格闘技徒然草

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UFC on ESPN+92:第1試合・ジョシュア・ヴァン vs. フェリペ・ブネス

フライ級。

フライ級注目プロスペクトの1人・ヴァン。ミャンマー出身で、政情不安により国外に脱出。13歳からアメリカに移住すると、柔術・キックを始め、その後MMAのジムに移った。本格的にトレーニングを始めたのは19歳で、約3年でUFCと契約。前戦ではUFCデビュー戦のケビン・ポルハスに1Rパンチでダウンを奪われたが、2R以降は距離を詰めてボディ・顔面にパンチを打ち込み、圧倒しての判定勝ちでUFC2連勝とした。ダニエル・ピネダがオーナーを務める4オンス・ファイトクラブ所属。現フライ級最年少の22歳。

ブラジルのブネスは昨年1月にLFAフライ級王座決定戦で堀内佑馬と対戦。堀内の計量失敗により、ブネスが勝った場合のみ王者となる変則王座決定戦となったが、1Rにブネスが左フックでダウンを奪い、鉄槌連打でKO勝ち。UFCと契約し、6月にジャルガス・ジュマグロフとの試合でUFCデビュー予定だったが、ドラッグテストで陽性となり、詳細な検査が必要になったために欠場(特に問題はなかった模様)。その時、ジュマグロフ相手に代役でUFCデビューを果たしたのがヴァンだった。今回はブネスがダニス・ボンダーと対戦予定だったところ、ボンダーが欠場。ヴァンはまたしても代役として出場することに。34歳で、フライ級では2番目の年長。

170cmと長身のブネスに対し、ヴァンが距離を詰めていく。下がりながら蹴り・ジャブを出していくブネス。ケージまで下がらせるが、ブネスがパンチで飛び込んで脱出。ヴァンの飛び込んでの右がヒット。ブネスの長いワンツーがヴァンの顔面を捕らえる。ヴァン詰めていくが前蹴りを当てるブネス。しかしケージを背負い気味。パンチ・膝を出すブネス。シングルレッグ。ヴァンこらえるが、ケージに押し込んだヴァン。膝を出したがローブローに。けっこう苦しげなブネス。1分半以上休んで再開。ヴァンがまた詰めていく。ブネス前蹴り。しかしまたケージを背負う。右で飛び込んだヴァン。ケージを背負ったヴァンがテンカオを見せる。ブネスシングルレッグへ。テイクダウン成功。サイドで押さえ込んだ。ニーオンから簡単にマウント。反転して返そうとしたヴァンにブネスはオモプラッタ。その体勢のままホーン。

1Rブネス。ヴァンは終盤のグラウンドであっさりマウントを取られていたのが気になる。

2R。すぐプレスするヴァン。ジャブ・前蹴りで迎撃するブネスだが、またケージを背負う。ブネスがタックルへ。ボディロックから投げを狙うが、ヴァン小手を巻いて防ぎながら細かいパンチを入れる。入れ変えた。肘・膝。ブネスまたタックルへ。ケージでこらえて肘を入れるヴァン。ブネステイクダウンするが、ヴァンすぐに引き剥がして立つと、ケージを背負ったブネスにパンチのラッシュ!ブネス動きが落ちている。距離を取ろうとするブネスだが、ヴァンが追いかけてまたパンチを打ち込むと逆にタックル。テイクダウン。インサイドからパウンド・肘。一瞬足関を狙ったヴァンだがまた上になりパウンド・肘。しかし自ら立ってスタンドに。すぐにケージに詰めてラッシュ。得意のボディ。そして顔面にパンチ連打。ブネスサンドバック状態。タックルで凌ぐブネス。しかし引き剥がしてパンチを入れるヴァン。残り1分。またケージに追い込みボディ・顔面・膝。倒れ込んだブネス。下から腕十字を狙ったが、防ぎつつパウンド連打。打たれるブネスを見てレフェリーストップ!

ヴァンUFCデビューから3連勝。序盤はリーチが長いブネスの打撃をもらう場面もあったが、プレッシャーを掛け続けて攻めブネスを消耗させた。1R終盤はテイクダウンを取られてグラウンドに穴があるのかと思われたが、2Rも寝技を恐れることなく積極的に攻め、テイクダウンされてもすぐにリカバリーしていた。

ブネスはリーチの長い打撃・寝技の強さを見せたが、ケージを背負う場面が増えてスタミナを削られていった。