格闘技徒然草

MMAを中心とした格闘技情報&観戦ブログ

★UFC110WOWOW観戦

ミルコ・クロコップvsアンソニー・ペロッシュ
録画失敗で2Rから観戦。
1Rで終わると思っていたのに2R。しかもミルコの口が開いていたので、ミルコ劣勢なのか?と思ったが、ペロッシュのタックルを潰してインサイドガードからの肘でペロッシュの額がパックリカット。血の吹き出方を見ても即ストップだと思ったがなんと続行。いつも思うが、UFCは血が流れても放りっぱなし。続けるにしても体の血はちゃんと拭いた方がバイオレンスに見えないのでは。体の血で滑ってグラップリングに影響が出そうだし。結局インターバルでドクターストップ。PRIDEヘビー級GP決勝でのヒョードルくらい割れてた。即ストップで良かっただろう。
肘を見せたのは新鮮で良かったが、とても完全復活とは言えない試合内容。タックルをがぶった後、膝を入れられたらなという場面は何度もあったが。
クリス・ライトルvsブライアン・フォスター
フォスター、カンフーのような回し蹴りを見せるがレスリング系とか。打撃ではフォスターかと思いきや、ライトルがスタンドでバックを取られると前転して足関。膝十字でタップアウト。鮮やか。ベテランらしい引き出しの多さを見せた勝ち方。
キース・ジャーディンvsライアン・ベイダー
打撃ではやっぱりジャーディンか。しかしベイダーも打撃に付き合ってる。そしてジャーディンが前に出てきた所に合わせたタックルでテイクダウン。ジャーディンのガード。膝を割ってハーフに。パウンド・肘を落とす。堅い攻め方。しかしブレイク。1Rはベイダー。
ベイダーのタックルを金網にもたれて堪えるジャーディン。ベイダーのタックルで倒れなくなってきている。足を掬って倒そうとするベイダーだが倒せず離れる。だんだんジャーディンペースになってきた。また正面からタックル→切られる。終盤にようやく倒したが、すぐ立たれる。2Rは微妙。押し込んでいたベイダーだが、打撃を入れていたジャーディンか?
ジャーディンはタックル警戒で距離を取ってのカウンター狙い。そこに正面からタックルに行ってしまうベイダー。1R以来、全くグラウンドに持ち込めない。金網際で倒してもすぐ立たれる。これはもうジャーディンペースか、と思った所にベイダーの右フックがヒット。ぐらついたジャーディンを見て飛び膝→パンチでジャーディン完全ダウン。
ベイダーは勝ったが底が見えたような戦い方。キャリアの浅さを露呈してしまった。上位陣が相手だと厳しい。ただ最後は勝負所を逃さなかった。
ジョー・スティーブンソンvsジョージ・ソティロポロス
ひざにサポーターを付けてるソティロポロス。いつもこうだっけ?ロングスパッツっぽく見える。州によってはサポーターも禁止になるはずだが。もちろんオーストラリアなら問題ないんだろうけど。
組んだダディだがテイクダウン出来ず引き込み。パスに行くソティロポロス。ハーフ。もぐりスイープを狙うダディだがパウンドで潰される。ガードに戻ったがパス。上四方になるが、ダディが下からアナコンダ。抜けた。ソティロポロスがマウント。そして肘。ソティロポロスは残り時間わずかで十字狙い。クラッチを離さず凌いでホーン。UFCでは珍しい激しいグラウンドの攻防。しかし常に上を取っているソティロポロスが優勢か。ダディは凌ぐのが精一杯。
組むと不利と見たダディは打撃勝負に。しかしソティロポロスのパンチが入る。打撃でも劣勢。飛び込んでのアッパーを打っていくが入らない。仕方なくタックルに。持ち上げてテイクダウン。ソティロポロスはラバーガードからオモプラッタ。上を取り返す。またダディがテイクダウンに行くと、今度はソティロポロスが引き込み。下からも仕掛けるソティロポロス。十字。浅いか。ダディはアキレス腱。ますます北岡っぽい。抜いたソティロポロスがアナコンダ。入りかけるがホーン。
もう後がないダディ。ソティロポロスのシングルにギロチンを狙うが、ちょっと強引で滑って抜ける。ソティロポロスはやや疲れたか。しかしパンチで攻め、ダディのタックルは切る。しかし押し込んでテイクダウン。一発逆転のギロチンを狙うが外れる。残り30秒でタックル。下から仕掛けるソティロポロス。ダディは仕掛けられずホーン。
判定3者30-27でソティロポロス勝利。地元ソティロポロスがすごい試合をした上で勝ったので会場は大盛り上がり。ソティロポロス、こんなに強かったとは。舐めてた。グラウンドでもダディを圧倒。トップの一角を崩した。
ヴァンダレイ・シウバvsマイケル・ビスピン
ミドルに落としたシウバ。かなりシェイプされているが、PRIDE時代の厚みのある肉体の方が強く見える。まあ階級を落としているわけだからそう見えるのは当然だが。肩のあたりは盛り上がっていて、前回と変わらない。顔を整形して目がキュートに。シウバを泉に落として、泉の精からきれいなシウバをもらってきた感じ。
前に出てくるビスピン。テイクダウンをするが金網を使って立つシウバ。立つ際にビスピンの膝をもらう。またタックルで倒すビスピン。立とうとするシウバにパンチ・蹴りをヒットさせる。スタンドでもビスピンの右が入っている。シウバはフックを振り回していくが、クリーンヒットはなし。逆にビスピンのパンチをもらって下がる。タックルを警戒している分、スタンドでも後手になっているか?しかし終盤金網際に詰めて左フックをヒットさせる。
1Rは微妙。全体ではビスピンだが、最後のヒットでシウバかも。
2R。撃ち合いからビスピンのミドルをキャッチしてテイクダウンするシウバ。パウンドを落とすが、ビスピンは十字。抜いた。ビスピンが立ち上がる所に反則ギリギリの蹴り。またスタンドに。ビスピンがタックルでテイクダウン。サイドを取られるがすぐすり抜けて立つシウバ。立ち上がる動きをかなり練習してきている。シウバはやや大振り。ビスピンのタックルに合わせてギロチン。入ってる。しかし残り時間がない。ホーン。
このラウンドもかなり微妙で、ビスピンが最後にテイクダウンでポイントを取りに来たが、逆にギロチンでシウバにポイントが行ったか。
ローを入れていくシウバ。ビスピンはカットしない。パンチはビスピンの方が入っている。シウバは珍しくストレートも入れていく。ビスピンのミドルもヒットしている。このラウンドもほぼ互角の展開。スタンドでの撃ち合い。シウバのフックがビスピンの顔をかすめる。残りわずかで右フックがついにヒットしビスピンダウン。パウンドを落とすがホーン。
3者29-28でシウバ勝利。実力的にはあまり差はなかったように見えたが、テイクダウンからの立ち方や金網を使った凌ぎ方など、以前は見られなかった動きがあったのが良かった。以前のような圧倒的な強さではなかったが、ミドル級トップクラスの一角であることは間違いなく示した。全くタイプの違うマイアやソネンとやったらどうなるか見てみたい。
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラvsケイン・ヴェラスケス
ノゲイラのセコンドにアラン・ゴエスが。
パンチの撃ち合い。ノゲイラのパンチもいい。ベラスケス、今回は蹴りも打っていく。ベラスケスのスピードが速い。首相撲からの膝も入れていく。ベラスケスが飛び込んでの左右のフックがヒットしノゲイラダウン!すかさずパウンド連打。ばしばし入ってレフェリーストップ。ミア戦ではストップが早い(UFCでは標準のタイミングだが)という声もあったが、今回は追い打ちのパウンドがガンガン入っていたし、完全なKO負け。ベラスケスの打撃がさらに進化していた。ノゲイラグラップリングにどう対処するかも見たかったが。強いがまだ未知数の部分も多い。
総評
PRIDEスター勢揃いで、やっぱり思い入れがある選手が多い(それもみんな勝たなければいけない状況の試合だったし)のでいつもより面白く見られた。特にシウバが良かった。今まではPRIDEの貯金だけでやってきている感じだったが、今回は新しいシウバが見られたと思う。
メインは衝撃。ベラスケスはまだまだ強くなるだろうし、ノゲイラは完全に踏み台にされて今後もう追いつけないのではというような印象が残った。組んでいく作戦ならどうなったかわからないが。
ベストバウトはソティロポロスvsダディ。UFCだけでなく、今年ここまでのベストバウト。UFCであんなにグラウンドでの攻防が見られるとは。ソティロポロスは実力的にもUFCライト級一番の注目株になりそう。