格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★Strikeforce:「World Grand Prix / Barnett vs Kharitonov」結果

結果・試合詳細はMMAPlanetより。
http://mmaplanet.jp/
アリスターの代役・コーミエが打撃でペザォンを圧倒し、まさかのKO勝ち。この展開は予想できなかった。前回6月の試合を見る限り、ペザォンに殴り勝てるとは思わなかった。まだキャリア2年にもならないコーミエが決勝へ。北京五輪出場後(コーミエは不戦敗で実際には試合をしていない)に総合デビューという点では石井と同じ。信じられないスピードで進化している。
ジョシュは肩固めでハリトーノフに圧勝。相変わらずグラウンドになるともろいハリトーノフ。ロシアの寝技レベルに問題があるように思えてならない。そもそも、コンバットサンボの動きなのだろうか。柔術も競技柔術と総合で使うための柔術がそれぞれ発展していったように、コンバットサンボの技術も総合向けにカスタマイズされているのだろうか。ヒョードルハリトーノフのここ最近のグラウンドの展開を見ると、技術的に止まってしまっているように見える。
決勝はコーミエvsジョシュ。モンソンの寝技を避け続けたコーミエだけに、唯一の穴はグラウンドか。しかしレスリング五輪代表のコーミエからジョシュがテイクダウンを奪えるかどうか。打撃でもコーミエがさらに進化してきたら太刀打ち出来ないかもしれない。キャリアの差でグラウンドに持ち込みたいところ。
ミドル級タイトルマッチは、下馬評では圧倒的に有利だった王者ジャカレイがルーク・ロックホールド判定負け。このまま勝ち続けても、柔術家である以上、アンデウソン戦ではマイア&レイチの二の舞になりそうではあったが……。勝ったロックホールドは「コンディショニングと手数の勝利」とのことで、軽量級ファイターのような戦法が柔術家のジャカレイにハマったのか。とりあえず何戦か防衛してからでないと実力はつかめない。
ホジャーはモーに総合初黒星。やはりいくら柔術が強くてもテイクダウンを奪えなければ使えない。旧世代ファイターのような柔術偏重型でも、相手を選んで勝ち上がってきたホジャーだったが、ついにストップ。デビュー5年で5戦目というのは少なすぎる。もっと相性が悪い相手とも戦って行かないと。
北米デビューの真騎士はまさかの一本負け。グラウンドの穴は相変わらずの模様。日本から光岡がセコンドに付いたようだが、現地で満足行く練習環境はあるんだろうか。相手のヒーリーがウェルター級から落としてきた選手ということで、体格差もあったのだろうが、バックを奪われるという展開も日本ではなかった。技術的な穴や粗さを身体能力で乗り切ってきた真騎士だったが、メジャーでは通用せず。考えてみれば、日本でもトップ選手とは当たらないままだった。一度育成大会からやり直したほうがいい。まだまだ伸びしろはあるので、じっくり育てていけばいい。
前座にも注目のニューフェイスが何人か出場していたが、ジョーダン・メイン以外は敗戦。“ヤングガン”メインは21歳でキャリア30戦目。相手はエヴァンゲリスタ・サイボーグこと旦那ボーグ。旦那ボーグは「嫁ボーグのバーターで出てるボーグ」でもあるので、トップ選手ではないが*1、空洞化したウェルター級に面白い選手が出てきた。
シドニー五輪レスリング銀メダリスト(フリー85kg級)のヨエル・ロメロ・パラシコは、まだキャリア5戦目ながら、前王者のハファエル・フェイジャォン相手に事前オッズでは優勢だったが、さすがに5戦目で前王者は厳しかったようでKO負け。
無敗の新星で、昨年10月にパウロ・フィリオも下しているマルコ・ホジェリオ・リマも、オッズの前評判は高かったが、マイク・カイルに判定負けした。

*1:実際はザロムスキーに勝ったりしているし、嫁も一回リリースされたりしているので、別にバーターでなければ出られないレベルの選手ではない