格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFC118・予想と展望

「8月にオープン」とされていたUFC日本語版新サイトだが、現在のところアナウンス無し。しかし、オフィシャルサイトにhttp://www.ufc.com/?changeRegion=6で接続すると日本語版になる。もっとも、メニューや記事の見出しが日本語になっただけで、他は英語のままという中途半端な日本語化だが。動画購入の手続きが日本語で出来るようになったのは良かった。
カードはこちら。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/2010/2010082801/index.html
メインはフランク・エドガーvsBJペンのダイレクトリマッチ。判定やレフェリーの裁定に納得がいかない試合の場合、UFCはすぐ再戦を組む。この試合も、前回の判定に異論が噴出したためだが、せっかく絶対王者ペンのあまりの強さの前にマンネリ化しつつあったライト級に新たな動きが出てきたのだから、一回別の挑戦者でまわしてみても良かったのではないかと思う。日本でもシウバvs桜庭が何度も組まれたりしているから、別にUFCだけの風潮ではないかもしれないが。
エドガーは前回同様ヒット&アウェイを繰り返して手数で上回る作戦で来るだろう。ペンが攻めをどう変えてくるかによる。ペンの油断や作戦ミスとも言われているが、実際エドガーは強いし、素早く出入りを繰り返す戦法を崩すのは簡単ではないはず。ペンが攻めを変えても、それほど圧倒は出来ないのでは。ここで圧倒するようなら、再びペンのP4P幻想が出てくるが。予想はペンの判定勝ち。
セミはボクシング3階級制覇を果たしたジェームス・トニーのデビュー戦。相手は北米MMAのNo.1レジェンドの一人であるランディ・クートゥア。過去、ボクサーのMMAデビュー戦における最高傑作は、西島洋介のvsマーク・ハント戦だろう。「MMA素人のボクサーに何ができる」というマニアの冷ややかな視線を、ハントの豪腕パンチをかわしまくることで変えて見せた。結局、その後は西島自身もこの壁を越えることはできなかったが、ボクサーのデビュー戦にパンチ主体の選手を当てるというのは、マッチメークにおける一つの解答を提示したと言っていい。
それに対して今回のクートゥア戦。クートゥアが46歳とは言っても、いまだにトップグループから2番手集団に入るくらいの実力は維持している。本人もトニー相手にボクシングで挑む愚は犯さないと公言しているし、グラウンドに持ち込まなくても、組み付いてしまえばトニーのボクシングテクニックはほとんど発揮できなくなる。あまりいい相手とはいえない。キンボ・スライスにしても、日本のイベントならもうちょっと上手く使えたのではないかと思う。あまり自慢にならないかもしれないが。
デビュー戦で大物との対戦を組み、別ジャンルでの実績を根拠に期待できると煽っておいて、試合後は「まだデビュー戦だから仕方がない」という言い訳をする展開は、日本のファンはもう飽きているが、北米のファン(マニア以外の一般ファン)にとってはまだ有効なのかもしれない。
クートゥアが1RパウンドでKO勝ち。トニーは勝てなくても何か一つだけでいいから見せ場を作って欲しい。
他の注目カードは、ライト級次期挑戦者決定戦のケニー・フロリアンvsグレイ・メイナード。ライト級のNo.2として長く君臨していたケンフロと、公式戦では負け無しのレスリングエリート・メイナード。メイナードはエドガーも破ったこともある。ただ、現在6連続判定勝ち(おそらくUFC記録?)で、決定力はない地味強ファイター。厄介な鉄壁ファイター相手に、何でもできるケンフロがどうやって攻略するかに注目。ケンフロがチョークで一本勝ち。
PPVは明日午前11時より。PPV前の無料中継は午前10時から。WOWOWは夕方6時〜7時50分に中継。
PPV視聴でライブ実況します。