビクトーだが、アリスターはそれをクリアするとフロントチョーク。がっちり極まり、なんとビクトーがタップ。
アリスター、前回ホジェリオに負けた時は中堅クラスかと思われたが、これは化けるか。
ビクトーは寂しげにリングを去る。時代の流れか・・・。ビクトーがいなくなり、ユンと吉田が負けたら、目新しさがまったくないトーナメントになってしまいそう・・・。もう桜庭vs中村でも組むしかないんじゃないか。
ここで次回武士道に参加する美濃輪・マッハ・長南・五味がリングインして挨拶。

第5試合 アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラvsダン・ヘンダーソン

回転の速い打撃を当てていくダンヘンだが、1R後半には早くもスタミナが切れ始める。ふらふらになりながらタックルに行くが、簡単に潰されホジェリオがサイド奪取。キムラから腕十字に移行し、クラッチを切ってダンヘンタップ。
ホジェリオがトップどころから一本勝ちしたのは初めて。決定力不足から勝ち抜きは難しいと思っていたが、兄譲りの極めを発揮するようならわからないか。しかし、今回はダンヘンのコンディションが悪すぎたのだと思う。
休憩。なんだか熱のない試合が続いている。前半のドロドロ判定の影響か、一本決着になっても客席が爆発しない。負けた二人がちょっと淡泊すぎたのもあるかもしれないが。

第6試合 桜庭和志vsユン・ドンシク

桜庭、やっぱり会場人気はある。入学式小学生コスプレで入場。
ユンは道衣着用で戦う。いきなりパンチでしかける。桜庭は冷静に対処。逆にパンチを顔面にヒットさせ、嫌倒れして亀になったユンにパンチ連打。レフェリーストップ。
桜庭マイク。「2回戦いい試合が出来るよう頑張る」
茶番といえばそうなんだけど、それでもこの日初めて会場が爆発したのも事実。これなら真面目に強豪外国人対決なんか組むより、スター選手vs金魚を組んでお手軽に盛り上げた方がいいという考えになるのも仕方ないか。若干、必死にブーイングを飛ばしてる客もいたけど。
現在の実力はさっぱりつかめなかったけど、2回戦に出てくる相手で桜庭が勝てる相手はいないだろう。ただでさえ目新しさがないメンツだけになりつつあるのに、「4回目」だけは勘弁して欲しいが・・・。

第7試合 クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンvsマウリシオ・ショーグン

序盤からショーグンがラッシュを仕掛ける。それに対し、序盤の打撃で肋骨をやってしまったランペイジ。徐々に気弱な表情を見せる。ショーグンはそれを逃さず、ひたすらラッシュラッシュ。スタンドでパンチ・ヒザの猛攻から、しりもちを付いたランペイジの顔面に蹴り。島田が止めた。
アクシデント込みとはいえ、あのジャクソン相手に全く何もさせず一方的な勝利。2回戦が一番楽しみな選手だ。アローナ、ホジェリオ、ボブ戦が見たい。決勝はシウバvsショーグンになってしまうのではという不安もそろそろ本気でしなければいけないのでは。

第8試合 ヴァンダレイ・シウバvs吉田秀彦

煽りVで、シウバを「吉田以外の日本人は全員KOしている」と紹介しているが、松井戦はなかったことにされてしまったのか。別にいいけど。対日本人9戦9勝(8KO)とのことだが、オフィシャルで戦績を見ると日本人とは11回戦っているはず。あとなかったことにされているのは誰だ?
あれ。前回覇者・ミドル級王者のシウバが青コーナー?当然ながら道衣は着ていない。吉田も道衣を脱がず。
パンチで接近したシウバは組み付くと外掛けでテイクダウン。吉田はガードでがっちりホールディングして防ぐ。2分あまりその状態が続き、吉田に消極イエロー、スタンド再開。打撃戦。吉田もけっこう打ち合ってる。両者クリーンヒットはないが、組み付いた吉田が支え釣り込み足でテイクダウン。パスガードしてサイドに。そこから顔面にパンチを落とす。が、シウバが立ち上がる。コーナーでの組み合いから、足をかけて再びテイクダウン。シウバのガード。上からパンチを落とす吉田だが、徐々にシウバの下からの攻めが多くなる。ガードから手で頭を抱えてのヒザ蹴り、下から十字。三角は吉田が持ち上げて脱出。スタンドから引き込んだ吉田に、シウバが顔面踏みつけを狙ったところでゴング。
2R、引き込んだ吉田。上からシウバがパンチを落としていく。吉田も下から三角を狙うがシウバに察知され抜けられる。シウバは猪木アリからの踏みつけも。このラウンドはシウバが終始上から攻め続けた。
3R。吉田が全く攻められなくなる。道衣のズボンでわからないが、シウバのローがかなり効いている模様。シウバが単発でローを入れる展開。シウバがパンチで攻め込むと組み付こうとするが、シウバはすかさず離れて組ませない。このまま終わりかと思われたが、終盤吉田がバランスを崩し倒れたところに、シウバが踏みつけ。そのシウバの足をキャッチして足関を狙う。それが抜けるとフロントチョーク。いずれも全く極まりそうには見えなかったが、観客沸く。そのままゴング。
判定で、最初に吉田へ一票入るDSEマジックがあったものの、残り2票は順当にシウバ。内容的には1R互角、2R、3Rシウバでいくらなんでもあれで吉田の勝ちにするのは無理だろう。
シウバ、勝利後にファンに次の相手を聞く。「サクラーバ(桜庭選手ですか?)」結構拒否している客もいたぞ。シウバ、そろそろリアルで嫌われるキャラになってきたな。
吉田は前回からそれほど成長は見えなかったけど、打撃で負けずに打ち合い、判定まで持ち込んだのだから十分だろう。じゃあ今日負けたビクトーやランペイジとやってどれだけできるのかというのは、相変わらず未知数のままだが。