格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

UFC302:第6試合・ジャイルトン・アウメイダ vs. アレクサンドル・ロマノフ

ヘビー級。アウメイダ7位、ロマノフ13位。ランカー対決で、当初メインカードに入っていたが、ノーランカー対決に押し出されてプレリムに格下げに。

アウメイダは実質ライトヘビーの体格でヘビー級で試合をしており、UFCデビューから6連勝していたが、前戦のカーティス・ブレイズ戦では、タックルに入ったところでブレイズの肘連打を効かされ、そのまま打たれ続けてKO負けでUFC初黒星を喫した。テイクダウンからのコントロールが武器で、ルイス戦では25分中21分間上を取ってコントロールし続け(仕留めることも出来なかったが)、そのためにコントロールタイム率とトップポジション率でUFC最高となっている。が、やはりスーパーヘビー級のレスラー相手だと、テイクダウンが簡単に奪えず、体格差が厳しくなってくる。32歳。

モルドバのロマノフはUFCデビューから5連続フィニッシュ勝利していたが、やはり上位ランカー相手の壁に当たって、そこから2連敗。レスリングがバックボーンだが打撃に穴があり、タックルを切られて打撃をもらうのが負けパターン。しかし前戦のブラゴイ・イワノフ戦は、スタンドで打撃勝負する場面も見せて判定勝ち。成長を見せた。33歳。

両者ともグラップラーだけに、逆に打撃のスキルの差が影響してきそうな一戦。

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UFC302:第5試合・グラント・ドーソン vs. ジョー・ソレッキ

ライト級。

ATTのドーソンはUFCデビューから9戦で8勝0敗1分と無敗のままランキング入り。10戦目となる前戦も相手はノーランカーのボビー・グリーンだったが、序盤にグリーンのカウンターの左でダウンを奪われ、パウンド連打でまさかのキャリア初黒星を喫してしまった。ランキングも一気に押し出されてノーランカーに。バックキープと、バックからのチョークが得意なグラップラー。30歳。

ソレッキはUFC5勝2敗。こちらも6歳から始めた柔術が武器のグラップラーで、18勝中一本勝ちが8回、うちチョークでの勝利が7回。しかし前戦はドラッカー・クロース相手に腕十字を仕掛けたところでスラムで頭から落とされて失神KO負けした。30歳。

二人合わせて33勝でKO勝ちが4回(すべてドーソンのもの)というグラップラー対決。

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UFC302:第4試合・フィル・ロウ vs. ジェイク・マシューズ

ウェルター級。

ロウはUFC3勝2敗。UFCでデビュー戦で判定負けした後3連勝(ただし、うち2回で体重オーバー)して、前戦で地元フロリダでのランカー挑戦のチャンスを掴んだが、四つでケージに押し込み膠着する展開で僅差のスプリット判定負け。ウェルター級で203cmの長いリーチを持つ。キャリアの10勝はすべてフィニッシュ勝利で、メインカードに出場するニコ・プライスにもパンチでKO勝ちしている。昨年6月以来の試合だが、今年2月にはカラテコンバットに出場し、トップグラップラーのクレイグ・ジョーンズとグラップリングルールで対戦。1R飛びつき三角で一本負けしたが、UFCと契約しながらグラップリングマッチにも多く出場している。33歳。

18歳でUFCデビューしたマシューズだが、今年で30歳となる。ランキング手前で層の厚いウェルター級ランカーの壁に当たっており、中堅ポジションが続いている。UFC12勝7敗で、ライトからウェルターに上げてからは9勝4敗。前回はデビュー以来15連勝・UFC3連勝のマイケル・モラレスと対戦し、打撃で互角に打ち合ったものの、手数で上回ったモラレスに判定負けした。29歳。

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UFC302:第3試合・ミッキー・ガル vs. バシル・ハファス

ウェルター級。

地元ニュージャージーのガルはLookin' for a Fight出身で、実力より知名度がある選手相手の試合が組まれがちな人気先行ファイターだったが、通常の選手と当てられることが増えると、中堅以下のポジションで勝ったり負けたりの普通の選手に。UFCデビューは24歳だったが、今や32歳。しかし戦績が振るわなくなったのは怪我の影響もあったとのことで、一昨年4月のマイク・マロット戦でKO負けした後に腰の手術を受けて回復したとのこと。今回はUFC0勝1敗のハファス相手にアンダードッグ。柔術バックボーンのグラップラー

ハファスは昨年7月にUFCデビュー以来4連続1Rフィニッシュ勝利でランカーとなったジャック・デラ・マダレナと直前の代役として対戦。いきなりセミでの登場となったが、マダレナ相手にテイクダウンを奪っていく展開で追い込み、スプリット判定まで持ち込んだことで評価を上げた。今回は第3試合という扱いだが、名前のあるガルとナンバーシリーズでの対戦というのは、前回の試合が評価されたか。ガルと同じ32歳。

両者は10年以上前にグラップリングマッチで対戦し、その時はハファスが勝っているが、ガルがその後すぐUFCと契約し、CMパンクらのビッグネームと対戦するなどスポットライトが当たる場所で戦ってきたのに対し、ハファスは戦績が勝ったり負けたりでコンテンダーシリーズ出場のチャンスもなかなか回って来ず、常に代役出場のチャンスを狙って欠場選手のニュースをチェックしてきた苦労人。

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UFC302:第2試合・アイリーン・ペレス vs. ジョセリン・エドワーズ

女子バンタム級

アルゼンチンのペレスはUFCデビュー戦はステファニー・エッガーにチョークで一本負けしたが、昨年は2戦して2勝。いずれもテイクダウンを奪ってグラウンドで圧倒する内容だったが、前戦はルーシー・プディロヴァ相手に3R目に失速し、からくも逃げ切っての判定勝ち。29歳。

パナマエドワーズはボクシングがバックボーンで、アマチュアボクシングでナショナルチームに所属していたこともある。しかしテイクダウンディフェンスと、テイクダウンされた後のリカバリーに難あり。フェザー級でも戦っており、バンタムでも4戦中2度体重オーバーがある。28歳。

両者は昨年11月にラスベガスのUFC PIで乱闘騒ぎを起こしており、トラブルの決着戦がオクタゴンで組まれた。

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UFC302:第1試合・ミッチ・ラポーゾ vs. アンドレ・リマ

フライ級だったが、リマが4ポンドの大幅オーバーで、130ポンド契約に。

ラポーゾはUFCデビュー戦。2021年のTUFバンタム級に出場し、チーム・ヴォルカノフスキーのドラフト1位でピックされたが、トーナメントは初戦敗退。同年のコンテンダーシリーズにフライ級に落として出場したが、現UFC2勝3敗のジェイク・ハドリーに2Rチョークで敗れて公式戦初黒星。ローカルイベントで4連勝して、今年8月に2度目のコンテンダーシリーズ出場が予定されていたが、試合10日前にリマと対戦予定のニャムジャルガル・トウメンデムベレルがビザの問題で欠場。急遽UFC本戦デビューが決まった。レスリングでは高校州王者、柔術は黒帯で、キックの経験もある。25歳。

リマはコンテンダーシリーズを経て今年3月にUFCデビュー。イーゴル・セベリーノと同じコンテンダーシリーズデビューのブラジル人対決となったが、意地の張り合いで好勝負になっていたものの、2Rにセベリーノが噛みつきで反則失格になるというまさかの結末。試合後には、噛まれたところに歯型のタトゥーを入れている。が、リマもちょくちょくケージ掴みするなどダーティな部分があった。キャリア無敗で、キックでブラジル王者になっており、MMAでも8勝中5KO。25歳。

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UFC302:オッズ/予想と展望

イスラム・マカチェフ 1.16
ダスティン・ポワリエ 5.55
ショーン・ストリックランド 1.38
パウロ・コスタ 3.15
ケビン・ホランド 1.34
ミハル・オレクシェイチュク 3.35
ジャイルトン・アウメイダ 1.34
アレクサンドル・ロマノフ 3.40
ランディ・ブラウン 1.56
エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス 2.50
セザル・アウメイダ 1.83
ロマン・コプィロフ 2.00
グラント・ドーソン 1.20
ジョー・ソレッキ 4.80
フィル・ロウ 2.30
ジェイク・マシューズ 1.65
ニコ・プライス 3.10
アレックス・モロノ 1.39
ミッキー・ガル 4.30
バシル・ハファス 1.24
アイリーン・ペレス 1.54
ジョセリン・エドワーズ 2.54
ミッチ・ラポーゾ 3.20
アンドレ・リマ 1.37

メインはライト級タイトルマッチ。P4P1位のマカチェフの3度目の防衛戦となるが、ここまで2度の防衛戦の相手はいずれも階級下のヴォルカノフスキー。特に2戦目は試合10日前に王座挑戦予定だったチャールズ・オリベイラが欠場して急遽決まったもの。ランカー時代に上位陣から避けられていたこともあって、意外と上位ランカーとは初対戦の組み合わせが多い。

マカチェフは現在13連勝中で、ハビブらと並んでUFC歴代3位タイ。勝てば単独3位となる。ライト級での12連勝もハビブ(とファーガソン)と並んで1位タイで、勝てば単独1位。UFC10戦以上での勝率93.3%はハビブ(100%)に次いで2位。どの数字を見ても、ハビブの後継者として恥ずかしくない実績を残している。

ポワリエは5年前に暫定王座を獲得したが、ハビブとの王座統一戦では3Rチョークで一本負け。その後、マクレガーとの2連戦・2連続KO勝ちで大きく知名度を上げた。が、2度目のタイトル挑戦となったオリベイラ戦では、ダウンを奪ったものの、息を吹き返したオリベイラに3Rチョークで一本負け。昨年7月のジャスティン・ゲイジーとのBMFタイトルマッチでは、打撃で押していたところから、2RハイキックでKO負け。3月の前戦はブノワ・サン・デニ相手にオッズでアンダードッグという評価だったが、KO勝ちで覆した。35歳で、おそらく最後のタイトル挑戦のチャンスになる。

当初は、アルマン・ツァルキヤンがUFC300でオリベイラに勝利した直後にタイトル戦のオファーを受けたが、準備期間がないことを理由に拒否しており、ポワリエにチャンスが回ってきた。

ポワリエに勝機があるとしたらやはり打撃でのKOか。しかしオッズでは今大会一番の大差でのアンダードッグになっている。

マカチェフチョークで一本勝ち。

プレリムメインでは、4月にUFCデビューしたばかりのセザル・アウメイダが2ヶ月弱での再登場。元キックボクサーで、GLORYではタイトル挑戦経験もあり、ライトヘビー級王者アレックス・ペレイラとは1勝2敗。前回はUFCデビュー戦同士の対戦で、テイクダウンをこらえて最後はブラウン肘連打を効かせてのKO勝ち。2戦目の相手はUFC4勝3敗のコプィロフ。4連続KO勝ちで前回ランカーのアンソニー・ヘルナンデスと対戦するチャンスを得たが、ヘルナンデスのテイクダウンに削られ、最後はバックを取られてのチョークで完敗。コンバットサンボの経験もあるがストライカー。

鳴り物入りUFCデビューから2ヶ月での再登場といえば、テコンドー五輪銅メダリストのロベリス・デスパイネが、同じように2ヶ月のインターバルで組まれた2戦目でワルド・コルテス・アコスタにテイクダウンされてリカバリーできず判定負けしている。アウメイダはテイクダウンへの対処は出来ているように見えたが、テイクダウンされた後の展開がなかったので、そこがまだ未知数。36歳と若くないので、早く上に行きたいのかもしれないが、それが吉と出るか凶と出るか。

第1試合開始は6月2日の朝7時半から。速報します。

DEEP JEWELS 45:メインイベント・大島沙緒里 vs. 村上彩

DEEP女子ミクロ級&JEWELSミクロ級王座統一戦。

村上の蹴り足をキャッチして倒した大島だが、振りほどいて立った村上。大島組むとボディロック。テイクダウンしハーフ。足で引き剥がした村上。大島立つ。足をよけてパスを狙ったがブレイクがかかる。再開。組んだ大島が首投げでテイクダウン。袈裟固めからVクロスアームロック。そのままパンチを入れる。下カアラ足を絡めようとする村上だがかからず殴られ続ける。レフェリー見ていたが、防御できない体勢のまま殴られているのを見て止めた。

大島TKO勝利で王座統一。

勝った大島はInvictaへの挑戦を宣言。1年以上前から話をしていたとのこと。「Invictaの前にやりたかった試合もあったが叶わなかった」

DEEP JEWELS 45:セミファイナル・パク・シウ vs. 万智

ストロー級暫定王座決定戦。

オーソのパク・シウに万智はサウスポー。パク・シウパンチを打ち込む。右ハイ。万智もミドルを返す。右を入れたパク・シウ。パク・シウの右の打ち終わりに左を返した万智。パク・シウのミドルをキャッチした万智がテイクダウン。三角を狙うパク・シウ。下から殴る。万智もクラッチの中からパンチを入れる。ケージまで押し込んだ万智。パク・シウは三角を解除して立った。テイクダウンに来た万智に鉄槌・膝を入れるパク・シウだが、膝がグラウンド状態の万智の頭部に入りインターバルが取られる。再開。左右のパンチで出るパク・シウ。組んできた万智に首投げを仕掛けたパク・シウだが、万智こらえて上になる。しかしすぐフックスイープを仕掛ける。返して上になったパク・シウ。ゴング。

2R。右で突っ込んだパク・シウに組んだ万智が投げる。またすぐにスイープを狙うパク・シウだが、返しきれず。オモプラッタ。外れる。万智が足関を狙う体勢に。腕を掴んでディフェンスするパク・シウ。万智が上になる。パク・シウが起き上がろうとするとまた足関。サイドを取った万智。下から押して引き剥がそうとするパク・シウだが、万智が枕を取って押さえ込んだ。うつ伏せになったパク・シウ。バックを取ろうとした万智だが、体をずらして万智の足のフックから逃れる。しかし万智が先に起き上がり上を取ってパク・シウのガードに。フックスイープ。返した。また足関を狙った万智だが、パク・シウ起き上がりパウンド。チョークに入ったが真後ろではなく外れる。しかしパク・シウ今度は横三角の体勢。時間がなくそのまま鉄槌を入れるパク・シウ。ゴング。

3R。パク・シウの右が入りスリップ気味に倒れた万智。立った。また右を入れた。両者警戒していて手が出ない。お互いミドルを入れる。万智のハイをブロック。スリップした万智だがパク・シウは付き合わず立たせる。万智ニータップ。テイクダウン。すぐに足で放すパク・シウ。立ったがそこにすぐタックル。テイクダウンを狙う万智だが、パク・シウこらえてマウント!うつ伏せになった万智にチョーク。しかし体をずらして上になった万智。パク・シウ足で引き剥がし立つが、そこにまたタックル。シングルレッグ。尻もちをついたパク・シウ。立ったがまた倒した万智。パウンドを入れる万智を横三角に捕らえたパク・シウ。時間がない。其の体勢から殴るパク・シウに万智はボディにヒザを入れる。タイムアップ。

29-28パク・シウ、29-28万智、29-28パク・シウ、29-28パク・シウ、29-28パク・シウ。4-1でパク・シウがストロー級暫定王者に。

解説の正規王者伊澤は、パク・シウとの王座統一戦について「RIZINの試合との兼ね合いで、タイミングが合えば。あと大島選手ともやりたいので。自分は組まれればやります」

勝ったパク・シウのマイク「負けたら引退するつもりだったが、勝ったのでもっと強くなる。伊澤選手に2回負けてるけど、しっかり負けてないのでまたやりたい」

伊澤は改めて「いろいろタイミングとかもあると思うんで、落ち着いたら」とコメント。

DEEP TOKYO IMPACT 2024 3rd ROUND:メインイベント・川原波輝 vs. 越智晴雄

ストロー級王座統一戦。

ワンツーで出る越智。川原距離を取り、遠い間合いからカーフキック。ジャブを打ち込む。越智もパンチで出たが、バックステップでかわした川原。またカーフ。前に出た川原に越智ギロチン。引き込んで絞める!耐えていた川原だがタップ!

DEEP TOKYO IMPACT 2024 3rd ROUND:セミファイナル・石司晃一 vs. 原口央

63kg契約。

石司がプレッシャーを×。原口はサークリング。タックルに入ったが距離が遠く切られる。またタックル。今度はケージに押し込む原口。ブラウン肘を入れる石司だが、原口は奥足の足首を掴んで引く。バックに回ってクラッチ。スタンドバックからまたタックルでテイクダウンを狙う。石司は肘で抵抗。ボディロックから寝かせる原口。立った石司だがまたスタンドバック。シングルレッグでテイクダウンを狙う。尻もちまで着かせたが、石司も原口の足をクラッチして耐える。残りわずかでパウンドを入れた原口。ゴング。

2R。原口タックル。こらえる石司。スタンドバックに。クラッチを切ろうとすると今度はシングルレッグ。肘で抵抗する石司。寝かせようとしていたところでレフェリーブレイク。原口すぐにタックル。テイクダウンして尻もちを着かせると石司は肘連打を入れる。石司立ってまたスタンドバック。離れようとするところでシングルレッグに入る原口。石司は足にクラッチする。離れて立つ瞬間にまたタックルに入る原口。足首を取って寝かせようとしながら肘やパンチを入れる原口。ブレイク。パンチを入れる石司。ゴング。

3R。原口即シングルレッグに入り、ケージ際でバックに回る。立った石司にまたタックル。肘で抵抗する石司。原口のシングルレッグに合わせてバックに回ろうとした石司だが下に。原口サカボを一発入れる。石司が立ったところでアンクルピックで倒す。パンチを入れる原口。石司が立つと離れずsングルレッグ。ケージに押し込んだ。肘を入れる椅子塚だが足首を取って寝かせる原口。タイムアップ。

30-27石司、29-28原口、30-27石司。スプリットで石司勝利。

ONE判定のようにコントロールが評価されず、石司のテイクダウンを防ぎながらの肘が評価されたか。