格闘技徒然草

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★UFC206:マックス・ホロウェイvsアンソニー・ペティスのフェザー級暫定王座決定戦が新メインイベントに。現暫定王者アルドが正王者に昇格し、マクレガーのタイトルは剥奪へ。

http://www.mmafighting.com/2016/11/26/13750428/max-holloway-vs-anthony-pettis-for-interim-title-new-ufc-206-main
ライトヘビー級王者ダニエル・コーミエの負傷欠場によりメインのタイトルマッチが消滅していた12月10日のUFC206カナダ・トロント大会。最終的に、同大会のセミで組まれていたマックス・ホロウェイ vs. アンソニー・ペティスがフェザー級暫定王座決定戦としてメインで行われることになるとのこと。UFCではまだ公式にコーミエ欠場の発表はしていない。
今回はナンバーシリーズだからノンタイトル戦のまま代わりのメインを持ってくることはできなかった。一番自然なのは、アンソニー・ジョンソンが他のライトヘビー級選手と暫定王座決定戦で戦うという、4月のジョン・ジョーンズの時と同じパターン。しかし、ジョンソンにはゲガール・ムサシ戦が提案されたとのこと。ミドル級のムサシとの対戦が組まれるということは、ライトヘビー級で暫定王座決定戦に出場できる選手がいなかったことを意味する。結果、ジョンソンはムサシ戦を拒否し、ダニエル・コーミエとのタイトルマッチを待つことを選択した。そのため、今大会ジョンソンは欠場となる。
フェザー級は昨年12月にマクレガーがジョゼ・アルドを破りタイトル獲得。しかしその後ライト級王者RDA(当時)との王者同士の対戦をぶち上げ、それが認められることに。しかし、RDAが直前に欠場したため、マクレガーはネイト・ディアスと対戦し敗退。8月に再戦が組まれることになったが、長期間タイトル防衛戦が行えないことを考慮して、UFC200でジョゼ・アルド vs. フランク・エドガーの暫定王座決定戦が行われ、アルドが暫定王座を獲得している。
タイトルを剥奪するならこの時だっただろう。負傷以外の理由で暫定王座が作られたことはUFCでは過去に例がない。
その後、マクレガーは王座統一戦ではなく、フェザー級のベルトを保持したままライト級王者アルバレスに挑戦。勝利して初の同時二冠王となった。
今回、ホロウェイ vs. ペティスをフェザー級暫定王座決定戦に昇格させるためには、現在存在する暫定王者のアルドを正王者に昇格させる必要があり、そのためにはマクレガーの持つ正王者のタイトルを剥奪する必要がある。現在のところ、マクレガーが王座剥奪に同意したという情報は出ていない(そもそも剥奪なので本人の同意は不要だが)。本来なら1年以上フェザー級の試合すら行っていないマクレガーは、タイトルを剥奪される十分な理由がある。しかし、その特別扱いを許してきたのはUFC。今ここに来て、その選択をひっくり返すのか。
もっとも、マクレガーもフェザー級とライト級のタイトルを同時に防衛していくことが難しいのはわかっているだろう。特に、1年間ウェルターとライトでだけ試合を行った結果、フェザー級は減量が限界に来ている。同時二冠王として2本のベルトを同時にかけるという前人未到の偉業は達成したし、フェザー級タイトルを保持し続けることにはこだわらないかもしれない。その場合はこの選択はすんなりといきそう。
追記:UFN101の放送内でコーミエの欠場、暫定王座決定戦ホロウェイ vs. ペティスが新メインになること、アルドが正王者に昇格し、マクレガーはタイトルを返上したことが正式に発表された。マクレガーのフェザー級タイトルは剥奪ではなく返上になった模様だが、マクレガー自身のコメントは現時点ではなし。