格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★8/27横文観戦記

試合展開は既にあちこちに出ているので略。スポナビとか。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/200608/27/index.html

戦闘竜vs小椋

戦闘竜、足・胸の筋肉がすごい。ウェイトだけなのかもしれないけど、よく練習しているのは確か。相撲出身では唯一ちゃんと減量しているし。相手の小椋はチョークの逃げ方も知らないんじゃないの?っていうくらいダメダメ。戦闘竜は、次は豪快に殴り合いをしてくれる相手との試合が見たい。

アライvsエマーソン

打撃で打ち負けたアライが引き込んでも何も出来ずにしがみついてるだけ。下から何も出来ないなら、さっさと蹴り離してスタンドに戻せばいいのに。
アライを責める気持ちもあるが、このマッチメークにも苦言を呈したい。アライは元々増量しにくい体質で、ウェルターを維持するためには食べることが嫌になるほど食べなければいけなかったため、ライトに落としたはず。この日もリミットを大きく下回る73.8kg。胴回りはエマーソンが一回り太かった。今時、アマチュアでも減量してベストの階級で試合をするのが当たり前になっているのに、リミット以下の体格で試合をするなど愚行である(重量級は層が薄いから仕方がないところもあるが)。アライは「ライト級だと相手がいないから」と言っていたが、多分ウェルター復帰は会社の都合なんだろう。アライが勝ってくれるのを期待したんだろうけど、最低限その選手の実力が出し切れる条件を整えてやってほしい。これじゃなんのためのホームリングかわからない。

北岡vsデイリー

北岡がきれいなタックルから足関→逃げられたが上キープして必殺フロントチョーク。いわゆるハメ技。知らないからかかっただけ。それでもきっちり決めて勝ったのは頼もしかった。デイリーも仮面をかぶって入場したり、コール前に挑発したりなど、キャラは面白かったし、体つきを見ても結構できそうだったのだが。コンディットの時もそうだが、北岡がせっかく勝っても評価されずに気の毒。今度はまず大石とか伊藤と当てて、勝ったら北岡と当てたらどうか。でもここ数年のパンクラスはそんなふうに外国人選手を線で使うことがないからなあ。

竹内vs光留

光留は出せるものを出し切った。極まるはずのないフロントチョークとか、バックを取られてからの倒れ込みアームロックとかで自分からポジションを悪くしているのはいただけなかったが。実力的にあれ以上は無理。竹内はいつもの竹内。やる気が見えなかった。本当にやる気がないなら断ればいいし、やる気がなくても試合を受けたなら全力を出すのがプロでは。金を払って見に来た客に失礼。光留相手にあれで全力だとしたら、大舞台など一生縁がないだろう。

ポアイvsアルボーシャス

アルボーシャスのパンチが何度もポアイの顔面をヒット。ニヤリとするポアイ。効いているのかいないのか。しかし打撃で不利なのは悟ったようで、タックルへ。スピードがなく、アルボーシャスによけられる。1R後半くらいからアルボーシャスは攻め疲れか動きが落ちる。ポアイのタックルも決まるがスタンドに逃げるアルボーシャス。だんだんポアイペースになってきたが、3R、タックルに膝を合わせられカット。ドクターストップ。あのカットがなければアルボーシャスのスタミナが切れていただけにポアイかなとも思ったが、あのタックルではいずれ膝をもらっていただろう。
アルボーシャス、パンクラス内では敵なしだが、メジャーで活躍できるほどでもなく、微妙。PRIDEで中村とやったら押さえ込み負けしそうだし。他の中小団体に貸し出しして、同体格の日本人選手を総ナメにするという使い方はどうだろうか。

石毛vs井上

井上が前半まったく手が出ず。石毛のアウトボクシングに翻弄される。3Rになってからようやくインに入って打っていくが、同じだけ打たれてポイント挽回できず。北岡戦ではあれほどの強さを見せた井上が・・・。石毛はやりにくかったのか?
石毛にしても、井上にしても、北岡にしても、パンクラスのこの階級の選手はみんな「打撃が出来るグラップラー」で、生粋のストライカーがいない。石毛もパンクラスのベルトを持ったまま余所に出る前に、まずエマーソンあたりとやってストライカー対策をしてからの方がいいだろう。
二人の関係者のみが沸いていたような試合。この試合はホールでやった方が良かった。決して否定的な意味ではなく。ホールなら、関係者だけが沸いていても、会場全体が沸いているような錯覚に陥るので。関係者以前に、横文であの客入りじゃ沸きようもないが。

前田vsDJ

1Rにしても2Rにしても、「マストで見たらDJ」かもしれないが、前田もそれなりに反撃していたし、明確にポイントを取られたとは思わなかったのだが。三者とも29-29なのは意外だった。DJが取ったのは1Rだろうか。
前田に勝った時はフロック扱いされていたDJだが、志田戦とこの試合で紛れもない強豪であることを示した。試合後のコメントではネガティブなことしか言っていないが、なんとか立ち直ってもう一段強くなって欲しい。伸びしろはDJの方があるのだから。

近藤vs松井

このカード自体、競馬で単勝1.0倍に賭けたみたいなもんで、リスクだけあって返ってくるものが何もない。何がやりたいのか。きっちり一本で勝つというのが最低ラインなのに、松井相手にそれをやるのは非常に困難。それでも、近藤は不動のエースなのだから一本で仕留めて欲しかったというのがファンの願いだが、団体が同じレベルで考えてちゃダメだろう。苦戦というほどの苦戦でなかったとしても、近藤のイメージが下がりこそすれど上がることは全くない試合だった。結果としてではなく、組まれた時点からそう。前日に試合をした三崎や郷野とは明確に差を付けられてしまった。別に実力が落ちたわけでもないのに。半年前には考えもしなかったのだが。たった2戦でこうまで評価が落ちてしまうとは。最近は運にも見放されている。この状態から上がっていくのは楽ではないかもしれないが、パンクラスに潰されないように頑張って欲しい。
パンクラスは今年後半にビッグマッチを計画しているようだが、尾崎社長の「今回もPRIDEさんの方から松井選手と戦闘竜選手をお借りしてやったんですけど」というコメント(http://www.pancrase.co.jp/tourarchive/2006/0827/itv2/ozaki.html)を聞いてもう期待する気が失せた・・・。PRIDEが誰も貸してくれないからって、見栄を張るのはやめましょうよ・・・。