格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

TUF31:コナー・マクレガーとマイケル・チャンドラーがTUF31のコーチに就任。シーズン終了後にコーチ対決で対戦。

TUF31は5月30日から8月15日まで行われる。マクレガーのTUFコーチ就任はTUF22以来だが、その時の相手チームのコーチであるユライア・フェイバーとは階級が異なるため、コーチ対決はなかった。チャンドラーは初のTUFコーチとなる。

以前マクレガー自身が明らかにしたところによると、マクレガーは今月からUSADAの検査プールに復帰する。検査開始後から6ヶ月経過した時点で試合に出ることが出来る。そのため、TUF後の試合出場には問題はない。

UFC on ESPN+76:オッズ/予想と展望

デリック・ルイス 2.95
セルゲイ・スピバック 1.43
チョン・ダウン 1.41
デビン・クラーク 3.05
マルチン・ティブラ 1.74
ブラゴイ・イワノフ 2.15
チェ・ドゥホ 1.53
カイル・ネルソン 2.60
木下憂朔 1.31
アダム・フューギット 3.70
ジェカ・サラギ 2.00
アンシュル・ジュブリ 1.83
リー・ジョンヨン 1.41
イー・ジャー 3.05
風間敏臣 4.40
中村倫也 1.24
チェ・ソングク 2.60
パク・ヒョンソン 1.53
キム・ジヨン 1.36
マンディ・ブーム 3.30
パク・ジョンヨン 1.47
デニス・トゥルーリ2.85
平良達郎 1.09
ヘスス・アギラー 8.50

韓国大会からスライドした今大会。メインにルイス vs. スピバックが追加され、ローマ・ルックブンミー vs. エリス・リードが来週のオーストラリア大会にスライドされた程度で、カードはほぼそのまま。

メインのルイス vs. スピバックは11月に組まれていたが、試合当日のイベント開始後にルイスの体調不良により中止となっていたカード。当初はコロナとは無関係とアナウンスされていたが、ルイスによるとコロナ感染が原因だったとのこと。

オッズは前回同様スピバックがフェイバリット。体調不良が怪我等ではなくコロナなら、深刻な後遺症がなければ影響はないかと思われるがどうか。

ルイスKO勝ち。

UFC2連勝からの3戦目となる平良は、デビュー戦の木下がメインカードなのに対して第1試合という扱い。フライ級ゆえの扱いか。相手もコンテンダーシリーズ上がりのデビュー戦選手で、勝っても評価が爆上がりすることは無さそうだが、若いし別に慌てる必要はない。オッズは今大会一番の圧倒的大差がついている。

木下はUFC0勝1敗のフューギット相手にフェイバリット。RIZIN LANDMARKでの反則負けのみで、底を見せないままUFCまでたどり着いた。グラウンドが強い相手との対戦経験は少ないが、練習では寝技も強いという評価をされているとのこと。相手のフューギットは柔術ムエタイベースで、UFCでは寝技も打撃も突出したものではないものの、UFC参戦までこぎつける相手が弱いはずもない。期待に応えることができるか。

Road To UFC勝戦で、UFCとの契約をかけて対戦する風間と中村は、無敗の中村が平良に続く今大会2番目のフェイバリット。風間が勝つなら寝技に持ち込んでのフィニッシュを狙うしかないところだが、引き込むようでは厳しい。レスラーの中村相手にグラウンドで上を取れるかどうか。

第1試合開始はUFCでは異例の日本時間12時開始。メインはアメリ東海岸だと早朝3時~4時くらいになる。これはRoad To UFCが行われるということで、アジア向けの開始時間にしたのだろうか。そのせいで、プレリム(特に第1試合の平良の試合)が同時刻に行われるBellator290のメインカードと完全にバッティングしているのが残念。

速報します。

RIZIN.41:4月1日に大阪大会を開催。堀江 vs. ケラモフ等、MMA4カードを発表。

フェザー級(66.0kg)5分3R
堀江圭功(ALLIANCE)
ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)

両者とも「勝ってタイトルマッチをやりたい」と言っているが、ケラモフは前戦欠場、堀江は怪我で1年半近いブランクがあることを考えると、すぐ次というのはなさそう。牛久 vs. 朝倉未来、斎藤 vs. 平本の勝者のどちらかが優先されそう。挑戦できなかった方と堀江 vs. ケラモフの勝者がやるというのはどうか。

そもそも、7月から開催するGPをフェザー級でやるという案もあるらしく、そうなるとタイトルマッチ自体が今年はない可能性もある(ただ、5月6日にフェザー級GPに出場しそうな4人の試合が組まれるとなると、怪我などもあるかもしれないので、フェザー級GPはかなりの強行日程になるから難しくなる)。

▼フライ級(57.0kg)5分3R
神龍 誠(神龍ワールドジム)
北方大地(パンクラス大阪稲垣組)

Cage Furyフライ級王座を獲得し、フィニッシュ勝利すれば今週末に開催されるはずだったUFC韓国大会に出場が内定という話もあった神龍だが、UFCとの契約は決まらず。試合間隔が開きそうだからのRIZIN単発出場なのか、UFCを諦めてのRIZIN出場なのかは分からず。個人的にはUFCを狙ってほしかったが。「堀口と戦いたい」と言っていたが、Bellatorの契約選手である堀口と対戦するなら、RIZIN代表にふさわしいだけの実績が必要で、ドッドソンやかつての同門・扇久保あたりに勝つくらいの実績が必要となる。この試合よりも、神龍が今後どういう選択をするのかが気になるところ。

追記:神龍RIZINと複数試合契約を結んだとのこと

昨年3月の村元戦でRIZIN初勝利を挙げた北方だが、パンクラスで山北に敗れストロー級の王座から陥落。もうストロー級に落とす必要もないということなのか、今後はフライ級を主戦場とするとのこと。しかし体格では本来ストロー級がベストウェイトで、RIZINでのフライ級マッチも明らかに体格差があったので厳しいだろう。

▼フライ級(57.0kg)5分3R
中村優作(TEAM FAUST)
メイマン・マメドフ(Olympus Club)

昨年10月に初参戦したマメドフ。戦績が微妙でどんなものなのかと思っていたが、案の定手塚に1R三角で一本負け。今回もまた同じアゼルバイジャンのケラモフとの抱合せ出場なのだろう(前回はケラモフが欠場となったが)。抱き合わせするにも、アゼルバイジャンには他にもっと選手がいないのか。

RIZIN2勝3敗の中村。地元大阪枠での出場で、フライ級GPがあるとしても、出場者枠には入れるかは微妙。今回の相手がトップクラスであれば、勝つことでチャンスが回る可能性もあったが。まあ地元選手がスッキリ勝って盛り上げるにはいいカード。

バンタム級(61.0kg)5分3R
金太郎(パンクラス大阪稲垣組)
石司晃一(フリー)

石司はDEEPバンタム級王者と名乗っていたが、暫定王者では。王者はUFC参戦中のビクター・ヘンリー。そのビクターからタイトルを奪った元谷ら、上位陣が抜けたところで暫定王座を獲得したCOROに勝って戴冠した。COROも石司も上がごっそり抜けたことで回ってきたチャンスであり、ビクター・元谷クラスとは明確な差がある。

しかし金太郎が相手なら、割と手も合うし実力もどっこいどっこいで、見合ったカードなのでは。

UFC287:4月8日にミドル級タイトルマッチ・アレックス・ペレイラ vs. イスラエル・アデサニヤのダイレクトリマッチが決定。セミはギルバート・バーンズ vs. ホルヘ・マスヴィダル。

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ペレイラ vs. アデサニヤは昨年11月に対戦し、ペレイラが5Rに逆転KO勝ち。5ヶ月のインターバルを経て、王者と挑戦者を入れ替えてのダイレクトリマッチとなる。

セミのギルバート・バーンズ vs. ホルヘ・マスヴィダルは、両者がインタビューやSNSで対戦をアピールしていたが実現していなかったカード。バーンズはウスマンのタイトル戦で敗れた後はハムザト・チマエフに敗れて2勝1敗。前戦は1月のニール・マグニー戦で、肩固めで一本勝ちした。マスヴィダルはウスマンに2連敗した後、昨年3月にコルビー・コビントンに判定負け。後日、コビントンに暴行を振るったとして逮捕され、現在も裁判は続いている。その試合以来、1年振りの復帰戦となる。

UFC283:ポストファイトボーナス/総評

ファイト・オブ・ザ・ナイト:ジャマール・ヒル vs. グローバーテイシェイラ

パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト:ジャイルトン・アウメイダ、イスマエル・ボンフィム

メインはヒルがプロデビューから5年4ヶ月で世界の頂点に。1Rからテイシェイラのタックルを完全に切り続け、2Rにパンチを効かせた時には一方的な展開になると思われた。実際判定のスコアだけを見ると大差だったが、テイシェイラが最後まで諦めずに攻め続け、KO寸前の4Rを乗り越えた最終ラウンドでテイクダウン→マウントを奪った時には歴史に残る大逆転劇の期待があった。しかしさすがにダメージが大きすぎたか。試合後に引退表明したが、2戦続けて寿命を削るような内容だったし、やむを得ないだろう。

ヒルは勝ったが、安定王者にあんるかはまだ未知数。先月王座決定戦を行ったアンカラエフ・ブラホヴィッチの両者とも相性が悪そう。

セミは接戦だったがモレノが常に上を行き、3Rにはパンチでフィゲイレードの目を潰して完勝。フィゲイレードのアイポークアピールで会場が納得できない雰囲気になっていたが、全くの合法だし、これで5度目の対戦というのはさすがに勘弁してほしかったが、フィゲイレードが階級を上げる決断をしたことで無事回避。仮に5回目が組まれていたとしても、若いモレノとの差は開いていただろう。

今大会で引退を表明したテイシェイラ・ショーグンと入れ替わるように、ボンフィム兄弟がそろってUFCデビュー戦で快勝。初戦にしては厳しい相手かと思われたが、期待に答えた。次戦でランキング手前くらいの相手と対戦しても面白いかもしれない。

 

UFC283:メインイベント・グローバー・テイシェイラ vs. ジャマール・ヒル

ライトヘビー級王座決定戦5分5R。テイシェイラ2位、ヒル7位。

テイシェイラは21年10月、ヤン・ブラホヴィッチに勝利してタイトルを獲得。昨年6月の初防衛戦は激闘の末イリー・プロハースカに5Rチョークで一本負け。12月にダイレクトリマッチが組まれていたものの、プロハースカが負傷によりタイトル返上。テイシェイラはマゴメド・アンカラエフとの王座決定戦を拒否したため、王座決定戦はアンカラエフとブラホヴィッチの間で行われ、テイシェイラはその勝者に挑戦するという流れになっていたが、王座決定戦がドローとなったため、テイシェイラは念願の地元での王座決定戦出場のチャンスを得た。

ヒルはランキング7位で王座初挑戦。6位スミスを差し置いての挑戦となる(スミスはバックアップファイターとして待機)。確かに上位に敗れておらず、ライトヘビー級では一番幻想がある選手ではあるが、そもそも前回のチアゴ・サントス戦が一桁ランカーとの初対戦であり、実績不足は否めない。ここ3戦はすべてKO勝ちだが、初黒星を喫したポール・クレイグ戦ではクレイグのガードからの三角に捕まっている(その状態からの肘でTKO負け)。サントス戦では中盤からテイクダウンを許すようになり、4Rに逆転KO勝ちしたものの、グラウンドの対処には不安がある。

シングルレッグのフェイントを見せたテイシェイラ。2回目で仕掛けた。片足でこらえたヒルがボディに膝を入れる。膝を打ち込み引き剥がした。テイシェイラまたシングルレッグを狙ったが切られる。蹴りにまたタックルを合わせたが引き剥がされた。カーフキックを入れるヒルテイシェイラもワンツーを返す。またシングルレッグ。しかし切られた。ヒル前蹴りを腹に入れる。左ミドル。シングルレッグも組まれる前に切るヒル。ワンツーが顔面にヒット。ボディに膝、前蹴り。左ボディ。テイシェイラのアイポークがありタイムストップ。再開。シングルレッグ。また切られた。ヒルの3連打ヒット。ジャブ。ワンツー。出てくるテイシェイラに右がヒット。ホーン。

1Rヒルテイシェイラ、テイクダウンの前に組み付くことも出来ない。

2R。テイシェイラ出てきた。ヒルカーフキック。ヒルがテンカオを出したが、前に出した手の指がテイシェイラの目に入りタイムストップ。再開。テイシェイラ詰めていく。ヒルの左ハイ。ブロックしたがもう一発ヒットするとぐらついた!ケージを背負ったテイシェイラにパンチを打ち込む。アッパーがヒット。タックルで組もうとするテイシェイラだが切る。またタックル。切って首相撲から膝。しかしテイシェイラパンチで出る。逆にヒルは疲れたか。また左ハイ。ブロック。テイシェイラがパンチで出る。ヒルの右がヒット。テイシェイラタックル。テイクダウン!ヒル上半身を起こすがテイシェイラマウント。ヒルが亀になるとバックマウントを狙うがヒルまた反転して正対。ヒルのガード。テイシェイラ肩固めを狙ったがセットアップの段階で外した。脇を差して立ち上がったヒル。離れる。パンチで出る。出ていくのはテイシェイラ。ハイキックはブロック。右ストレートがガードの合間を縫ってテイシェイラの顔面を捕らえたが引かない。テイシェイラの左がヒット。しかし出るところにヒルの右をもらう。ホーン。

2Rヒル

3R。テイシェイラシングルレッグからダブルレッグに切り替えたが、腕を一本差し込んで防いだヒル。離れる。ジャブを入れる。ヒルの右ハイ。ブロックしたが効いている。ヒルが出るとスリップ気味に下に。ヒルパウンド。テイシェイラタックルに入ろうとするが、足を引いて掴ませないようにしてパウンドを入れる。テイシェイラ絶体絶命。パウンド・肘を落とすヒル。下から足で距離を作ろうとするテイシェイラ。起き上がりタックルに入るが切った。ヒル離れてスタンドを要求。ブレイク。テイシェイラのタックルは簡単に切られた。左ミドルを入れるヒルテイシェイラのパンチをスウェーでかわしてパンチを打ち込む。パンチで出たテイシェイラだが距離を取られる。ヒルも口が開いている。テイシェイラまたパンチで出ていく。ジャブで止めようとするヒルテイシェイラのパンチをまたスウェーでかわしてパンチを入れるヒルだが、序盤の破壊力がない。ホーン。

3Rヒルテイシェイラ、右眉を大きくカットしている。

4R。ミドルを入れるヒルテイシェイラ下がらない。ジャブで止めるヒル。膝。それに合わせて組んだテイシェイラ。脇をくぐってバックに回ろうとしたが、防いで離れるヒルテイシェイラの右がヒット。ヒル左ストレート、左ハイ。強いパンチを打ち込む。手は出ないが詰めていくテイシェイラヒルが打撃をヒットさせていく。左ハイ。詰めるテイシェイラ。スピードがないしジャブで止められる。下がった。アッパーがヒットしぐらついたテイシェイラ。ケージを背負ったところでパンチを入れていく。冷静にテイシェイラのパンチを交わしてからコンビネーションを入れていく。アッパー。膝。ワンツー。ボディに膝。ギリギリ凌いでいるテイシェイラ。左右のパンチがヒット。ホーン。

4Rヒルテイシェイラもう限界に見えるが。ドクターのチェックが入るが続行。

5R。テイシェイラ出ていく。タックル。ダブルレッグ。テイクダウン!ハーフ。パスしてサイドへ。上半身を起こして立とうとしたヒルだがまた押さえ込んだ。またハーフに。パウンドを落としながらマウントへ。しかし股下から抜けたヒルヒルが上を取り返した。ハーフから肘。テイシェイラもう動けないか。ヒルはブレイクされない程度に打撃を入れていく。足を抜いてパスしたヒル。うつ伏せになり立とうとしたが、ヒルは立って離れた。残り1分。テイシェイラ出ていく。左ハイ、前蹴り。距離を取る。テイシェイラ来いとアピールするが付き合う必要はない。タイムアップ。

勝利コールを前に感極まり、雄叫びを上げるヒル

50-44×3でヒルが新王者に。ヒルは跪いて泣き崩れる。

敗れたテイシェイラはグローブを置いて「これ以上続けられない」と引退表明。前の試合で退場するブランドン・モレノに客席から物が投げられていたことについて「彼(ジャマール・ヒル)にはやらないでほしい」とコメント。

UFC283:セミファイナル・デイブソン・フィゲイレード vs. ブランドン・モレノ

フライ級王座統一戦5分5R。

UFC最多となる4度目の対戦。昨年、フィゲイレードの欠場によりモレノとカイ・カラフランスの間で暫定王座決定戦が行われているが、正王座のタイトル戦としては4回連続同じカードで、フィゲイレードにとっても4戦続けてのモレノ戦となる。

フィゲイレードはセフード引退後に王者となり、軽量級としては異例のフィニッシュ率の高さで絶対王者になると思われていたが、2020年にUFC史上最短のインターバルでの防衛戦でモレノと対戦しドロー。ダイレクトリマッチでは1Rにモレノがダウンを奪うなど優勢に試合を進め、3Rテイクダウンからのチョークで完全決着…と思われたが、昨年1月になぜかまた再戦が組まれ、今度は一進一退の攻防となった末に三者48-47だがジャッジによって支持するラウンドが違うという接戦の末にフィゲイレードが王座奪還。しかし接戦だったことでまたリマッチの流れとなってしまった(結果、フィゲイレードの負傷により暫定王座決定戦に変更)。

昨年7月の暫定王座決定戦では、モレノは2位のカイ・カラフランスに3Rパウンドで完勝。4度も組まれるのは、フライ級でこの2人だけが抜けているということでもあるが、さすがに今回こそは5度目の対戦が組まれないように完全決着がついてほしい(2戦目も完全決着だった気もするが)。しかしお互い手の内を知り尽くしているので、一方的な展開になることも考えにくいか。

グローブタッチはせず、頭を下げたフィゲイレード。

フィゲイレードがプレッシャーを掛けていく。モレノタックル。切りきれず倒されたが、首をギロチンに抱えたフィゲイレード。絞めには行っていない。足を抜いてハーフからサイドに出たモレノだが、フィゲイレード鉄砲で返して立った。スタンドへ。モレノオーバーハンドの右。フィゲイレード前蹴りをボディに入れる。モレノの右・左ボディがヒット。モレノがプレスしてきた。フィゲイレード飛び込んでアッパー。モレノのワンツー。組んだモレノ。しかし深く差せていない。肘を放って離れる。フィゲイレードパンチからロー。モレノのインローに合わせて組んだが、差し勝ったのはモレノ。また肘を入れて離れる。モレノタックル。切りきれず下になったフィゲイレードだが、すぐにオモプラッタ→足関。50/50ガードからヒール。しかし膝が抜けかけている。かかとを落とすフィゲイレードだが顔面にあたり反則アピールするモレノ。レフェリーのハーブ・ディーン流した。ホーン。

1Rモレノ

2R。モレノの蹴りをキャッチしたフィゲイレードがテイクダウン。しかしモレノが立ちに来たら無理せず離れる。モレノワンツー。フィゲイレードのパンチにまたワンツーを返す。フィゲイレード右ハイ。ブロックされて体勢を崩したフィゲイレードだがこらえた。モレノタックル。倒され際に上になったフィゲイレードだが、モレノすぐに草刈りで倒した。先に立ち上がりタックルに入るモレノ。フィゲイレードギロチンで引き込む。今度は力を使っているが、喉元には入っていない。外れた。フィゲイレードのガード。モレノ頭をフィゲイレードの顎に押し付ける。上をキープするモレノ。フィゲイレード下から肘。ホーン。

2Rモレノ。しかしフィゲイレードのギロチンが入っていたと見るジャッジがいないとも限らない。

3R。フィゲイレードがプレスしていく。四つに組んだが離れる。左を入れたモレノ。フィゲイレード目に入ったとアピールするが、レフェリーはパンチとみなして流した。モレノ出ていき、フィゲイレード下になってガードを取る。会場ブーイング。モレノインサイドからパウンド。パンチを貰った右目が腫れてきているフィゲイレード。モレノ立った体勢からパウンドを落とす。足で阻んだフィゲイレード。残り1分。パウンドを落としながらパスしたモレノ。ホーン。

3Rモレノ

インターバル中のドクターチェックでフィゲイレードの右目が開いておらず、ドクターが試合を止めた。モレノが王座統一。

会場はブーイングを送るが、フィニッシュブローはリプレイで見てもパンチ。右目が完全に塞がっているので、これはストップも妥当。

敗れたフィゲイレードはバンタム級への転向を宣言。

UFC283:第13試合・ギルバート・バーンズ vs. ニール・マグニー

ウェルター級。バーンズ5位、マグニー12位。

バーンズは2021年に元同門のウスマンのタイトルに挑戦しKO負け。再起戦でスティーブン・トンプソンに勝利し、昨年4月の前戦は超新星のハムザト・チマエフと対戦。1Rにダウンを奪われたが、2Rにダウンを奪い返し、チマエフに初の苦戦を味わせたものの、僅差の判定負け。しかしウェルター級は王者ウスマンの牙城が崩れたため、5位でもまだタイトル挑戦圏内にある。

マグニーはUFCウェルター級史上最多勝(20勝)記録を持つ。判定勝ち13回もUFC記録だが、前戦ではダニエル・ロドリゲスにギロチンで一本勝ちし、6年ぶりにパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。打撃・グラップリングともに強いが、デミアン・マイアやハファエル・ドス・アンジョスには寝技で一方的に攻められて敗れており、ブラジル人柔術家にはやや苦手意識があるかもしれない。オッズも大差でのアンダードッグとなっている。

蹴りを入れるマグニー。ジャブ。バーンズもミドルを当てる。マグニーが遠い距離をキープ。リーチ差があるバーンズの打撃は届かない間合い。バーンズ飛び込んでパンチを当てると即組み付いてボディロックからテイクダウン。ハーフ。足を超えてパス。サイド。マウント!肩固め。絞める!タップアウト!

やはりブラジル人柔術家は鬼門だったマグニー。けっしてグラウンドが出来ないわけではないのだが。

UFC283:第12試合・ローレン・マーフィー vs. ジェシカ・アンドラージ

女子フライ級。マーフィー4位、アンドラージは6位(ストロー級では4位)。

39歳で女子フライ級最年長のマーフィー。5連勝で、21年9月にシェフチェンコのタイトルに挑戦したが、スタンドの打撃で削られ続け、まったくチャンスがないまま4RにパウンドでTKO負け。スタンドでプレスしていくスタイルだが、シェフチェンコ相手には自分の戦いをさせてもらえなかった。また、打たれても引かない頑丈さも武器で、キャリアでKOされたのはシェフチェンコ戦が唯一。前戦は元王者のレジェンド・ミーシャ・テイト戦で、初めてフライ級に落としたテイトにパンチとタックルで優勢に試合を進めて判定勝ち。しかし、現状シェフチェンコが王者のままでは勝てるイメージが湧かない。

元女子ストロー級王者のアンドラージもまたシェフチェンコの王座に弾き返されている。ストロー級から上げた初戦をボディブローによるKO勝ちで、2戦目で早くも王座に挑戦したが、やはりスタンドで圧倒された上にテイクダウンされパウンドで敗れるという、全局面での負け。前回はまたストロー級に戻していたが、今回またフライ級に戻しての試合となる。正直、シェフチェンコが王者のうちはチャンスがなさそうだが。女子軽量級ながら74%の高いフィニッシュ率を誇る。フライ級ではやはり体格差を感じることもあるが、タフなマーフィーを仕留めることが出来るか。

ジャブを出していくマーフィー。アンドラージカーフキック。またカーフ。マーフィーパンチで出るが打ち終わりにワンツーを入れたアンドラージ。どんどんパンチで出る。マーフィータックル。切ってまたパンチ・カーフキック。マーフィーのパンチもヒットしているがアンドラージ下がらない。またカーフキック。左フックから突進して連打を打ち込む。マーフィータックル。倒したがアンドラージすぐに立って振りほどく。左右のフック連打で出ていくアンドラージ。マーフィー組み付くが振りほどかれた。アンドラージのパンチが顔面を捕らえる。残り20秒でタックル。組んでバックに回ったが、アンドラージクラッチを切って引き剥がし、またパンチで出る。ホーン。

1Rアンドラージ。

2R。詰めるアンドラージ。マーフィーのタックルを切ってパンチを入れた。右ボディから右フックのコンボ。詰めてパンチの連打。ケージを背負ったマーフィーがタックルに入ったが切られた。かなり顔面にパンチを貰っているマーフィーだがやはりタフ。アンドラージがまた連打を入れる。マーフィータックルに入ったがまた切られる。アンドラージワンツー。マーフィーのバックブローをかわして右フック。蹴りをキャッチしたマーフィーだが、アンドラージ切ってがぶった。残り1分。立って離れる。ワンツーがヒット。タックルを受け止めてまたワンツー。残り10秒で連打で出る。もらったマーフィー。ホーン。

2Rアンドラージ。タフだが、連打をもらって動きが止まったらストップがかけられてもおかしくない。

3R。パンチで出るアンドラージ。マーフィーのタックルは止めた。左ハイ。アンドラージパンチからケージに押し込んでシングルレッグ。マーフィーキムラに捕らえてそのまま下になりつつ極めに行くが、アンドラージは腕を抜いて立った。アンドラージ左右のパンチ連打で出る。顔面だけでは倒せないと見たか、ボディ・顔面に打ち分けるアンドラージ。パンチが全弾ヒットしている。アンドラージ連打で出るが、もらっても効いた素振りは見せないマーフィー。最後まで手を出し続けるアンドラージ。タイムアップ。

30-25×2、30-26の3-0でアンドラージ勝利。

アンドラージ圧勝。マーフィーはあれだけ打たれても倒れないタフネスは見せたが、テイクダウンもすぐに立たれ、2R以降はグラウンドに持ち込むことも出来ず、一方的な展開だった。

UFC283:第11試合・ポール・クレイグ vs. ジョニー・ウォーカー

ライトヘビー級。クレイグ9位、ウォーカー12位。

UFC随一の下攻めグラップラークレイグ。完全に時代に逆行したファイトスタイルだが、重量級ではことさらに希少なスタイルということもあってか、下攻めのみでトップ10ランク入り。メインで王座決定戦に出場するジャマール・ヒルからも勝利している。勝っても負けてもフィニッシュ決着だったが(フルタイムドローはあり)、前戦でタイトル挑戦経験もあるヴォルカン・オーズデミア相手には引き込みを対策され、グラウンドに付き合ってもらえない展開で初の判定負け。正直軽量級のグラップラーの試合ならよく見る展開で、引き込み対策はそこまで難しくないと思われるので、クレイグも付き合ってもらえない相手への対抗策がないと、これより上に行くのは難しい。

UFCデビューから3試合連続秒殺KO勝ちでスター候補か?という錯覚もさせたウォーカーだが、そこから2勝4敗で、あっさりと底を露呈。連勝が止まってからは、唯一の取り柄の思い切りの良さも失ってしまったが、前戦は序盤テイクダウンを奪われたものの、逆にバックを奪い返し、バックマウントからのパウンドで超久々の快勝。ギリギリランキングに生き残っている。

両者牽制の蹴りを出していく。ウォーカーカーフキック。ウォーカーの前蹴りをキャッチしたクレイグだが、ウォーカー片足のままパンチを入れると、足を抱えたまま膝を着いたクレイグ。ウォーカー膝立ちのクレイグの頭部に鉄槌連打。打たれ続けてレフェリーストップ!

ウォーカーがグラウンドに持ち込ませず完勝。2試合続けてのKO勝ち。

UFC283:第10試合・マウリシオ・ショーグン・フア vs. イーホル・ポティエリア

ライトヘビー級。

元ライトヘビー級王者・PRIDEミドル級GP王者のショーグン、プロキャリア21年・42戦目・41歳での引退試合PRIDE武士道でのデビューが22歳。2年後のミドル級GPではランペイジ・ホジェリオ・アリスター・アローナを下して優勝。2007年からUFCに参戦し、2010年、LyotoをKOしライトヘビー級王座を獲得。翌年ジョン・ジョーンズに敗れて王座からは陥落したが、ダン・ヘンダーソンとの激闘はUFC殿堂入りしている。ダメージは確実に蓄積しており、タイトルから陥落してからはKO負けが増えてきている。

ショーグンを看取るのはUFC0勝1敗のウクライナ人ファイター・ポティエリア。コンテンダーシリーズでは1RKO勝ちし、昨年7月にUFCデビューしたが、ニコラエ・ネグメレアヌに打撃で打ち負け、スタンドでサンドバッグになりKO負けで、全く良さは見せられなかった。ローカル時代も、対戦相手の戦績が微妙で、UFCレベルの実力があるのかまだ不明。しかしオッズではフェイバリット。

ジャブで牽制するポティエリア。ショーグンは蹴りを入れる。右。ポティエリアも左を入れる。詰めたポティエリアにショーグンの左フックがヒットしぐらつく。しかしまた出てくるポティエリア。ガードを下げてサイドキック。詰めてきたショーグン。ケージを背負ったポティエリアにパンチで飛び込んだがかわされた。四つからテイクダウンを狙ったポティエリアだが、ショーグンがバランスを崩した。すぐに詰めたポティエリア。組んで押し込む。肩パンチ。離れた。ポティエリアの右フックをテンプルに貰い動きが止まったショーグン。すぐにパンチ連打をいれるポティエリア。ショーグン立ったがふらついている。ポティエリア追い打ちのパンチ連打。ケージ際で連打をもらい前のめりに倒れたショーグン。亀のショーグンにパウンドを入れたところでレフェリー止めた。

最後はKO負けで散ったショーグン。

UFC283:第9試合・グレゴリー・ホドリゲス vs. ブルンノ・フェヘイラ

ミドル級。この試合もブラジル人対決。

UFC4勝(3KO)1敗のホドリゲス。唯一の敗戦はアルメニアのキックボクサー・アルメン・ペトロシアン戦でのスプリット判定負け。柔術黒帯のグラップラーだが、UFCではKO勝ちが多い。前戦もストライカーのチディ・エンジュクアニがスタミナ切れで失速したところでハーフからのパウンド連打でKO勝ち。

フェヘイラは昨年9月のコンテンダーシリーズで1RKO勝ちしてUFCとの契約を決め、これがデビュー戦。キャリア9戦全勝(6KO・3一本勝ちで全フィニッシュ)の30歳。柔道・柔術がバックボーンだが、コンテンダーシリーズではほぼ打撃のみで勝利した。ルイス・グスタボと同じアンドレ・ジダ主催のEVOLUCAO THAI所属。

パンチで出たフェヘイラだが、アッパーを入れたホドリゲス。詰めて左右のパンチを出したフェヘイラだが距離を取られ空振り。ホドリゲスワンツー。右ハイ。シングルレッグに入るフェヘイラだが切られた。フェヘイラのカーフキックでスリップしたところでバックを狙ったが、ホドリゲスが振りほどいて逆にバックを伺う。離れたフェヘイラ。ホドリゲスがケージに追い込むが、フェヘイラの左をもらい仰向けにダウン!レフェリー割って入りKO!

UFC4勝1敗のホドリゲスをいきなり下したフェヘイラ。全試合フィニッシュ勝利も継続。