格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

ONE167:第5試合・デニス・ザンボアンガ vs. ノエル・グランジャン

女子アトム級。サンボアンガ2位。

フィリピンのサンボアンガは当初スタンプ・フェアテックスの王座に挑戦予定だったが、スタンプが膝の負傷で欠場。ノンタイトル戦に。ONE5勝2敗で、負けた相手はいずれもハム・ソヒ。初戦は判定負けしたがサンボアンガが勝っていたという声も大きく、ダイレクトリマッチが組まれている(再戦も判定負け)。V.V Meiにも勝利している。27歳。

代役出場のグランジャンは先月澤田に判定負けしたばかり。澤田戦はテイクダウンされるとリカバリーできないまま、3RにマウントからのパウンドラッシュでほぼKOという状況に追い込まれたが、ハーブ・ディーンの遅いストップに救われて判定に持ち込んでいる。その前の試合では、第2試合で平田と対戦したビクトリア・ソウザに判定勝ちしていてONE2勝2敗。バックボーンは柔道。28歳。

ジャブを出していくサンボアンガ。ワンツー。リーチに劣るグランジャンはパンチが届かない。大外刈りでテイクダウンを狙ったグランジャン。バランスを崩したザンボアンガだが離れた。組んだザンボアンガを首投げで投げたグランジャン。が、袈裟固めに捕らえられた体勢から両足をフックし、首を抜いてバックマウントに。バックから殴るザンボアンガ。四の字バックに。チョークを狙う。ローリングして凌ぐグランジャン。足でグランジャンの右腕を巻き込んでロックしてチョーク!しかし喉元に入っておらずゴング。

2R。またジャブを入れていくザンボアンガ。グランジャンも出るが、ザンボアンガのパンチを貰う。ジャブ、ボディを入れるザンボアンガ。グランジャンも前に出てパンチを打ち込むが、ザンボアンガ距離を取る。組んでまた投げを狙ったグランジャンだがザンボアンガ離れる。ワンツーを打ち込んでいくザンボアンガ。グランジャンもパンチを返すが空振り。詰めていくグランジャンだが、ザンボアンガがジャブ・右ストレートを当てていく。グランジャンタックルに行くが組めず。また組みからの投げを狙ったグランジャンだが、投げに入る前に引き剥がすザンボアンガ。ゴング。

3R。ザンボアンガがジャブを入れるが、グランジャンのジャブはバックステップでかわされる。右ボディから左ストレートを入れるザンボアンガ。徹底して組ませないザンボアンガ。ワンツー、ハイ。前に出るグランジャンだが、ザンボアンガはサークリングで距離を取ると、出てきたグランジャンにパンチを当てていく。ワンツー。ボディ・顔面と打ち分ける。出るところにジャブをもらってスリップダウンしたグランジャン。残り2分でグランジャン組み付くことに成功。ケージに押し込む。が、すぐに入れ替えて離れたザンボアンガ。またパンチを入れていく。グランジャンが組みに行くがクラッチさせずに離れるザンボアンガ。ジャブ、ワンツーを入れ続けるザンボアンガ。グランジャン出ていくが、ザンボアンガが下がりながらジャブを入れ続ける。タイムアップ。

判定3-0でザンボアンガ勝利。

距離を取りジャブを入れ続けた。グランジャンはジリ貧のまま打開できなかった。

ONE167:第4試合・エイドリアン・リー vs. アントニオ・マンマレッラ

ライト級。

もと女子アトム級王者アンジェラ、現ライト&ウェルター級王者クリスチャンのリー兄弟の末弟・エイドリアンのデビュー戦。バックボーンはレスリングで、高校のハワイ州王者。全米ユースMMAでも4度優勝している。18歳。

相手はイタリア生まれ・オーストラリア在住のマンレッラ。24歳でMMA1勝0敗。

いきなり飛び込んだリー。ケージを背負ったマンマレッラにタックル。ボディロック。四つでクラッチして外掛けテイクダウン。ハーフでパウンド・顔面ヒザを入れていく。肘。放して両手でパウンド連打。さらにがぶって頭部にヒザ。マンマレッラ立ったがアナコンダチョークに抱える。引き込んでグラウンドに持ち込もうとするが、マンマレッラ振りほどいて離れた。マンマレッラがパンチで出ていくが、リーがダブルレッグでテイクダウン。マンマレッラはケージ際まで移動し立ったが、リースタンドバックから崩して膝を着かせる。バックからパウンドを入れるリー。さらにヒザ。立って正対しようとしたマンマレッラに外掛けでテイクダウン。ハーフ。肘を落としていく。残り10秒。横三角に捕らえたリーが、外の手にキムラ。背中まで腕が回ったがマンマレッラはゴングに救われた。

2R。リーすぐにパンチ連打で出ると、クリスチャンのように流れるようなタックルにつなげてテイクダウン。首をネルソンに抱えたが、マンマレッラ立って離れた。パンチで出るマンマレッラにまたタックル。テイクダウン。またハーフ。頭部にヒザを打ち込むと、マンマレッラが背中を向けてハーフバックになったところでチョーク!タップアウト!

エイドリアン・リー、デビュー戦一本勝ち。相手のレベルが上がるとどうなるかまだわからない部分はあるが、終始アグレッシブに攻めた。

ONE167:第2試合・平田樹 vs. ビクトリア・ソウザ

女子アトム級。

平田は2022年11月のハム・ソヒ戦で2試合連続となる体重オーバーとなり、試合消滅。昨年3月に仕切り直しでソヒ戦が実現し、この時は体重を落とせたが、終始自分から攻めることが出来ないまま判定負け。前戦の1月の日本大会では、三浦彩佳とのアーセンの元カノ対決という煽りで試合が組まれ。三浦に組まれてスタンドバックを取られる展開で、またも良いところなく連敗。最後にちゃんと体重を落とせて勝ってからは3年近く経過している。24歳。

ソウザはONE1勝2敗で、故ビクトリア・リーと、ノエル・グランジャンに敗れているが、なぜかもう9月のアメリカ・デンバー大会のアリース・アンダーソン戦が決まっている。26歳。

牽制の打撃を出すソウザに対し、平田は前に出るが手が出ない。ソウザジャブ。詰めて右を出した平田。平田タックル。切られた。が、ソウザギロチンに抱えて引き込む。落ちた!

雑に見えたギロチンの仕掛けだったが、得意技なのかがっちり入り落として一本勝ち。

平田は今回も何も出来ないままの敗戦で3連敗。

RIZIN.47:オッズ/予想と展望

MMAの試合のみ。

徳留一樹 2.30
宇佐美正パトリック 1.57

3年前のサトシ戦以来の復帰となる徳留だが、サトシ戦の前からすでに八王子市役所の職員になることが決まっていて、実質セミリタイア状態。

宇佐美は2022年のデビュー2年目にRIZINデビュー。相手は今回同様ベテランの佐々木信治だったが、2Rまで佐々木に組み付かれる展開で苦戦し、3R目に打撃を入れての逆転勝ち。MMAでの前戦となる昨年4月のギョンピョ戦では、テイクダウン→パウンド→背中を向けたところでチョークに捕まり完敗。

徳留は34歳から3年のブランクは厳しい。佐々木戦の頃の宇佐美が相手でも難しいのでは。宇佐美KO勝ち。

ジョニー・ケース 1.15
ブラックパンサー”ベイノア 5.00

4月に大凡戦をやらかしたベイノア。極真出身でキックで王座を獲得し、AKAで1年間組技も強化してきたのでもっとできるはず。相手が井上で、負けられないという意識が働きすぎたのか。今回はそんな意識を持つ心配がない、RIZINタイトル挑戦者のケースとの対戦に。

昨年4月のアブドゥルカリコフ戦を負傷欠場したケースは1年半ぶりのMMAの試合となるが、昨年11月にはボクシングの試合にも出場しており、ブランクほどには体調の問題はなさそう。

ベイノアが検討した上でケース一本勝ち。

カルシャガ・ダウトベック 1.22
関鉄矢 4.00

6年ぶりRIZIN参戦となるダウトベックは1月のTOP BRIGHTSで松嶋こよみを1RKO。その試合を含めて5試合連続1RKO勝利。

ZST王者関はRIZINでは対日本人のみで3勝2敗。DEEPも含め、中堅クラスの日本人相手に勝ったり負けたり。

お互いストライカーだが、倒す力はダウトベックが上か。ダウトベックKO勝ち。

スパイク・カーライル 1.67
キム・ギョンピョ 2.10

現在3連敗中のカーライルだが、前戦の堀江戦はスタンドで背中に乗った状態からヒジを後頭部に入れてしまい減点されての負けで、内容では勝っていた。サトシ戦では負けたものの、サトシの極めを逃れてフィニッシュを許さず。

パトリックは宇佐美を1Rフィニッシュした後、昨年のアゼルバイジャン大会で地元選手を秒殺KO。2月に佐賀で矢地戦が組まれていたが負傷欠場。

2人ともタイトルマッチまでは行けなそうだが、この階級の日本人選手にとっては大きな壁。ギョンピョが打撃を効かせての判定勝ちと予想。

武田光司 2.50
ラジャブアリ・シェイドゥラエフ 1.50

武田のフェザー級2戦目は初参戦で無敗のシェイドゥラエフに。ライトから落としてきた武田に対し、シェイドゥラエフはバンタム→63kgと上げてきて、昨年はROAD FCの63kg級トーナメント準決勝で体重オーバーし失格。

お互い組みが武器で、どちらが上回るかという試合。23歳と若いシェイドゥラエフは、組みで上を行かれて苦戦した時に弱気にならないか。一方の武田は、前回の萩原戦は組みで削りきって勝利したものの、それが精一杯でその先の攻めまで行けなかった。それが階級転向初戦だったためなのか、フェザー級での限界なのか。お互い不安要素がある。

より苦しい展開を経験している武田が競り勝って判定勝ちと予想。

上田幹雄 1.50
シェミスラブ・コバルチェク 2.50

お互いキャリア3勝同士だが、コバルチェクはアマチュアMMAでキャリアが豊富。ただし、3連続1RKO勝利とはいえ、相手の実力は微妙。

コバルチェクがどれくらいMMAでの組みができるかによる。

上田KO勝ち。

クレベル・コイケ 1.95
フアン・アーチュレッタ 1.83

フェザーでもパトリシオ・ピットブル相手に5R判定まで行っているアーチュレッタ。フィジカルの不利はおそらくない。クレベル相手にもテイクダウンで攻められるだけの組みの実力はある。金原戦のように、テイクダウンからパスの圧で削られる展開になった時の対応をクレベルが身につけているかどうか。

アーチュレッタ判定勝ち。

堀口恭司 1.36
セルジオ・ペティス 3.00

前回よりも差がついたオッズで堀口がフェイバリット。たしかに最後のフィニッシュまでは堀口が圧倒していたし、リングでの試合経験も堀口が圧倒的に上。ペティスはアメリカ大陸から時差がある海外に出ての試合も初。堀口に不安があるとすれば、一度フライに落としてからまたバンタムに体を作り直しての試合となることと、この試合へのモチベーションがあまり高くなさそうなところだが。

堀口判定勝ち。

イベント開始は9日14時予定。速報します。

UFC on ESPN57:オッズ/予想と展望

ジャレッド・キャノニア 2.05
ナッソーディン・イマボフ 1.85
ドミニク・レイエス 2.90
ダスティン・ジャコビー 1.43
ラウル・ロザスJr. 1.43
リッキー・トゥルシオ2.90
ブルンノ・フェヘイラ 1.38
ダスティン・シュトルツフス 3.15
ジュリアン・マルケス 1.77
ザッカリー・リース 2.10
ミゲル・バエザ 1.51
プナヘレ・ソリアーノ 2.64
ティアゴ・モイゼス 2.10
ルドビト・クライン 1.77
チャールズ・ラドキ 2.95
カルロス・プラチス 1.42
ブラッド・カトーナ 1.16
ジェシー・バトラー 5.55
アンドレア・リー 1.70
モンタナ・デ・ラ・ロサ 2.20
ジョン・カスタネーダ 2.00
ダニエル・マルコス 1.83
エドゥアルダ・モウラ 1.60
デニーシ・ゴメス 2.40
コーディ・ステーマン 3.25
テイラー・ラピルス 1.36
ハヤネ・ドス・サントス 1.41
プジャ・トマル 3.00

KFC発祥の地で開催されるUFC。会場もKFCが命名権を買い取ったKFC Yum!センター。

メインはミドル級4位キャノニア vs. 7位イマボフ。22年7月にアデサニヤのタイトルに挑戦し判定負けしたキャノニアだが、その後ショーン・ストリックランド(現1位)とマーヴィン・ヴェットーリ(5位)に勝利。ストリックランドが今も王者なら、タイトル挑戦者の候補になれたが、膝の靭帯断裂による長期欠場中にストリックランドは王座から陥落。王者DDPへのタイトル争いはストリックランドの他、元王者アデサニヤ(2位)、再来週サウジアラビアで対戦するウィテカー(3位) vs. チマエフ(10位)らが候補になっていて、キャノニアはここで勝っても、次も挑戦者候補から外れた相手との生き残りマッチになりそう。

イマボフは昨年1月にキャノニアに敗れた直後のストリックランドと対戦し判定負け後、クリス・カーティスとは偶然のバッティングでノーコンテスト、今年2月のロマン・ドリーゼ戦で判定勝ちしてようやく一桁ランカーになったばかり。ダゲスタン出身だがボクシングが武器。

ストライカー対決だが、40歳でブランク1年のキャノニアがアンダードッグ。しかしイマボフも、ストリックランド戦や前戦のドリーゼ戦では、後半失速気味で、勝っても王座挑戦クラスまで上がっていけるかは微妙なところ。

イマボフ判定勝ち。

セミは4連敗中の元タイトル挑戦者・レイエスが連敗ストップをかけて登場。無敗でのタイトル挑戦だったジョン・ジョーンズ戦では、レイエスが勝っていたという声もあるほどの接戦だったが、そこからブラホビッチ・プロハースカ・スパンに3連続KO負け。今年組まれていた2度の試合はいずれも中止となり、1年半ぶりの試合となるが、果たしてダメージは抜けているのか。相手はキックからの出戻りで19勝中12KOのジャコビーなので厳しいか。

セミ前の19歳ロザスJr. vs. トゥルシオスは2月に組まれていたが、試合数分前にロザスJr.が体調不良となり中止に。UFCが翌週にスライドするとフライング発表したが、契約体重で折り合いが合わず、さらに延期となっていた。

第6試合のカトーナは昨年のTUF31で優勝し、史上初の2タイムTUFウィナーとなったが、TUF後の初戦であっさり判定負け。今回はUFC0勝1敗(前回はジム・ミラーに秒殺負け)のバトラーが相手なので、さすがに今大会一番のフェイバリット。

第1試合開始は9日朝6時から。メイン終了は12時前後になる予定で、同日のRIZIN.47とはバッティングする心配はなし。

速報します。

UFC302:メインイベント・イスラム・マカチェフ vs. ダスティン・ポワリエ

ライト級タイトルマッチ5分5R。

王者マカチェフは3度目の防衛戦。過去2回はいずれも階級下のヴォルカノフスキー(2回目は対戦予定のオリベイラの負傷欠場による直前のカード変更)。UFCおよびキャリアで唯一の黒星はアドリアーノ・マルチンスに出会い頭の打撃でKOされた9年前の1戦のみ。それ以来13連勝中。P4Pdemoランキング1位。今回は久々にヌルマゴ軍団総帥のハビブがセコンドに付く。32歳。

ポワリエはハビブのマクレガー戦での出場停止中にホロウェイとの暫定王座決定戦に勝利し、暫定王座は獲得しているが、ハビブとの統一戦で敗れ、正王者の経験はなし。マクレガー相手の2連続KO勝利後、オリベイラのタイトルに挑戦したが、チョークで敗れ一本負け。昨年7月にはジャスティン・ゲイジーとのBMF王座決定戦で2RハイキックによるKO負けで、BMF王座の獲得もならず。3月には下から上がってきたブノワ・サン・デニ相手にオッズでアンダードッグという評価だったが、2RにKO勝ちしてタイトル挑戦のチャンスが巡ってきた。35歳。

最初に王座挑戦のオファーを受けたのは、UFC300で前王者のオリベイラを下したアルマン・ツァルキヤンだったが、2ヶ月弱というインターバルのためツァルキヤンがオファーを拒否し、ポワリエにオファーが来た経緯がある。オッズは今大会で一番の大差でマカチェフがフェイバリット。UFCではライト級以下で35歳以上の選手がタイトルマッチで勝利したことがなく、ポワリエが勝てば初の事例となる。

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UFC302:セミファイナル・ショーン・ストリックランド vs. パウロ・コスタ

ミドル級5分5R。元王者ストリックランドは1位、コスタは7位。

ストリックランドは昨年9月にミドル級敵なしの状況だったイスラエル・アデサニヤの王座に初挑戦すると、1Rにパンチでダウンを奪うなど、打撃で圧倒して王座初戴冠。しかし今年1月の初防衛戦では、ドリカス・デュ・プレシに、メディアのジャッジも真っ二つに判断が分かれる接戦の末、スプリット判定負けで王座から陥落した。今回が再起戦。33歳。

コスタはここ4戦で1勝3敗。負けた相手はアデサニヤ、ヴェットーリ、ウィテカーで、勝った相手は元王者のロックホールドだが、それが3年ぶりの試合で、その試合の敗戦で引退している。ランキングも7位まで下がったが、今年2月のウィテカー戦も1Rにバックスピンキックを効かせる場面があり、大きく負けた印象はないため、勝てばタイトル戦線に戻ってこられるポジション。2018年以降5年間は年1の試合ペースで、昨年は試合をしておらず、今年はUFCデビューの2017年以来7年ぶりの年2試合目となる。33歳。

AIが選出した最もハンサムなMMAファイターのランキングで、コスタが2位、ストリックランドが4位に選出されている(1位はマクレガーとのこと。良くわからないランキングだが…)。

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UFC302:第10試合・ケビン・ホランド vs. ミハル・オレクシェイチュク

ミドル級。ホランドウェルター級の15位。

ホランドは3月の前戦ではUFCデビュー戦のマイケル・ペイジと対戦。ストライカー対決だったが打撃では押され気味で、2Rにはテイクダウンからチョークを仕掛けてあわやの場面を作ったものの、3Rに失速し判定負け。当初、8月にニック・ディアスと対戦するオファーを受けていたが、もっと早く試合をしたいとのことでオファーを拒否(ディアスは後にビセンテ・ルーケと対戦することが発表)。今回のオファーは階級上のミドル級契約だったが、早期の再起戦を選択した。31歳。

ポーランドのオレクシェイチュクは逆にライトヘビーから落としてきて、ここまで3勝2敗。前回はミシェウペレイラにチョークで落とされ秒殺一本負け。UFCでの7勝中6KO、5敗中4一本負けと、ホランド同様グラウンドに穴があるストライカー。29歳。

オッズは実質階級下だがランカーのホランドがフェイバリット。

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UFC302:第9試合・ニコ・プライス vs. アレックス・モロノ

ウェルター級中堅対決。

プライスはUFC7勝7敗2NCと五分の戦績で、キャリアでもほとんどがフィニッシュ決着。が、2020年以降の6戦では1勝4敗1NCで、このところ苦戦が続いている。前戦は元王者ロビー・ローラーの引退試合で対戦し、クリンチからのパンチ連打をもらって秒殺KO負け。34歳。

モロノはUFC13勝6敗1NC。直近は6勝2敗で、もうすぐランクインのポジションだが、ランキング入りがかかった試合で敗れることを繰り返している。ストライカーだが、汲みに来た相手に仕掛けるギロチンも得意。今回はジェレマイア・ウェルズの負傷欠場による代役出場となる。33歳。

両者は7年前の2017年に対戦。その時はプライスが試合9日前の代役出場でKO勝ちしている(試合後にプライスからマリファナが検出され、後日ノーコンテストに変更)。

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UFC302:第8試合・ランディ・ブラウン vs. エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス

ウェルター級。

ブラウンはUFC12勝5敗、直近7戦ではジャック・デラ・マダレナに敗れたのみで6勝1敗と、ランキングに入れそうで入れないポジション。前回は散打世界王者で同じくランクイン目前のムスリム・サリコフと対戦し、1Rに右ストレートでKO勝ちしたが、今回もまたノーランカー同士の潰し合いマッチに。198cmの長いリーチを持つオールラウンダー。33歳。

ザレスキは元ランカーだが、サリコフに敗れてランク外に落ちていた。前回再びランク入りを掛けて、当時15位のリナト・ファクレトディノフと対戦。序盤にダウンを奪わるなど2Rまでは劣勢だったが、3Rに消耗したファクレトディノフからミドルを効かせてラッシュし、チョークも仕掛けてフィニッシュ目前まで追い込んだ。結果、3Rは10-8でのドローでランキング入りならず。カポエイラがバックボーンのストライカー。37歳。

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UFC302:第7試合・セザル・アウメイダ vs. ロマン・コプィロフ

ミドル級。

アウメイダはGLORYでタイトル挑戦経験のあるキックボクサー。キックと並行してMMAの試合にも出ていたが、ローカルレベルの相手ばかりに3戦したのみ。一応MMAのキャリアがあると言っても那須川天心レベルでしか試合を行っていない状況から、昨年8月にいきなりUFC入りを掛けたコンテンダーシリーズに出場。LFAミドル級王者相手に打撃をヒットさせる展開で判定勝ちしてUFCと契約。UFCデビュー戦は今年4月で、同じくコンテンダーシリーズからのUFCデビューとなるディラン・ブドゥカにケージでテイクダウンをこらえながらの打撃で削り、崩れたブドゥカのバックに回ってのパウンドでKO勝ち。が、押し込まれた体勢から抜け出せなかったり、MMAへの対応についてはキャリア相応で、上位で戦うには不安が残る内容だった。36歳。

ロシアのコプィロフはUFC4勝3敗。コンバットサンボの経験もあるが、UFCではテイクダウンされてグラウンドで攻められるのが負けパターンで、ボクシングを武器に戦うストライカー。4連勝していた前戦でランカーのアンソニー・ヘルナンデスに挑んだが、組で削られて消耗し、2Rチョークで一本負けした。33歳。

キックではトップクラスの実績を持つが、MMAへの対応にまだ穴のあるアウメイダが、2ヶ月のインターバルで出場することが吉と出るか凶と出るか。

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