15日の修斗で新人王トーナメント決勝が行われ、22日のDEEPではフューチャーキングトーナメントが開催された。パンクラスも夏にネオブラッド・トーナメントを開催。老舗MMAプロモーションはそれぞれ新人のための登竜門となるトーナメントを開催している。それぞれの運営方法などを比較をしてみた。
修斗新人王トーナメント
2001年スタート。前年にエントリーを完了し、1月から始まって12月に決勝が行われる。1年丸々通して開催される、もっとも大規模なトーナメント。
2014年の出場規定は以下の通り。
なお、出場規定は2013年より変更されており、それまでは公式戦3戦以下かつ2勝以下で、優勝していなければ2度目の参加も可能だった。条件を厳しくした結果、2013年のフェザー級参加者は2012年の20名から4名に減っている。条件を厳しくしたのは、全国からエントリーする選手を呼んで試合を組むのがプロモーターの負担になるからとのこと。
最近3年間の優勝者 ※()内は参加人数
2012年
2011年
2010年
2010年の堀口は今年修斗王者→UFC参戦、2011年の田中はPXC王者と、即トップまで辿り着いている。
パンクラスネオブラッドトーナメント
もっとも早い1995年から開始。ただし、当初はパンクラス所属若手選手のためのトーナメントだった。2002年までは無差別級(最後の無差別級トーナメントには北岡が出場し、準優勝している)。2003年より階級別に変更。
2004年まではワンデー(昼夜開催)かツーデーのトーナメントだったが、2005年より現行と同じ半年間のトーナメント戦に。毎年年初に開始され、夏(7〜9月)に決勝が行われる。
修斗・DEEPと違って公募制ではなく、通常のワンマッチと同じくパンクラスがオファーを出して選手を集めている(と思われる)。そのため出場規約は特にない。複数年の出場も可能で、最高で4回出場という記録がある。
2012年
2011年
2010年
注:参加人数には予選の出場者は含まれていない。
優勝者はその後の大会でランカークラスの選手との対戦が組まれるのが恒例となっていて、そこでいきなり勝利してランキング入りする選手も少なくない。
現在まで修斗・DEEPのトーナメントと掛け持ち優勝した選手はいないが、2013年ウェルター級準優勝のレッツ豪太は前年の修斗新人王T準優勝。2009年にフェザー級で準優勝したTHEギロチンこと齊藤曜は翌年修斗新人王Tで準優勝している。
DEEPフューチャーキングトーナメント
2002年からスタート。2003年には青木真也が82kg以下級で優勝している(当時は82kgと69kgの2階級)。以前は準決勝までワンデートーナメントで、決勝のみ別日に開催していたが、現在はワンデートーナメント。また、2007〜8年には全国で予選を開催している。
参加者は公募で、出場資格は以下の通り。
出場資格にプロやアマの戦績などは含まれていない。「応募者が16名を越えた場合は書類選考を行う」とある。つまり16人以内なら応募者全員参加が可能というように読める。
プロなのかアマなのか微妙なポジションではあるが、佐伯代表は「ファイトマネーを払っているからプロ」と言っている。一方、菊野はオフィシャルサイトの戦績(http://kikunokatsunori.com/profile/index.html#resul)でアマの方に入れている。
完全なアマチュア選手も参加しているが、一方でプロキャリアがあっても出場を拒まれることはない。また、2回以上出場することも可能。修斗・パンクラスと違い、トーナメントの試合は本戦と異なり5分1Rで行われる(決勝は5分2R)。
2012年
2011年
2010年
この中で、2010年の中村は翌年修斗新人王トーナメントも制している。
一方で、帯谷のように修斗新人王→DEEPフューチャーキングの順で2冠達成する場合もあるが、近年の優勝者を見ると、修斗・パンクラスに比べ即トップ選手という例は少ない。この中では馬場勇気がパンクラスに参戦しランカーとなっているくらいか。しかしネオブラ王者の手塚や中島のように、FKT出場後に修斗新人王やパンクラスネオブラに参戦する場合もある。2010年優勝の久高は、優勝後にアマ修斗に出場している。