格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★2009年ベストバウト

●ベストバウト

修斗(5/10) 五味隆典vs中蔵隆志ウェルター級ワンマッチ)
DREAM.9(5/26) 所英男vsエイブル・カラムフェザー級GP2回戦)
パンクラス(6/7) 砂辺光久vs江泉卓哉(フライ級初代王者決定戦)
UFC TUF9 Finale(6/20) ディエゴ・サンチェスvsクレイ・グイダ(ライト級ワンマッチ)
戦極(8/2) 金原正徳vs日沖発フェザー級GP準決勝戦
DEEP(12/19) 帯谷信弘vsISE(ライト級ワンマッチ)
SF(12/19) ジョシュ・トムソンvsギルバート・メレンデス(ライト級王座統一戦)

各イベントもれなく1つずつくらいで。軽量級が多くなった。修斗とDEEP以外はそのイベントの最軽量級の試合に。どの試合も両者アグレッシブに攻めつづけた。
五味vs中蔵は、落ち目の五味と、上り調子の中蔵で、五味が負けて引退に追い込まれるのではないかと思って見ていた。しかし正面から打ち合いを挑み、PRIDE時代のような爆発力を見せて復活した。
所vsカラムも崖っぷちの所が底力を見せた試合。GP1回戦で負け・勝者DJの負傷で敗者復活したものの、3連敗でメジャーイベントに出続けるのも辛いのでは、と思われていたところで、開き直ったようにアグレッシブに攻めて一本勝ち。グラウンドゲームとしては今年一番の内容。所は準決勝の高谷戦も良かった。敗れたカラムはこれ以降音沙汰がないが、いい選手なのでまた呼んで欲しい。
砂辺vs江泉は、パンクラス軽量級のパイオニア・砂辺が初のタイトルを獲得した試合。フライ級で意識を刈り取るKO勝ちを重ねてきたハードパンチャー・江泉相手に、砂辺はグラウンドで勝負するかと思われたが、結末はなんと砂辺のKO勝ち。誰よりもパンクラスのベルトにこだわり続けた砂辺は試合後に号泣。感動的な結末だった。
サンチェスvsグイダはノンストップで15分間動き続けた試合。グイダがハイキックで完全なダウンを奪われながら、全く動きが落ちなかったのがすごい。15分動いてもまだ余力が感じられた。
金原vs日沖も軽量級らしいハイスピードな試合。この試合は日沖がひたすら攻めつづけ、金原は凌ぐのみだったのだが、思い返すと金原の頑張りの方が印象に残っている。攻めつづけた日沖がドクターストップになり、負けた金原が決勝に進出したというのもドラマチックだった。
帯谷vsISEはお互い正面から殴り合い、ダウンを奪いあった壮絶な打撃戦。他の試合と違い、メインではあったが特にタイトルが掛かっているわけでもない、ただのワンマッチだったが、そんなことは関係なく両者が維持を見せてくれた試合。
トムソンvsメレンデスは非UFCライト級ナンバーワン決定戦。日本になるかアメリカになるか分からないが、今年はDREAMのライト級勢と絡んでいって欲しい。5R25分に渡り動きが落ちない両者のフィジカル・スタミナがすごい。
●サプライズ決着

Affliction(1/24) エメリヤーエンコ・ヒョードルvsアンドレイ・アルロフスキー (ヘビー級タイトルマッチ)
DREAM.8(4/5) 青木真也vs桜井“マッハ”速人ウェルター級GP1回戦)
UFC100(7/11) ブロック・レスナーvsフランク・ミア (ヘビー級タイトルマッチ)
DREAM.10(7/20) 菊野克紀vsアンドレ・ジダ (ライト級ワンマッチ)
Dynamite!!(12/31) 小見川道大vs高谷裕之フェザー級ワンマッチ)
UFC102(8/29) ネイサン・マーコートvsデミアン・マイア (ミドル級ワンマッチ)

以外な結末になった試合。ヒョードルvsアルロフは数年ぶりにヒョードルが攻め込まれる場面が続いたが、アルロフの飛び膝にカウンターのフックを合わせて逆転KO。リプレイで見るまで何が起こったかわからなかった。
青木vsマッハは若い青木有利と思われていたが、マッハがまさかの秒殺KO。試合前の舌戦も盛り上げた。
レスナーUFCデビューでミアに一本を取られているが、再戦ではミアを押さえ込んで何もさせない状態に。圧倒的なパワーとレスリング力で押さえ込み動けなくしてのパウンドで、誰も勝てないんじゃないかというレスナー幻想を生み出した。
菊野vsジダはDREAM屈指のストライカー・ジダを三日月蹴りからバックマウントを奪いパウンドで菊野が圧勝。菊野幻想が深まった試合。どうしてもジダ戦にこだわったというDREAMスタッフのマッチメークの勝利。
小見川vs高谷は互角の打撃戦になると思いきや、小見川がボクシングで圧倒。1月には修斗クラスBでドローだった男がGPで決勝まで勝ち上がり、大晦日にはついに日本人フェザー級最高のストライカーに。この1年でこれだけ伸びたというのがサプライズ。
マーコートvsマイアは、UFCで5連続一本勝ちを続けているマイアの寝技をマーコートがどれだけ凌げるかだと思っていたが、ファーストコンタクトのパンチが入ってマイアのKO負け。マイアがマンガみたいに吹っ飛ばされたのがインパクト大。
●KO・オブ・ザ・イヤー

UFC101(8/8) アンデウソン・シウバ(vsフォレスト・グリフィン

'09年一番の衝撃。ミドル級では並外れたリーチでKOを重ねてきたアンデウソンだが、身長で上回り、体格も当然上のライトヘビー級選手との対戦では苦戦が予想された。それも相手は元王者のフォレスト・グリフィン。ところが、試合はアンデウソンがしばらく様子見でグリフィンの攻撃をディフェンスした後、明らかにギアを入れ替えて攻めに転じると一方的に。グリフィンのパンチは空を切り、アンデウソンのパンチは的確に顔面を捉えてダウンを奪う。あまりの実力差に見ていて思わず笑ってしまうほどだった。もちろん、ランペイジと互角以上に戦ったグリフィンが弱いはずが無い。アンデウソンがすごすぎた。
●サブミッション・オブ・ザ・イヤー

戦極の乱(1/4) 北岡悟(vs五味隆典

薄々北岡が勝つんじゃないかとみんなが思い、そして勝つとしたら一本勝ちになるのではとは思っていたが、実際にその場面を見ると衝撃。次点は青木vs廣田。
●アップセット・オブ・ザ・イヤー

Dynamite!!(12/31) ミノワマン(vsソクジュ)

勝敗もそうだが、パンチでのKOというのも完全に予想外。重量級で、階級上のトップ選手の一角を日本人選手が破ったという希少な例。
次点はシルビアvsレイ・マーサー
●トリッキー・オブ・ザ・イヤー

DREAM.8(4/5) マリウス・ ザロムスキーのバック宙フットスタンプ(vs池本誠知

このときはウェルター級GP一番の色物と思われていたザロムスキー。またバック宙フットスタンプが見られることはあるのか。