格闘技徒然草

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UFC310:第11試合・ブライス・ミッチェル vs. クロン・グレイシー

フェザー級。ミッチェル13位。

グラップラーのミッチェル。無敗を集めたTUFでは準決勝で敗退(非公式戦)したが、UFCと契約すると6連勝。その中にはジョン・チャンソン以来のツイスターでの勝利もある。味をしめたのか、その次の試合でもグラウンドでツイスターを狙い続けたが、決まらず判定勝ち。2022年に、モフサル・イヴロイエフとの無敗グラップラー対決が組まれたが、イヴロイエフが欠場。替わって対戦したのが、同じく無敗で現王者のイリア・トプリアで、打撃で打ち負け、タックルも切られる展開で2RKO負けし、MMA初黒星。ダン・イゲには判定勝ちしたものの、昨年12月に準備期間2週間でギガ・チカゼの代役としてジョシュ・エメットと対戦し、飛び込んでの右フックで意識を飛ばされてKO負けした。陰謀論者であり、イーロン・マスクをアンチキリストとして批判している。30歳。

クロンは2019年にUFC初参戦。中堅のアレックス・カサレスにバックを取ってのチョークで一本勝ちすると、2戦目はランキングから外れたばかりのカブ・スワンソンと対戦。スワンソンの組ませずにパンチを打ち込む戦法を崩すことが出来ず、100発以上のパンチを被弾しながら前に出続ける気持ちの強さは見せたものの、判定負けでMMA初黒星。そこからコロナ禍を挟み、3年半の長期ブランク明けで昨年5月にシャルル・ジョーデインと対戦。組み付くと引き込むという旧世代柔術家の戦法を取ったが、密着で攻めを潰され、隙を見て立たれるという、現代MMAなら当然の戦法を取られて判定負け。試合後に、長老たちの打撃ではなく柔術で戦えというアドバイスに従った結果と語っていたが、今回はパンチも使っていくとのこと。ただし、クロン自身はRIZINに出場していた頃から「今のMMAはパンチがなければ通用しない」と語っており、ここに来て急に旧世代の言うことを聞いたのか不可解だった。36歳。

前手でジャブを出し牽制するクロン。しかしまだ間合いが遠い。見っちゃるボディを入れる。四つに組んだ。クロン引き込み。ハーフで押さえ込んだミッチェル。フルガードに戻すクロン。密着したまま殴るミッチェル。クロン下から抱えるが、密着した状態では攻め手がない。会場ブーイング。脇腹をコツコツ殴るミッチェル。下からミッチェルの右腕をホールドしたクロンだが、腕を引き抜いたミッチェル。クロンがハイガードを狙うが密着されて仕掛けられず。ヒジを入れるミッチェル。残り1分。下から腕固めを狙ったクロンだが防がれる。ホーン。

1Rミッチェル。やはり引き込みでは通用しない。

2R。蹴り・パンチを入れるミッチェル。クロン追っていくが左をもらい効いた。ミッチェルヒザ。クロンが組みに行くがかわされる。また組んだクロンが即引き込み。下から足を掬おうとしたが掬わせないミッチェル。コツコツ殴るミッチェル。クロンのクローズドが開いたところで立ったミッチェル。クロンパンチで出る。ミッチェルヒザ。クロンまた引き込み。体を起こしたミッチェルだがクロン腕十字へ。クラッチしてこらえるミッチェル。クロンバックに回ろうとするがまだ不完全。左腕を流されているミッチェル。横三角。腕十字へ。しかし腕が抜けた。バックに回ったミッチェルがパウンド連打。亀のまま耐えているクロンだが、まだ時間がありそのままだと止められる。立ったクロン。ホーン。

2Rミッチェル。終盤のパウンドがなければクロンのニアフィニッシュが取られたかもしれないが。

3R。ミッチェルがパンチを出したが、ヒザを出したところでスリップ。しかしすぐ立った。クロンがまた組みに来た。引き込み。こらえたミッチェル、首に腕を押し当てて倒れ込み後頭部をマットに叩きつける。グラウンドになりヒジ連打!意識が飛んでいるクロン。KO!

クロン、初のフィニッシュ負けで3連敗。2R腕を極めかけて見せ場は作ったが…。