格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★K-1ラスベガス大会・サップ&K-1大失態

3月のミルコ戦で無様なKO負けを喫し、同時にそのキャラクターも飽きられてか、すっかり影が薄くなったボブ・サップ。試合前に「サップはTV出演も控えて練習に専念している」というアナウンサーの情報もあったが、単に呼ばれなくなっただけではないかという気もする。
高い視聴率が見込めるサップは、K-1にとってもフェードアウトしてもらっては困る存在。K-1はここで再びサップに脚光を浴びさせるため、マイク・タイソンを利用することにしたらしい。試合をさせるわけではないが、リングサイドで観戦し、試合後にサップと乱闘、マイク合戦を繰り広げる。それだけでマスコミは「タイソンvsサップ」と大騒ぎしてくれる。おそらく、タイソンはこのミニコントだけで結構な額のギャラを手にしていると思うが、宣伝費だと思えば十分だろう。

ところが、それに先立つ試合でサップは失態をやらかしてしまった。この日の相手はキモ。UFCで実績があるとはいえ、それも過去のもの。もともとがグラップラーの上に、打撃の試合は8年前のK-1での佐竹戦だけ。あからさまな咬ませ犬だ。その咬ませ犬相手にサップが大苦戦を強いられようとは、誰が予想しただろう。
キモの下手くそなパンチで脳を揺らされ、まさかのダウン。完全に足に来ていて、そのままストップされてもおかしくなかった。サップの新兵器であるミドルキックは、見るからに付け焼き刃で全く効果がないように見えた。最後はなんとか逆転勝ちしたものの、サップ強しという印象は全く受けなかった。
1Rと2Rの間に不可解なドクターチェックでサップを休めさせようとしたなど、怪しく見えるシーンも多かった。普通に考えれば、サップがキモに負けるはずなど無く、わざわざ八百長を組む必要もないのだろうが。
技術的にも全く成長していなかったし、パンチで脳を揺らされてのダウンも喫した。相手が高レベルのキックボクサーならともかく、素人同然のキモ相手にあれだけ苦戦していたのでは、見栄えが悪すぎる。もはや、K-1におけるサップ幻想は、完全に無くなったと言える。
試合がしょぼかったため、タイソンとの乱闘も茶番にしか見えなかった。マスコミは騒ぐのだろうが・・・。タイソンの脇に石井前館長がいたのが、またスキャンダラスだった。実況席は完全に無視していたし、地上波ではNGかもしれない。サップの復活よりも、石井前館長の復活の方が気になった。